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日程・レポート・結果表 カテゴリー&タイヤ解説 クラス区分 SUPER GT 2011
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Preview|次戦のプレビュー
恒例のセパン・ラウンドを終えて再び日本に帰ってくるSUPER GTは、7月恒例のスポーツランドSUGOを舞台に第4戦が開催される。

ここまでの3戦を振り返ると、事実上の開幕戦となった富士ラウンドでは雨の中で、今シーズンからGT500に参戦する「WedsSport ADVAN SC430 (片岡龍也選手/荒聖治選手)」が堂々の3位表彰台を獲得。前戦・セパンでは「ADVAN KONDO GT-R (安田裕信選手/ビヨン・ビルドハイム選手)」が、昨シーズンから大きく順位を上げて、表彰台まであと一歩と迫る4位でフィニッシュした。

GT300勢では、岡山ラウンドで「triple a Vantage GT2 (吉本大樹選手/星野一樹選手)」がチェッカーまで残り5周というタイミングでの逆転劇を演じ、最後は13秒もの大差をつけて優勝を飾った。この優勝は、1994年に全日本GT選手権が発足して以来、今日までのシリーズ戦(オールスター戦や特別戦を除いた大会)における、ADVANの通算100勝という大きな金字塔にもなった。
また前戦・セパンでは「初音ミク グッドスマイル BMW (谷口信輝選手/番場琢選手)」が、終盤に追いすがるライバルを振り切って、堂々のポール・トゥ・ウィンを成し遂げている。

そしてこの週末、戦いの舞台となるSUGO。
この2年間は、2009年に準優勝、昨年は優勝を飾っている紫電が強さを見せているコースであるが、今年はどのADVAN勢が表彰台の主役となるか、期待と注目が集まるところだ。
 
COURSE GUIDE|コースガイド
COURSE GUIDE DRIVER
土屋 武士 選手 =Takeshi Tsuchiya=
今シーズンは「ZENT Porsche RSR」でGT300に参戦。
ドライバーとしてはもちろん、マシン造りやチームマネージメントの面でも、幅広く手腕を発揮している。
ドライバーの視点からは、SUGOはとてもチャレンジングなコースであると言えます。
特に後半セクション、セクター2のSPコーナーや最終コーナーというのは、とてつもなくハイスピードなコーナーです。ランオフエリアも比較的狭いので、このハイスピードコーナーに勇気を持って飛び込んでいかなくてはなりません。そしてチャレンジングな走りは、確実にタイムに反映されて恩恵を受けられます。もちろんリスクも大きくて、ちょっとしたミスが大きなクラッシュにつながってしまう可能性もある。これがSUGOの大きな特徴ですね。

コースの全長は約3.7kmで、距離だけで見ると岡山国際サーキットとほとんど一緒です。しかし岡山は低速コーナーが主体。
SUGOも前半には低速コーナーがありますが、後半は4速や5速で駆け抜けるコーナーが続き、こうした高速コーナーは世界的に見ても少数派になりつつありますから、ドライバーが持っている闘争本能をかき立てられるサーキットという印象です。

そんなSUGOですが、パッシングポイントとして挙げられるのは、まず1コーナー。ただしSUPER GTはGT500とGT300が混走していることもあって、セクター1のシケインあたりでもGT500の車両が絡むと、パッシングのチャンスが生まれてきます。
コース幅が比較的狭く、入り組んだレイアウトであることも影響が大きくて、全体的に他のコースよりもパッシングのチャンスがレース中に生まれやすいという特徴があります。これはイコール、接触もしやすいということ。いろいろな波乱が起こりやすいコース、それがSUGOだと言えるでしょう。

このようなコースですから、特にベテランの巧さがレース運びで光る部分もあります。
一例としては、コース上のどこにいても、ポジショニングを意識して走ることが求められる点。例えばSPコーナーや最終コーナーがそうですが、どこでGT500に抜かれるかということを計って走っています。もちろんGT500のドライバーもそこは計算しながら走っていますから、いわゆる“阿吽の呼吸”を巧く使って抜かれる時のロスを最小限に抑えられると、戦略的にも大きなメリットになってくるのです。

もうひとつポイントになるのは最終コーナー。ここは、どこでアクセルをオンにするのかが重要で、このポイントが遅れてはいけないので、最も意識するポイントです。
それから、ここで気をつけなければならないのはタイヤカス。高速コーナーの外側には多くのタイヤカスが落ちているのですが、これに乗ってしまうのでロスがとても大きい。相手に隙を見せてしまうことにもなるので、最終コーナーは本当に頭を使いながら走ることが必要ですね。
マシンとコースの相性で見ると、単純に言ってSUGOはダウンフォースのあるマシンが強いですね。フォーミュラ・ニッポンでもここはフル・ダウンフォースで走るのですが、ドラッグが増えてもダウンフォースを増やして、とにかくコーナーのボトムスピードを落とさないようにして走るのが結果につながります。コーナーリングマシンが得意としているので、JAF-GT車両の方が有利であると言えるでしょうね。

比較的コースが短いSUGOですが、これは逆に言えばGT500の車両に抜かれるタイミングも増えるということ。
そうした特徴を踏まえてお薦めの観戦ポイントを紹介すると、SPコーナーを挙げたいですね。ここは先ほどもお話ししたようにドライバーの度胸が試されるところですし、観客席からも距離もとても近いんです。果敢にコーナーを攻めるドライバーの技量、マシンの挙動、そしてタイヤの匂いなども含めて、レースの迫力を感じられる日本で一番のコーナーではないでしょうか。

最後に、SUGOでは走行会も多く開催されていて、愛車のステアリングを自ら握って走っているという方もたくさんいらっしゃるでしょう。そこで、攻略法にも触れておきたいと思います。
市販車やチューニングカーでもレーシングマシンと同じで、SUGOはコーナーリングでスピードをなるべく落とさないことがタイムアップの秘訣。突っ込みすぎてスピードを落としすぎると、次のコーナーに向けてエンジンパワーに頼る加速をせざるを得ないので要注意です。
なるべくスムーズに、エンジン回転を落とさないようにすることを心がけることが大切。アクセルをラフに踏むのではなく、パーシャル域も巧く使って、とにかくスムーズに走らせることが、タイムアップへの早道ですね。
 
ENGINEER'S PREVIEW|エンジニア・プレビュー
ADVAN TIRE ENGINEER
荒 川  淳 =Jun Arakawa=
横浜ゴム MST開発部 技術開発1グループ・リーダー

SUPER GTのタイヤ開発において、500クラス/300クラスの全体統括役をつとめる。
SUGOはインフィールドでのパッシングポイントが少なく、高速セクションである最終コーナーで如何にスティント終盤までアクセルを踏んで来られるかが、勝負どころになるコースです。今シーズンの決勝は250kmとなったので、よりスプリント色が濃くなってきました。ゆえに予選の順位もこれまで以上に重要視されますから、高いグリップ性能と耐久性の両立がSUGOに向けたタイヤ開発の大きなポイントとなっています。

開催時期はこれまでと同様の7月下旬ということで、セパン戦に続いて暑さとの戦いにもなります。
タイヤについてはセパンと基本的に同一の仕様であり、SUGOに合わせたコンパウンドラインナップとしています。昨年比では、耐久性能とトラクション性能をより高い次元で両立させたものとなっています。
SUGOについては事前テストが無い為、これまでのデータからSUGOにマッチする仕様の選択が求められます。今年はさらに条件として決勝の250km化がありますので、設定条件の絞り込みは難しくなっていると言えるでしょう。

こうした中でGT500クラスについては、「ADVAN KONDO GT-R」、「WedsSport ADVAN SC430」ともに、如何にスティントの終盤までトラクション性能を維持できるかがポイントになります。ドライビングや戦略の面で、タイヤマネージメントがより重視される一戦になるでしょう。

GT300クラスは、JAF-GT車両とFIA-GT車両が混在していますが、タイヤについての基本的な設計思想は同じで、ワンサイズ・ワンコンストラクションです。コンパウンドの選択はチームの判断によりますが、総じてタイヤ負荷が高いFIA-GT車両の方がハード系を選択する傾向にありますね。
過去の戦績で言えばGT300は紫電が得意としていますが、タイヤについては多くのユーザーさんに使っていただいていますので、公平なタイヤ供給が使命であると考えています。つまりタイヤには何も秘密がないのですが、マシンの相性やチームの力などが現れた結果ではないでしょうか。


■第4戦(SUGO)・使用タイヤサイズ
  [GT500] Fr) 330/710R18 Rr) 330/710R17
  [GT300] 280/710R18、280/650R18、280/680R18、330/710R18
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