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Super Taikyu Round 1
開催日程
2010年3月27日(土)〜28日(日)
開催場所
ツインリンクもてぎ (栃木県)
天 候
曇り
路 面
ドライ
周回数
84周 (コース : 4,801m)
参加台数
28台
(タイヤはADVANワンメイク)
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今季はノンタイトルのマレーシア・セパン戦を含めて全8戦のカレンダーが組まれているスーパー耐久シリーズがいよいよ開幕。前身のN1耐久ラウンドシリーズ発足から20周年という記念すべきシーズンは、ADVANがワンメイク指定タイヤとなりオレンジオイルを配合した「エコ・レーシングタイヤ」が戦いを支えることとなった。

開幕戦の舞台は昨年同様にツインリンクもてぎのロードコース。
練習走行が行われた土曜日は快晴に恵まれたものの、予選・決勝が行われる日曜日は朝から灰色の雲がサーキットの上空を覆ってしまった。雨こそ降らなかったのは幸いだったが、気温は3月下旬とは思えない低さで、決勝スタート時には外気温は5度程度、路面温度も10度前後というコンディションであった。

ST-1クラスは2台のBMW Z4Mと、新たに参戦してきたポルシェ997という3台が覇を競い合う。
午前中の公式予選では清水康弘/竹内浩典/立川祐路の3選手が駆るポルシェが速さを見せて堂々のポールポジションを獲得。これに谷口信輝/柳田真孝/イムラン・シャハロムの3選手が駆る1号車のBMW Z4Mが僅差で続いた。
この予選、清水・竹内そして谷口の3選手は従来のコースレコードを更新。路面温度も上がらない厳しいコンディションの中で、エコ・レーシングタイヤの高いグリップ性能が実証されている。

決勝では清水選手がポルシェのスタートを担当、BMW勢は1号車が柳田選手、28号車は片岡選手がスタートから激しく追い上げる展開に。
そして7周目には1号車が、さらに9周目には28号車がポルシェをかわし、序盤早々にBMWがワン・ツー・フォーメーションを構築。ここからは完全にレースの主導権を握り、安定したペースで周回を重ねてポルシェに付け入る隙を与えない。

BMWには今季から1号車にイムラン・シャハロム選手、28号車にはメルビン・モー選手というニューフェイスが加わったが、中盤までの大量リードを背景に二人の選手もステアリングを握ってしっかりとマシンをリレー。
終わってみれば開幕戦はBMW勢がディフェンディングチャンピオンらしい貫祿勝ちを見せて、ワン・ツー・フィニッシュを飾ることに成功した。

ST-2クラスはスタート直後から2台のランサーエボリューションIXが激しい接近戦を展開。
予選トップの20号車「RSオガワADVANランサー」に対して、地元チームであるターマック・プロレーシングチームの26号車「エンドレスアドバンウェッズランサー」が食らいついていく。
26号車はファースト・スティントでトップを奪うには至らなかったが、1回目のピットストップでは26号車がタイヤを変えずに井尻薫選手から朝倉貴志選手に交代、対する20号車はフロントタイヤを交換して阪口良平選手から大橋正澄選手に交代と戦略が別れた。

タイヤ無交換によって停車時間を短く済ませた26号車が前に出た中盤の戦いだったが、20号車は大橋選手が担当したセカンド・スティントをショートにして花岡翔太選手に交代。
F4チャンピオンとして知られる花岡選手、今年は"師匠"的な存在である阪口選手と同じ車を駆るが、期待に応える好走で26号車が2回目のピットストップを終えた時にはトップを奪還。

再びステアリングを握った26号車の井尻選手も驚異的なハイペースで追い上げてくるが、花岡選手が冷静なドライビングで逆転を許すことなくマシンをチェッカーまで運び、RSオガワが優勝でシリーズチャンピオン獲得に向けて幸先よいシーズンインを果たすこととなった。

ST-3クラスは近年、多くの車種が激しいデッドヒートを終盤まで繰り広げる場面が多く見られる激戦区。それは2010年シーズンも変わらないようで、今回もチェッカーまで展開した手に汗握る接戦が観客を虜にした。

その主役は27号車「FINA ADVAN BMW M3」伊橋勲/廣田秀機/行方由久の3選手、そして39号車「TAITEC TRACY NSX」の川口正敬/佐々木孝太/植田正幸の3選手。
予選トップは39号車NSX、2番手が27号車BMWというポジション、スタートから両者は激しくトップの座を争うドッグファイトを展開した。
しかし勢い余ってBMWがNSXに接触、BMWにはドライビングスルーペナルティが科せられる。

中盤はポジションを入れ替えることなく膠着状態が続いた勝負だったが、2回目のピットインでBMWはタイヤを交換せずに停車時間を短く抑えたのに対して、NSXは4本交換を行ってステアリングを佐々木選手に託した。
停車時間の差もあって2番手に下がったNSXは、ここから猛烈なラストスパートを展開。84周の決勝レース、74周目にはBMWとの差を10秒以内に詰めると、76周目には佐々木選手がファステストラップを叩き出してその差は6.5秒に。

翌周には遂に3秒差にまで縮まったが、なんと79周目にNSXがテールスライドを起こして姿勢を乱しタイムロス。ところが姿勢を立て直すとそれまで以上の猛追を再開して一気にBMWの真後ろにつけていく。してラスト3周、パワーに勝るNSXがホームストレート後半でBMWに並びかけ、サイド・バイ・サイドに持ち込み遂に1コーナーで逆転に成功。
「TAITEC TRACY NSX」が接戦を制し、「FINA ADVAN BMW M3」は惜しくも2位となったもののしっかり表彰台を獲得。そして3位には「岡部自動車T-MANオイルTeam Tetsuya Z」と表彰台はそれぞれ異なる車種が並び、今年もST-3クラスが激戦区であることを象徴する開幕戦となった。

ST-4クラスは全11台の参加だったが、今年から新たに設けられたST-5クラスの1台が編入されて12台によって競われた。
予選トップ62号車「ホンダカーズ東京G/Mインテグラ」だったが、絶妙なスタートを決めた18号車「コスモソニック21FK ings DC5」の浅野武夫選手が1周目でトップを奪う。対する62号車はその後、マシントラブルに泣かされ、追うことを許されない悔しい展開になってしまった。

トップに立った18号車は高い安定感を見せて浅野武夫/笠原智行/高野勝徳の各選手がマシンをリレー。トラブルに襲われたチームも多かったST-4クラスの中では地元の老舗チームらしい"耐久の戦い方"を実践して強さを見せ、ライバルを寄せつけることなく嬉しい地元での開幕戦優勝を飾ることに成功した。
Driver's Voice
谷口信輝 選手
 【今回の成績 : ST-1クラス 優勝】
予選は僕たちも去年のタイムを更新したのですが、ポルシェはそれよりも速かったですね。でも、ポルシェは今回が初レースで、改善すべきポイントもまだ多いようですね。そんな状態でもポールを獲ってくるんだから、怖い存在ではありますよね。
今日はレースをまとめられなかったけれど、今後はどんどん強くなってくるでしょう。僕たちはポルシェが調子を出してくる前にしっかり勝ってポイントを重ねておかなければなりません。だからこの開幕戦での優勝は大きいですね。
今年は僕と柳田選手に加えて、新たに新人のイムラン・シャハロム選手がチームメイトになりました。僕はシャハロム選手に余裕を持ってドライビングしてもらうためにも、大きなマージンを持ってマシンをリレーすることを心がけています。今年のチャンピオン獲得には彼の成長が欠かせないので、彼の走りにも注目して欲しいですね。
僕個人としては前週のシビックインターシリーズ、SUPER GT、そして今週のスーパー耐久と三連勝。今年は最高の滑り出しになりました。


花岡翔太 選手
 【今回の成績 : ST-2クラス 優勝】
今日のレースは自分では70点の出来でした。アウトラップからのタイムアップに少し時間がかかってしまい後続に詰められる場面があったので、こうしたことが30点の減点かな、と。
レース中はチームから無線で色々と指示を受けていたのですが、良平さん(阪口良平選手)はサインボードのところから"目線"で速く走れと訴えていたのでサインボードを見るのが怖かったです(笑)。今年は良平さんと組んで走りますが、第一には「足を引っ張らない」ことを心がけています。その上で参戦を重ねる毎にタイムの差を詰めていきたいと思っています。
次はSUGOですが、去年のSUGOで僕はスタートドライバーをやらせてもらったのですが、見事に(?)フライングしてよりによって良平さんのマシンを抜いてしまってペナルティを受けてしまいました。
今年はRSオガワの地元でもあるSUGOでミス無くしっかり走って、良い結果を残したいと思います。


浅野武夫 選手
 【今回の成績 : ST-4クラス 優勝】
やっと地元のもてぎで勝てました。これまでも良いかたちのレースで表彰台を獲ったことは何度かありましたが、どうしても勝つところまで行かなかったのです。だからまずは一安心ですね。
今日のST-4クラスはトラブルなども多かったようですが、ウチは何も無くて予定通りのレース運びを出来ました。
タイヤについては今年から使うエコ・レーシングタイヤのフィーリングなどが分からない部分もあったので、念のために2回のピットストップでともに前輪交換を行いました。しかし実際に走ってみると昨年までのフィーリングと何も変わらず、今日のように気温が低い中でも安定して高いグリップを発揮してくれました。
終わってみたら「ちょっとタイヤを庇いすぎたかな?1回交換だけで良かったな」という印象ですね(笑)。
FEAUTURED DRIVER
今年からスーパー耐久に参戦する青木拓磨選手。
二輪の世界的ライダーとして知られる"青木三兄弟"の次男であり、1996年の世界選手権スーパーバイク優勝など輝かしい戦績の持ち主である。しかし事故によって下半身に大きなハンデを背負ってしまった。
ここから不屈の精神で4輪モータースポーツへと転向を果たした青木選手は、まずアジアクロスカントリーラリーやダカールラリーに参戦。
そしてこの度、レースへの参加が可能なドライバーライセンスが発給されたことを受けて、スーパー耐久シリーズのST-4クラスにインテグラで参戦することとなった。
相棒は土屋武士選手とTakamori.com選手。マシンには手でアクセルやブレーキを操作出来る装置が取り付けられ、開幕戦はトラブルに苦しめられた部分もあったもののチーム一丸となって完走を果たした。

開幕戦に先立って行われた参戦発表では「サーキットで走りたいという気持ちをずっと持ち続けてきましたが、今年の2月にレースに参加できるライセンスが発給されました。そこからバタバタした状態が続きましたが、こうしてしっかりした体制でサーキットに帰って来ることが出来て本当に嬉しいです」と語っていたが、これからの戦いぶりにますます期待が高まる。
Technical Information
これまでも多くのチームが"勝てるタイヤ"としてADVANを選んできたスーパー耐久シリーズだが、2010年はADVANレーシングタイヤが唯一の指定タイヤとなりワンメイク化が図られた。
供給されるのはWTCCなどで培ったテクノロジーが盛り込まれたADVANレーシングタイヤだが、環境性能を高めた「レコ・レーシングタイヤ」。
これは非石油系資源の使用率を高めつつ、従来と変わらぬグリップなどのパフォーマンスを持つ新世代のレーシングタイヤ。
元々は2008年の十勝24時間レースからスタートしたエコ・レーシングタイヤの開発は、1年半ほどの時を経て大いなる進化を遂げて本格的な実践投入へとつながった。

今回は気温/路面温度とも低いコンディションとなったが、決勝スタート直後から各クラスで展開されたバトルをしっかりとエコ・レーシングタイヤが支えた。ST-1クラスでポルシェに対してBMWが見せた序盤の追い上げや、後半のST-2クラス/ST-3クラスにおける激しいバトルなどは、ADVANエコ・レーシングタイヤの安定した高いパフォーマンスの存在抜きには語れない。
さらにチームによっては2回のピットストップ中1回をタイヤ無交換とするところも多く、優れたライフ性能との両立はチームに対して作戦の幅をもたせることにもつながっている。

【LINK >> 2010年・横浜ゴムモータースポーツ活動計画発表会 (2)/エコ・レーシングタイヤのご紹介】
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