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SUPER GT
JGC Round 9
開催日程
2010年10月 3日(日)
開催場所
本庄サーキット (埼玉県)
天候/路面
晴れ のち 曇り / ドライ
気 温
21度 〜 24度
路面温度
24度 〜 28度
参加台数
118台
(ADVAN装着 : 33台)
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全9戦でタイトル争いが繰り広げられてきた全日本ジムカーナ選手権も最終戦を迎えた。
すでに全11クラスのうちADVANユーザー3名を含む5つのクラスで年間チャンピオンが決まっているが、残る6クラスのタイトル争いがこの最終戦までもつれ込んでおり、最後まで熾烈な争いが展開されることになった。

また、今回も昨年に引き続きこの最終戦では、各クラスの参加台数×1万円という優勝賞金(上限12万円)が設定され、選手たちのモチベーションはいやがおうにも高まる。すでにチャンピオンが決まったクラスでも、ここで勝てば大きな額の賞金が得られるとなれば、走りの気合も違ってくるだろう。

昨年に続いて最終戦の舞台となった本庄サーキットは、ミニサーキットコースならではの高速セクションとダイナミックなコーナリングが見どころとなる。
今回もその特徴を生かしたコースレイアウトがなされ、前半はスタート直後のS字をはじめ中高速コーナリングの連続、後半は1個所180 度ターンが設けられたものの長いストレートに高速スラロームと、高速域でのシビアなマシンコントロールが要求されるものとなった。
路面はフラットだがあまりミューは高くなく、加えて砂やホコリの影響でグリップ変化も大きく、速度域も高いだけに最後まで気が抜けない状況が続く。

前戦までの暑さはすっかり影をひそめ、決勝日はやや雲があるものの秋らしい天候となった。
午前中の1本目は陽射しが強まる中で路面温度も上昇したが、午後の2本目は雲が広がって曇天となり、落ち着く方向でやや低下。路面コンディションが悪化することもなく、2本目のタイムアップも十分望める状況であった。
また今回はチャンピオンを賭けた最終決戦を生で見ようというギャラリーが多数詰めかけ、会場の駐車場は満車になる大盛況ぶり。コースのまわりをズラリと取り囲んだ大勢のギャラリーに、出走する選手たちもいつも以上に気合いが入っていたようだ。

そんな中でADVANユーザーは駆動方式や自分の走り方、攻め方によって最適のタイヤを選ぶことになり、ADVAN A050のG/Sコンパウンドを選ぶ選手と、同じくADVAN A050のG/2Sコンパウンドを選ぶ選手が見られたが、今回は双方とも高いポテンシャルを発揮した。

PN1クラスでは福田大輔選手(デミオ)が、今シーズン初めての連勝を飾った。これで年間の勝ち星を4つとして、念願の初チャンピオンを獲得。

N3クラスはすでに年間チャンピオンを決めている柴田優作選手(エキシージPP)がその強さを見せつけて優勝。2位には若杉将司選手が入って、ADVAN勢がワン・ツー・フィニッシュを飾った。

ADVANユーザー同士の激戦が繰り広げられているSA2クラス。その主役はディフェンディングチャンピオンの森嶋昭時選手(RX-7)と、今季からADVANを履く新井大輔選手(NSX)だった。
前戦を制している新井選手が1本目に1分20秒220と、2番手を1秒以上離すベストタイムをマーク。2本目ではベスト更新ならなかったものの、この1本目の速さが効いて堂々の2連勝。自身初の全日本チャンピオンを獲得した。また森嶋選手も3位表彰台を獲得、2年連続チャンピオンの意地を見せた。

SA3クラスでは、開幕戦から負け無しの連勝街道を独走している天満清選手(ランサー・エボリューションIX)の走りに注目が集まった。既にシリーズ2連覇を決めている天満選手、残すは"全勝チャンピオン"の称号である。
その天満選手、1本目は1分17秒730でベストタイムも、2番手のライバルとの差は僅か0.01秒。しかし2本目で実力を遺憾なく発揮、クラスでただ一人17秒の壁を破り、1分16秒935を叩き出して文句無しの自己ベスト更新。開幕9連勝を飾り、ADVAN A050の高いポテンシャルを見せつける全勝チャンピオンを獲得した。

SCクラスは、こちらも既にチャンピオンを決めている谷森雅彦選手(ランサー・エボリューション])が"ハコ車"のオーバーオールベストタイムを叩き出し、勝って最終戦を飾った。さらにパワーで勝るランサー/インプレッサ勢に、シティで勝負を挑んでいる西田竜治選手が3位表彰台に立つ健闘を見せた。

Dクラスは斉藤孝行選手(TG47)がライバルとシリーズの有効ポイントを同点として臨んだ最終決戦。斉藤選手は土曜日の公開練習から好調で僅差の2番手タイムをマークしていたが、この日の2本目走行でリアのアップライトが破損して窮地に立った。
しかしこのトラブルをしっかり決勝日の朝までに修復して、ハイスピードなレイアウトとなった決勝の舞台へと臨む。
最終ゼッケンの斉藤選手、1本目で全車中唯一の13秒台となる1分13秒877を叩き出してトップ。しかし2本目でライバルが1分13秒193でベスト更新、最後の最後に王座を賭けてスタートについた斉藤選手に大観衆の注目が集まった。
そして2本目、S字を抜けた先の鋭角コーナーで若干オーバーラン気味になったものの、アクセルを緩めることなく渾身の全開アタック。フィニッシュして読み上げられたタイムは1分12秒726、見事な大逆転劇を演じて自身初となるシリーズチャンピオンの栄冠を獲得した。

この最終戦で全11クラス中6クラスを制するとともに、福田選手、新井選手、斉藤選手が加わってADVANユーザーが6クラスで年間チャンピオンを獲得。
また暫定だがN3クラスとSA2クラスはシリーズランキングのトップ3をADVAN勢が占める快進撃でADVAN A050の圧倒的な高いパフォーマンスを見せつける結果に。

各選手の頑張りを支えたADVAN A050のポテンシャルが改めて示されたシーズンとなった。
Driver's Voice
福田大輔 選手
 【今回の成績 : PN1クラス 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
決勝日の朝までフロントにADVAN A050のG/Sコンパウンドを履くかG/2Sコンパウンドを履くか悩みましたが、高速スラロームが勝負になると考えてG/Sコンパウンドをチョイスしました。
それが当たって優勝でき、ついに念願の全日本チャンピオンを獲得できました。今シーズンは連勝ができず、加えてマシントラブルなどで苦しいときもありましたが、最後に結果を出すことができてほんとうに嬉しいです。

柴田優作 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
昨年に続いて最終戦でも勝つことができました。
前半のコーナリング部分でマージンを稼げるように前後ADVAN A050のG/2Sコンパウンドをチョイスし、後半はもしタレ気味になっても何とかできると考えてスタートしました。結果的には最後まで問題なく走りきれて、ADVAN A050に対する信頼性がさらに高まりましたね。
2本目はちょっと攻めすぎてタイムダウンとなってしまいましたが・・・(苦笑)。
 
新井大輔 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
自分好みの高速コースでしたので1本目から全開で行こうと考えていましたし、その1本目でギリギリまで攻めてベストタイムを刻むことができました。
今シーズンから履いたADVAN A050の使い方をつかむのに時間がかかり、シーズン前半は苦労しましたが、終盤になってそのポテンシャルをなんとか引き出せるようになり、それが全日本戦11年目でのチャンピオンの獲得につながったと思います。
 
天満清 選手
 【今回の成績 : SA3クラス 優勝】
ジムカーナ人生初の全勝チャンピオンを決められました。
今回も2本目はタイムを縮められる要素が十分あると考えていましたし、タイヤに加えてサスペンションの熟成も進み、確実に自分の走りができるようになったと感じています。

谷森雅彦 選手
 【今回の成績 : SCクラス 優勝】
ずっと目標にしてきたSA3クラス・天満清選手のタイムを上回り、今年初めてハコ車トップのタイムで走りきることができました。
2本目は前半でちょっと失敗しましたが、逆にそれが発奮材料となり、何とか取り戻してやる!、という気持ちで攻めたのがタイム短縮につながったようです。

斉藤孝行 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
今回は僕にとって完璧以上の走りができたと思います。
今シーズンは中盤にマシントラブルに見舞われるなどキツイ思いもしましたが、常にタイトルをあきらめたことはなかったですし、ちゃんと走れば頂点に立てると信じて走ってきました。その結果の初チャンピオンだけに、今は最高の気分です。
FEATURED DRIVER
海外赴任による数年のブランクを経て、再び全日本ジムカーナ選手権のDクラスへ復帰してきた斉藤孝行選手。
独特のドライビングスキルと卓越したスピード感が要求されるD車両を見事に乗りこなし、自身初の全日本タイトルを獲得した。

「通算すると6年ほどD車両で戦ってきましたが、今シーズンはマシン不調のトラブルシューティングに時間を取られるなど苦しい時期もありました。
それも終盤には解決し、この最終戦ではライバルに一度はタイムを破られても気持ちが焦ることもなく、最後は最高の走りで勝ってチャンピオンを獲得できました」
TURNING POINT
スタート直後のS字から始まる前半の連続コーナリング区間を慎重にこなし、ダイナミックな後半のストレート&高速スラロームへとミスなくつなげていけるように、全体を見通した組み立てが重要となる。
全体的に速度域が高いこともあり、縁石に乗り過ぎるとハネ上げられてタイムロスにつながる恐れもあり、そのあたりを見据えたライン取りも勝負のポイントとなったようだ。
Technical Information
ミニサーキットながら磨かれた路面のミューは著しく低く、さらにダストやタイヤラバーの影響を受けやすいナーバスな状況だったが、そんな条件でもADVAN A050は本来のパフォーマンスを十分に発揮できた。
陽射しのあった1本目に対して2本目は曇って路面温度もやや下がったが、どちらの条件でもADVAN A050・G/Sコンパウンドがポテンシャルを発揮し、高速スラロームでもしっかり感を保って選手の頑張りをサポートできたと考えている。
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