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SUPER GT
JGC Round 5
開催日程
2010年 7月 4日(日)
開催場所
オートスポーツランドスナガワ
(北海道)
天候/路面
晴れ / ドライ
気 温
24度 〜 30度
路面温度
35度 〜 45度
参加台数
70台
(ADVAN装着 : 23台)
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梅雨空の本州を抜け出して北海道の大地に戦いの場を移した全日本ジムカーナ選手権第5戦。
全9戦で戦われるシリーズのちょうど折り返し点に当たり、前半戦をこなしてきた選手たちが後半戦に向けて新たに戦略を練り直す時期でもある。一方でちょうど中間点に当たるせいか、この1戦をキャンセルして体制を整える選手もおり、参戦台数は70台とやや少なめ。
とはいえ、チャンピオン争いを繰り広げる上位選手はほとんどが顔を揃え、台数は少ないながらもより中身の濃い戦いが展開された。

昨年までの6月開催から1ヵ月ほどズレた北海道ラウンドだが、初夏の北海道を満喫するには絶好のシーズンであることに変わりはない。緑に包まれた石狩川の河川敷に設営されるスナガワのコースは、河川敷ゆえにほぼ平面に近く、アップダウンがほとんどない一方でコーナーの入口や奥を見通しにくく、走り慣れない選手にとっては厄介な部分もある。
また、タイヤへの攻撃性が高い荒れた舗装のコース部分と、細かい砂が浮いた終盤ターンセクションでは路面状況がガラリと変わり、そのグリップの変化への対策も必要となってくる。

今回のコースはスナガワならではのダイナミックなストレートとコーナリングを交えつつも、隅から隅まで走り抜けるような長い直線はなく、パワーによる差が大きくつきにくい設定となる。
前半は外周と内周を組み合わせたコーナリングの連続で、タイヤを限界まで使った中高速コーナリングが主体だが、終盤は例年通りグリップの低い路面にターンセクションを設定。高い車速を保つコーナリングテクニックと、ムダのないサイドターンをこなす力の両方が試されるレイアウトとなっていた。

決勝日は昼頃から雨という天気予報とは裏腹に、朝9時の1号車スタート時から晴天に恵まれ、気温も上昇。午後も陽射しは衰えずに気温は30度に迫り、強い陽射しで体感温度はそれ以上となったのに加え、路面温度も45度まで上昇。今シーズン初の高温路面での戦いとなる。

荒れた舗装でタイヤへの攻撃性が高い路面に加え、路面温度の上昇で午後の2本目はタイムアップも難しい状況となったが、この厳しい路面でADVAN A050の中高温コンパウンドであるG/Sが本領を発揮。

N3クラスでは若杉将司選手(エキシージS)が1本目のベストタイムで優勝し、SA2クラスは新井大輔選手(NSX)が今季初優勝。
SA3クラスでは天満清選手(ランサー・エボリューションIX)が2本目にスーパータイムを刻んで5連勝を果たし、早くも年間チャンピオンに王手をかける。

SCクラスは谷森雅彦選手(ランサー・エボリューション])が2本目タイムアップで逆転優勝、Dクラスは昨年のチャンピオン小林キュウテン選手(スズキ隼)が復活2戦目にして今季初優勝をあげ、ADVANユーザーが全9クラス中5クラスを制覇。

特にハイパワーFR車同士が競うSA2クラスでは1位から4位までをADVANユーザーが独占。
その他にもN4クラスでは岡野博史選手(ランサー・エボリューション])が僅差の2位、N1クラスの小倉雅則選手(ヴィッツ)も2位と、多くのクラスでADVANユーザーが表彰台に立ち、そのポテンシャルの高さを示す結果となる。
Driver's Voice
若杉将司 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
今回は1本目からうまくまとめられました。2年ぶりのスナガワでしたが、金曜、土曜と練習するうちにセッティングもいい感じとなり、決勝では新品タイヤを投入してきっちり攻めきることができたと思います。
ここまでセッティングを合わせてくれたメカニックにも感謝しています。


新井大輔 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
今回は路面温度に合わせてフロントにG/2Sコンパウンド、リアにG/Sコンパウンドというチョイスのセッティングを進めてきて、決勝でその結果を出せたと感じています。
前半の中高速コーナリング区間は僕自身も好きな設定ですし、NSXも得意ですから、そこでいい結果を出せたのは嬉しいですね。ここスナガワは何度も来ていますが今回が初優勝なんですよ。
 
天満 清 選手
 【今回の成績 : SA3クラス 優勝】
ここの路面はタイヤへの攻撃性が高く、1本走っただけでかなりタイヤは損傷を受けた感じでしたけれど、2本目も走ってみるとタイヤの性能低下はなく、失敗した部分を修正したことでタイムアップが図れました。
北海道で勝ったのは8年ぶりで、なかなか勝てない場所だっただけに嬉しいですし、今回はホントに気持ちよく走れました。
 
谷森雅彦 選手
 【今回の成績 : SCクラス 優勝】
1本目のミスをなんとか修正できればタイムアップはできると考えていました。終盤のパイロンセクションも自分なりに精一杯のターンでタイムロスを防げましたし、今回は前半でややキツかった部分を終盤で取り戻した部分もあります。
路面温度の上昇を見てADVAN A050のG/Sコンパウンドをウォーマーなしで行きましたが、最後までしっかり感が保たれて問題なく攻めきれましたね。
 

小林キュウテン 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
北海道では初優勝なんですよ。
前戦は今季初参戦でリハビリ状態のような感じでしたが、今回はセッティングを煮詰めたことでコーナーでフロントが気持ち良く入るようになり、いい感じで走れました。荒れた路面でしたがタイヤとの相性も良く、こういった路面でもADVANスリックがポテンシャルを見せてくれたのも勝因のひとつです。
FEATURED DRIVER
全日本ジムカーナ選手権への参戦経験も豊富な新井大輔選手は、今シーズンからADVAN A050を履いて戦うようになり、5戦目にしてSA2クラス優勝を果たす。

「テストなどでADVANを履く機会は以前からありましたが、やはり実戦で上位を獲得するレベルにおいて、ADVAN A050の感覚をつかむのにはある程度の時間がかかりましたね。
でも、その感覚さえつかめば絶対的なグリップの高さは大きなアドバンテージとなりますし、今回はコーナリングが続く得意なコースで結果を出せました。
この勢いでシーズン後半も上位を目指していきます」
TURNING POINT
速度域の高いコーナーが続く前半のコーナリングセクションは、車速を保ちつつもリズム良くコーナーをクリアすることが重要となる。
終盤のターンセクションは変化する路面のグリップに対応して、クルマをロスなく前に進めていくことが大事であり、その両方を高い次元でこなした選手が上位のタイムを刻むことになった。
Technical Information
決勝日は今シーズン最高の路面温度となったが、各選手とも金曜、土曜の練習で路面状況の確認が取れていたため、大きな番狂わせはなくG/Sコンパウンドが本来の性能を発揮できたと考えている。
舗装の骨材がゴツゴツしている路面はタイヤへの攻撃性が高い傾向もあるが、その状況をうまく見極めて走らせることで、2本目にタイムアップを図ることもできたようだ。
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