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JDC 2010
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News Index
JDC Round 1
開催日程
2010年4月18日(日)
開催場所
モビリティおおむた
(福岡県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
参加台数
105台
(ADVAN装着 : 21台)
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
2010年の全日本ダートトライアル選手権は、この九州ラウンドを皮切りに、全8戦が開催される。
昨年までは、ダートトライアル用のタイヤを3社が供給し、全日本選手権ではタイヤサービスなどを行ってきたが、昨年末でそのうちの1社が開発と供給、タイヤサービスを休止し、ダートトライアルから撤退することになった。
その関係で、装着タイヤを変更、あるいは車両の変更や参加クラスの移行など、例年以上に変動の大きい開幕となった。
ADVAN勢に加わった選手の中で最も注目されているのは、SC3クラスで参戦している谷田川敏幸選手だ。
谷田川選手は強者揃いのSC3で5年連続のシリーズチャンプを獲得しているダートトライアル界の重鎮の一人。改造範囲が無制限のDクラスのマシンを相手にオーバーオールタイムを叩き出すなど、その速さには定評がある。
ナンバー付きの改造車クラスでシリーズチャンピオンを獲得している荒井信介選手とは同じ群馬県の出身で古くから親交があり、今年はこの二人がADVANのシリーズ優勝候補と目されている。
また、荒井選手と同じSA2を戦い、昨シーズンは2度の優勝を収めてシード権を持つ若手ドライバーの奥村直樹選手、2WDマシンの改造車クラスのSC1でシード権を持ち、シーズンの前半にニューマシンを投入する予定の福山重義選手なども、ADVANで全日本を戦う実力派の選手として注目を浴びている。
ADVANで全日本を戦いシリーズ制覇を成し遂げたSA2クラスの荒井選手は、遂にニューマシンのランサー・エボリューション]を投入してきた。
だが、最大のライバルである北村選手がインプレッサからランサーにマシンを変え、連覇の阻止を目論む。北村選手はエボ]を制作中だが、昨年の荒井選手と同じように熟成が進むまではエボIXでシリーズポイントを重ねる作戦を取る。
その二人の戦いだが、散水の影響が残り、「まるで田んぼの中を走っている感覚」という路面の状況の中で、トップの北村選手に対して荒井選手がコンマ6秒差の2位に着けていた。
午後の2トライ目の前にも散水が行われるが、天候は表面の砂利と泥が飛んでドライ路面に変わっていくことは確かで、ADVAN A036の路面になれば逆転も可能という状況にあった。
だが、総参加台数が少なく、日差しが弱かったこともあり、荒井選手がアタックする時点ではドライとウェットが混在するという状況だった。
荒井選手はADVAN A035をチョイスしてアタック。自己タイムは短縮できたものの、他の選手もタイムを上げてきて順位を落としてしまう。残念なことに3台のエボIXが荒井選手のタイムを上回り、入賞はできたが表彰台を逃してしまった。
SC3クラスの谷田川選手は、ゴールしたばかりの荒井選手たちから路面状況を確認し、荒井選手と同じADVAN A035をチョイス。最短距離のラインをキープしながらアクセルを踏み切る、谷田川選手らしい走りを披露する。
だが、ライバルの丹羽選手にコンマ3秒届かず、優勝を逃してしまう。
「まだ完全にタイヤを使い切れていない。ロスになるミスはしていないので勝てたと思ったんだけど、残念!」と悔しがる。
今回はチャンピオン候補の二人が揃って優勝を逃してしまったが、シリーズ争いの中心になることは間違いない。逆にいい刺激になったようで、マシンの熟成を精力的に進めていく、と異口同音に話す。
次戦の丸和は、谷田川選手にとっても荒井選手にとっても地元での一戦。シリーズ争いを占う重要な大会てもあり、さらなる激闘が予測される。
【今回の成績 : SA2クラス 4位】
テストは重ねてきたけど、このマシンで実戦を戦うのは初めてだからどうなるかと思っていたんだけどね。でも、二人に割って入られてしまったのは残念。悔しいし、本当に情けない。
北村選手がマシンを変えて勢いに乗っているから簡単には勝たせて貰えないだろうけど、走り込みとセッティングの熟成を進めて、トップ争いをしていきたいね。
【今回の成績 : SC3クラス 2位】
ゴールした時は勝てたと思ったんだけどなぁ。でも、これで負けたということは、もう少しマシンのセッティングを見直す必要があるということだろうね。感覚的には、ターンインの動きはいいんだ。だとしたら、もっとトラクションが掛かるようにするべきなんだろうな。
とにかく、タイヤを使い切れなかったオレの問題だな。次は谷田川らしい走りをして、きっちり勝てるように頑張るよ。
谷田川選手と同じパドックで全日本を戦うSC1の福山重義選手は、この大会は昨年のマシンで出場してきたが、すでに次のマシンがほぼ完成の状態にあるという。
全日本で何度かの優勝経験を持っている選手だけに、シリーズ争いに加わってくることは間違いなく、ニューマシンでの走りに注目したい。
福山選手からは「今のマシンよりは確実に速くなる」と自信のほどを伺わせるコメントをが聞かれた。
SC3クラスの谷田川選手は、「もしADVAN A036で走っていたら勝てたかも知れない。でも、あの路面状況ではリスクが大きいことも間違いない。タイヤチョイスのミスではないけど・・・」という解析をする。
さらに詳しく聞くと、「前半は間違いなくADVAN A036でタイムが出せる路面だが、後半の外周がまだウェットが混在する路面」だったのだという。「前半でマージンを築くつもりで走ればどうなっていたか」とも。
その言葉の裏には、まだタイヤの特性を把握しきれておらず、判断に曖昧な部分があった事も示唆している。実戦を重ねていけばクリアされる問題だが、テストだけでは解決できないのも事実。走行データなどのさらなる分析も必要なようだ。
今回は、走行台数が少なく、しかも雲の影響で路面の乾きが遅かった。日差しが強まったのはSA2クラスの中盤の頃で、SC3クラスの谷田川選手の走行時点では、タイヤチョイスの判断が非常に難しい状況だった。
タイヤの特性を熟知し、そのポテンシャルを引き出すには、セッティングの熟成と手応えとの整合性を高めていくことも必要なようだ。荒井選手や谷田川選手のような全日本のトップドライバーでも、トップ争いをするためのマシンの熟成には時間が掛かるものなのだ。