全日本ジムカーナ選手権も、九州のモビリティおおむたで2008年シーズンの最終戦を迎えた。
九州を代表するジムカーナコースは広い敷地を活かしたハイスピードレイアウトが最大の特徴。今回も外周と内周、ショートカットと持てる要素を存分に使ってレイアウトされ、終盤には恒例の島まわりとサイドターンを組み合わせたテクニカルセクションも設定。
走行距離がやや長く、走り甲斐のあるコースだった一方で、路面の所々にウネリがあり、ロスなく走らせるには路面状況への対応も求められた。
他のカテゴリーと比べると一足早い最終戦となる全日本ジムカーナ選手権だが、カレンダーは既に秋分の日も過ぎた9月下旬。
秋の気配は九州でも日増しに色濃くなってきており、特にこの週末は冷え込みが進んだために気温が低く、路面温度も40度に達しないという想定以上の寒さになった。
しかし太陽が長く顔を出してコースを照らし続けると路面温度はどんどんあがっていく。自分の出走順に向けて"雲の流れを読む"ことも重要になってきた。
ADVAN勢は土曜日の公開練習から好調で、N3クラスの柴田優作選手、SA2クラスの藤本泰則選手、N2クラスの朝山崇選手らがトップタイムをマーク。
翌日の決勝に向けて、SA2クラス勢は上位選手がそれぞれ異なるタイヤチョイスで走行、おのおののデータを持ち寄ってベストな組み合わせを選び出すというADVAN勢ならではの"チームプレー"が展開された。
日曜日の決勝でもADVAN勢の快進撃は留まることがなかった。
N2クラスでは昨年のN1クラスチャンピオンであり、今季からインテグラにマシンをスイッチしてクラスを移した朝山崇選手が最終戦で5位を獲得して嬉しい初入賞。来シーズンに向けて一層の活躍を期待させる結果を残した。
N3クラスは前戦、山野哲也選手を下して初優勝を飾った若杉将司選手の走りが大いに注目を集める。その若杉選手は土曜の公開練習で山野選手に続く3番手タイムをマークしており、決勝では柴田選手も含めて三つ巴の激戦となることが予想された。
この激戦を制したのは、今回も若杉選手だった。チャンピオン争いの中に割って入る格好になった若杉選手は1本目で1分35秒375をマークしてクラストップに立つ。
2本目で山野選手もタイプアップしてきたものの、それでも0.1秒以上の差を残して若杉選手が堂々の2連勝、まさに新たな時代のスター誕生を感じさせる結果となった。
また柴田選手は惜しくもシリーズチャンピオンに一歩届かなかったものの、3位表彰台を獲得してシーズンを通じて安定した速さを見せた。
SA2クラスは土曜日の"チームプレー"が功を奏する展開に。
地元・九州の藤本泰則選手が2004年の第2戦・名阪以来となる表彰台の中央を手中におさめた結果、5位入賞を果たした森嶋昭時選手が渡辺公選手を振り切って堂々のシリーズチャンピオンに輝いた。
このほか、既にチャンピオンを確定させているSCクラスの谷森雅彦選手とDクラスの小林キュウテン選手も揃って優勝を飾り、連勝記録を続伸。
2008年はADVAN A050のG/2Sコンパウンドデビューというニュースが大きな話題となった全日本ジムカーナ選手権だが、最終戦でもADVAN
A050の高いポテンシャルが遺憾なく発揮される結果となった。
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