岡山県の備北ハイランドサーキットで8年ぶりとなる全日本ジムカーナ選手権が開催された。
開幕戦としてカレンダー入りした「EXCITE GYMKHANA in 備北」、ここでの話題は新たに横浜ゴムが発売したADVAN
A050のG/2Sコンパウンドに尽きると言えただろう。
ジムカーナでの更なる戦闘力向上を目指して投入されたG/2S、全日本戦の前週に行われた地区戦では、関東と中部で完勝を遂げてその高い性能を実証した。
そして迎えた全日本戦、G/2Sはここでもそのポテンシャルを各選手が遺憾なく発揮して、SA2クラスではワン・ツー・フィニッシュという鮮烈のデビューを果たしたのである。
岡山県と広島県の県境にほど近いロケーションの備北ハイランドサーキット。
金曜日の練習会は生憎の雨模様となってしまったが、夕方から天気は回復に向かい、土曜日の公開練習は春本番を思わせる暖かさ。
好天は日曜日の本番も変わらないものの、早朝の気温は1度を下回るまで冷え込んだ一方で、日中の最高気温は20度に達するという寒暖の差が大きい一日となった。
タイヤにとっては厳しいコンディションであると言えるが、結果を先にお伝えするとソフトコンパウンドのG/2Sに摩耗などの問題は全く生じなかった。これは構造・パターン・コンパウンドというタイヤの構成要素が高い次元で両立されていることの現れであり、対応温度領域の幅広さを実証する結果でもあった。
コースは全長およそ1,200m、コーナーリングセクションをベースにショートカットやパイロンターンを組み合わせた攻め甲斐のあるものとされた。
各クラスでADVAN勢が活躍を見せたが、まず注目を集めたのはN3クラスでロータスを駆る柴田優作選手。
前日の公開練習ではトップタイムをマーク、本番でも1本目でクラスベストにつける。2本目は惜しくもタイムアップを果たせなかったものの、開幕戦で表彰台を飾って好調なシーズンインとなった。
また注目を集めたのはSA3クラスのベテランドライバー勢。
名人・森田勝也選手に加え、今シーズンからはこれまでライバル関係にあった天満清選手がADVAN勢にその名を連ねることになった。
ランサーを駆る二人のベテランは、ともに「いぶし銀」の走りを披露。特に両者ともに車両のセッティングや完成度の高さも光る走りで、揃って入賞を果たした。
そしてA050・G/2Sが真骨頂を発揮したのはSA2クラス。
RX-7やNSXといった後輪駆動のハイパワースポーツカーが競い合うこのクラスでA050装着車は圧倒的な速さを見せつけた。
森嶋昭時選手は前日の公開練習からトップタイムで好調さをアピールしていたが、本番1本目では他の選手が1分14秒台以降のタイムであったのに対して、1分12秒630というスーパーベストを叩き出す。
2本目で唯一、森嶋選手に肉薄したのは同じA050・G/2Sを装着したRX-7の松崎充意選手。しかし惜しくも松崎選手は1分13秒265にとどまり、森嶋選手が堂々の開幕戦ウィナーに。
松崎選手もクラス唯一の13秒台となった2本目のベストラップにより、ADVAN A050・G/2Sは全日本選手権デビュー戦でワン・ツー・フィニッシュを達成した。
一方、これまでADVAN勢が圧倒的な強さを見せ続けている改造車クラスは、今年も開幕戦からADVANユーザーの独壇場となった。
SCクラスはディフェンディングチャンピオン・谷森雅彦選手がハコ車ベストタイムを叩き出しての圧勝。公開練習でもベストをマークして、地元・岡山で改めてその実力を見せつけた。
また二番手には鳥居孝成選手がつけて、表彰台はワン・ツー・フィニッシュを飾ったADVAN勢が主役に。
Dクラスは、こちらも昨年の覇者・小林キュウテン選手が圧勝。
2本ともに唯一の1分05秒台に入れてオーバーオールベストを奪い、連覇への期待が一層高まる緒戦となった。
そして二番手には小林選手と同じくスズキ隼を駆る岡村貴之選手がつけて、こちらもADVAN勢がワン・ツー・フィニッシュ。
名阪スポーツランドでの第2戦に向けてADVAN勢の更なる躍進が期待される一日となった。
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