2011年の東京オートサロンに向けて、最新のヨコハマタイヤをテストドライブするために集まった4人のプロフェッショナル。
クルマ、そしてタイヤに精通したプロフェッショナルたちが、それぞれの立場で今の、そしてこれからのクルマとタイヤ、アフターパーツマーケットについて語る“座談会”前半の模様をお届けします。
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−まず小林さんにお聞きします。今回のテストドライブはいかがでしたか?
小林真一さん(MCR代表) :
最新のタイヤ(BluEarth RV-01)を体感できて楽しかったですね。
でも、まさかミニバン用のタイヤについて僕がコメントすることになるとは思っていなかったので、「僕の担当はこれなの?」っていう驚きもありましたが(笑)。
織戸学さん(レーシングドライバー) :
確かに意外ですよね。小林さんとエルグランド、そしてBluEarth RV-01っていう組み合わせは。
小林さん :
でもね、「狙いはわかるな」って思いました。さらに言えば、狙いはわかるけれども、もっと「ちゃんとその良さを伝えた方が良いな」って思いましたね。
タイヤって、実際に乗って感じる性能の差っていうのが、とてもあるものです。なんとなくイメージなんかが優先している商品というのも市場にはあるけれど、実際にヨコハマのタイヤを着けて走ると「やっぱりヨコハマタイヤは凄いな」って思います。
だから僕たちも、ちゃんとその“凄さ”を伝えなければならないと思いましたね。
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−続いて鈴木さんには、最近のBMWユーザーのトレンドについてお聞きします。
鈴木康昭さん (Studie. AG CEO) :
いまのトレンドとしては、今まで日本車やBMW以外の輸入車に乗っていたという方が、BMWを選ぶというケースが増えてきています。これは大きなポイントでしょうね。
もうひとつタイヤについて言えば、これまでADVANならば一番高価な「ADVAN Sport」しか選ばないというユーザーが多かったのですが、最近は「ADVAN dB」やBluEarthシリーズなど、それぞれのカーライフ・スタイルに合わせて方向性に見合ったタイヤを選ぶというユーザーが増えてきています。
だからこそ、最新のヨコハマタイヤのラインナップを一度に乗り比べられる今回の取材は、僕はとても面白かったですね。
−BMWをはじめとした輸入車ユーザーの皆さんは、オートサロンに関心をお持ちなんでしょうか?
鈴木さん :
オートサロンについて言えば、全体的に“国産車だけのためのショー”というイメージは小さくなってきていますよね。展示車両を見ても、輸入車もどんどん増えてきていますし。
一年で最も規模の大きいアフターマーケットのショー、という位置づけは、より確固なものになってきているのかな、と。
あれだけお客さんも来ていますし、会場に行くと独特の“熱いもの”がありますし。年明け早々という開催時期もあって、一年がオートサロンから始まるんだ、っていうイメージもありますしね。
うちのお客さんでも、オートサロンを楽しみにしているという方は多いですし、実際に足を運ばれていますよね。
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−織戸さんには、改めて“オートサロンの楽しみ方”をお聞きします。
織戸学さん(レーシングドライバー) :
以前はオートサロンの楽しみ方といえば、コンパニオンのおねえさんとか・・・(笑)。実際に、そういうクルマとは違うところに注目を向けているお客さんも多かったよね。
最近は「盛り上がりに欠ける」なんていう声もあるみたいだけれど、実際のところお客さんの数そのものはそんなに減っていないでしょ。タイミングとして一年の始まりっていうこともあって、やっぱり多くの人が足を運んでいるんだと思います。
その中でお客さんが何を楽しみにして来ているのかを、出展している側がどう判断するか。
最近は屋外の特設コースで車を実際に走らせるイベントもあるけれど、それもお客さんにとっては楽しみのひとつになっているよね。
一方では、やっぱり奇抜な車を見てみたい、っていう要望も強いと思うんだ。いろいろなカタチの、普段は絶対に見られないような車も、オートサロンでなら間近に見ることが出来る。普段あり得ないものが集まっている、それがオートサロンの魅力のひとつなんじゃないかな。
もっとも、僕個人としては、オートサロンの楽しみというのは、全然違うところにあるんだけれど。
一同 :
やっぱりコンパニオン!?
織戸学さん :
そうそう、如何にコンパニオンのおねえさんと仲よくなるか・・・、って、そうじゃなくて(笑)。
若いころは、あれだけお客さんがいるんだからチャンスだ、っていうんでゲリラ的にライブをやっちゃったりとか、僕たちにとっては違う意味でもチャレンジの場だったのがオートサロン。
俺たちにはそんな楽しみ方もあったんだよね。もちろん今は大人になったから、そんなことは出来ないけれど。
出展側も一時期は、週末のオートサロンだけのために派手で巨大なブースを造りあったりしてきたけれど、意外とお客さんの目はシンプルに見ているような気もする。景気が良いとか悪いとかっていうバックグラウンドを抜きにして、単純に「今年はあのブースの元気が良かった」とか、「あそこのコンパニオンは可愛かった」とか、それぞれの視点で楽しみながら、しっかりと大切なポイントは印象に残しているんじゃないかな。
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−桂さんにとってのオートサロンとは?
桂 伸一さん(モータージャーナリスト) :
僕はモータージャーナリストになる前は、オートサロンを主催する側でした。
だから毎年1月は寝られない。出展者の取材や撮影をして、それが明け方に終わったら原稿を書いて。電子メールやパソコンなんか無い時代だから、手書きで書いた原稿をファックスで送ってね。
だから毎年1月になると、「また今年もオートサロンかよ〜!」って思っていたの。
でも勢いはあったよね。エキサイティングカーショーっていうネーミングで始まって、規模がどんどん大きくなるにつれて自動車メーカーも興味を示すようになって。
そんな背景もあって名称もオートサロンに改めて、自動車メーカーも本格的に参入してきて大きなブースを構えるようになって、時代の流れとともに盛り上がりも留まることはなかったよね。
もちろん自動車ジャーナリストにとっても気になるイベントであることは間違いなくて、多くの仲間たちや先輩も会場に見に来ていますしね。
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