横浜ゴムがリリースするアルミホイールの企画からデザインまでを手がけているのが、CMP(チーフ・マーケティング・プランナー)の萩原修。
以前にADVANモータースポーツサイトでご紹介したこともありますが、自らサラリーマンとレーシングドライバーを両立させ、往年の国内トップカテゴリー"グループA"ではスカイラインGT-Rで総合優勝を飾った経験の持ち主です。
今回お目見えとなった新製品、中でも「ADVAN Racing RS-D」について、萩原が打ち立てたその開発コンセプトは次のようなものでした。
萩原CMP :
「ADVAN Racingについては、ストイックに性能を追求して"機能美"を高めていく、というのが、シリーズ全般に言える基本コンセプトです。
WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)に、そのままのスペックで持ち込んで使えるようなレベルにあります。
特に横浜ゴムのアルミホイールではADVAN Racingへの注目度も"コアな車好き"の皆さんから高いので、皆さんのご期待を裏切らないように造り込みました。」
ADVAN Racingはモータースポーツフィールドへの参戦も続けています。
萩原CMP :
「"2つのW"と謳っていますが、WTCCとP-WRC、2つの世界選手権に供給参戦しています。
皆さんが買うことの出来るレギュラースペックと同じスペックを基本として、モータースポーツへの参戦をすることが開発的にも意味があると考えています。
タイヤとはまた別のところで、アルミホイールとして行なっているモータースポーツ活動は、今後も積極的に継続していきたいと思っています。」
2008年に日本でも初開催されたWTCC。
これまでの常識を遥かに越えるような激しいバトルが続くレースですが、アルミホイール開発者という立場からはどのようなレースという印象なのでしょうか。
萩原CMP :
「WTCCは、アルミホイールに対しても要求がきついレースカテゴリーです。
"サーキットの格闘技"などと近年は表現される激しいレースなので、チームの要求を満たすために磨き上げた技術を次のモデル開発に活かしていく、という流れで開発に役立っています。」
最初にもご紹介したように、自らもレーシングドライバーとして活躍した経験を持つ萩原。
モータースポーツ活動を通じた開発に於いて、その経験は活かされているのでしょうか。
萩原CMP :
「そうですね、間違いなくそれはあります。
何らかの問題が生じたとき、自分自身のドライバーとしての経験を基に『それはホイールのせいじゃない』とはっきり言えますからね。チームやドライバーとのコミュニケーションにおいては、より"物事の真相"に迫ることができますね。」
さて、今回の東京オートサロンではもうひとつ"A.V.S MODEL F15"という新商品も発表になりました。
この商品は"A.V.S MODEL F7"に続く、横浜ゴム・アルミホイールとしての鍛造ホイール第二弾になります。
鍛造と鋳造、アルミホイールには製法の違いでこの二種類がありますが、それぞれどのような特徴を持っているのでしょうか。
萩原CMP :
「鍛造はアルミの組織が緻密になるので、単位体積あたりの強度が30〜35%程度高くなります。この強度を利用して"より軽く、より細く"ホイールを造り上げることができます。
その反面、製法的に細かなデザインディテールを追いきれない部分があります。
鍛造は強度の優位性を持ってデザイン性を高めていく、逆に鋳造はデザインの優位性を持って強度を高めていく、という両方のアプローチを始めています。」
横浜ゴムのアルミホイールは、長く鋳造のみをリリースしてきました。
"A.V.S MODEL F7"から新たに始まった鍛造ホイールの歴史。しかし、製法が異なっていても流れている"スピリット"は変わっていないと萩原は熱く語ります。
「"鋳造のヨコハマ"が鍛造をリリースしたということで話題を集めましたね。しかし、鍛造でも鋳造でも"ヨコハマらしさ"をきちんともたせています。
自分で描いたデザインに対して、製作サイドとともに妥協することなく辛抱強く再現してきた結果が形になっています。」
今回お披露目となったふたつの新作。
"ADVAN Racing RS-D"は2009年春、"A.V.S MODEL F15"は2009年夏の発売を予定しています。
なお、2009年2月末日までに"ADVAN Racing RS for BMW"を4本お買い上げの方に、WTCCのYOKOHAMAインディペンデントトロフィーを制した"Pro-Team"のオフィシャルステッカーをプレゼントするキャンペーンを実施しておりますので、こちらもお見逃し無く!
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>> キャンペーンの詳細はこちら】
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