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レーシングカートの国内最高峰に君臨する全日本カート選手権のSuper KF部門。全国を転戦し、各地のコースを舞台にコンペティティブな熱い戦いが繰り広げられている中で、ADVANも高い存在感を示しているカテゴリーだ。
昨今は4輪レースでもレーシングカートで輝かしい戦績をおさめた選手たちが上位争いの主役となっているが、モータースポーツの原点とも言えるレーシングカートの世界と、そこで活躍するADVAN装着ドライバーたちの横顔をご紹介しよう。
 
 
Super KFは国内レーシングカートの最高峰に位置するカテゴリーである。
国内レーシングカートについてはJAF(日本自動車連盟)が日本カート選手権を制定しており、ジュニア選手権をボトムレンジとして、その上に地方選手権、さらにその上に全日本選手権という区分のピラミッド構造が構築されている。
このうち全日本選手権はSuper KF/KF2/FS-125(フォーミュラスーパー125)という3つの部門に区分されており、頂点に位置しているのがSuper KF部門となっている。

Super KFは全国を転戦しており、今季は1大会に2レースが行われる。
今季のSuper KFは1大会につき2レースが催されている。1レースにつきタイムトライアル/予選/決勝と行われるが、今年は同一大会の2レース目におけるタイムトライアルが省略されており、1レース目の結果を反映させて2レース目では予選と決勝のみを行うレースフォーマットが採用されている。なお、1レースの各ヒート合計は最短で30kmまたは30分、最長で90kmまたは90分と規定されている。

ドライバーは国際Cドライバーライセンス以上の保持者、または国内Aドライバーライセンスを所持していて前年の地方選手権においてシリーズ10位以内、もしくは前年の全日本選手権出場実績のある選手に参加資格が与えられる。

もちろん各レースごとの結果によってポイントが与えられ、全日本チャンピオンの座がシリーズを通じて競われている。ポイントシステムは決勝のみならず予選結果に対しても得点を与える仕組みで、決勝では1位から20位までに25点から1点が、予選では1位から10位までに10点から1点が付される。
 
 
レーシングカートではエンジン/シャシー/タイヤというマシンについての大きな三つの要素があるが、エンジン排気量についてはSuper KF/KF2/FS-125と3つのクラスが設定されている全日本カート選手権において、全てのクラスで125ccと共通の数値になっている。
では何が異なるのかというと、それは自由度の高さ。

Super KFではエンジンメーカーは自由に選ぶことが可能で、上限回転数は16,000rpmと高く設定されており、キャブレターも直径30mmと大きなものが指定されている。その上で広範囲な改造が許されているのだ。

次にシャシーは、メーカーが自由で市販されていないものでも使用できる。シャシーは欧州、特にイタリア製のものが多く、さらに大手のシャシーメーカーの関連会社にエンジンメーカーがあるという状況になっている。
車両の最低重量は選手権規則では160kgと規定され、これにはフルフェイスヘルメットやドライビンググローブ&シューズという通常の装備を装着したドライバーを含む。

タイヤについては完全にフリーで試作タイヤの使用が可能。コンパウンドも自由とされている。

このように最も自由度が高いカテゴリーがSuper KFであり、エンジンやシャシー、そしてもちろんタイヤメーカーにとっては熾烈な開発進化の舞台という重要なカテゴリーとして認識されている。

なお、これらの違いを表にしてまとめると、次のようになる。

  Super KF KF2 FS125
シャシー メーカー自由
フロントブレーキ装着可
(非市販品も可)
メーカー自由
フロントブレーキ装着可
(CIK、またはJAF公認品)
メーカー自由
フロントブレーキ装着禁止
(JAF規則に合致したもの)
エンジン メーカー自由
改造範囲は広め
(KF公認エンジン)
メーカー自由
改造範囲は中くらい
(KF公認エンジン)
IAME製のワンメイク
タイヤ メーカー自由
(非市販品も可)
CIK公認タイヤワンメイク CIK公認タイヤワンメイク
 
 
Super KF部門のタイヤについて、より詳しく見ていこう。
もちろん規則によってサイズ的な要素は決められている。リムの直径は最大5インチで、フロントタイヤの外側直径は最大28cm、リアタイヤは最大30cm。最大幅は車体に装着した状態でリアが21.5cm、フロントは13.5cm。構造はバイアスである。

ただ、こうした基本的な事項のみを守っていれば、CIK公認などのタイヤではなくても良いので、開発タイヤを各メーカーが持ち込んでしのぎを削り合っている。選手はエントリーする時に使うタイヤメーカーを指定するが、指定を受けたメーカーは全てのユーザーに同一のタイヤを供給することが義務づけられる。
使用本数の規定は、1レースにおいて1セット、1大会2レースの大会では2セットが使用できる。この“レース”はタイムトライアル/予選/決勝を通してのことである。

開発タイヤを各社が投入していることから、SUPER GTの500クラスと同様に大会が開催されるコースや季節にピンポイントに適合させたタイヤが各大会に持ち込まれる。
レーシングカートの市場はまさに全世界であり、さらに選手層も子供から高齢者まで幅広い。コースも小規模なものから本格的なサーキットまであり、こうしたあらゆる条件の市場に対して、Super KFの場で得られたデータが市販品にフィードバックされていく。
[UPDATE : 9.Sep.2011]
       
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