−まずADVAN A050Aについての率直な感想は?
森嶋選手 :
「とても懐の深いタイヤという印象ですね。
今回、プロファイルを変更して接地面積が拡がったA050Aですが、フロントタイヤとして使えるRX-7の場合ですと、ポンとフロントタイヤを交換して走ってみるだけで、従来のA050からの進化を感じられます。
具体的にはブレーキング時の安定性と、ステアリングを切り込んでいって横方向に無理な力をかけた時の踏ん張り具合。
こうした性能向上で思った通りのラインに車を持って行けるので、特にサイドターンの進入などフロントを逃がしやすい場面での効果が絶大ですね。」
−今まで以上に"攻められる"タイヤになったということですか?
森嶋選手 :
「そうですね、良い意味で『無理の効くタイヤ』になったと思います。
例えば今回の全日本開幕戦はトラブルで一本目を走れず、二本目だけで結果を出さなければなりませんでした。
こうなると開き直って攻めきっていくしかないのですが、正直なところかなり無理をして走りました。そうした状況で優勝という結果を出せたのは、走りに対してタイヤが応えてくれた結果であり、期せずしてADVAN
A050Aの高性能を裏付ける結果にもなりましたね。」
−ジムカーナ競技をする上で、タイヤ選びのポイントとは?
森嶋選手 :
「まず重要なのは、本番で結果を出せるタイヤを選ぶということです。
練習のために多少長持ちすることに重点を置いたタイヤ選びというのも分かりますが、"モータースポーツ=競技"をする以上は、本番で勝てるタイヤを使って練習もしていった方が自分自身のレベルアップにつながります。
もうひとつ、僕が思うにジムカーナで結果を出すには自分自身の100%よりちょっと上の力を出そうすることが必要だと思います。よく100%を超えるとミスしてしまうと言われることもありますが、仮にミスしても良いタイヤであればカバーしてもらうことも不可能ではありません。
懐の深さ、限界領域でのコントロール性能が高いタイヤを選ぶということが重要になってくるのです。
例えばピークがとても高いタイヤがあったとします。しかし同時にピーク領域のコントロール性能までピーキーだとすると、タイムを出すことは非常に難しいでしょう。
その点、ADVAN A050AやA050は限界領域のコントロール性がとても高い。
ですから一発勝負のジムカーナではADVAN A050AやA050を装着して自分の力の100%ちょっとのところを狙って走り、結果としてしっかり100%の力を出し切るようにしていけば好成績につながっていくと思います。」
−全日本戦ではADVANユーザー同士の横の結束も固いようですが。
森嶋選手 :
「そうですね、ジムカーナ特有なのかもしれませんが、ADVANユーザーの横のつながりは強いですね。
自分自身との戦いであるジムカーナでは、ライバル選手と走行中に駆け引きすることがありません。だから例えば空気圧についての情報などをADVANユーザー同士で共有して、お互いに上位を獲得していこうという思いでやっています。
こうして選手が全体的にレベルアップを図ることで、ADVANユーザー全体の結果も良いものにしていこう、と。
また自分自身が気づかない走りの欠点を仲間に指摘してもらって新たな発見があったり、とても有益な情報をADVANとともに戦い仲間から得ることも少なくありません。
こうした積み重ねは結果的に自分にとっても大きなプラスにつながっていますし、今回の開幕戦で表彰台をADVANユーザーが独占するという結果にもつながったのではないかと思います。」