鈴鹿サーキットでの日本ラウンドから5週のインターバルを経て、2013年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)は3年連続となる中国ラウンドを迎える。ただし、コースについては初年度が上海天馬サーキットでの開催であったが、ここは全長2,063mの中規模コースであり、WTCCの舞台としては少々物足りなさを感じるものであった。そこで昨年からはF1も行われる上海国際サーキットに舞台を移し、今年は当地で2年連続の開催となる運びだ。
既にエントリーリストは発表されており、参加台数は31台。これは日本ラウンドより2台多く、今季初の30台オーバーで最多エントリーとなる。そこで、その中から特に注目の選手&マシンをご紹介していこう。
まずはゼッケン69番をつけるシボレー・クルーズ1.6Tで参戦する、リカルド・リデル選手(右写真)。スウェーデン生まれ、46歳のベテランは2005年〜2006年、2008年〜2009年にセアトのレギュラーワークスドライバーとしてWTCCに参戦していた。また、2007年には地元のスウェーデン戦にシボレー・ラセッティでスポット参戦、第2レースで優勝を飾っている。さらに昨年も開幕戦のイタリア・モンツァに参戦、この時はシボレー・クルーズ1.6Tで第1レースの4位を獲得した。
経歴としては1992年に全日本F3選手権に参戦もしており、同年のマカオ・グランプリではウィナーに輝いた。また、1994年にはBTCC(イギリス・ツーリングカー選手権)に参戦、この時のマシンはステーションワゴンのボルボ850エステートだったことから、その走りをご記憶のファンも少なくないだろう。
久しぶりにWTCCへと帰ってくるリデル選手、クルーズでの初表彰台獲得なるかがまずは第一の注目ポイントだ。
次に注目なのがVolvo Polestar Racingから参戦する、ボルボ・C30Driveである。
ボルボは過去にも2010年にイギリスと日本の2大会にスポット参戦、そして2011年はシーズンを通じてマニュファクチャラー登録での参戦を実現した。この年はシリーズ中盤から安定してシングルポジションを獲得、最高位はドイツ・オッシャーズレーベンでの4位。また、日本ラウンドでも鈴鹿・東で5位フィニッシュを果たしている。
今回の参戦はSTCC(スカンジナビア・ツーリング・カー選手権)でチャンピオンを獲得した、テッド・ビョーク選手がドライブ。WTCCではポイント対象外となるが、チャンピオンのご褒美と将来的なWTCCへの復帰を検討することが目的であるとされている。なお、マシンは2011年にロバート・ダールグレン戦った車両であるということだ。