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WTCC Round 21&22
開催日
2013年11月2日-3日
開催場所
上海国際サーキット (中国)
天 候
第1レース : 雨
第2レース : 曇り
路 面
第1レース : ウェット
第2レース : ハーフウェット
決勝周回数
第1レース : 12周
第2レース : 10周
(1周 = 4,603m)
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鈴鹿サーキット・東コースでの日本ラウンドから5週のインターバルをはさんで、WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)は3回目となる中国ラウンドを迎えた。2011年の開催1回目は規模の小さい上海天馬サーキットが舞台だったが、昨年からはF1も開催される上海国際サーキットに会場を変更。漢字の「上」の字に似たレイアウトのコースだが、一部をショートカットした4,603mで今回も激しいバトルが演じられた。

金曜日のテストセッション、土曜日のフリープラクティスとタイムスケジュールは進み、迎えた公式予選。Q1ではイヴァン・ミューラー選手(シボレー)が、昨年アラン・メニュ選手(シボレー)がマークしたコースレコードを更新する1分54秒132でトップタイム、これにペペ・オリオラ選手(シボレー)が続いた。3番手はシビックを駆るティアゴ・モンテイロ選手、4番手はセアトのロブ・ハフ選手。12番手でBMW勢最上位となったフランツ・エングストラー選手までのタイム差はトップから1.032秒で、その中にはスポット参戦となるボルボ・C30のテッド・ビョーク選手も含まれた。

しかし、今回のビョーク選手は得点対象外の参戦となるため、全11人がQ2に進出。このQ2は7台のシボレー・クルーズが1秒差の中にひしめき合いながらトップを競い合う展開となったが、終盤にフルアタックを決めたミューラー選手がトム・チルトン選手やオリオラ選手を抑えてポールポジションを獲得した。

日曜日の上海は不安定な空模様に包まれた。決勝スタートに先立って行われるウォームアップ走行はドライコンディションが保たれたが、第1レース(第21戦)のスタートまであと数分というタイミングで雨がコースを濡らし始める。
レースはセーフティカー先導のラップを経てスタートが切られたが、スタートの段階で戦略がわかれる展開に。ポールポジションのミューラー選手、2番手グリッドのチルトン選手、4番手グリッドのジェームス・ナッシュ選手は4輪ともにスリックタイヤを装着。6番手スタートのアレックス・マクドワル選手、7番手のロブ・ハフ選手はフロントにスリックタイヤ、リアにレインタイヤを装着する。そして3番グリッドのオリオラ選手、6番グリッドのリカルド・リデル選手は、4輪ともにレインタイヤでスタートに臨んだ。

このタイヤ選択は、結果的に4輪スリック装着勢に軍配が上がった。雨はスタートから数周で止んだのだから。
フォーメーションラップからそのままセーフティカー先導を経て、3周目からバトルの幕が切って落とされた第1戦。まずはレインタイヤで雨に賭けたオリオラ選手が、チルトン選手とミューラー選手を一気にパスしてトップへと躍り出る。

しかし、雨が勢いを弱めるとレインタイヤが本領を発揮するほどではないコース上の水量に対して、スリックタイヤで勝負に出ていたミューラー選手とチルトン選手が一気に巻き返し、7周目にはオリオラ選手をかわして再びワン・ツー体制を構築する。

RMLの2台は後続を寄せつけない走りでラップを重ねていくが、チームメイト対決はチャンピオンを既に決めているミューラー選手に対して、若きチルトン選手が果敢に挑んでいく。テール・トゥ・ノーズ状態で迎えたファイナルラップ、チルトン選手は加速重視のライン取りで最終コーナーに進入、脱出で一気にフルスロットルでミューラー選手に迫ると、ストレートで横並びとなってチェッカードフラッグ。
正式結果はチルトン選手が、僅かに0.010秒ミューラー選手を逆転、アメリカ戦の第1レース(第17戦)以来となる2勝目を飾ることに成功した。

また、YOKOHAMAトロフィーはジェームス・ナッシュ選手が今季5勝目。シリーズのトロフィー争いにも大きな一勝となる表彰台を獲得した。

第2レースは概ねコンディションも回復し、グリッドについた全車がスリックタイヤを装着。リバースグリッドによるポールポジションはティアゴ・モンテイロ選手、これにガブリエレ・タルクィーニ選手が続き、4番手にはノルベルト・ミケリス選手が陣取っていることから上位をホンダ・シビック勢が占める中でスタートを迎えた。

スタンディングスタートの第2レース、これを得意とするのはBMW勢だが、フランツ・エングストラー選手は11番手、トム・コロネル選手は12番手と後方からのスタート。コロネル選手は好スタートを決めて5周目には7番手にまでポジションを上げてきたが、さすがにトップ争いに絡むところまでは至らず。

一方の上位陣はオープニングラップでミケリス選手がハフ選手をかわして3番手に浮上、早々にトップ3をシビックが独占するフォーメーションを築き上げて周回を重ねていく。
こうなるとシビック同士のバトルに期待が高まる展開だが、タルクィーニ選手やミケリス選手に対して、モンテイロ選手が付け入る隙を与えない。10周の決勝、後半に入ると1秒ほどのリードを安定して守ったモンテイロ選手がそのままウィニングチェッカーを受け、セアト時代の2010年にヴァレンシアの第2レースで味わって以来、ホンダに移籍して初めてとなる勝利の美酒を表彰台の真ん中で味わった。
そして2位はタルクィーニ選手、3位はミケリス選手がしっかりポジションを守ってフィニッシュ。終盤にはハフ選手や、10番手スタートから猛追を見せたミューラー選手も詰め寄って言ったものの、ホンダのワン・ツー・スリー体制を崩すには至らずホンダ勢が表彰台を独占することに成功した。

YOKOHAMAトロフィーは、総合6位でフィニッシュしたナッシュ選手が第1レースに続いて勝利をおさめて今季6勝目でランキングでもポイント差を拡大。2番手のミシェル・ニュケア選手は最終戦のマカオも不参加の公算が高いため、3番手のマクドワル選手とは41点差となり有利な条件でマカオに臨む運びとなった。
Driver's Voice
トム・チルトン 選手
 【今回の成績 : 第21戦 優勝 / 第22戦 10位】
今回はタイヤ選択が難しかったですね。グリッドについた時にエンジニアからどうするのかを尋ねられましたが、私は4分間も答えることが出来ませんでした。結果的にスリックタイヤを選びましたが、オープニングラップはとてもタフなものになりました。レインタイヤのオリオラ選手はペースが速く、私にはさらにリデル選手が迫ってくるのも見えました。
しかし、まるでスイッチが入ったかのようにコンディションはレインタイヤからスリックタイヤが優勢となり、私とミューラー選手が“第2幕”を支配することになりました。
最後、ミューラー選手はブレーキングが遅れて少しアウトに膨らみました。その隙を見て私が仕掛けたのです。素晴らしい戦いを出来たこと、チームメイトのミューラー選手に感謝しています。
ティアゴ・モンテイロ 選手
 【今回の成績 : 第21戦 11位 / 第22戦 優勝】
しばらくの間、上手くいかなかった何かがあったのですが、この日が来ることを信じていたので今はとても興奮しています。
実は上海国際サーキットは、我々としては勝つことを期待していたコースではありません。しかし、ポールポジションを獲得したことで可能性が与えられたのです。
レースそのものは難しい展開でした。タルクィーニ選手がオープニングラップで詰め寄ってきたので、私はプッシュするしかありませんでした。タルクィーニ選手は私の真後ろでミスなく走ってきたので、私も全周に渡ってミスしないように走りました。
結果的に表彰台をシビックが独占しましたが、マシンには本当に満足していますし、ホンダにとってはとても大きな結果を残すことが出来ました。
 
Technical Information
昨年に続いて2回目の開催となる上海国際だが、コースが部分的に補修されて路面が新しくなった。また、コーナーイン側の縁石の角が落とされており、引っかけてタイヤを損傷させる危険性が軽減されていた。
タイヤに対するシビアリティそのものは決して高くないコースで、テクニカルセクションやバンクではタイヤの温度が上昇するが、直線部分で冷えることが要因のひとつ。さらに高速で強いGのかかるコーナーもほとんど無いため、負担が小さいのだ。ただ、今回はコース清掃が万全ではなく、タイヤカスのみならずマシンの細かいパーツ類も路面上に残ったままでセッションがスタートしていた。そのため、走行ラインを大きく外すことのリスクが高く、選手にも戸惑いがあったようだ。

決勝は不安定な天候に翻弄されたが、第1レースのスタート時点ではスリックタイヤでも行ける状態だった。ただ、その先の空模様を予想するのは難しく、また気温/路面温度ともに低めだったのでスリックタイヤでは冷えてグリップを十分に確保するのが難しくなることも懸念された。
そんな中で各選手/チームの戦略が分かれる結果となったが、スリック/レインの両タイヤともにそれぞれのシチュエーションで優れたポテンシャルを見せて、前半はレインタイヤ勢、後半はスリックタイヤ勢が主導権を握る展開となった。
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