Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / WTCC 2013 / Round 13&14 News Index
  ひとつ前にもどる  
WTCC Round 13&14
開催日
2013年6月29日-30日
開催場所
ポルト・市街地コース
(ポルトガル)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 12周
第2レース : 11周
(1周 = 4,800m)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
3月24日にイタリアのモンツァで開幕した2013年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)も、早いものでカレンダーは後半戦に突入した。折り返しを過ぎた最初の戦いは、ポルトガルのポルト市内に用意された市街地特設コースが舞台。このコースは2007年から1年おきに開催が続けられており、今年で4回目を数える。
今季はモロッコ、ポルト、そして最終戦のマカオと3大会が市街地コースでの戦いとなるが、もちろんポルトもエスケイプゾーンがほとんど無いエキサイティングでチャレンジングなコースである。

また、シリーズはこのポルトガル戦でヨーロッパラウンドを終了。次戦はブラジルに代わって開催されるアルゼンチン、その後はアメリカ、そして日本を皮切りとするアジア・ラウンドにつながっていくカレンダーだ。

さて、ポルト戦の模様をお伝えする前に、レースウィークに発表されたビッグニュースに触れておこう。既に報道もされているように、2014年からシトロエンがWTCCに参戦することが公式に発表された。2014年からは車両規定の変更も行われることになるが、シトロエンはこの新規定に沿ったマシンで参戦してくる。
そして、ステアリングを握るドライバーは、WRC(FIA世界ラリー選手権)でも知られるセバスチャン・ローブ選手。ビッグネームの新たな挑戦は、レースファンとラリーファン双方から大いに注目を集めることになるだろう。

参戦に向けてシトロエンの関係者も現地視察に訪れたポルトガル戦。
市街地ならではのパッシングの難しさゆえに、予選ポジションが特に重要視される。データを見ても、予選結果順にグリッドが配される第1レースで言えば、常設サーキットコースのポール・トゥ・ウィン率が63.63%であるのに対して、市街地コースでは72.2%に跳ね上がるのだから。


注目の予選、Q1を勝ち残った12台によるQ2のセッション、開始早々に2分05秒347のベストタイムをマークしたのは、イヴァン・ミューラー選手(シボレー)。RMLのチームメイトであるトム・チルトン選手(シボレー)も2分05秒545で続き、さらにチームは違うもののYOKOHAMAインディペンデントトロフィーのランキングリーダーであるミシェル・ニュケア選手(シボレー)が2分05秒977で3番手となり、2分05秒台記録したシボレー勢がトップ3を独占した。
また、10番手を獲得したのはジェームス・ナッシュ選手(シボレー)で、リバースグリッドとなる第2レース(第14戦)でもポールポジションをシボレーが獲得した。


好天に恵まれた日曜日、第1レース(第13戦)のスタートを控えた午前11時の段階で、気温は30度に達する暑さとなったポルト。コースサイドの仮設スタンドで観戦する人々も、肌の露出が多いファッションが多く目についた。
オンタイムでスタートしたフォーメーションラップ、RMLの2台がフロントローに並び、2車線道路を2列になった隊列のそれぞれ先頭に陣取ってスタートラインへとアプローチ。

レッドシグナル消灯で一斉にフルスロットルを与える各選手、1コーナーではアクシデントも懸念されたが、ノルベルト・ミケリス選手(ホンダ)とニュケア選手には接触があったが、両者もそのまま走行を継続して大きなアクシデントには至らなかった。
しかし、2周目に入るとミケリス選手のマシンはターン13で挙動を乱してコンクリートウォールにヒット。この影響で足回りにダメージを受けて戦線離脱を余儀なくされた。

トップ争いは、ミューラー選手、チルトン選手、ニュケア選手、ガブリエレ・タルクィーニ選手(ホンダ)がオープニングラップからトップグループを形成。ここに3周目で今回からマシンをシボレーにスイッチしたペペ・オリオラ選手が差を詰めてグループに加わり、さらに6周目にはロブ・ハフ選手(セアト)も追い上げてオリオラ選手の背後につけ、6台によるトップ争いへと展開していく。

6周目には18歳のオリオラ選手が、51歳の大ベテランであるタルクィーニ選手に仕掛けていく。しかし、ここはタルクィーニ選手が冷静に対処して、オリオラ選手に付け入る隙を与えない。
ところが8周目、突然タルクィーニ選手のシビックから白煙が立ち始める。白煙は徐々に量が多くなり、ターン13でマシンを止めてしまった。

白煙ということで、コース上にはオイルが出ている可能性が考えられる。その懸念は現実のものだったようで、9周目にはフレディ・バース選手(BMW)がコース上で足をすくわれてハーフスピンを喫する。さらにアクシデントは続き、コース上に介入したオフィシャルの作業車に、フランツ・エングストラー選手(BMW)が追突してしまう。2009年のフランス戦で発生した、エングストラー選手と不用意にコースに進入したセーフティカーとの接触事故が思い出されたが、あの時よりは双方のダメージが小さかったのは不幸中の幸い。

こうしたアクシデントに対して、レースコントロールはセーフティカーの導入を決定。レースは12周に延長されたが、セーフティカーが解除されたと同時にファイナルインとなり、上位陣は順位を入れ替えることなくチェッカードフラッグとなりミューラー選手が今シーズン5勝目を獲得。YOKOHAMAトロフィーは総合3位の表彰台も獲得した、ニュケア選手が3連勝となった。


今回は4時間以上の長いインターバルをはさんで、スタートを迎えた第2レース(第14戦)。
シボレーのナッシュ選手がリバースグリッドによりポールポジション、マルク・バッセン選手、ハフ選手とセアト勢が続き、4番手にはラーダ・グランタのジェームス・トンプソン選手がつける。

スタンディング方式でスタートする第2レース、第1コーナーまでの距離が近いこととコース幅の狭さが特徴のポルト、このスタート方式を得意とするFR(後輪駆動)のBMW勢はメリットを活かせず。
一方、1コーナーではハフ選手がバッセン選手をパスして2番手を奪うと、さらにスタートで若干出遅れたオリオラ選手にRML勢が容赦なく襲いかかり、アウト側からチルトン選手が前に出た。
ところがオリオラ選手が即座にやり返し、今度はチルトン選手がインをさしてポジションを奪還。されに数台がチルトン選手に続いたことから、オリオラ選手は一気に10番手までポジションを下げてしまった。

11周の決勝、ポールポジションからスタートしたナッシュ選手は、終始快走を続ける展開に。5周を終えて2番手のハフ選手に対するマージンは2.708秒だったが、6周終了で4.855秒、8周終了で6.148秒へと拡大して独走体制を構築。
最後は5.624秒差をつけて一度もポジションを脅かされることなく、オーストリア・ザルツブルグリンクの第2レース以来となる今シーズン2勝目を挙げることに成功した。
 
Driver's Voice
イヴァン・ミューラー 選手
 【今回の成績 : 第11戦 優勝 / 第12戦 7位】
今回のレース、車内の温度は65度から70度にまで上昇したので、とてもタフでミスをしないことが難しいものでした。いかなるコンディションであっても、ブレーキは常に過熱させてはいけません。また、タイヤの内圧は少し上がっていたので、レース終盤に我々全員がバトルを演じたということの現れです。
私の戦略は、ブレーキに気を配って常にベストな効きを得ることでしたが、それは正しかったと思います。終盤の3〜4周は特にブレーキがきつくなってくるのですが、私はそこでもより厳しくブレーキに仕事をさせなければなりませんでした。
レースについてチルトン選手とすり合わせをしているようなことはありません。ですが、私たちは同じシボレーを駆っているので、彼が私を追い越すことが難しいと理解していました。同一車種で競い合うことはメリットとデメリットがあり、同じ場所で速いので市街地コースのようなところではパッシングが難しくなるのです。
ジェームス・ナッシュ 選手
 【今回の成績 : 第13戦 11位(YOKOHAMAトロフィー 3位)/ 第14戦 優勝(YOKOHAMAトロフィー 優勝)】
どんなレースでも勝つのは容易なことではありませんが、私たちのこのレースウィークも1回目のフリープラクティスは24番手からのスタートでした。大きく出遅れてしまいましたが、そこからセッション毎に車の状態を良い方向へと修正していきました。
第2レースではスタートから後続を引き離し、まるであなたがドライブをしているときのようにリラックスして戦えました。
ポルトはマカオと並んで難しいコースです。時にスムーズに、時にはアグレッシブに縁石を使いながらコーナーをクリアしていかなければなりません。そこには精神面、さらに体力面も厳しいものが要求されるのです。
 
Technical Information
2年ぶりの開催となったポルトは、30度に達する暑さの中で開催された。
このコースは高めの縁石を躊躇なくまたいで走るスタイルの選手も多く、外部入力の大きさからタイヤにとってはWTCC開催コースの中でも随一の過酷さとなる。そこに暑さが加わったわけでタイヤにとっては非常にタフなレースとなることが予想された。
しかしヨコハマタイヤのWTCCレーシングタイヤは、市街地コースということでパッシングが難しく、フェイントやぎりぎりのブレーキング競争などが随所で演じられる中、2レースともにチェッカーまで各選手の走りをしっかり支え続けた。
もちろんタイヤの故障などトラブルは皆無であった。
ひとつ前にもどる