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HOME / MOTORSPORTS / Japanese F3 2013 / Round 14 & 15 News Index
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Japanese F3 Round 14&15
開催日
2013年10月19日-20日
開催場所
富士スピードウェイ (静岡県)
天候/路面
第14戦 : 曇り/ドライ
第15戦 : 雨/ウェット
決勝周回数
第14戦 : 21周
第15戦 : 15周
(1Lap = 4.563km)
参加台数
12台
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速くも最終ラウンドを向かえることとなった、全日本F3選手権の舞台は富士スピードウェイ。背後にそびえる富士山は、予選が行われる土曜日に初冠雪したこともあって、いよいよ本格的に季節が秋へと移ったことを物語っていた。
なお、今回はWECことFIA世界耐久選手権と併せての開催となる。

金曜日に行われた練習走行では、2セッションともに千代勝正選手がトップ。その勢いを土曜日も千代選手は保ち、1回目となる第14戦の予選では、気温19度、路面温度は23度とコンディションにも恵まれたこともあって、レコードタイムにもあと一歩と迫る1分33秒760をマークして、勝田貴元選手をコンマ2秒差で従える。なお、千代選手のポールはこれが初。

2回目となる第15戦の予選でも千代選手はセッションの大半をリードしたが、最後の最後に勝田選手が逆転、コンマ1秒を切る僅差であったが、立場を入れ替えることとなり、第6戦以来となる2回目のポールから決勝に挑むこととなった。3番手は第14戦が松下信治選手、第15戦は清原章太選手が、チームメイト同士で分け合っている。なお、すでにチャンピオンを決めている中山雄一選手は、体調不良のため予選を前にして不参加を決めている。

一方、F3-Nクラスでは2戦ともにチャンピオンの高星明誠選手がトップ。練習走行ではナニン・インドラ・パユーング選手にトップを譲っていたが、大幅なセット変更が功を奏していた。2番手はインドラ・パユーング選手が、3番手は小泉洋史選手が2戦ともに獲得。

予選終了から約3時間。第14戦決勝レースのスタートが迫る頃、上空の灰色の雲から、いよいよ小雨が落ち始める。さすがに路面を濡らすまでにはいたらなかったのだが。そして、気温は18度、路面温度は21度にまで下がっていた。
得意だと語るスタートを決めた千代選手は、勝田選手を寄せつけずに1コーナーをクリアする。その勝田選手も後続を引き離す一方で、コーナーを駆け抜けるたび前の松下選手との差を詰めていたのが野尻智紀選手だった。2周目に入って間もなくスリップストリームから抜け出た、野尻選手が3番手に浮上する。

必死に逃げようとする千代選手ながら、5周目あたりから雨の勢いが増してペースが上がらないようになる。ところが、その雨は千代選手にとって福音にもなった。
9周目の1コーナーで勝田選手がブレーキをロックさせてコースアウト。勝田選手はひとつ順位を落とし、千代選手は4秒5にまで差を広げることになったからだ。その雨も終盤に入るとやんで、路面状態が回復すると千代選手はプッシュをかける。そして、20周目には3周目に記していたファステストラップを更新。最後は7秒以上の差をつけてチェッカーを受け、待望の初優勝を飾ることとなった。
また、コースアウトの際、タイヤを汚してしまった勝田選手も終盤になって状態を戻し、松下選手に迫っていったが、あと一歩のところで逆転は許されず。これにより、TOM'S勢の連勝は「13」でストップした。

F3-Nクラスでは、なんと高星選手がスタートに失敗。最後尾まで落ちながら、わずか1周で2番手に返り咲いたが、トップのインドラ・パユーング選手との差はすでに2秒5に。チャンピオンらしからずリズムを欠いて、せっかく差を詰めても、ミスによってまた広がり……の連続に。難なく逃げ切ったインドラ・パユーング選手が4勝目をマークし、3位は小泉洋史選手が獲得した。

日曜日はあいにくの雨模様。もはやレインタイヤでなければ走れぬ状態の中、第15戦決勝レースが行われた。ここで好スタートを決めたのはポールシッターの勝田選手。これに千代選手が続いたものの、1コーナーで姿勢を乱し、清原選手、松下選手の先行を許してしまう。
しかしながら、清原選手と松下選手は2周目の1コーナーで接触。清原選手は順位を落としたものの、すぐ復帰なったのに対し、松下選手は復帰に時間を要した上に、接触に対するペナルティーとしてドライビングスルーを科せられ、入賞圏から脱落する。

2番手に浮上した千代選手は、トップの勝田選手を1秒上回るペースで2周目を駆け抜け、やがてトップ争いを繰り広げるものと予想されたが、その機会は訪れず。なんと3周目のダンロップコーナーで勝田選手が、ブレーキロックによってコースアウト! 千代選手が労せずしてトップに躍り出たからだ。

勝田選手は何とか2番手に留めたものの、背後には関口雄飛選手が。千代選手がマカオ・グランプリで走らせるマシンのテストを兼ねてスポット参戦し、得意のウェットコンディションで妙技を見せたものの、搭載するエンジンは旧型のトヨタ1AZ-FE。リストリクター径が小さいこともあって、プレッシャーをかけるのがやっとだった。
ふたりのバトルの間に千代選手は一気に差を広げ、完全に安全圏へと持ち込んだ。それでもなお千代選手はアクセルを緩めることなく走り続け、最後は17秒もの大差でフィニッシュ。最終ラウンドを連勝で飾ることとなった。2位の勝田選手はランキングでも2位をキープした。

F3-Nクラスでは高星選手が今度こそスタートを決めて、インドラ・パユーング選手を寄せつけず。
オープニングラップ終了時点ではコンマ8秒の差に過ぎなかったものの、2周目には一気に3秒差に。逆にインドラ・パユーング選手は順位を落とした清原選手に迫られ、より高星選手との差を広げられてしまう。最後までプレッシャーを感じることなく高星選手は11勝目をマークして、有終の美を飾ることとなった。
 
Driver's Voice
千代勝正 選手
 【今回の成績 : 第14戦 優勝 / 第15戦 優勝】
第14戦はポールポジションを取れて、スタートもうまく決めることができました。途中から雨が降り出して、毎周コンディションが変わる難しいレースになってしまいましたが、勝田選手にスリップストリームを使われないよう、1周目から3周目でかなりプッシュしたのが効いて、後半は自分のペースでも走れるようになりました。
第15戦はスタート直後の1コーナーでスピン気味になって順位を落としたのですが、すぐに挽回できたし、勝田選手がコースアウトしてトップに立ってからは、やはり自分のペースで走り続けることができました。僕自身にとっても、このレースウィークで初優勝が飾れましたし、戸田レーシングのエンジンにとっても初優勝をプレゼントできて嬉しく思います。今は最高のマシンに仕上げてくれたチームに、すごく感謝しています。
ナニン・インドラ・パユーング 選手
 【今回の成績 : 第14戦 7位(F3-Nクラス優勝) / 第15戦 7位(F3-Nクラス 2位)】
僕はウェットよりドライの方が好きなので、2戦ともスタート前はすごく緊張しました。
第14戦は何とかドライでレースができて良かったです。最初の5周ぐらい、ブレーキバランスが悪く、フロントがロックしやすかったんですが、6周目からはリズム入って、タイヤマネージメントをうまくやって最後まで走ることもできました。第15戦は雨になって、ちょっとうまく走れませんでしたね。また練習して、もっとうまく走れるようになりたいです。
高星明誠 選手
 【今回の成績 : 第14戦 8位(F3-Nクラス 2位) / 第15戦 5位(F3-Nクラス 優勝)】
第14戦はスタートでミス。自分のやったことなので、しょうがないですね。ナニン選手よりペースは良かったと思うのですが、ミスもあって追いつくまでには至りませんでした。同じミスをしないように第15戦では心掛け、今度はボチボチうまくいって。後半には差もかなり広げることができたので、自分の中ではベストなレースになったと思います。
チャンピオンは獲れましたけど、F3はすごく学べるレースなので、僕としてはもう1年やりたい気もあるのですが、ニッサンやニスモの方々がどう考えているのか(笑)。もちろん、いいシートを期待しています。
 
TOPICS
これで全日本F3選手権は15戦の日程をすべて終了したが、3人のドライバーにはまだ一戦、大一番が残されている。それは言うまでもなく11月の3週目に開催される「マカオ・グランプリ」である。
世界中から強豪が集まるF3インターコンチネンタルカップはヨコハマタイヤのワンメイクで開催されるが、「F3世界一決定戦」とも称されるこの一戦にPETRONAS TEAM TOM'Sから中山雄一選手が、B-MAX ENGINEERINGから千代勝正選手(右写真)が出場するのに加え、ユーロF3に参戦するミュッケ・モータースポーツのオファーを受け、関口雄飛選手も出場することになった。

今年からエンジン規定が変更され、全日本F3選手権では新エンジンが使用されたが、ヨーロッパでは対応がスムーズに進まず、旧エンジンがそのまま使用されている。新旧が混在するのではイコールコンディションが保たれないと、マカオGPでは旧エンジンで争われることとなった。

そのため、この最終ラウンドではテストも兼ねて中山選手、そして千代選手がマカオ・グランプリで使用するマシンで関口選手がダラーラF312にトヨタ1AZ-FEエンジンを搭載して出場。本文でも触れたとおり、中山選手は体調不良のため出場できなかったが、関口選手は第15戦で3位に。新エンジンとは、さすがにパワー差もあるため、互角とはいかなかったものの、順調にテストは進んだよう。

中山選手や関口選手とは異なり、初出場となる千代選手は抱負を次のように語っている。

「マカオGPもそうですが、僕にとって公道レースも初めてですし、世界のレースに挑むのも、これが初めてです。何が起こるか予想もできませんが、そのためにもしっかり準備して。マシンも関口選手がテストしてくれて、調子も良さそうなんで、しっかり対応できると思います。僕自身も連勝できて勢いづいていますので、入賞を狙いたいですね!」

なお、マカオ・グランプリも模様はヨコハマタイヤでも特設ウェブサイトを展開して、最新情報をお届けする予定だ。
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