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HOME / MOTORSPORTS / Japanese F3 2013 / Round 6 & 7 News Index
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Japanese F3 Round 6&7
開催日
2013年6月29日-30日
開催場所
岡山国際サーキット
(岡山県)
天候/路面
第6戦 : 晴れ/ドライ
第7戦 : 曇り/ドライ
決勝周回数
第6戦 : 18周
第7戦 : 25周
(1Lap = 3.703km)
参加台数
13台
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全日本F3選手権の第3ラウンドは、岡山国際サーキットが舞台に。前回は3レース大会だったものの、通常どおり2レース大会として行われた。
前回のもてぎでのレースは絶えずコンディションが入れ替わり、まさにドライバーに試練を与え続けていたものの、中山雄一選手が3連勝、そしてF3-Nクラスにおいても高星明誠選手が3連勝を飾り、このふたりが強さや速さのみならず、適応力の高さも備えることを明らかにした。

今回は梅雨時ではあるものの、天気予報で告げられる降水確率は極めて低く、まさに「はれの国・岡山」に相応しいドライコンディションの中でのレースが期待された。そればかりか、暑さをもライバルとすることが必至とあって、ヨコハマタイヤが供給するコントロールタイヤのマネージメントも大いに重視されることになりそうだ。


練習走行が行われた金曜日こそサーキット上空を雲が覆ったものの、予選と決勝レース第6戦が行われる土曜日は、すっきりと青空が広がっていた。
ちなみに練習走行でトップだったのは中山選手で、F3-Nクラスは高星選手。それぞれ最初のセッションでエンジントラブル、クラッシュに見舞われ、十分な走り込みができずにいたが、修復なった2回目にはタイムを出してくるあたり、さすがポイントリーダーの貫禄といったところか。

だが、さすがに鈴鹿、もてぎと続いたレコードラッシュは、エンジンのパワーアップ効果を持ってしても、今回は期待できなさそうだ。従来のレコードタイムは08年に、同じ6月にマークされているが、気温がその当時より遥かに高いからだ。ちなみに中山が記した練習走行のトップタイムは1分25秒129で、コースレコードは1分24秒243である。

9時45分からの第6戦予選は気温25度、そして路面温度は33度。これは前回の予選に比べても5度から10度近く高い。そういう状態だっただけに、各車ウォームアップはそこそこに、素早くアタックに取りかかる。最初に1分25秒台に乗せたのは中山選手で、これに続いたのが地元TODA RACINGの、しかも昨年のレースでも優勝を飾っている野尻智紀選手。

勢いに乗る中山選手はそのまま攻め続け、セクター1、セクター2までは自己ベストを更新するが、セクター3でコースアウトが。その間にトップに立ったのが勝田貴元選手だった。1分24秒969をマークした後、タイムアップこそならなかったものの、24秒台を連発。中山選手、野尻選手ともに後半の伸びを欠き、2〜3番手に甘んじることに。そして、勝田選手が初のポールポジションを獲得する。「もうちょっと詰められるところもあったんで、ミスがなければもうちょっと上がったと思うんですけどね」と勝田選手は乗れていることを自ら明らかに。

2戦連続ポールを目指し、第7戦予選では真っ先に飛び出していった勝田選手ながら、これが裏目に出て、ことごとく遅くコースインした車両に行く手を阻まれることに。その上、気温は29度、路面温度は38度へと急上昇。
コンディションの悪化で誰もがグリップの低下を訴える中、今度はじわりじわりと中山選手がタイムを縮め続けて1分25秒415でトップに。そして勝田選手が2番手につけ、3番手は松下信治選手が、そして4番手は野尻選手が獲得。「思った以上にグリップが下がっていて、アタックするタイミングも悪かったから、タイムも上がらなかったんですが、それでもトップになれて良かったです」と中山選手。

一方、F3-Nクラスでは2戦ともに高星選手がトップ。1分27秒025と1分27秒223は、それぞれ2番手に0.5秒もの差をつける圧倒的なものに。その2番手は第6戦がデビューレースとなる小河諒選手で、第7戦はナニン・インドラ・パユーング選手。第7戦はそのふたりが順位を入れ替える格好となっていた。「昨日、僕がクラッシュしてセットを詰められなかったんですが、チームが分析してくれて、クルマを完璧な状態にしてくれたおかげです」と高星選手。


1時30分からスタート進行開始の第6戦決勝レースは、日が昇ったことによってさらに温度が上昇。なんと気温は28度、路面温度は43度にまで高まっていた。これは言うまでもなく、今季一番のハードコンディション。
そんな中、好スタートを切ってトップで1コーナーに飛び込んでいったのは、ポールシッターの勝田選手だった。これに中山選手、野尻選手、そして、ひとつポジションを上げた千代勝正選手が続いていく。一方、予選4番手だった松下信治選手は、スタートから間もなく電気系トラブルが発生。1周走り切ることなくリタイアを余儀なくされる。

そして、F3-Nクラスでも、高星選手がトップでレースをスタート。これに小河選手が続くも、インドラ・パユーング選手はスタートに失敗し、小泉洋史選手の先行を許すこととなる。

オープニングラップは勝田選手と中山選手がぴたりとついて走るが、その後はじわりじわりと勝田選手が差を広げていく。そして、5周目には差がほぼ2秒に。とはいえ、6周目には中山選手のペースが上回るようになり、やがて接戦となることが予想されたのだが……。

7周目のバックストレートで、トップを行く勝田選手のマシンから白煙が!
その脇をすり抜け、中山選手はトップに浮上。勝田選手はマシンをコース脇に止めて、リタイアを余儀なくされる。その後の中山選手は、何事もなかったかのように、いつものパターンで快走。難なく逃げ切りを果たして5連勝を飾ることとなった。2位は野尻選手。中盤までは千代選手が差を詰めていたものの、終盤には逆に差を広げられていた。

F3-Nクラスでは1周目だけで小河選手に対し、1秒7もの差をつけた高星選手が、そのまま最後までアクセルを緩めず圧勝に。これで開幕以来、土つかずの6連勝を達成。終始、単独走行だった小河選手がデビュー戦を2位入賞で飾ることとなった。
そして、激しく3番手を争っていた小泉選手とインドラ・パユーング選手は、7周目のアトウッドコーナーで接触。小泉選手が順位を落とし、コースに踏み留まったインドラ・パユーング選手が3位を得ている。

日曜日になると、雨の心配はなさそうだが、サーキット上空には雲がかかり、またそよ風も吹くようになったことで、コンディションは大幅に向上。気温は26度に、路面温度も33度まで下がり、タフなレースからは解放されることとなった。
とはいえ、第7戦の周回数は、第6戦より7周も長い25周。やはりタイヤマネージングを重視せねばならないことには、間違いはない。

さて、本来は13台が並ぶはずだったスターティンググリッドだが、F3-Nクラス4番手の小泉選手が体調不良のためリタイアを喫したばかりか、フォーメーションラップで電気系トラブルに見舞われた3番手の小河選手もリタイア。そのため、11台だけでスタートが切られることに。
そこでレッドシグナルの消灯とともに、鋭いクラッチミートを見せたのは中山選手。F3-Nクラスでも高星選手が好スタートを切って、ともにトップをキープしたまま1コーナーに飛び込んでいく。

違ったのは、徐々に中山選手は後続の勝田選手以下を引き離していったのに対し、高星選手にはインドラ・パユーング選手が張りついて離れなかったことだ。
しかし、こと高星選手に関しては狙いどおりの展開だった。タイヤをいたわるため、序盤は抑えていくことを決めていたからだ。もっとも、それでもインドラ・パユーング選手はついていくのがやっと。高星選手も一瞬たりと隙を見せなかった。

一方、中山選手と勝田選手に続く3番手を走行していた松下選手ながら、またも不運が襲う。13周目に入って電気系トラブルが発生し、2戦連続でリタイアを喫してしまう。これで野尻選手が順位を上げる。
序盤には千代選手、そして清原選手が背後に迫り、特に4周目のヘアピンでは千代選手の猛チャージを受けた野尻選手だったが、これを冷静にかわした後はむしろペースの安定が目立つようになり、中盤からは明確な差をつけるようにもなっていた。

結局、中山選手、高星選手ともに最後まで逆転を許すことなく優勝を飾り、それぞれ6連勝、7連勝という結果でシリーズ前半戦を折り返すこととなった。インドラ・パユーング選手に続くF3-Nクラスの3位は湯澤翔平選手が獲得。初めて表彰台に上がることに成功する。
 
Driver's Voice
中山雄一 選手
 【今回の成績 : 第6戦 優勝 / 第7戦 優勝】
金曜の練習中にエンジンが壊れてしまい、その影響で第6戦の予選をしっかりまとめることができず、2番手からのスタートになってしまいました。1周目から仕掛けようと思ったのですが、つけばダウンフォースが抜けるし。しかも勝田選手のペースが速く、最初のうちは離されていたのですが、だんだん同じぐらいのペースになってきたところで、勝田選手にマシントラブルが出てしまいました。正直もうちょっとバトルしていたかったんですが、勝てて良かったです。
第7戦はいつもの位置からスタートも決まって、そのまま逃げ切ることができました。次回の富士は、今回とは逆で金曜にしっかり走り込みができれば、何も不安なくレースできると思います。このまま勝ち続けられるよう、頑張ります。
高星明誠 選手
 【今回の成績 : 第6戦 5位(F3-Nクラス優勝) / 第7戦 6位(F3-Nクラス 優勝)】
実は金曜日にクラッシュしているんですが、完璧にクルマを直してくれたチームに感謝します。そればかりか、完璧にデータを分析して、すごくいいクルマにしてくれたので、スタートさえ失敗しなければ、何も問題ないだろうと。第6戦では今までで一番いいスタートが切れましたし、絶えず攻め続けていてもタイムの落ち込みはほとんどありませんでした。ただ、第7戦は長いレースなので「前半抑えて、タイヤをいたわる走りをしなさい」と長谷見(昌弘)監督にアドバイスしていただき、ファステストラップを前半に出してからは、そのとおりの展開にして勝てたので、監督にはすごく感謝しています。
ここからの後半戦も、あんまり心配はないし、とにかく自分の仕事をしっかりやっていきたいですね。
 
TOPICS
F3-Nクラスでとちぎル・ボーセモータースポーツより、全日本選手権レースデビューを果たした小河諒選手は、昨年までの実績以上に知る人ぞ知るドライバーである。
そう、日本人として最初のスポーツカー世界選手権(SWC)優勝経験を持つ往年の名ドライバー、今は亡き小河等氏の長男であるからだ。

その遺志を継いで、小河選手が四輪レースにデビューしたのは2010年、フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)で。当初はカートレースで実績を積んでいただけに、まさに鳴り物入りではあったものの、結果は芳しくなく3シーズンを戦うも、一度も表彰台に上がることは許されなかった。
しかし、秘めた才能、いやそれ以上に父親譲りの人間性を評価する者は少なくなく、今年はポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)、そして第6戦からではあるが、F3-Nクラスへの挑戦が許されることに。ある意味、ラストチャンスだったのは事実だろう。

しかし、PCCJでは連戦の開幕ラウンド2戦目で、いきなり優勝を飾り、その後も勝ち星を重ねて目下ランキングのトップ。まさにグッと評価を一転させて、F3-Nクラスでデビューの時を迎えることとなった。それがPCCJで初優勝を飾った岡山国際サーキットというのは、何か因縁を感じずにはいられない。

事前のテストは1回のみ行い、岡山での最初のテスト走行を終えた直後の言葉は「楽しいです」。しかし、こうもつけ加えた。「でも、もっと速く走りたいという、悔しさもあります」と。2回の練習走行では、高星明誠選手、ナニン・インドラ・パユーング選手に続く3番手ながら、これはまずまず順当と言えた。
しかし、周回を重ねるたびF3のドライビングをマスターしていった小河選手は、第6戦の予選で高星選手に続く2番手を獲得する。続く第7戦の予選は温度の急上昇によってタイムアップならず、3番手に留まるも、その理由を「最初の予選は手探りの中、まずまずうまくいったのに、次の予選は分かったつもりのことを実践できませんでした」と語る。

決勝では、デビュー戦となる第6戦をしっかりまとめて2位を獲得した一方で、第7戦は勢いに乗るどころかトラブルでスタートさえ許されず。まさに対照的な結果となったが、第7戦を走れなかった悔しさはあった一方で、やはり第6戦で成果を残せた満足感は間違いなくあっただろう。

「昨年までの僕は育成ドライバーでしたが、F3もPCCJでも今年はプロの領域に置かれたと思っています。だから、トラブルは仕方ないけど、2戦とも完走して結果を残せなかった、というのが残念ではありますね。まぁ、次のレースまでたったの2週間ですから、気持ちを途切れさせず、もっともっと頑張ります!」と小河選手。より一層の大暴れが期待される。
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