Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / JDC 2013 / Round 4 News Index
  ひとつ前にもどる  
JDC Round 4
開催日
2013年6月30日
開催場所
輪島市門前モータースポーツ公園 (石川県)
天 候
晴れ
路 面
ハーフウェット → ドライ
参加台数
153台
(ヨコハマタイヤ装着車 44台)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
今年は全7戦で戦われる全日本ダートトライアル選手権は、シリーズ中盤戦となる第4戦を迎えた。その舞台となる石川県の「輪島市門前モータースポーツ公園」は、日本海側初のダートトライアルコースとして1992年にオープンし、輪島市が運営管理するという全国でも珍しい公営のダートトライアルコースだ。1998年に全日本選手権の1戦に組み込まれ、今年で16年目の開催となる。
ギャラリー向けに市が臨時駐車場と会場を大福するシャトルバスを運行していることから、年に一回の全日本ラウンドを楽しみにしている地元のファンも多く、晴天に恵まれた今年も多くの観客が会場に足を運び、ダートトライアル観戦を楽しんでいた。

ここ数年の門前は、引き締まった硬質路面と、深いわだちが路面に刻まれた路面が混在するという難しいコンディションとなることが多かったが、今年は主催者が「雪が溶けた春から路面に何度も転圧をかけ、かなり硬質な路面を作ることができたと思います」と語るように、フラットな硬質ダートを準備していた。
ただし、第1ヒートは散水の影響や、ボールベアリング状の砂利が路面を覆っているために、見た目はフラットな路面でも予想以上にルーズで滑りやすいという、例年とは違う難しいコンディションとなっていた。

そんな中、多くのヨコハマタイヤユーザーがしっかりと攻略を果たし、各クラスで活躍を見せる結果となった。
まずはPNクラスだが、シードゼッケン組を前にしてこのコースをホームコースとするベテランの小川静夫選手がベストタイムを更新。そのタイムはクラス最終ゼッケンまで更新されることなく、そのまま逃げ切り優勝を果たした。

「地元とはいっても、実は昨年のこの大会から今年にかけて、一度も門前を走っていなかったんです。特に今年は、旧型のスイフトから現行型のスイフトスポーツに乗り換えたこともあって、第1ヒートはどんな挙動になるのか不安もあった。でも、その第1ヒートの感触が良かったので、第2ヒートは思い切り走ることができました」と小川選手。
実は「今大会で引退することを決めていた」という小川選手にとっては、有終の美を飾る優勝ともなった。

その小川選手に追従したのが、コルトの太田延昭選手だ。
「第1ヒートで悪かったところを第2ヒートにしっかりと修正することができた」という太田選手は、小川選手に0.07秒差の僅差でフィニッシュ。1600ccのスイフトスポーツが上位に並ぶPNクラスのなかで、1500ccのコルトが奮闘し、PNクラスはヨコハマタイヤ装着車がワン・ツー・フィニッシュを飾るという結果となった。

SA2クラスは、第1ヒートでADVAN A053を装着する荒井信介選手がトップタイムをマーク。その荒井選手に続き、同じくADVAN A053を装着した川崎修也選手が0.5秒差で2番手に並んだ。
砂利が履けて硬質路面となった第2ヒートは、荒井選手、川崎選手ともADVAN A036を装着。シードゼッケン組を前にして川崎選手がベストタイムを更新し、トップに浮上した。

「いつもは抑えなければならないところでつい行き過ぎてしまい自滅することが多かったのですが、今回はしっかりと抑えることができました。硬質路面でも滑りやすいところとタイヤがグリップするところが混在している中で、しっかりと冷静に対応できたと思います」と川崎選手。
そのタイムは最後まで抜かれることなく、今シーズンは開幕戦4位、第2戦2位、第3戦3位と好成績を収めている川崎選手が、ついに全日本初優勝を手にすることとなった。

一方、第1ヒートトップの荒井選手は、「結果的には、抑えるべきコーナーで川崎選手がしっかりと抑え、自分は抑え切れなかったということだろうね。どのコーナーで大きく失敗したというよりも、ひとつひとつのコーナーを少しずつ行き過ぎてしまったことがタイム差になったと思う」と3位に。優勝は逃したものの、シリーズ制覇に向けて貴重なポイントを加算した。

PNクラスの小川選手が、クラス移籍後初優勝、SA2クラスの川崎選手が全日本初優勝と“初優勝”が続いた第4戦だが、SC3クラスでも炭山裕矢選手が見事な今季“初優勝”を決めた。
ADVAN A053を装着した第1ヒートでトップタイムをマークした炭山選手は、ADVAN A036を装着した第2ヒートで2位に1秒以上の差をつけるタイムで完全勝利。SC3クラス優勝とともにオーバーオールも奪う会心の勝利だ。

「路面の砂利が履けていない第1ヒートはADVAN A053で、砂利がしっかりと履けた第2ヒートはADVAN A036で、というように新しいタイヤが加わったことで新たな必勝パターンができたと思う」と炭山選手。第5戦はFIAアジア・パシフィックラリー選手権に出場するために欠場となるが、「それまでに優勝することが目標だったので、ギリギリだったけど目標を果たすことができてホッとしています」と、笑顔をみせた。

その他、Dクラスではシリーズポイントトップの谷田川敏幸選手が「1コーナーで失速してしまい大きくタイムロスをしてしまったけれど、逆にそこからシビアに攻めることができたと思う」と挽回し、2位に入賞。シリーズ制覇に向け、さらに一歩前進した。
さらに、1年半ぶりにダートトライアルに帰ってきた2007年&2011年Dクラスチャンピオンの宮入友秀選手が3位に入賞と、ブランクを感じさせない走りを披露。
またSA1クラスでは第2戦で優勝した岡田晋吾選手が2位に入賞、SC1クラスでは昨年までN1クラスを戦っていた坂田一也選手が3位に入賞と、各クラスでヨコハマタイヤユーザーが健闘した。
 
Driver's Voice
小川静夫 選手
 【今回の成績 : PNクラス 優勝】
散水量が多かった第1ヒートはADVAN A031、逆に散水量が少なかった第2ヒートはADVAN A035を装着しました。特に第2ヒートでは、タイヤがしっかりグリップしてくれて、思い切りブレーキを踏んでもタイヤがロックしないで路面を捉えてくれました。オーバースピード気味のコーナーもありましたが、しっかりとスピードを抑えることができました。あれがなければコースアウトしていたかもしれないので、優勝はタイヤのおかげだと思います。
今回でダートラを引退することを決めていたのですが、最後に勝つことができて、本当に嬉しいですね。
太田延昭 選手
 【今回の成績 : PNクラス 2位】
今シーズンは現行型スイフトが一気に増えて、もうコルトでは歯が立たないのだろうか、でもなんとか一矢報いたいと思っていたので、今回の2位はしてやったりという感じで気持ちがいいですね(笑)。
第1ヒートから勝負は第2ヒートだと思っていたので、第1ヒートを思い切り攻めて走りました。その結果、攻めすぎて失敗した部分を第2ヒートで修正して走ることを心掛けました。第2ヒートは、タイヤ、サスペンション、クルマの性能をすべて引き出せたと思います。スイフト相手に苦戦が続くのは確かですが、これからも全力で勝負していきます。
岡田晋吾 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 2位】
第1ヒートはうまく走ることができなかったのですが、第2ヒートはリズムに乗って走ることができたと思います。このコースは連続するコーナーが多いので、一度リズムを狂わせてしまうと修復するのが大変です。特に今回のコースレイアウトは、第1ヒートで失敗するとその後のコーナーもしばらくの間、影響が残ってしまいます。
第2ヒートは、PNクラスの中では唯一、超硬質ダート用のADVAN A036を装着しました。路面的にはまだ砂利が残っている部分もあったのですが、全体的にはADVAN A036がマッチする路面の方が多いと判断しました。その砂利が多い部分で少しタイムが遅れましたが、結果的にはADVAN A036を選択したのは正解だったと思います。
川崎修也 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
第2ヒートは、路面的にADVAN A053で行くか、それともADVAN A036で行くか悩みました。でも、それは悪いことではなく、ニュータイヤが登場したことで選択幅が広がったプラスの悩みだと思います。第2ヒートをADVAN A036で走ろうと決めた時も、いくつかのコーナーでADVAN A036よりもADVAN A053の方が合っているなと思う部分があったのですが、そこはタイムロスしないように丁寧に走ることを心掛けました。結果的に、ADVAN A036が合っている部分でタイムを稼ぐことができ、合わない部分のロスを最小限に食い止めることができたと思います。
でも、まさかSA2クラスで優勝できるとは思っていませんでした。今回の優勝をきっかけに、これからも優勝争いに加わっていけるよう頑張って走っていきたいと思います。
坂田一也 選手
 【今回の成績 : SC1クラス 3位】
昨年までコルト・ラリーアートでN1クラスを戦っていたのですが、今年からSC1クラスに移籍しました。実は、4年前まではSC1クラスを走っていたので、新たにというよりも元の場所に戻ってきたという感じですね。今年のクルマはまだ作り上げた段階で暫定仕様なのですが、うまく仕上がってきているという手応えは感じています。
第2ヒートはADVAN A036を装着したのですが、路面にもピッタリだったと思います。このクラスも強豪選手が多いですが、優勝を狙えるレベルまでクルマもドライバーの腕もさらに上げていきたいですね。
炭山裕矢 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 優勝】
今年は勝てるチャンスが何回かあったのですが、やっと勝つことができてホッとしています。
第1ヒートはADVAN A053、第2ヒートはADVAN A036という選択は、路面コンディション的にも間違いなかったと思います。第1ヒートはADVAN A036の選択肢もあったのですが、SA2クラスで(荒井)信介さんがADVAN A053で良いタイムを出していたので、やっぱりADVAN A053が正解だったと思います。
今回のコースはリズムに乗って走ることができるコーナーが続くレイアウトだったので、ラリー的な走りをすることができました。オーバーオールタイムというのは、そういう部分もあったからだと思います。今年は優勝するまで少し手こずってしまったけれど、これで気持ちよくラリーに行くことができます。
荒井信介 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 3位】
路面的にはそんなに悪くはなく、タイヤもしっかりと効いていたのだけれど、路面の良いところと悪いところが混在していたので、悪いところでの抑えが効かず、その積み重ねがタイム差になってしまったんだろうね。普通なら抑えて行くようなところでも、路面状態が良いところでのグリップが高かったこともあって「行けるんじゃないか!?」と攻めてしまったのが敗因だね。
でも、第1ヒートはADVAN A053、第2ヒートはADVAN A036というタイヤ選択は正解だったと思う。要するに今回は、路面コンディションに対しての走らせ方が悪かった。優勝争いに新しい人も加わってきたので、次は同じ失敗を繰り返さないようにしないとね。
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : Dクラス 2位】
第2ヒートは、スタート直後の1コーナーで失速してしまって、本当は3速のままコーナーを抜けていきたかったのに、2速に落とさざるを得なかったのが敗因だね。コースレイアウト的にも1コーナー先のコーナーがつづら折りだったので、失速した影響がしばらく続いてしまった。
逆に、後半はかなりシビアに攻めて、その結果2位のタイムまで挽回できたのは大きな収穫だったと思う。
宮入友秀 選手
 【今回の成績 : Dクラス 3位】
1年半ぶりのダートトライアルで、しかも今回がマシンのシェイクダウンでもあり、実はまだほとんどノーマル状態ということを考えると3位は上出来だったと思います。
今年から新たにヨコハマタイヤを装着することになって、ADVAN A036で走るのも初めてです。第2ヒートで装着したのですが、今回の路面にしっかり合っていましたね。今シーズンは、残りのラウンドすべてに出場する予定なので、どんな路面にどのタイヤが合うのか、いろいろテストしていきたいと思っています。
 
FEATURED DRIVER
■SA1クラス : 中島孝恭 選手

昨年までFTOを駆りSC1クラスを戦っていた中島孝恭選手が、今年は心機一転、DC5インテグラでSA1クラスを戦っている。
1999年に全日本ダートトライアルにデビューして以来、2003年にスポット参戦した2戦以外は一貫して改造クラスを戦う中島選手は、なぜナンバー付き車両のクラスに移ったのだろうか。

「昨年のタカタラウンドで転倒してしまったのがきっかけです。実は、転倒したのが3回目。修理することも考えたんですが、FTOも2005年に初めて全日本に出場して以来、かなりの年月が経っていて、最近はFTO用のパーツを探しても古いクルマだけになかなか見つからない。そこで『少しでも新しいクルマに乗りたい』と思っていた頃、たまたまナンバー付きのDC5インテグラが見つかったんです」と中島選手。DC5インテグラは215/60R15サイズのADVAN A053を装着することも可能で、SC1クラス時代に海外ラリー仕様のADVAN A053を装着していた経験を持つ中島選手にとっては、それもクラスと参戦車両を変更するきっかけのひとつになったという。

「ADVAN A053は、ステアリングの切り足しが効くタイヤです。切り足しが効くと、失敗した時のリカバリーもラクですからね」という中島選手。今回もADVAN A053を装着し、表彰台まであと一歩の4位に入賞している。SA1クラスでももちろん優勝を狙うが、「それにはまだ時間が必要」ということだ。

「ナンバー付きのSA1クラスとナンバーなしのSC1クラスの一番の違いは、パワーよりも車重です。今までずっと車重が軽いSC1クラスで戦ってきていたので、車重が重いクルマのドライビングに手こずっている状態ですね。これをクリアしないと、優勝争いに加わるにはまだ遠いと思っています」と中島選手。しかし、SC1クラス時代には優勝の経験を持っているだけに、期待度も高い。SA1クラスのトップドライバーとして活躍する日も、そう遠くないところまで来ているのも事実だ。SA1クラスでの活躍にも期待したい。
 
TECHNICAL INFORMATION
ここ最近は路面の砂利が多いためにわだちができやすく、荒れた路面になることが多かった門前だが、今回は路面整備が進んだことがあって、今までのデータとは違う路面コンディションとなった。

PNクラスやN1クラスなどは散水の影響があったが、ウェット路面から硬質ドライ路面に切り替わるポイントは、SA1クラスとなった。特に第2ヒートは、ADVAN A036を装着した岡田晋吾選手とADVAN A053を装着した中島孝恭選手の結果が注目となった。

その結果と路面状況を見逃さなかったSA2クラスの川崎修也選手とSC3クラスの炭山裕矢選手は、どの路面に対してどう走るかということを考慮した走りで、難しい路面コンディションにもかかわらずADVAN A036が持つ特性を存分に発揮することができ、結果に結びついた。
ひとつ前にもどる