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SUPER GT Round 2
開催日
2013年4月28日-29日
開催場所
富士スピードウェイ (静岡県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝周回数
110周
(1Lap = 4,563m)
参加台数
41台
(ヨコハマタイヤ装着車 21台)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
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荒天となった開幕ラウンドの岡山から一転、ゴールデンウィークお馴染みのビッグイベントとなった「FUJI GT 500km Race」が4月28〜29日に富士スピードウェイで開催された。

爽やかな陽気となった4月28日、公式練習を経て、ノックアウト方式の公式予選が午後2時にスタート。まずは気温18℃、路面温度33℃というドライコンディションでGT300のQ1が行われ、「S Road NDDP GT-R」の佐々木大樹選手がトップタイムをたたき出すなど、Q2進出権を獲得できる上位13台のうち、ヨコハマタイヤ勢が9台を占める。

しかし、続いて行われたGT500のQ1では、「WedsSport ADVAN SC430」はアンドレ・クート選手、「D'station ADVAN GT-R」は安田裕信選手がアタックに出るも、赤旗中断が入るなどトリッキーな展開となる中、クート選手は1分32秒607、安田選手は1分32秒735をそれぞれマークも、残念ながら12〜13番手に留まりQ2進出は果たせず。

また、GT300のQ2では、「OKINAWA-IMP SLS」の竹内浩典選手の4番手が最上位と、やや不本意な結果に。ちなみに竹内選手はFIA GT3勢の最上位でもあって、今回はJAF GT勢の躍進が目立っていた。
ヨコハマタイヤ勢で唯一のJAF GTである、嵯峨宏紀選手の「Panasonic apr PRIUS GT」も5番手とあって、なおのことそれが強調された。また、Q1トップだった「S Road NDDP GT-R」は、星野一樹選手が「完璧なラップではなかった」こともあり、7番手に留まった。


明けて4月29日は「昭和の日」。祝日とあって、予選日以上の観客がスタンドに詰めかける中、午前のフリー走行で決勝へのフィーリングを最終確認した各陣営は、いよいよ気温18℃、路面温度29℃というコンディションの中500km、110周という長丁場の決勝レースを午後2時にスタートした。

GT500のヨコハマタイヤユーザーである「WedsSport ADVAN SC430」は荒聖治選手が12番手からスタート、一方「D'station ADVAN GT-R」は安田選手が13番手から第1スティントを担当。オープニングラップの最終コーナーでアクシデントがある中、「D'station ADVAN GT-R」はうまく11番手にポジションアップ。さらに接触によるダメージからペースダウンした「KEIHIN HSV-010」を2周目に捕らえた安田選手は10番手に浮上を果たす。
一方「WedsSport ADVAN SC430」の荒選手は2周目に追い上げて来た「KeePer TOM'S SC430」の先行を許し13番手に後退も、17号車の脱落により再び12番手に復帰し周回を重ね始める。

ポイント圏内に進出した安田選手だったが、ペースに勝る37号車の後塵を拝し4周目には11番手に後退も、背後の荒選手とともに1分35秒台から34秒台のペースで前を追って行く。だが、オープニングラップに後退した「ウイダー モデューロ HSV-010」がペースを取り戻し追い上げて来たことで、9〜10周目にそれぞれ2台のヨコハマタイヤ勢はポジションを下げ、12〜13番手となってしまう。

その後「MOTUL AUTECH GT-R」がリタイアし11〜12番手を走行していた2台だが、26周目に荒選手が安田選手をパス。さらにピットインした車両があり「WedsSport ADVAN SC430」は10番手、「D'station ADVAN GT-R」は11番手に浮上するが、その直後の30周目、「D'station ADVAN GT-R」は早めのピットイン。安田選手からミハエル・クルム選手に交代する。
一方の「WedsSport ADVAN SC430」は逆にスティントを引っ張り、GT500最長の41周をこなしてピットイン、クート選手にステアリングを委ねることとなった。

第2スティント序盤、クルム選手、クート選手のオーダーで11〜12番手を走行していた2台だが、クルム選手はタイヤかすを拾ったためかペースが上がらず苦戦、51周目には好ペースで周回を重ねていたクート選手がクルム選手をパス。「WedsSport ADVAN SC430」が11番手、「D'station ADVAN GT-R」は12番手となる。

その後レース後半となった72周目、「D'station ADVAN GT-R」が2度目のピットインを行い、再び安田選手がコクピットへ。「WedsSport ADVAN SC430」はクート選手も40周をこなし、81周目に荒選手へとバトンを託すこととなった。

この後、「WedsSport ADVAN SC430」は11番手、「D'station ADVAN GT-R」は12番手を走行。終盤はトップから1周遅れとなったものの荒選手、安田選手ともに安定したラップタイムを刻んでゴールを目指したが、惜しくもポイント圏内への再浮上は果たせず、結局そのままのポジションでフィニッシュ。
「WedsSport ADVAN SC430」11位、「D'station ADVAN GT-R」12位でのチェッカーとなった。

一方、GT300の決勝は「OKINAWA-IMP SLS」の土屋武士選手がスタートでふたつ順位を落としてしまったものの、「S Road NDDP GT-R」の星野選手が5番手へとジャンプアップ。勢いに乗る星野選手は先行する車両に相次いだトラブルもあって、3周目には2番手に浮上するが、5周目を過ぎたあたりからペースに苦しみ順位を徐々に落とすことに。

代わって順位を上げてきたのが、「クリスタルクロコ ランボルギーニGT3」の山西康司選手。予選10番手から4周目には4番手に、そして8周目には3番手に躍り出ると、前を行く「HANKOOK PORSCHE」の後退により2番手に浮上。さらに3番手には「エヴァRT初号機アップルMP4-12C」の加藤寛規選手が浮上して来た。

しかし、それぞれ最初のピットストップを終えると、トップこそ「MUGEN CR-Z GT」で変わらなかったものの、2番手に躍り出ていたのは「Panasonic apr PRIUS GT」の嵯峨宏紀選手。オープニングラップを終えた段階で9番手も、新田守男選手が6周目の最終コーナーでスピンを喫し、18番手にまで後退。しかし、その後の着実な挽回と、短いピットストップで一気に順位を上げてきたのだ。

そしてレース中盤を前に、3番手には「GSR初音ミクBMW」がつけ、4番手には細川慎弥選手の「クリスタルクロコ ランボルギーニGT3」がつけるなど、上位陣の順位はしばらく落ち着きを見せていたものの、真っ先に脱落してしまったのが「GSR初音ミクBMW」。60周目の1コーナーで片岡選手がオーバーラン、左フロントのタイヤがダメージを負ったため大きく順位を落としてしまう。
同様に、91周目には3番手につけていた「マネパ ランボルギーニGT3」の青木孝行選手も後退を余儀なくされる。

トップを走る「MUGEN CR-Z GT」に対し、一時は40秒以上に広がっていた差を僅かながらも詰め、意地を見せていた「Panasonic apr PRIUS GT」だが、もはや勝負あったと思われた矢先の94周目、なんと「MUGEN CR-Z GT」が緊急ピットイン! フロントタイヤからの激しいバイブレーションが原因で、交換を余儀なくされたためだ。
これで形勢が一気に逆転、トップに躍り出た「Panasonic apr PRIUS GT」が、SUPER GTではハイブリッド車両として初めての優勝を飾ることとなった。

3位は「クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3」が獲得し、2戦連続の4位には「OKINAWA-IMP SLS」。そして予選25番手だった「OGT Bonds Racing GT-R」が、実に20台抜きの5位入賞。SUPER GTは3年ぶりの復帰で、初めてのGT300参戦の井出有治選手がイゴール・スシュコ選手と大健闘を果たしている。
 
Driver's Voice
荒 聖治 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 11位】
厳しいレースになってしまいましたね。僕たちとしては、昨年の富士のレースからすれば1秒半くらいレースラップなども早くなっているんですが、上位陣がそれ以上に速くなっているという状況で少し驚かされた感じです。
後半の作戦に幅を持たせる意味で、僕の第1スティントを引っ張ったのですが、そこでは路面温度が高くて思うようには走れていない感触はありました。ただ、アンドレ(クート選手)のスティントあたりからは徐々に路面温度も下がり、彼のフィーリングも良かったようですし、僕の最後のスティントも良かったです。レース終盤のパフォーマンスは、この週末で一番の良い状況だったと言えるほどでしたね。
残念ながらポイント獲得はなりませんでしたが、次のセパンは予選結果よりも、強いレース運びをしたクルマが上位に行けるサーキット。そこで僕たちも強いレースが出来るような、しっかりとしたものを準備して、ベストなものを選んで臨みたいですね。
安田裕信 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 12位】
去年の富士での500kmを振り返れば、予選、決勝ともにラップタイムという点ではレベルアップしていることは感じられましたが、予想以上に周囲のライバルが速かったです。ファーストスティントは少しコンパウンドが柔らかくて最小限のラップでピットに入ることを決めていて、それ以降は硬めのタイヤを選んで行ったんですが、クルム選手のスティントではタイヤかすを拾ってペースが上げられなかったようす。僕の最後のスティントではそういうトラブルはなかったので、安定したペースでは走れたんですが……。
次のセパンにはテストも行っていますし、そこで得られた情報から一番良いと思われるタイヤをしっかり選んで、良いレースをしたいと思います。
新田守男 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 優勝】
今回はCR-Zのペースがすごく速くて、去年同様2位で終わるのかな……、と思っていたのですが、最後まで諦めずにプッシュし続けていればチャンスもあるかも、と走っていました。
ハイブリッド対決、とかなり煽ってもらっていたので、すごく気合いは入っていたし、ホンダより早くプロジェクトを開始した分、先に勝ちたかったんですけど、今まで勝てそうで勝てなくて。だけど、今回はミラクルが僕たちに起こりました。幸運の女神が僕たちに微笑んでくれましたが、これでバトルして勝てていたなら、もっと嬉しかったでしょうね。とはいえ、チームやハイブリッドに関わってくれた人たち、そしていいタイヤを提供してくれたヨコハマタイヤの皆さんにもすごく感謝しています。
嵯峨宏紀 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 優勝】
この週末、流れはあんまり良くなかったんですけれど、レースが終わってみれば、この結果ですからね、奇跡にも近いと思います。3年前からaprに所属し、去年から組むことになった新田(守男)さんには過去、高木真一さんというベストパートナーがいて、僕がどうしたらベストになれるか、いろいろ頑張ってきたのですが、今回の優勝で少しは近づけたかな、と。
トヨタのハイブリッドチームが一生懸命やってくれていたので、今はすごく感謝していますし、今後はもっともっと信頼性を上げていきたいですね。諦めずにいくことが大事だということを、再認識したレースでもありました。
山西康司 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 3位】
決勝前に無難なセットにしたんですが、それがうまくいって。それにエンジンの調子が良かったのも、3位になれた理由だと思います。ただ、ライフがちょっと心配だったので、最後ペースを少し落としましたが。
GT500車両との距離感が合わなくて後半に接触があって、振動が出ていたり、シフトダウンがしにくくなった影響でコースアウトしかかったりもしたんですが、自分たちのペース、マイペースで走って無理をしなかったのも良かったんでしょう。細川(慎弥)選手が復帰2戦目なのによく走ってくれて、そこが一番かもしれませんね、また頑張りたいと思います。
細川慎弥 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 3位】
ホッとしましたね。復帰して前回の岡山でも正直言って、勘がまだ戻っていないという部分がちょいちょい自分でも感じていたのがあって、それを取り戻すのに時間が……。でもチームからすれば関係ないことですから、結果を残さないといけないと思っていた中で、今回はレース展開もうまくいって、結果もこういう形になったので、その部分でホッとしましたね。
ですが、感覚が鈍っている部分もまだあるので、そのあたりをもっとトレーニングを含めてカートに乗るなり、時間を費やして早く取り戻したいと思います。
 
TOPICS
■またも表彰台一歩手前の好走
  「OKINAWA-IMP SLS」の竹内浩典選手、48歳にしてのさらなる速さの秘密!?


本文でも触れたとおり、予選ではヨコハマタイヤ勢として、さらにFIA GT3勢でも最上位だった「OKINAWA-IMP SLS」をドライブする竹内浩典選手。決勝レースでも土屋武士選手と息の合う走りを見せて4位入賞を果たすなど、48歳になってなお活躍が目立つドライバーである。
その竹内選手が「なぜ僕がこんな歳になっても、こんなポジションにいられるか不思議じゃないですか?」と自ら切り出してきた。その理由はというと……。

「もちろん頑張っていますよ。でも、どんなに頑張っても人間、衰えって来るわけですから。それがどうして速さを維持しているばかりか、かえって速くなっているのには理由があるんですよ。
というのも最近僕、(トヨタ)86をここ富士でほぼ毎日乗っているんですよ。『86レーサーズ』というレンタルシステムを作って、お客さんを乗せるためにセットアップもしているし、部品を変えたら実走チェックもしているんで。
でね、毎日走っていたら、新しい走りをどんどん見つけてね、本当の話。『あ、こうやって荷重かけながら、ハンドル切ったらいいんじゃないの』って、今までやっていなかったことを86でやっているんです。左足ブレーキとかも。それで蘇った(笑9。面白いでしょう、本当なんですよ」

「絶えず乗っているっていうのは大きいんでしょうね。今のSUPER GTはテストがあまりできないじゃないですか。できない中でパッと乗ってパフォーマンス見せられるのがプロなんですけれど、いくらプロでも人間だから。
2分04秒ぐらいしか出ないから、(SUPER GTとは)30秒ぐらい違うんですけれど、凄く役に立つ。逆にこのスピードだからできることもあるんでね。」と竹内選手。

まだまだ磨かれていくドライビング、今シーズンの表彰台獲得もそう遠い先の話ではなさそうだ。
 
ENGINEER VOICE
岡山での開幕戦の結果を踏まえて、この富士に向けてGT500は事前テストのデータを盛り込んだ新しいタイヤを用意しました。グリップレベルの点でも、耐久性、持続性の点でも、双方でレベルアップを果たしている、いわば正常進化したものです。そのパフォーマンスは今回のレースでも確認はできたのですが、まだまだ課題があると認識させられる結果でした。

予選では「WedsSport ADVAN SC430」、「D'station ADVAN GT-R」ともに、ミディアム系のコンパウンドを選び、それで決勝をスタートしたわけですが、その後のスティントでは19号車はそのままミディアム系を続けたのですが、24号車は2スティント目からはミディアムハード系にスイッチしました。24号車については第1スティントで少しゴムの弱さが感じられたための選択です。19号車については第1スティントで荒聖治選手が41周と引っ張ることができたことで、結果的にミディアム系のまま走りきれた格好です。

次のセパンに関してはテストをしているので、その中で選んだコンパウンド等を持ち込む予定ですが、この2戦を踏まえて見つかった課題を意識して準備を進めたいと思います。

GT300についても、岡山で得た課題に対して準備してきました。「Panasonic apr PRIUS GT」が優勝を飾ってくれたものの、アクシデントで2位に後退した「MUGEN CR-Z GT」が速く、納得した勝ち方ではなかったと思います。GT500同様、ラップが速く非常に安定度が高いという部分をもっと課題として捉えて頑張りたいと思います。
セパンに関しては、GT300はほとんどオフのテスト等には参加していませんでしたので、去年の実績等でタイヤを持ち込むことになると思います。
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