■「D'station ADVAN GT-R」に新加入
経験豊富なミハエル・クルム選手に 寄せられる大きな期待
今季「D'station ADVAN GT-R」を走らせるKONDO RACINGに新たに移籍、安田裕信選手とコンビを組むこととなったミハエル・クルム選手。全日本GT選手権時代の1997年には、その後F1で活躍したペドロ・デラロサ選手と組んでスープラでチャンピオンを獲得、2003年にはGT-Rで2回目の栄冠を勝ち獲った他、FIA
GT1選手権のタイトルも獲得するなど、常に第一線で活躍して来たベテランドライバーだ。
速さと経験を兼ね備えたクルム選手の加入に、チームメイトの安田選手も、
「やはりクルム選手は勝ち方を知っているドライバーで、これまでずっとトップで走って来ている人ですからね。レースで勝つために、何をどのように持って行くかなど、凄く勉強になっています」と語るなど、チーム内での"マイケル効果"は大きなプラス要素。
残念ながら今回「D'station ADVAN GT-R」でのクルム選手の初レースは、
「レースペースが落ちないタイヤを選んで行ったわけですが、その分タイヤのウォームアップに時間が掛かってしまった。熱が入った後のペースは良かったんですが、温まりの速いライバル勢に序盤に抜かれてしまったのは、もう仕方なかったでしょうね。でも問題は、その後グリップが上がり、前のマシンよりもペースが良いときがあったものの、この岡山のコースは狭く追い抜きが難しくて。富士や鈴鹿だったら、もう少し状況は違っていたと思います」と、厳しいものとなってしまったが、クルム選手は苦戦の中にもポジティブな部分を感じていたという。
「それでも全体としてパフォーマンスを感じることが出来ました。チームのピットストップも凄く頑張ってくれたし、近藤監督の無線での指示なども良く、ドライバーのモチベーションを上げてくれた。厳しい一日でしたが、ある意味楽しいレースが出来たんじゃないかと思います」
ヨコハマタイヤでのクルム選手の戦いは始まったばかりだが、早くも高まる周囲からの期待に大ベテランが結果で応えてくれる日は遠くないだろう。