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WTCC Round 19&20
開催日
2012年10月19日〜21日
開催場所
鈴鹿サーキット・東コース
(日本)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 26周
第2レース : 26周
(1周 = 2,243m)
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今年も世界最高峰のツーリングカーによるスプリントレース、WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)が日本にやって来た。F1、WEC(FIA世界耐久選手権)に続き、3週連続となる日本でのFIA世界選手権開催のトリを取るかたちとなったWTCC。レースウィークを通じて好天にも恵まれ、多くのファンが迫力あるバトルを楽しんだ。

金曜日には公式テストセッションが行われたが、ここでトップタイムを叩き出したのはイヴァン・ミューラー選手。しかし、同点でランキングトップに立つロブ・ハフ選手が0.096秒という僅差の2位で続いたほか、実に1秒以内に6選手が、1.5秒以内では14選手がひしめき合う幕開けとなった。

一夜明けた土曜日、午前中には30分×2回のフリー走行が行われる。ここで強さを見せたのは、昨年の鈴鹿戦で第1レースを制しているアラン・メニュ選手。2回ともにトップタイムを刻み、存在感を見せつけた。

その勢いは午後の公式予選でも衰えることが無かった。全車が出走するQ1こそイヴァン・ミューラー選手がマークしたベストタイムに0.044秒届かず2番手だったが、上位12台が進出したQ2ではコースオープンと同時にピットを後にして路面状態が良好な内に早々とメニュ選手が52秒885を叩き出す。ミューラー選手も同じタイミングで52秒950を出したが、各車が周回を重ねる毎にコースはダスティになっていったため、セッション後半でのタイムアップは難しい状況に。

チェッカー間際にミューラー選手やハフ選手が再度アタックを試みたものの、53秒を切るには至らず、メニュ選手が昨年に続いて鈴鹿の第1レースをポールポジションから迎えることとなった。セカンドグリッドにつけたのはミューラー選手、3番手はハフ選手。さらに4番手はYOKOHAMAトロフィー勢の最上位としてシボレー・クルーズを駆るアレックス・マクドワル選手が奪い、シボレーがトップ4を独占した。
なお、この結果によりシボレーの3年連続マニュファクチャラータイトルが確定した。

このほかでは、ホンダ・シビックを駆るティアゴ・モンテイロは、Q1を7番手で通過。Q2は惜しくも11番手となり第2レースのポールポジションを奪うには至らなかったものの、デビュー戦でのQ2進出でマシンの素性の良さを証明するかたちになった。
YOKOHAMAトロフィー勢ではランキング2位のペペ・オリオラ選手が9番手を獲得、リバースグリッドとなる第2レースのフロントローにつけることとなった。一方でランキングトップのノルベルト・ミケリス選手はQ1を14番手で終えて、まさかのQ1敗退となってしまった。

いよいよ迎えた決勝が行われる日曜日も、朝から快晴に恵まれた鈴鹿サーキット。午前中には、こちらもヨコハマタイヤのワンメイクとなっているスーパー耐久シリーズの第5戦が行われ、WTCCは午後に2レースというタイムテーブルである。

第1レース(第19戦)のスターティンググリッドに各車がついた時点で、気温は23.3度、路面温度は41.7度。絶好のレース観戦日和となった中で14時30分にフォーメーションラップがスタート、東コースを一周した隊列が再びストレートに戻るとレッドシグナルが消灯、ローリング方式で26周の決勝がスタートした。

好スタートを見せたのは、6番手グリッドのガブリエレ・タルクィーニ選手。アウト側にマシンを振るとメルディ・ベナニ選手をパス、さらに2コーナーでは接触を伴いつつマクドワル選手もかわして4番手へと浮上する。
トップ争いは1コーナーこそミューラー選手がメニュ選手に対してサイド・バイ・サイドに持ち込もうとしたが、メニュ選手は冷静にこれを抑えて1〜2コーナーのトップを堅守。オープニングラップを終えてトップはメニュ選手、0.861秒差で2番手がミューラー選手、さらに0.422秒後ろにハフ選手という、シボレーのマニュファクチャラー勢3人がしのぎを削る展開となっていく。

一方で序盤から激しいバトルが演じられたのは中段グループの面々だ。
4周目には吉本大樹選手がミケリス選手のインを果敢に突いてポジションを15番手にアップ。さらに翌周にはトム・ボードマン選手もかわして14番手へとポジションをあげる。しかし、ボードマン選手も隙あらばいつでもポジションを奪回する姿勢を見せて随所で吉本選手のインを奪うべくマシンの頭をねじ込んでくる。三選手による接戦が続く展開となったが、11周目の最終コーナーでアウトに膨らんだ吉本選手に対してボードマン選手がポジションを上げ、さらに12周目に入った1コーナーではミケリス選手が吉本選手のインを奪って行った。

ボードマン選手とミケリス選手はこの後も接戦を演じ、18周目には1コーナーから2コーナーにかけてミケリス選手が軽くボードマン選手のマシンをプッシュしてプレッシャーをかける。ボードマン選手は一寸体制を乱すも、しっかり立て直してポジションを譲らず。

トップ争いは終始シボレーの3人が隊列を組んでの走行となったが、パッシングが難しい鈴鹿・東コースだけに大きな順位変動は見られず。そのままチェッカーを迎える流れとなり、メニュ選手が昨年に続いて鈴鹿の第1レースで優勝を飾ることに成功した。

また、シビックのモンテイロ選手は序盤でダリル・オーヤン選手と接触を伴う激しいサイド・バイ・サイドを演じるなど、大いにファンを湧かせる走りを披露して総合10番手でチェッカーを受けた。その後、上位選手にペナルティが科せられたことから、ひとつ順位を繰り上げて9位となった。
YOKOHAMAトロフィーはマクドワル選手が嬉しい今季初優勝を飾った。

第1レースがフィニッシュして約30分、各車は第2レース(第20戦)のスタートに向けてピットを後にする。スタンディング方式の第2レース、ポールポジションにつけたのはBMWのディアステ選手。2番手のオリオラ選手と3番手ののアレクセイ・デュデュカロ選手はセアト、4番手にはBMWのトム・コロネル選手という配列だ。

スタンディングスタートの第2レースは、FR(後輪駆動)でこのスタート方式を得意とするBMW勢に注目があつまる。コロネル選手がスタートでどこまでジャンプアップするかがひとつのポイントとなった。
しかし、レッドシグナルが消灯して各車がスタートを切る中、コロネル選手がまさかのスタートミスで大きく出遅れてしまう。これで楽になったのはディアステ選手、難なく1コーナーをトップでクリアした。その後方ではやはりBMWを駆るメルディ・ベナニ選手が6番手スタートから3番手にジャンプアップ、1コーナーでガブリエレ・タルクィーニ選手には先行されたものの、4番手を獲得する。

そしてオープニングラップ最大の波乱ともいえたのが、3コーナーで後続から押されるようなかたちでコースオフを喫し、マシンをバリアにヒットさせてしまったミケリス選手。YOKOHAMAトロフィーを競っているオリオラ選手が2番手を快走するのとは対照的な結果となってしまった。

展開としてはシボレーのマニュファクチャラー勢が26周のレースでどこまで追い上げてくるかが気になるところだが、彼らはなかなかポジションを上げられない状況にあった。
ハフ選手、メニュ選手、ミューラー選手という順で並んでいたが、4番手のベナニ選手は後ろから迫る彼らのプレッシャーを必死にこらえ、簡単にはポジションを明け渡さない。
トップのディアステ選手を先頭に、オリオラ選手、タルクィーニ選手、ベナニ選手、ハフ選手、メニュ選手、ミューラー選手と、実に7台が先頭集団を形成しての走行となっていくが、9周目にはハフ選手が1コーナーでベナニ選手のインに飛び込もうとするもポジションを奪うには至らず。一方でトップを行くディアステ選手は少しでもマージンを稼ごうとプッシュ、この周にはインカット防止の為に置かれたタイヤバリアに右ドアミラーをヒットさせて失うほどギリギリの攻めた走りを見せる。

およそ0.5秒間隔で並んだ7台の隊列に変化が生じたのは、終盤の24周目。2コーナーでベナニ選手のインをこじ開けるようにハフ選手がマシンを入れて先行、さらにこの隙にメニュ選手も続いてベナニ選手をかわした。
シボレー勢にとって次の標的はタルクィーニ選手、25周目には1コーナーを奪うべくハフ選手がアウトにマシンを振るが、タルクィーニ選手もオリオラ選手に先行するべくアウト側のラインを取る。しかしここで順位変動は無く、逆にディアステ選手がリードを2秒半ほどに拡大することに。

このままレースはファイナルイン、ディアステ選手はオーストリアの第2レースに続いて今季2勝目を飾り、オリオラ選手が2番手で続き、YOKOHAMAトロフィー勢が史上初のワン・ツー・フィニッシュを飾った。
3位はタルクィーニ選手、以下ハフ選手、メニュ選手、ミューラー選手の順でチェッカー。この結果、なんと鈴鹿を終えてのランキングもミューラーとハフ選手が345点の同点でトップに並ぶこととなり、タイトル争いはますます白熱する展開となった。

また、デビュー初戦でシングルポジションを獲得したシビックは、モンテイロ選手が第20戦も10番手でチェッカーを受けて、鈴鹿の2レースでともにポイントを獲得した。
 
Driver's Voice
アラン・メニュ 選手
 【今回の成績 : 第19戦 優勝/第20戦 5位】
この鈴鹿で2年連続で優勝することが出来て、素晴らしい週末になりました。
第1レースを制した鍵は、完成度の高いマシンとポールポジションの獲得にありました。決勝は一見すると単調に見えたかもしれませんが、厳しい戦いでした。スタートからトップを守れたが、このポジションを奪われないように集中して走り続けていました。ミューラー選手とハフ選手が真後ろにつけてきていたので、ほんの少しのミスも許されなかったのです。特にフロントタイヤのマネージメントに注意を払いましたが、全てが上手くいって優勝につながりました。
ランキング争いでもポイントを加えてミューラー選手とハフ選手に対する得点差も縮められたので、タイトル獲得の可能性は十分に残されています。
ステファノ・ディアステ 選手
 【今回の成績 : 第19戦 8位(YOKOHAMAトロフィー 3位)/第20戦 優勝(YOKOHAMAトロフィー 優勝)】
レースウィークのはじめは正しいセッティングを見いだすのに苦労させられていましたから、この優勝はとても驚異的なものです。ミーティングを重ねて解決策を探ってきたのですが、これが功を奏しましたね。
決勝でのマシンは、とても素晴らしい状態になりました。ポールポジションからスタートした第2レースは、オープニングラップで迫ってくるオリオラ選手と激しいトップ争いになりました。第1レースでは彼の方が私よりも速かったのです。
彼のセアトに対して私のBMWはFR(後輪駆動)なので、タイヤを最後までセーブすることが出来ました。それもあってファイナルラップではマージンを拡大することも叶いました。
 
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TECHNICAL INFORMATION
パッシングが難しい鈴鹿サーキット・東コースであるが、第1レースで表彰台を独占したシボレー勢は、終始プッシュして3台が競い合っていた。レース後のタイヤの摩耗状態は、いずれの選手のものも良好であり、改めてシボレー勢のセットアップやドライバースキルといった総合力が高いことを証明したと言えるだろう。
今回がデビュー戦となったホンダ・シビックは、ややタイヤに厳しい部分もあったが、これはセットアップをこれから煮詰めていくことで改善されていく部分であり、ポイント獲得を早々に実現するなど素性の良さが光る結果となったことから、これからの進化にますます期待が寄せられる存在となる。

日本のサーキットコースは全般的に、ヨーロッパのサーキットとは路面の特性が異なるが、事前に情報をしっかり把握して分析を行ったチームのマシンは、挙動も安定していたようだ。
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