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WTCC Round 9&10
開催日
2012年5月5日〜6日
開催場所
ハンガロリンク
(ハンガリー)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 12周
第2レース : 12周
(1周 = 4,382m)
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前週のスロバキアから二週連続開催のカレンダーとなるWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。タイトなスケジュールで迎えた舞台は、ハンガリーのハンガロリンクである。このコースでは昨年初めてWTCCが開催され、今回で2回目となる。

土曜日の公式予選に先立って行われた30分×2回のフリープラクティスでは、ランキングトップに立つシボレーのイヴァン・ミューラー選手と、先のスロバキアで今季初優勝を飾ったセアトのガブリエレ・タルクィーニ選手がトップタイムを分け合う展開に。

そして迎えた予選、トップから12台がQ2への進出権を獲得できるQ1では、ミューラー選手を筆頭に同じくシボレーのロブ・ハフ選手、そしてタルクィーニ選手というオーダーのトップ3となる。以下、アラン・メニュ選手(シボレー)、ティアゴ・モンテイロ選手(SRレオン)、地元のノルベルト・ミケリス選手(BMW)、ダリル・オーヤン選手(セアト)、フランツ・エングストラー選手(BMW)、ペペ・オリオラ選手(セアト)、メルディ・ベナニ選手(BMW)、アレックス・マグドワル選手(シボレー)、ジェームス・ナッシュ選手(フォード)がQ2へと駒を進めた。

決勝第1レースのグリッドを賭けたQ2ではミューラー選手が早々に1分54秒503のトップタイムをマーク。これに僅か0.267秒差でハフ選手が続き、タルクィーニ選手が3番手につける流れとなった。しかしチェッカー直前のファイナルアタックでメニュ選手が1分54秒993を叩き出してタルクィーニ選手を退け、トップ3をシボレーが独占する結果となる。

一夜明けて6日(日)、好天に恵まれたハンガロリンクは決勝第1レース(第9戦)のスタート時点で気温20度/路面温度37度と絶好のレース観戦日和に恵まれた。
マーシャルカーの先導によるフォーメーションを経てレッドシグナルの消灯を合図に第1レースがスタート、フロントローのミューラー選手とハフ選手はサイド・バイ・サイドで1コーナーへ飛び込むが、ここはイン側のミューラー選手がポジションをキープ。その外側からは4番手スタートのタルクィーニ選手がスリーワイド状態で攻め込んできたが、ハフ選手のサイドに接触してダメージを負い戦列を離れてしまった。

また、その後方では6番手スタートのミケリス選手が好スタート。1コーナー進入でメニュ選手の前に出るもメニュ選手との接触からバランスを崩してオーヤン選手とも接触してコースオフ、大きくポジションを下げてしまう。しかも、オーヤン選手はコース復帰の際にエングストラー選手と衝突、はずみでエングストラー選手は後方から来たステファノ・ディアステ選手(BMW)と衝突してしまい、レースは混乱の幕開けとなった。

そんな混乱をよそに、シボレーのトップ3は悠々と周回。1周を終えて3台が“ブルー・トレイン”を形成する隊列走行、3番手のメニュ選手は4番手のベナニ選手に早くも1秒以上の差をつける。
ここからシボレーの3台は後続を全く寄せつけない走りを披露。6周目にはメニュ選手がハフ選手に仕掛けるなどチームメイト同士の攻防は見られたが、トップを行くミューラー選手はそれも尻目に着々とマージンを拡大。
そのまま隊列はポジションを入れ替えることなく12周を走りきり、ミューラー選手が今季5勝目を飾るとともに、第2戦のモンツァ、第5戦のモロッコに続いて今季3回目となるシボレーの表彰台独占が実現した。

YOKOHAMAトロフィーはスタートの混乱に巻き込まれることも無く、快走を続けたベナニ選手が今季初勝利。総合でも4番手を獲得、自身WTCC最上位という成績でチェッカードフラッグを受けることに成功した。
また、スタートでポジションを下げた地元ハンガリーのヒーロー、ミケリス選手も大健闘。一時は11番手にまでドロップしたものの、中盤以降は見事な猛追で地元のファンを沸かせ、YOKOHAMAトロフィー2位、総合7位でフィニッシュした。

第2レース(第10戦)は、ポールポジションにベテランのエングストラー選手が陣取り、オリオラ選手とオーヤン選手が続いてトップ3をYOKOHAMAトロフィー勢が占める中でスタンディングスタートが切られる。
しかし、大観衆の関心は地元のヒーロー、5番グリッドのミケリス選手に集まっていた。そのミケリス選手、レッドシグナルが消灯するとアウト側にラインを取ってオーヤン選手をパスすると、今度はマシンをイン側へと進めてオリオラ選手もかわして2番手に浮上。さらにそのままインを奪うと一気にエングストラー選手に並び、サイド・バイ・サイドで1コーナーへ。この勝負はインを奪ったミケリス選手に軍配があがり、オープニングでトップを奪ったミケリス選手の快走に観客は大興奮。

こうなるとミケリス選手は12周のレースをトップのまま逃げきれるのかが最大の注目点となったが、第2レースのスターティンググリッドが勝負の行方を大きく左右する要素のひとつとして考えられた。
そのグリッドは上位にYOKOHAMAトロフィー勢が多く居並び、マニュファクチャラー登録の最上位は4番手のモンテイロ選手。タルクィーニ選手は7番手、以下メニュ選手、ハフ選手、ミューラー選手という配列になっており、特にシボレー勢は先行車を抜きあぐねる展開が続く。
このため、レースが折り返した6周終了の時点では、ミケリス選手、オリオラ選手、ベナニ選手というオーダーで、トップ3をYOKOHAMAトロフィー勢が占める流れにあった。

しかし、そこに牙を剥いたのが4周目にモンテイロ選手をかわして4番手に立ったメニュ選手。中盤は激しく前を行くベナニ選手とオリオラ選手をプッシュ、そして9周目の1コーナーでベナニ選手がブレーキングをミスした隙を逃さず一気にオリオラ選手もまとめてかわして2番手に浮上。
前を行くミケリス選手との差は8周終了時点で4.670秒あったが、11周を終えて2.626秒にまで詰めてきたメニュ選手。

逃げるミケリス選手と追うメニュ選手の走りに観客は釘付けとなったが、最後まで落ち着いたドライビングを見せたミケリス選手が、グランドスタンドで振られるハンガリー国旗と観客の大歓声に出迎えられて自身2回目のウィニングチェッカーを受けた。
ストレートを次々に通過してチェッカーを受けるマシンのエギゾーストノート、それすらも観客の大歓声にかき消されるほどの興奮に包まれたハンガロリンク。表彰台で流れたハンガリー国歌も誇らしく、ミケリス選手は爽やかな笑顔を見せていた。
 
Driver's Voice
ガブリエレ・タルクィーニ 選手
 【今回の成績 : 第9戦 優勝/第10戦 10位】
大勢のファンが訪れてくれた、この素晴らしいサーキットで優勝出来てとても嬉しく思っています。
第1レースは、とりわけスタートがタフなものでした。ローリングスタート方式は後方から追い上げることが容易なので、私はポールポジションをしっかり守らなければなりませんでした。ハフ選手は私のサイドに迫ってきましたが、私はトップを守るために1コーナー進入でブレーキングを可能な限り遅らせました。
それが巧く行った後は、タイヤマネージメントにも気をつかいました。1周目からプッシュしてマージンを稼ぎましたが、中盤にかけてはハフ選手とメニュ選手が繰り広げたポジション争いが、結果としては私に有利な展開になりましたね。
ノルベルト・ミケリス 選手
 【今回の成績 : 第9戦 7位(YOKOHAMAトロフィー 2位)/第10戦 優勝】
今日という日は、私の人生において最も幸せな一日でしょう! そして今、私はこの素晴らしい結果を掴むために、手助けしてくれた全ての人に感謝しています。
私はスタートで何が起きたのか、良く解っていませんでした。1コーナーでトップに立てるとは思っていませんでしたから。だからトップに立ってから、最初の2周はプッシュしてマージンを稼いでいきました。そして、集中を保つことが大切だと感じたのです。
私はレース中に何回か、ストレートを通過するときにグランドスタンドの大群衆を見ました。しかし、とにかくレースに集中することを大切にしたのです。
そして、結果としてハンガリーでWTCCの優勝を飾れたことは、とにかく感無量の一言に尽きます。
 
FEATURED DRIVER
■ジェームス・トンプソン 選手 (LADA Sport)

2008年のイタリア、イモラ戦でJASモータースポーツのホンダ・アコードを駆り、ホンダ車のWTCC初勝利を実現したことも記憶に新しいジェームス・トンプソン選手。
髭と長髪のワイルドな風貌から女性ファンも多いトンプソン選手は、1974年生まれのイギリス人ドライバー。

1992年のイギリス・フォーミュラ・ボグゾール・ジュニア選手権を皮切りにレースキャリアをスタート、1994年から2004年まで毎年BTCC(イギリス・ツーリングカー選手権)を主戦場として活躍し、2002年と2004年にはともにボグゾール・アストラでチャンピオンを獲得している。

WTCCには発足初年度からアルファ・ロメオ156で参戦、その後はセアト・レオンやホンダ・アコードをドライブして、2009年にはマニュファクチャラー参戦を果たしたラーダのステアリングを握った。
2009年はラーダ・プリオラを駆って日本にも参戦したトンプソン選手。2012年、WTCCの舞台に帰って来たラーダは最新モデルのグランタ・スポーツを投入。残念ながらデビュー戦のハンガリーは第1レースでエンジンのオーバーヒート、第2レースはクラッシュによって結果を残すことが出来なかったが、このあとはポルトガル戦にも参戦予定なので、その走りに注目したい。
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