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WTCC Round 7&8
開催日
2012年4月28日〜29日
開催場所
スロバキアリンク
(スロバキア)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 晴れ
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 10周
第2レース : 10周
(1周 = 5,922m)
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アフリカ大陸のモロッコで開催された前戦から、再びヨーロッパへと再上陸したWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。第7戦&第8戦の舞台は、初開催となるスロバキアリンクである。
このサーキットは2009年にオープンしたばかりの新しいコースで、最新の安全基準に沿ったレイアウトゆえにコース幅は広く、全長も5,922mというロングコース。中・高速コーナーが多く、WTCCならではのパッシング合戦が至る所で繰り広げられそうなレイアウトとなっている。

このコースを各ドライバーがどのように攻略してくるのかが最大の焦点となったが、土曜日の公式予選では連勝を続けているシボレー勢らを抑えて、YOKOHAMAトロフィー勢が大活躍。
Q1ではYOKOHAMAトロフィーのタイトル争いを演じている期待の若手、ペペ・オリオラ選手(セアト・レオン)が堂々のトップタイムをマーク、さらにマニュファクチャラー勢のトップとなった総合2番手はフォード・フォーカスのジェームス・ナッシュ選手が続き、シボレー勢は3番手以下というオーダーになった。また、BMW勢ではノルベルト・ミケリス選手が8番手、ステファノ・ディアステ選手が9番手、アルバート・セルキ選手が10番手となってQ2への進出を勝ち取った一方、トム・コロネル選手が13番手に留まるという展開に。

そしてQ2では、ミケリス選手が唯一の2分12秒台をマークして、嬉しいWTCC初ポールポジションを獲得することに成功。これにアレクセイ・デュデュカロ選手(セアト・レオン)が続き、第1レースのスターティンググリッドはYOKOHAMAトロフィー勢がフロントローに並ぶこととなった。
3番手は50歳の大ベテランドライバー、ガブリエレ・タルクィーニ選手(セアト・レオン)。気になるシボレー勢はイヴァン・ミューラー選手が6番手、ロブ・ハフ選手が7番手、初開催コースの勝率が高いアラン・メニュ選手は9番手となった。

好天に恵まれた日曜日、気温は30度に達する暑さの中で25,000人以上の観客が見守る中、決勝第1レース(第7戦)がスタートを迎える。
ローリング方式のスタートで魅せたのは3番手グリッドのタルクィーニ選手、イン側のミケリス選手とアウト側のデュデュカロ選手、この間に出来たスペースにマシンを入れ、1コーナーへはスリーワイドで進入。惜しくもトップを奪うには至らなかったものの、ポジションをひとつあげて2番手を獲得する。また、さらに上を行く好スタートを切ったのは10番手スタートのディアステ選手で、巧みなライン取りで1コーナーをクリアすると4番手にまでジャンプアップ。
一方で2台のフォード・フォーカスはコースオフやクラッシュで早々に戦列から姿を消し、シボレーのロブ・ハフ選手もコースオフを喫して大きく遅れを取ることとなってしまう。

3周目、外周から内周セクションへの入口となるコーナーへの進入の手前で、ミケリス選手とタルクィーニ選手が軽く接触。その後、アウトにミケリス選手が膨らんだ隙に2台のセアト、LukOil勢が一気にミケリス選手をパス、タルクィーニ選手がトップを奪い、デュデュカロ選手がこれに続くかたちへと隊列が変化する。

4周目ミケリス選手は、ポジション奪還のために前を行くデュデュカロ選手に強烈なプッシュ。幾度もコーナーでノーズをインへと差し込んでいくが、なかなか前に出ることが叶わない。そうしているうちに逆に後ろからミューラー選手に襲いかかられ、両者は接触してミケリス選手はスピンを喫することに。これで大きく順位を落としたが、追突したミューラー選手にもドライビングスルーペナルティが科せられ、このバトルは両者痛み分けという結果になった。

レースが折り返しを過ぎた後は、LukOil勢が磐石のワン・ツー体制を強固なものとしていく。
ファイナルラップに入る段階でタルクィーニ選手はデュデュカロ選手に4.186秒、デュデュカロ選手は3番手のメニュに1.385秒のリードを築き上げており、このままタルクィーニ選手が今シーズン初のウィニングチェッカーを受けることに成功。シボレー勢はメニュ選手が3位表彰台に食い込んだものの、久しぶりにセアトが主役として歓声を一身に集めたレースとなった。

YOKOHAMAトロフィー争いは、総合2位となったデュデュカロ選手を筆頭に、総合4番手から9番手までを占める結果に。タイトル争いを繰り広げている上位陣ではディアステ選手が3位(総合5番手)でフィニッシュした一方、オリオラ選手はコースオフからタイヤを壊してしまい、完走は果たしたものの12位(総合16番手)と明暗がわかれることとなった。

今回は、比較的短い第1レース終了からインターバルでスタートを迎えた第2レース(第8戦)。
ポールポジションはディアステ選手、以下メニュ選手、オリオラ選手、ハフ選手、ミューラー選手、ティアゴ・モンテイロ選手(SR・レオン)、タルクィーニ選手というグリッド順である。

スタンディング方式のスタート、BMWのディアステ選手は1コーナーこそトップを守ったものの、4番手から好スタートを切ったハフ選手に加え、メニュ選手とミューラー選手というシボレー勢が容赦なく襲いかかっていく。
まず2コーナーでハフ選手が先行してトップを奪うと、内周区間への入り口となるコーナーではインを攻めてきたメニュ選手とディアステ選手は接触。ディアステ選手がバランスを崩した間に2台のシボレーとタルクィーニ選手が前に出る。さらにこの時にミューラー選手はメニュ選手をパスして2番手につける。

これでシボレーがトップ3独占のフォーメーションを形成したが、2周目には連勝を狙うタルクィーニ選手がメニュ選手をかわして3番手に浮上。メニュ選手はこのあと、他車との接触によってホイールが割れてしまい、3周でレースを終える無念の結果となってしまった。

そのままトップ3台はリードを拡げて優勝争いは絞られていく。そして最終ラップ、果敢に攻めたのはタルクィーニ選手で、時にサイド・バイ・サイドに持ち込みながらミューラー選手にプレッシャーをかけた。対するミューラー選手は軽い接触もあって一寸大きく姿勢を崩してスピン直前にまで至ったものの、これを素晴らしいテクニックでリカバリーしてポジションを譲らず。
そして両者の激しい2番手争いを尻目にリードを守りきったハフ選手がチェッカーまでマシンを運び、待望の今シーズン初優勝を飾った。

YOKOHAMAトロフィーは第1レースを無念の結果に終えたオリオラ選手が、雪辱を果たして優勝。総合でも5番手を獲得した一方、第1レースを制したデュデュカロ選手やディアステ選手が下位に沈み、先程とは逆の形で再び明暗を分けた。
 
Driver's Voice
ガブリエレ・タルクィーニ 選手
 【今回の成績 : 第7戦 優勝/第8戦 3位】
昨日の予選では問題を抱えていたエンジンも私とセアトにとって最高の週末になりました。
第1レースは私のまわりのグリッドにシボレーがいなかったので、これは大きなチャンスでした。また、BMWがレース後半までタイヤのパフォーマンスがより安定していることを知っていたので、最初の数周をプッシュしていきました。
ミケリス選手との接触は、彼がかなり早めにブレーキングをしたことで、そのとき私のマシンは1輪が浮いている状態だったのですが、フロントタイヤがロックしてしまい追突するかたちになってしまいました。彼には悪いことをしてしまいましたが、彼にポジションを譲りわたすことはありませんでした。
第2レースではミューラー選手との接触がありましたが、こちらは非常に接近した中で彼を追っている最中の出来事でした。私自身、彼に接触するとは思っていなかったので、大きく姿勢を崩したのを見てスピードを落としました。2番手は彼のものになりましたが、フェアに戦いたかったのです。
ロブ・ハフ 選手
 【今回の成績 : 第7戦 17位/第6戦 優勝】
私は今シーズンの序盤、やや不運なことが多かったと思います。そして第1レースではコース外にはじき出されるという不運がありましたが、これもレースであると納得しています。
その後、チームが驚くほどに素晴らしい仕事をしてくれ、マシンの状態も問題なく第2レースに間に合いました。
第2レースは、最高のスタートを切ることができました。そしてターン2ではディアステ選手が見せた一瞬の隙をついて、彼をパスしました。その後はミューラー選手が激しく追い上げてきたので、どこで仕掛けてくるのかとコーナーの度にミラーを確認する走りが続きました。
最後の2周は本当にハードな展開となりましたが、タルクィーニ選手が激しく仕掛けてミューラー選手のペースが落ちたことが、私にとってはサポートになりましたね。
 
FEATURED DRIVER
■ノルベルト・ミケリス 選手 (Zengo Motorsport)

2010年にWTCC初参戦を果たしたノルベルト・ミケリス選手は、同年の最終戦・マカオの第2レースで優勝を飾り、ルーキー・チャレンジに輝いたハンガリー人ドライバーだ。

2006年のハンガリーで開催されているスズキ・スイフトカップでチャンピオンを獲得すると、翌2007年には同じくハンガリーのルノー・クリオカップも制して頭角を現してきた。

2009年にはセアオ・レオンのユーロカップで5勝を挙げるとともに、FIAユーロピアン・ツーリングカーカップやハンガリーのセアト・レオンカップ、スペインのセアト・レオン・スーパーコパにも参戦して経験値を大きく高めた。
そして2010年からWTCCへと戦いの場を移したミケリス選手。この年を含めてセアト・レオンをドライブする機会が多かったが、2011年からはチームは変わらないもののマシンはBMW 320TCへとスイッチされた。駆動方式がFR(後輪駆動)となったわけだが、同年の地元・ハンガリー戦では堂々の総合2位を獲得して大観衆の喝采を浴びた。

1984年8月生まれの27歳、今年もオレンジ&ブラックという印象的なカラーリングのBMWを駆るミケリス選手、初のYOKOHAMAトロフィー獲得に向けてますますの躍進が期待されている。
 
TECHNICAL INFORMATION
初開催のスロバキアリンクは、やや特殊な路面が特徴のひとつと言えるコース。具体的には大中小の骨材が混ざっていて、アスファルトにはやや大きめの粒がわかる程度の砂も見え、全体的な路面そのもののグリップは低めだ。
タイヤへのシビアリティでは、路面グリップが低めであるうためにタイヤのグリップが出にくく、マシンをスライドさせて走らせることが多くなるために摩耗には厳しい一面がある。特にFF(前輪駆動)のフロント、イン側のタイヤにその傾向が強かったが、各レース10周で競われる決勝などでトラブルが発生することはなく、ADVANレーシングタイヤの安定性を改めて実証した。

また、今回は天候に恵まれ、第1レースのスタート時点で気温30度/路面温度40度、第2レーススタート時点でも気温31度/路面温度40度と高かったが、これによってタレなどが発生することはなく、初開催コースにおいて随所で繰り広げられたバトルを今回もしっかりとADVANレーシングタイヤが支える展開となった。
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