1979年に発足した全日本ラリー選手権。
国内ラリーの最高峰カテゴリーとして今日に至っているが、これに歩調をあわせているかのように栄光の歴史を刻み続けているのが、ADVANラリータイヤである。
全日本選手権の発足と同じ、1979年に「ADVAN Rally Team」を創設。同年、赤と黒にペイントされたマシンを駆る山内伸弥選手が、堂々の初代チャンピオン(Bクラス)に輝いている。
以来、ADVANラリータイヤは、日本の大自然を相手に幾多の栄冠を手中におさめてきた。
日本のラリーを取り巻く環境は時代とともに変化し、21世紀に入ってからは国際ラリー競技会が開催されるようになる。この流れに応じて全日本ラリーも、2006年から全ての大会においてSS(スペシャルステージ)での速さを競い合う「SSラリー」形式となり、国際標準に近づく結果となった。
競技のステージはターマック(舗装路)とグラベル(非舗装路)のいずれかで各大会が競われる。この路面の違い、さらにSSの合計距離に応じてポイント係数が設けられており、全9戦となる2012年シリーズではグラベル路面でSS合計が150kmを超える「Rally Hokkaido」(APRC併催)が係数2.5となり、タイトル獲得において重要な一戦となる。
また、各大会においては最終結果に加えて、競技1日目と競技2日目のそれぞれの成績に応じたデイ別得点が与えられる。
2012年のシリーズは、昨年より1戦増えて全9戦のカレンダー。その中には京都府北部の丹後半島や、群馬県の伊香保温泉周辺など新しいステージでの戦いも加わっており、こうした新しい開催地での勝敗がタイトルの行方をどのように左右するのかも気になるポイントである。
なお、ラリーについては近年、地域振興や活性化の効果も認められるようになり、開催地では官民挙げての支援組織が出来るケースも増えている。
特に全日本選手権の開催地は、温泉やグルメ、観光スポットに恵まれたロケーションであることも多く、ラリーもひとつの観光客誘致や地域の知名度向上につながるとして歓迎する自治体が増えてきている。