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JRC Round 8
開催日
2012年10月12日-14日
開催場所
岐阜県・高山市 近郊
天候/路面
Day 1 : 晴れ/ドライ
Day 2 : 晴れ/ドライ
総走行距離
337.69km
SS総距離
77.34km (8SS)
得点係数
1.0
(舗装路 50km〜100km)
参加台数
全日本選手権 40台
(ヨコハマタイヤ装着車 20台)
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1971(昭和46)年の第1回から、数えて40回目という節目を迎えた「M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ」。今年も岐阜県の高山市をホストタウンに、オープンクラスの3台を含めた全43台の参加によって盛大に開催された。

道の駅も併設されているモンデウス飛騨位山スキー場の駐車場にサービスパークを設け、お馴染みの駄吉林道をはじめ、大山線、ギャラリーステージとなった無数河−牛牧線という3本のターマック林道ステージが用意されたハイランドマスターズ。これらを連続でリピートする設定で、Day1は駄吉と無数河−牛牧線、Day2は大山線と前日の逆走となる牛牧−無数河線を走る、全8本のSS(スペシャルステージ)で競われた。

チャンピオン争いの行方も話題の中心となるなか、第7戦までの合計で0.5点差のランキング2位につけている奴田原文雄選手/佐藤忠宜選手組は、オープニングとなる「駄吉下りT(4.11km)で2番手の石田正史選手に1.7秒差、タイトル争いのライバルである勝田範彦選手には5.2秒とキロ1秒以上の差をつけて幸先よいステージベストを奪取する。
続くリピートのSS2「駄吉下りU」でも韋駄天ぶりは変わらず、自身のSS1のタイムから3.2秒も縮める2分56秒6をマーク。これは2番手の高山仁選手より4.8秒も速く、文句無しの連続ステージベスト奪取となる。

2本のSSを終えて、早々に2番手の高山選手に9.3秒、4番手の勝田選手には10.7秒という大きなマージンを構築した奴田原選手組。リフューエルと20分サービスをはさんで、Day1の戦いはセクション2へと舞台を移す。

SS3は14.71kmと本大会で最長の無数河−牛牧線。路面にはところどころに落葉や栗が載っており秋を感じさせるが、思わぬスリップの原因にもなり得るので注意が必要だ。そして、ここでも奴田原選手組は勝田選手組を抑えて3本連続となるステージベストを叩き出す。
最終のSS4こそ2番手に留まったものの、Day1を後続に9.3秒の差をつけてトップであがりデイポイントも獲得した。

一夜明けた日曜日のDay2も、爽やかな秋空の下でスタート。
SS5とSS6は幅の広い二車線の大山線、SS6では勢い余って路肩の石にヒットする場面もあったが、タイムロスを最小限にくい止めてトップの座を譲らず。
勝負どころとなる終盤2本は14.56kmのロングステージ、SS7/SS8「牛牧−無数河」では勝田選手組が猛追を見せたが、奴田原選手組はしっかりとノートラブルで最後まで走りきった。結果、序盤で稼いだマージンも功を奏して、0.6秒差でハイランドマスターズを二年連続で制覇。8月に開催された第5戦「モントレー2012 in 渋川」に続くターマックラリー今季2勝目を飾り、最終戦の「新城ラリー2012」にはチャンピオンを賭けて臨むこととなった。

JN3クラスは安定してステージタイムの上位を獲得したカローラ・レビンの山口清司選手組が、Day1をトップで折り返す。これに86の三好秀昌選手組が続き、ヨコハマタイヤ勢がワン・ツー体制を構築した。
Day2に入って惜しくも逆転を許す結果になってしまったが、山口選手と三好選手もそれぞれ2位/3位で続いてフィニッシュ。表彰台を獲得し粘り強い戦いぶりを見せた。

JN2クラスはランキングリーダーの川名賢選手組がDay1を快走。
SS1「駄吉下りT」では2番手の岡田孝一選手に4.7秒差をつけ、キロ1秒以上の速さを見せる。また、このステージではランキング2番手の天野智之選手がスピン、川名選手は大きなマージンを手に入れた。
リピートのSS2でも追ってくる天野選手を4.4秒下して、その差を拡大した川名選手組。その勢いは「無数河−牛牧」のステージに入っても留まることなく、SS3/SS4をともにJN2クラスで唯一の11分台であがり、Day1を完全制覇して文句無しのトップであがった。

Day2に入ると天野選手組が猛追を見せたが、JN4クラスの奴田原選手組と同様に、初日で築いた大量のマージンを背景に最後までラリーリーダーとして主導権を握り続けた川名選手組。最終的に30秒以上の大差をつけて、独走で今季2勝目を飾ることに成功した。

JN1クラスはマーチを駆る小泉茂選手/小泉由起選手の“おしどり夫婦クルー”がオープニングステージから快走。SS1とSS3でともにステージベストをマークしてトップでDay1最終ステージに臨んだ。しかし補助灯を未装着だったこともあり、暗くなったSS4のステージで苦戦を強いられて2番手に後退。これが響くかたちで最終結果は2位となったが、Day2でもSS6とSS8を制し、全てのステージで1回ずつベストタイムを刻んだ。
また、ストーリアの篠原正行選手も力走、3位表彰台を獲得した。

この結果、全てのクラスにおいてチャンピオン争いは最終戦持ち越しとなった。
 
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : JN4クラス 優勝】
今回負けると後が無いので、勝ちたいという強い思いで臨んだ一戦でした。
SS1/SS2ですが、いままでのデータでは駄吉は負けていたのでちょっと辛いのではないかと思っていたんです。しかしマシンの足回りを見直してきたことと、ADVAN A050のG/Sコンパウンドが、あの気温や路面温度にとてもマッチしていましたね。ちょっとリスキーかなと思いながらもアクセルを踏んでいったのですが、クルマがうまく動いてくれていたので、安心して攻めていけましたね。
序盤でマージンを作れましたが、まだDay2も長い距離が残っていたので、SS5からもプッシュしていきました。ちょっとアクシデントはありましたが、大きなロスを喫することがなかったのは幸いで、アライメントが狂うようなこともなく走りきれました。
いよいよ次は最終決戦、勝たなければならないのでこの流れを維持していきたいと思います。
山口清司 選手
 【今回の成績 : JN3クラス 2位】
今回は楽しかったです。最終ステージで2台の86にも勝てましたし(笑)。
第3戦の福島をスキップして、その間にマシンにはいろいろと手を入れて進化を図りました。しかしその後、ちょっとエンジンの調子が悪くて組み直しを何度か強いられて、足回りのセッティングをする時間が足りなかったんです。そこでRally Hokkaidoをスキップして、ハイランドマスターズに向けてはエンジンの問題が解決したので足回りを徹底的に煮詰めてきました。それが効果ありで狙った通りに走れましたね。
川名賢 選手
 【今回の成績 : JN2クラス 優勝】
京都での初優勝は“棚ぼた”な感じもあったので、今回はしっかり走り勝てたので気持ち良いですね。ただ、Day1は全てのステージで勝ちましたが、Day2は逆に全てのステージでやられてしまったので、そこは悔しいですが……。
SS1でタイトルを争っている天野選手がスピンしましたが、タイム差を聞いてからも意識することなく自分は普通に走っていました。もちろんタイトル獲得に向けて大事な一戦ですから、リスクを冒さずしっかりトップで走りきることを第一に考えてもいましたね。
今回はリアのスプリングを柔らかめにして、フロントも減衰を調整してきました。タイヤはADVAN A050のG/Sコンパウンドを使いましたが、全部で6本しか使わずに勝てました。
小泉 茂 選手
 【今回の成績 : JN1クラス 2位】
全ては補助灯無しでナイトステージに臨んだことが、2位という結果に終わった原因でしょうか(苦笑)。SS4はうっすら明るさが残っていたのですが、僕のマーチはロー/ハイ両方のヘッドライトにHIDを装着してますが照らしてほしい箇所に光があまり届いていなくて……。SS3よりも30秒遅くなってしまったので、SS4が全てでした。
今年は開幕戦の唐津以降ずっとリベンジを続けているのですが、ちょっとずつ届かなかったりで。でもマーチもかなり良くなってきました。上りのステージもロスなくこなせるようになってきましたし、足回りも煮詰まってきて、熱対策も効いてきています。今回は電動ファンの作動領域を広げたのですが、SSでも水温は安定していてパワーダウンはありませんでした。
最終戦に向けて、まだ進化を図っていきますので、新城ではしっかりリベンジを達成したいと思います。
 
TOPICS
今回の大会では「ADVAN-PIAA ランサー」のアルミホイールに注目が集まった。これまでのADVAN Racing RCIIIに替わり、同じADVAN RacingブランドのRZ-DFが装着されたのだ。

ADVAN Racingブランドで初めての鍛造ホイールとして2010年にデビューしたRZ-DF。近年、全日本ラリー選手権では鍛造ホイールを装着する車両も増えており、「ADVAN-PIAA ランサー」についても事前テストを踏まえて鍛造ホイールでの参戦が新しい試みとして装着が実現した。

優勝した奴田原選手も「RZ-DFのフィーリングは良かった」と語ったが、デザインの面でもRCIIIと同じ10本スポークながら、ディープリムが一層の精悍さを見せたRZ-DF。マシニング&レーシングハイパーブラックのカラーも、見慣れたRCIIIのゴールドとはまた異なる迫力を見せ、走行シーンはもちろんのこと、サービスパークなどで停車している状態でも迫力と美しさが一際輝いていた。
 
AREA GUIDE
「飛騨の小京都」とも呼ばれる岐阜県の高山市。日本一面積の広い市であるが、中心街には江戸時代からの風情ある景観が保たれており、近年では外国人観光客も多く足を運んでいる。

中でも国選定重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けている「古い町並」は出格子の連なる軒下に用水が流れ、趣のある散策路として早朝から多くの人の姿がみられる。また、四季折々の食材や伝統工芸品などが売られている「朝市」も人気だ。

市内の観光地としてもう一箇所、必訪なのが「高山陣屋(写真)」。高山城主・金森氏の下屋敷のひとつだった建物は、徳川幕府の直轄地となって以降に政治の中心となった役所として使われてきた。内部には飛騨の歴史を伝える展示などがされているが、郡代役所の建物として現存しているのは、ここ高山市だけという貴重なもの。国の史跡にも指定されており、こちらも毎日多くの観光客で賑わいを見せている。
 
TECHNICAL INFORMATION
昨年は7月の開催で暑さが厳しい中での一戦だった「ラリーハイランドマスターズ」。この時もDay1からタイヤ温存作戦をとった奴田原文雄選手組が僅差の接戦を制して優勝を飾っている。

開催時期が10月中旬となった今年は、朝の最低気温が一桁に下がる寒さとなった。そんな中で奴田原選手組は大会の皮切りとなるSS1からステージベストを叩き出す好走を見せて二年連続の優勝を飾った。JN2クラスでも川名賢選手組がDay1の全ステージでベストタイムを独占する速さを見せ、各クラスでADVAN A050のG/Sコンパウンドが幅広い対応温度域性能を遺憾なく発揮した一戦となった。
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