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JRC 2012
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News Index
JRC Round 6
開催日
2012年8月24日-8月26日
開催場所
京都府・京丹後市 近郊
天候/路面
Day 1 : 晴れ/ドライ
Day 2 : 晴れ/ドライ
総走行距離
389.77km
SS総距離
78.90km (13SS)
得点係数
1.0
(舗装路 50km〜100km)
参加台数
全日本選手権 36台
(ヨコハマタイヤ装着車 16台)
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
全日本ラリー選手権は第6戦が、京都府の京丹後市をホストタウンとして開催された。2009年以来となる京都での全日本戦「丹後半島ラリー2012」は、大会名称の通り丹後半島全域を舞台とするスケールの大きな一戦。半島のほぼ中央を縦断する林道に13本、合計78.90kmのSS(スペシャルステージ)を設定。また、リエゾン区間では天橋立の前を通り、風光明媚な景色も特徴となった。
ステージの多くは二車線で幅の広い舗装路面。ただし今大会で最長のSSとなる角突山線(9.12km)の後半では道幅の狭い箇所もあり、全体的にハイスピードとテクニカルが織り混ざった変化に富んだ道となる。道幅の広い区間は的確なライン取りが難しい面もあり、各選手はメリハリのある走りが求められた。
土曜日のDay1、スタートの午前8時でステージの気温は24度。しかし快晴に恵まれたこともあり気温は時間の経過とともにぐんぐん上昇し、お昼頃には35度を超える猛暑日となり、路面温度も50度を超えるコンディションとなる。
そんな中でSS1・太鼓山線(3.92km)から速さを見せたのが奴田原文雄選手/佐藤忠宜組。ステージベストを奪い、比較的気温の低い早朝からADVAN A050の優れたポテンシャルを遺憾なく発揮する。続くSS2のギャラリーステージ、角突山線(9.12km)、SS3の奥寄線(3.94km)はセカンドベストに留まるものの、セクション1を終えて僅か1.0秒差の2番手と白熱した接戦を展開。
Day1は太鼓山線と角突山線3回ずつ、奥寄線を2回ループする設定、2ループ目の1号車スタート時刻は12時17分と、ここから暑さは一層厳しさを増していく。
SS4・太鼓山線で2回目のステージベストを奪った奴田原選手組は、続くロングの角突山線でもライバルを1.7秒退けて連続ベストを奪取、首位の座を奪還する。セクション3に入ってもSS7・太鼓山線でこのステージを三度制すると、トップのままで最終サービスに戻り、今シーズン初の1位のデイポイントを獲得した。
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このDay1、奴田原選手は1回目のサービスでフロントタイヤのみ2本を交換すると、2回目のサービスでは前後ローテーションのみに留めてセクション3を走りきった。
今大会は最大10本までの使用と定められている中、Day1で8本を使ったライバルに対して6本に留めていることの意味は大きい。猛暑日の戦いでADVAN A050・G/Sコンパウンドの対応温度域がいかに広く、高温条件下でも優れたポテンシャルを実証したと言えるだろう。
明けて日曜日のDay2、残るステージは5本で合計距離は31.9km。昨日も走行したロングの角突山線に始まり、奥寄線、さらに天橋立を望める大内線(4.86km)で構成される。
注目の朝一番のステージはロングの角突山線。ここでステージベストを奪ったのは奴田原選手組、しかし2番手と0.1秒、3番手とは0.2秒という超接戦で緊迫した展開が続いていく。
続くSS10は今大会で初めて走行する大内線。ライバルに対して2.2秒築き上げたマージンを背景に臨んだ奴田原選手だったが、クラッチに異変が生じてスタートで出遅れてしまい、マージンを一気に吐き出して逆転を許す結果に。
奴田原選手は厳しい状況に追い込まれてしまったが、ドライビングで可能な限りカバーしてSS12の角突山線でベストを奪って食らいついていったものの、惜しくも再逆転はならず2位でフィニッシュ。しかし初日のデイポイントを含め、しっかりポイントを積み重ねて、天王山となる次戦・Rally Hokkaidoに向かうこととなった。
JN3クラスはトヨタ86の三好秀昌選手/保井隆宏選手組が、序盤で少し出遅れを喫したものの、そこから着実な追い上げを展開。終盤では86同士の2位争いを演じるところまでポジションを回復。全13SSのうち、8本のステージで86勢のベストタイムを記録したが、残念ながら2番手にはあと2.4秒届かず、3位表彰台という結果になった。
JN2クラスは安定した上位獲得を続けている川名賢選手/小坂典嵩選手組が粘りの戦いぶりを披露。クラスの中では突出した速さを見せたライバルに対して、軽量なマシンとアグレッシブなドライビングで食らいついていく。
時には勢い余ってスピンを喫する場面もあったが、タイムロスを最小限にくい止めて建て直し、再びリカバリーを見せる。
Day1を終えて、トップを行くライバルとの差は3.4秒。明けて日曜日のDay2、最初のステージとなるSS9の角突山線では、ライバルを3.5秒上回るステージベストであがり、0.1秒差のクラストップに立つ。しかし続くSS10では逆に3.9秒差の2番手に後退、SS11もセカンドベストに留まってトップとの差は7.0秒に拡大する。
残るステージは2本、合計距離は17.48km。逆転を賭けて挑む川名選手だったが、SS12・角突山線で痛恨のハーフスピン。万事休すかと思われた展開であったが、最終のSS13でライバルがトラブルからマシンをストップ。
最後までしっかり戦い抜いた川名選手組がフィニッシュまでマシンを運び、自身初の全日本優勝を飾ることに成功した。
JN1クラスはDay1で4本のステージベストを奪った小泉茂選手/小泉由起選手組が後続に8.7秒差をつけて首位でラリーを折り返した。
Day2に入ると朝一番のステージでライバルが猛チャージ、小泉選手組は0.7秒差の2番手にポジションダウン。しかし、続くSS10では小泉選手組がベストを奪ってその差を0.2秒に詰めると、SS11ではライバルがベストをマークして0.4秒差に離れるという、熾烈なコンマ秒差の争いに。
ロングのSS12・角突山線では小泉選手組がこのラリーで6回目のステージベストを叩き出し、4.1秒差をつけて首位を奪還する。
最終ステージは4.86kmの大内線、このまま逃げきれるかと思われたが、ここでライバルが驚異的な追い上げを見せて小泉選手組は惜しくも逆転を喫してしまった。小泉選手にはとても悔しい結果となったが、接戦の末の準優勝獲得は残るターマック2戦に向けて、小泉選手組の闘志に火をつけた結果とも言えるだろう。
【今回の成績 : JN4クラス 2位】
Day1は昼間に気温が上がって路面温度も高めに推移したことから、ADVAN A050の強みを活かして首位であがることが出来ました。ライバルは使った本数も多かったですから、明確にタイヤのメリットがありましたね。しかしDay2は思ったほど気温もあがらず、そのメリットはあまりありませんでした。
コースとしてはDay2にはインプレッサ向きのタイトコーナーが連続するステージがあり、クラッチのフィーリング悪化もあって残念ながらトップを譲る結果になってしまいました。
結果は2位でしたが、ターマック(舗装路)でしっかり勝負できるようになったことは大きいと思います。次のRally Hokkaidoはポイント係数も大きいので、しっかり勝てるように万全の体制で臨みます。
【今回の成績 : JN3クラス 3位】
今回は序盤のステージが全てでした(苦笑)。しかし、SS2では筒井克彦選手組に4.9秒負けた角突山線も、SS8とSS12では勝てましたから、走り方を詰めていけばいいのかな、と。簡単にいうと自分の走り方に、ここの道は向いていないんでしょう。それにセッティングをちょっと間違えたのが加わって、大変なことになっちゃった。
タイヤについては、かなり暑い中での戦いになりましたが、日中に気温/路温がかなり高くなっても、何も困ることはありませんでしたね。
【今回の成績 : JN2クラス 優勝】
優勝はずっと目指していたものなので、嬉しさもありますが、それよりもホッとしたというのが素直な感想です。
今年のこれまでを振り返ってみると、ベテランの安東貞敏選手にコ・ドライバーとして乗ってもらいつつ、ヘルプサービスの大庭(誠介)先生からは「早くヘルプサービスを卒業しろ」と言われていたシーズン序盤、TEAH SHOWという有名なチームに声をかけていただいて移籍したシーズン中盤と変化が多いです。そんな中、去年はとにかくがむしゃらなだけだったのが、走り方はガラリと変わりましたし、2位とはいえ安定して上位をキープしてきているのは凄い進歩だと思っていました。
最後はライバルのリタイアもあっての優勝ということで、自分の中では走り負けての2位なのに結果は優勝。優勝した瞬間は「負けているのに、勝った」というような複雑な心境でしたが、応援してくれている多くの人が喜んでくれて、周りを喜ばせることができてよかったな、と思っています。
【今回の成績 : JN1クラス 2位】
二日間を通じて自分なりのラリーはきちんと出来たのですが、とにかく悔しい結果になってしまいました。
普通に走れば行けるかな、と思って最終ステージに臨んだので、極端にリスクを犯すようなプッシュはしていませんでした。それにしても、まさかあんなに早いタイムをライバルが出してくるとは……。4秒あれば2秒負けくらいで逃げきれるかと思っていたのですが、まさか5秒も早いタイムであがってくるとは……。
僕自身はセーブとか出来るタイプではないので、最終ステージも普段の通りに一所懸命走ったのですが、今回はやられてしまいました。悔しいですが、ずっとコンマ秒差の攻防戦を出来て楽しいラリーでもありましたね。
終盤2戦のターマック、ハイランドマスターズと新城ラリーでは、この悔しさをバネに頑張ります!
初めてホストタウンをつとめる京丹後市も、大会の開催にあたっては強力なバックアップを行った「丹後半島ラリー」。
市内には宿泊施設や飲食店に限らず、一般企業などでも目につく場所に大会のポスターが掲出されて、街全体でラリーを歓迎している思いが多くの関係者にも伝わっていたようだ。
金曜日の夕方に行われたセレモニアルスタートは市役所庁舎前の駐車場で行われ(写真)、近隣にお住まいの多くの市民のみなさんがラリーマシンとクルーに声援を送っていた。
今回のギャラリーステージは市内中心部から車で1時間ほどのところにある、森林公園スイス村の一角に設けられた。ここは夏はハイキングやキャンプ、冬はスキーを楽しめる施設だが、大阪や神戸といった関西方面のラリーファンを中心に大勢が観戦に訪れた。
無料開放されたサービスパークには地元の出店もズラリと並び、ギャラリーやチームスタッフも多くが利用。大会全体では、およそ2,000人のギャラリーが、初めての丹後半島でのラリーを楽しんでいた。
3年ぶりに京都府で開催された全日本ラリー選手権は、丹後半島が舞台。
ホストタウンとなる京丹後市は半島のほぼ中心に位置しており、市内には多くの遺跡も残る歴史的にも要所として栄えてきた土地である。
ここには平安の歌人・小野小町が最期を迎えたという伝説も残っており、市内には絶世の美女と伝えられる小町の像や、小町が眠ると伝えられている墓もある。
また、京丹後市はロケーション的に丹後半島を観光する拠点としても利便性が高い。
ご存じのように丹後半島には日本三景のひとつに数えられる「天橋立」(写真)をはじめ、映画やドラマにも頻繁に登場している「伊根の舟屋」といった見どころも多い。
もちろんグルメについても、蟹や牡蠣などに代表される日本海の豊かな海の幸は見逃せない。特に沿岸部には海の幸も楽しめる温泉が点在しており、その美味しさに舌鼓を打つことに加えて、美しい夕景を眺めながら温泉を楽しむことができるスポットも数多い。
8月も終盤になったが、好天に恵まれた丹後半島は猛暑のラリーウィークとなった。
二日間の競技日程ではDay1がより厳しい暑さに見舞われ、サービスパークでの測定では気温が38度、路面温度は51度に達していた。そんな中、奴田原選手組が6本の使用に留めてトップであがったことからも、ADVAN 050の対応温度域が高温側でも幅広く優れたポテンシャルを見せることは明らかだろう。
もちろんこれはJN4に限った話ではなく、例えばJN3のトヨタ86勢などでも見られた傾向であった。
タイヤの特性も活かした順調な戦いぶりでDay1、Day2序盤を戦ってきたが、惜しくもマシンのマイナートラブルという要因もあって後退したのは残念な結果であった。