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JRC Round 3
開催日
2012年6月2日-3日
開催場所
福島県・棚倉町 近郊
天候/路面
Day 1 : 晴れ/ドライ
Day 2 : 晴れ/ドライ
総走行距離
441.57km
SS総距離
63.43km (16SS)
得点係数
1.5
(非舗装路 50km〜100km)
参加台数
全日本選手権 54台
(ヨコハマタイヤ装着車 23台)
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九州、四国と転戦してきた全日本ラリー選手権は、一気に北上して舞台を福島県に移して第3戦「がんばろう!福島 MSCCラリー2012」が開催された。
県央の中通り地方の棚倉町にあるスポーツリゾート施設「ルネサンス棚倉」を拠点に、東部の浜通り地区となるいわき市にもステージが設けられ、16本のSS(スペシャルステージ)合計距離は63.43kmながら、移動のリエゾン区間を含めた総走行距離は441.57kmにおよぶスケールの大きさも特徴の一戦となる。

前戦の久万高原で今シーズン初優勝を飾っている奴田原文雄選手/佐藤忠宜選手組はスタートからトップ争いの一角を占めていたが、Day1のセクション2に入って電気系のトラブルに襲われてしまう。TC前でエンジンが始動しなくなり、遅着によるペナルティを受けて先行するインプレッサ2台との差が拡大。
しかし、それまでに後続に対して築いていたマージンを武器に3番手をキープ、Day2はしっかりとフィニッシュまでマシンを運んでシリーズを戦う上で大きな3位表彰台を獲得した。

インプレッサ同士の直接対決となったトップ争い、終盤で猛追を見せたのは柳澤宏至選手/中原祥雅選手組。Day1を終えてトップとの差は3.1秒、この差を逆転すべくDay2に入って見せた猛チャージで、ギャラリーやサービスパークでは話題の主役となる。
Day2最初のSS10「東野牧野 R1 (2.81km)」をライバルと同タイムの2番手であがると、逃げきりを図ろうとするライバルをステージ毎に追い上げていく。SS13「東野牧野 R2」でのステージベスト奪取を含めて、SS12から最終ステージまで全てのタイムでライバルを上回る速さを披露。惜しくも最後は僅かに0.8秒届かず2位となったが、次戦・北海道洞爺湖での優勝に向けた手応えも掴む結果となった。

またJN4クラスでは同じくインプレッサを駆る鎌田卓麻選手/竹下紀子選手組が、Day2で驚異的な速さを見せた。残念ながらSS2「鶴石山 2 (8.50km)」でドライブシャフトのトラブルからデイ離脱となってしまっていたが、再出走したDay2では朝一番のSS10で2番手に1.8秒差をつけるステージベストをマーク。
ここから快進撃が続き、SS12、さらにSS14から最終のSS16までと7本中5本でステージベストを叩き出す。Day2のトータルでトップとなり、デイポイントを獲得することにも成功した。

JN3クラスではDay2のSS10、さらにSS14からSS16までの3本と、あわせて4つのステージでベストタイムをマークする速さを見せた、インテグラの宇田圭佑選手/石川恭啓選手組が3位表彰台を獲得。

さらにこのクラスで注目を集めたのは、アフリカ選手権のチャンピオンでもある三好秀昌選手が駆るトヨタ86の存在だ。CUSCO RACINGが送り込んできたこのマシンは、アジア・パシフィック・ラリー選手権のチャンピオンを獲得している保井隆宏選手がコ・ドライバーをつとめ、開幕戦から参戦しているライバルの86との対決が大いに話題となる。
注目の直接対決は、全16ステージ中11本のステージでライバルを上回る速さを見せて、クラス6位でフィニッシュした。

JN2クラスはSS7「ルネサンス 2 (0.50km)」、SS10、SS13と3つのステージベストを獲得した川名賢選手組が、新たにコンビを組んだコ・ドライバーの小坂典嵩選手とともに力走。自身、グラベルの全日本選手権で最上位となる準優勝に輝いた。

JN1クラスは9つのステージでベストタイムを獲得した、ストーリアの葛西一省選手/安田弘美選手組が、時にJN2クラス勢に割ってはいる力走。昨年の第3戦・宮崎から現役に復帰したベテランコンビが、嬉しい初優勝を飾ることに成功した。
さらに27歳の若手・高篠孝介選手と、出口毅巌選手のコンビが2位で続き、JN1クラスはヨコハマタイヤ勢がワン・ツー・フィニッシュを飾った。
 
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : JN4クラス 3位】
初日の道はランサーには厳しいステージが多く、マシンのトラブルも出てしまって、車のせいという訳ではありませんがちょっと苦戦した面もありました。2日目はしっかり走って挽回したかったのですが、ペナルティを受けたこともあって差が拡大してしまったのは残念でした。ただ、それでも3位に踏みとどまることが出来ましたし、長いシリーズの中で3戦が終わったばかりなので、ラッキーな結果でもありましたね。
こういうラリーもあるだろうということで、今回のトラブルをしっかり次までにクリアにして、洞爺湖では勝ちたいと思っています。
柳澤宏至 選手
 【今回の成績 : JN4クラス 2位】
前回の久万高原で課題が色々あって、グラベルについてマシンを煮詰める必要が見えていました。今回までの間にインターバルもあったので、テストも重ねてかなり国内の道に向けてインプレッサのセッティングが出せましたね。日本の道は海外に細かいコーナーが多いので、曲がりやすく、かつトラクションが出るようにとやってきて、それがかなりタイムに結びついた感じです。
タイヤはソフトコンパウンドを使ってきたのですが、久万高原で使った限りでは摩耗の問題も全くありませんでしたし、走行距離もそれほど長くないし、使えるタイヤの本数も12なので、心配はありませんでした。
ソフトコンパウンドは重量のあるランサーでは、ヨレ感が気になる部分もあると思うので、ソフトコンパウンドをしっかり使えるというインプレッサの有利な特徴も活かすことが出来ました。
次の洞爺湖は少し車速も高いので、足回りなどを中心にさらにクルマも進化させて、今回の借りを返したいと思います。
宇田圭佑 選手
 【今回の成績 : JN3クラス 3位】
今回は疲れました!(笑) でも、本当に気持ちよかったです。
緊張した部分もあったのですが、コ・ドライバーにも助けられて、ラリー中には笑い声も出る楽しい走りを出来つつ、抑えるべきところはしっかり抑えるメリハリのついた戦いが出来て、コンビネーションも抜群でした。
クルマはフロントの入りにやや難があったのですが、サービスでチームと相談して若干のリ・セッティングをして、結果的には久万高原を走った仕様が良かったというところに落ち着きました。
葛西一省 選手
 【今回の成績 : JN1クラス 優勝】
マシンの状態がとても良いので、気持ちよく走れました。Day2ではイン側のギャップで横転の一歩手前くらいまで行ったのですが、足回りなどにダメージを受けることも無く、本当にマシンの仕上がりと耐久性が素晴らしかったですね。
ここは、ストーリアで走る自分にとっては広めのコース。青森ではもっと狭いガレ場のような道も多いので、自分としては好きな感じでした。だからとても楽しく走れて、その結果が優勝に結びつきましたね。
次の洞爺ではストーリア×4も出場してくるというので、是非次は4輪駆動をやっつけたいですね(笑)。下りとフラットな道が主体だったら、まんざらでも無いですよ。次も全開で、ガッチリと行きますよ!
 
TOPICS
一昨年の大会で初めて県東部のいわき市にステージが設けられたMSCCラリー。今年はさらに新しいステージも加わり、いわき市でもラリーは地域に浸透しつつある。

そんな中で、今回は三和地区にラリーパークを開設。
天候に恵まれたこともあり、地域にお住まいの方々が100人以上足を運び、子どもからお年寄りまで大勢の方々がラリーマシンや選手たちに声援を送った。

主催クラブであるMSCC(マツダ・スポーツ・カー・クラブ)の小田切順之会長は、次のようにラリーパークの意義を語った。

「やはり地元の方々には、ラリーとはどんな車が走っているのか、全日本といっても本当に全国から来るのか、などわからないこともあると思いますので、何か触れ合う機会を作れないかということでラリーパークを開設しました。
いわき市のSEA WAVE FMいわきで放送していただいたほか、地域の回覧板などでも地域の皆さんにお知らせしたのですが、当日は100人を超える近隣の方々にお越しいただいて、ラリーというモータースポーツに触れ合っていただけて良かったです。
来年はもう少し企画を練って、より楽しいものが出来ればと思っています」

遠い会場まで足を運ばなくとも、戦っているマシンや選手のほうから生活している地域にやって来るのが、ラリーという競技の大きな特徴。その点を活かし、より気軽に触れ合うことが出来るラリーパークの開設は、地域にラリーというモータースポーツが定着するという大きな効果を生んでいる。
 
AREA GUIDE
福島県の棚倉町をホストタウンに、近隣のいわき市、古殿町、鮫川村と4つの市町村にまたがるスケールで開催されたMSCCラリー。

地元の新聞社やテレビ局、FM放送も大会後援に名を連ね、県内をエリアとする各社が事前に開催告知を行うなど、強力なバックアップの下で開催された。

さらに各市町村の特産品が副賞として提供され、いわき市からは市とJAいわき市、いわき観光まちづくりビューローが醸造した日本酒が各クラスの優勝クルーに贈られた。
「絆」と名付けられたこの酒は、いわき市産の「日本晴」を醸造したもので、穏やかな香りとまろやかな味が特徴。

このほかにも、棚倉町の特産品として有名なブルーベリーの加工品をはじめ、地域の豊かな自然の恵みを活かした品々がクルーに贈られ、好評を集めていた。
 
TECHNICAL INFORMATION
今シーズンのグラベル2戦目となるMSCCラリーは、週末にかけて天候が崩れることも懸念されていたが、結果的にはステージの戦いにおいて雨に祟られることなく日程を終了した。

惜しくも優勝には一歩届かなかったものの、総合順位争いについてDay2ではヨコハマタイヤ勢が圧倒的な速さを見せる展開に。インプレッサ同士の三つ巴となった二日目のポジション争いでは、デイ離脱から再出走を果たした鎌田卓麻選手組がデイトータル18分55秒1でトップとなり、デイポイントを獲得。これに柳澤宏至選手組が18分59秒7で続き、ヨコハマタイヤを装着する2台のみが18分台のタイムで2日目を走りきっている。

ヨコハマタイヤとインプレッサという組み合わせでは、ADVAN A053を装着するIRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ)での活躍が知られているが、ADVAN A035を装着する全日本ラリーにおいても、改めて速さを実証した一戦となった。
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