Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / JRC 2012 / Round 1 News Index
  ひとつ前にもどる  
JRC Round 1
開催日
2012年4月6日-8日
開催場所
佐賀県・唐津市 近郊
天候/路面
晴れ
総走行距離
380.07km
SS総距離
72.56km (16SS)
得点係数
1.0
(舗装路 50km〜100km)
参加台数
42台
(ヨコハマタイヤ装着車 18台)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
2012年の全日本ラリー選手権は、今年も九州の佐賀県唐津市を舞台に開幕した。
「ツール・ド・九州2012 in 唐津」は、ホストタウンの唐津市も開催を強力にバックアップ。サービスパークは西唐津駅にも近い唐津港の一角に設けられ、さらに市街地中心部の唐津駅前にある「唐津市ふるさと会館 アルピノ」がDay1のスタートやラリーフィニッシュの会場となり、大勢の市民がラリーに触れ合える環境が整えられた。

6日(金)には恒例となっている唐津神社での安全祈願が行われた後、セレモニアルスタートが盛大に行われた。ゼッケン2番をつける奴田原文雄選手組や、3番の柳澤宏至選手は、坂井唐津市長が振るフラッグを合図に2012年の初戦をスタートさせた。

7日(土)は10本のSS(スペシャルステージ)が設けられ、合計49.12kmでDay1が競われる。SS1は10.00kmのロングステージ「三方ロング 1」、ここで地元の榊雅広選手組が速さを見せて2番手タイムをマーク。奴田原選手組は3番手で続くと、連続するコーナーが多くインプレッサ向きと言えるステージで安定した走りを見せて、セクション1の締めくくりとなるSS5「林の上 2(4.32km)」で、ステージベストを叩き出す。

サービスをはさんだセクション2では残念ながらベストを奪うに至らなかったものの、奴田原選手組はSS10「林の上 4」で榊選手を逆転して2番手に浮上、両者ともに表彰台圏内をガッチリとキープしてDay1を終えた。

週末を通じて天候に恵まれた唐津、Day2が行われた8日(日)も朝から青空に恵まれた。前日よりも気温は高くなったが、この日最初のステージとなる「白木々場リバース 1(3.68km)」では惜しくもトップタイムには届かなかったものの、奴田原選手組/榊選手組ともに僅差で2番手と3番手につける。
その後はギャラリーステージとなるSS13「肥前 1(1.40km)」、SS16「肥前 2」で、ともに奴田原選手組がステージベストを奪ってADVAN A050の高いポテンシャルを応援するファンにも見せてフィニッシュ。昨年、一昨年とリタイアを喫している唐津で奴田原選手組は自身最上位となる準優勝を獲得、チャンピオン奪還に向けた狼煙を上げる結果となった。

トヨタ86の参戦で話題を集めたJN3クラスでは、昨年に続いてカローラ・レビンで参戦する山口清司選手組が、昨年よりも順位をひとつ上げて3位表彰台を獲得。

JN2クラスはSS1で5秒のマージンを築いた丹羽和彦選手組が快走。時にJN3クラスの上位陣に割ってはいる韋駄天ぶりを見せてライバルを圧倒する速さを見せつけた。
Day1を終えた段階でJN3クラスの2番手に続く総合14位という好位置につけた丹羽選手、昨年は速さを見せながら惜しくもリタイアを喫しているため、速さの中に慎重さを兼ね備えた安定したドライビングでDay2も走りきり、堂々の総合10位でクラス優勝を飾った。

また、2番手で続いたのは川名賢選手組。マシンは昨年から引き続き初代ヴィッツとなるが、新たにベテランの安東貞敏選手をコ・ドライバーに起用。Day1で4回走行した浮岳のステージは全てで昨年チャンピオンを獲得しているライバルを上回るタイムであがり、SS9「浮岳 4(2.80km)」でライバルを逆転して2番手に浮上。

新旧ヴィッツ対決となった2番手争い、追われる立場になった川名選手だがDay2最初のステージとなるSS11「白木々場リバース 1」でライバルを約3秒上回るベストを奪取すると、続くSS12「三方ショート 1(6.54km)」もベストを刻んでライバルの追従を許さない。
最後は「肥前 2」でギャラリーの見守る中、このラリー3回目のステージベストをマークして締めくくり、速さに加えて安定感も高めた走りで堂々の準優勝を獲得。

JN1クラスはマーチを駆る小泉茂選手組の独壇場となった。
全16本のSS、そのうちDay1最終の1本を除く15のSSでステージベストを叩き出して後続を全く寄せつけない戦いぶりを披露。嬉しい全日本選手権2勝目、マーチでの初優勝を圧勝で飾ることに成功した。
 
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : JN4クラス 2位】
佐賀のコースはコーナーが連続するので、どちらかといえばインプレッサ勢に有利であったことは否めないかもしれません。そういう中でしっかり準優勝でフィニッシュしてポイントを獲得したことは、シリーズを戦う上で最低限の仕事を出来たと思っています。
ここ2年は佐賀での開幕をノーポイントで終えて厳しいシーズンの出だしとなっていたので、今回の準優勝は大きいと思います。自分自身にとっては唐津はこれまで4位留まりだったので、優勝には届きませんでしたが過去最上位を残せましたし。
次からグラベルでの戦いが3戦続きますが、ここを連勝して終盤までミスしないで取りこぼしのないように行きたいですね。
今年の唐津は駅前でイベントがあったり新しいステージが設けられたりしましたが、これはとても良いことだと思います。常に新たなことに主催者さんがチャレンジしてくれると、選手としても参加して走る楽しみがより増えますし、観客の皆さんも増えることにつながると思います。
丹羽和彦 選手
 【今回の成績 : JN2クラス 優勝】
基本的に序盤で差を拡げて、そのマージンを見ながらある程度の余裕を持って走ろうと思っていたので、作戦通りにフィニッシュまで運ぶことができました。ただ、大きなマージンを得られたことでモチベーションを保つことに難しいところもあり、2日目はちょっと気を抜いて走ってしまったところもあったのは反省点ですね。
去年はリタイアしてしまっているので、スポンサーさんなどに優勝してしっかり恩返しをさせてもらうことが、今回のラリーでは最大のテーマでした。だから自分のエゴばかり出さずに、しっかり最後まで走りきることが目標だったので、今はホッとしています。
マシンは基本的に去年と大きく変わった部分はありません。フィットが持つホンダ車らしいシャープなコーナーリング、これが佐賀の道にとても合っているのだと思います。そして、ADVAN A050がその走りをしっかり支えてくれました。2日目はちょっと気温も高くなりましたが、G/Sコンパウンドは長いステージでも安定したパフォーマンスを見せてくれますし、滑り出しのコントロールもしやすいので、とても乗りやすいタイヤですね。
川名賢 選手
 【今回の成績 : JN2クラス 2位】
今回は周りのライバルについてあまり意識しないで走っていました。天野選手をかわして2番手にポジションを上げた時も、自分自身はとても冷静でしたね。自分で上手く走らせることが出来たステージでは心の中でガッツポーズもしていましたが、それが順位にどう反映されるかではなく、納得できる走りがタイムにも表れたことが嬉しかったですね。
2日間を通じて走らせ方を変えたりして色々と試せましたし、全体を通じてとても気持ちよく走れました。
今回はベテランの安東選手にコ・ドライバーとして乗っていただきましたが、本当に勉強になりました。安東選手はSSのスタート前に周りのタイムを気にさせないので、とても集中してステージに臨めるんです。
しっかり自力で2位を獲れたので自信にもつながりましたが、これからもっと自分の運転を確立していかなければと気を引き締めて第2戦では優勝を目指します。
小泉茂 選手
 【今回の成績 : JN1クラス 優勝】
やっとマーチで優勝することができました。オフシーズンの間は仕事がとても忙しくて車に手をかける時間があまり無かったのですが、去年は夏も秋も水温の上昇傾向が課題だったので、RF車両ということでラジエターを交換して対策しました。今回は2日目の気温がちょっと高くなったので、その効果はありましたね。
ドライのターマックが気分良く走れたので、とても楽しめました。その結果がステージベストにもつながったという感じです。僕自身は長いステージが得意なのですが、同時にスロースターターでもあるんです。1本目がロングステージだったのですが、本当ならば3本目あたりが長いと良かったですね(笑)。だから長いステージであまり差をつけられなかったので、短いところでライバルに負けないようにと頑張って走ったら、意外と差をつけることもできましたね。
幸先よいシーズンインとなりましたが、山を走るのがとにかく好きなので、あまり結果を意識しないでシーズンを楽しんでいきたいと思います。
 
TOPICS
開幕戦のスタートに先立って、4月5日(木)には救急活動訓練が行われた。これにはFIA(国際自動車連盟)より特別講師を招き、2012年の全日本ラリー選手権の各大会主催者から代表者が参加。
ロールバーやバケットシートなどが装備された実際の競技車両を使って、万が一の事故発生時を想定したドライバーやコ・ドライバーの救出を実際に行った。その中ではエンジンカッターなど救出用機材の取り扱い手順や、負傷している選手の扱い方などを細かく学び、ロールバーやルーフを切断しての救助方法についても実演を通じて再確認された。

救出訓練では、新井敏弘選手が救出されるドライバー役として協力。
「海外ではこのような訓練が比較的頻繁に行われていますが、日本でもこうして行われることは、参加するドライバーの一人としても一層の安心につながるので、嬉しいことですね」
と、訓練が持つ大きな意味について語った。
 
AREA GUIDE
玄界灘に面する唐津市は、古くから大陸との交易で栄えてきた町。人口およそ13万人と佐賀県第二の都市であり、福岡市から車で約1時間の距離にある。
市内には「唐津城」や日本三大松原のひとつに数えられる「虹の松原」、日本で最初に水稲耕作が行われた遺跡である「菜畑遺跡」など、観光における見どころが多い。

また、グルメの分野でも全国に広く知られている「呼子のイカ」や、「唐津バーガー」などがあり、これらは訪れた際には必ず味わっておきたいところ。
祭りとしては今回のラリーでセレモニアルスタートが行われた唐津神社の秋の例大祭「唐津くんち」が有名で、漆塗りの巨大な曳山(ひきやま)が賑やかなお囃子にあわせて市内を勇壮に練り歩く様は圧巻。

このように魅力的な観光地でもある唐津市だが、そのピーアールに活躍しているのが写真の「唐ワン君」というキャラクター。唐津城の築城400年を記念して生まれ、いわゆる“ゆるキャラ”として全国的な人気者。
今回の「ツール・ド・九州2012 in 唐津」でも、セレモニアルスタートや表彰式のアシスタント役をつとめ、訪れたギャラリーから人気を集めていた。
 
TECHNICAL INFORMATION
コーナーが連続する唐津のラリーは、タイヤに対するシビアリティも高い一戦だ。さらに今年はDay2が行われた日曜日に、唐津市で20度を超える最高気温を記録するなど、タイヤが持つポテンシャルも試される展開となった。

そんな中、Day1でライバル勢はセクション1を終えてタイヤ交換をする例が見られる一方、JN4クラスのADVANユーザーは前後ローテーションを行うケースはあったものの、新品への交換を全車が行ってはいない。
このことだけでも、ADVAN A050の摩耗性能をはじめとしたポテンシャルの高さを実証していると言える。
その上で惜しくもトップには届かなかったものの、終盤までトップ争いを展開して総合/JN4クラスの2位から4位までをADVAN装着車が獲得。タイヤのパフォーマンスとしては互角以上の戦いぶりであったと言っても過言ではないだろう。

また、JN2とJN1ではADVAN装着車が独走の優勝。JN2ではワン・ツー・フィニッシュを飾り、コンパクトカーとのマッチングにおいても優れたところを結果で実証した一戦であった。
ひとつ前にもどる