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JGC Round 6
開催日
2012年8月5日
開催場所
仙台ハイランドレースウェイ
(宮城県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
参加台数
120台
(ヨコハマタイヤ装着車 39台)
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後半戦に突入した全日本ジムカーナは、初開催となる仙台ハイランドレースウェイで第6戦が開催された。昨年、未曾有の被害をもたらした東日本大震災の被害を受けた同コースは、その後も台風、雪害、そして今春の風害と幾度となく困難が立ちはだかったが、初開催に向けて見事に復旧を果たした。
今大会は、その復旧とともにいまだ各地に爪痕を残す震災被害の復興を願い、「ともに、前へ仙台」とネーミングされている。パドックでは仙台のご当地アイドルの「みちのく仙台ORI☆姫隊」のミニコンサートが行われ、ご当地グルメのブースも並び、仙台市内からも多くの観客が足を運んだ。

ジムカーナ専用コースを持つ仙台ハイランドレースウェイだが、今回はレーシングコースを使用して決勝コースをレイアウトした。過去には山口県のMINEサーキットやツインリンクもてぎのオーバルコースを使用したこともある全日本ジムカーナだが、今回は久しぶりに本格的なサーキットが戦いの舞台となった。
コースレイアウトはピットからスタートし、コース上に置かれたパイロンをクリアしながら3コーナー手前でターンして本コースを逆走。ホームストレート上に直線的に置かれた数本のパイロンでスラロームや360度ターン、8の字ターンをクリアしてフィニッシュするという設定だ。

逆走で1コーナーからホームストレートに戻ってくると、最初に設定されているのが360度ターンだが、ここまですでに3速全開、あるいはクロスミッションが搭載されていれば4速まで入ろうかというハイスピードセクションからターンに入るため、オーバーランやターンするパイロンを見間違えてミスコースする選手も少なくなかった。
「前半区間は、本来このコースが持っているレイアウトがメインとなっているが、後半区間は完全なパイロンセクション。メリハリがあって、コースとパイロンのどちらかだけが速くてもダメ。その意味では意外と奥が深くて面白いコースだね」とは、SA1クラスでタイトル争いを繰り広げているベテランスラローマー、斉藤邦夫選手の言葉だ。
多くの選手が同じような感想を持っていたようで、各クラスともジムカーナテクニックを駆使したハイレベルな戦いが繰り広げられた。

そのなかで、今シーズンのチャンピオン第1号を確定したのが、SA2クラスで開幕から4連勝を挙げている柴田優作選手だ。第5戦の鈴鹿ラウンドではランキング2位の若杉将司選手に連勝を止められて2位となったもののシリーズトップは変わらず、今回5勝目を挙げ、自力でシリーズタイトル獲得を実現した。
その若杉選手は今大会をスキップしているが、このクラスはディフェンディングチャンピオンの森嶋昭時選手をはじめ、昨年のランキング2位の藤本泰則選手、ランキング3位の新井大輔選手といった強豪たちが勢揃いしている。そのようなプレッシャーのなかでも柴田選手は第1ヒートからトップタイムをマークした。

「このコースは路面が非常に綺麗でフラットなんです。その点ではものすごく走りやすかったですね。それに、コースレイアウトもジムカーナでは考えられない3速でのコーナリングがあったり、逆に360度ターンなどテクニカルなセクションもあったりで、非常に楽しめました」と語る柴田選手。第2ヒートもプレッシャーを感じさせない安定した走りでさらにタイムアップ。第1ヒートを3番手で折り返し、猛追してきた新井選手に0.5秒差をつけて今季5勝目を飾った。
これで柴田選手は2009年から4年連続の全日本チャンピオン獲得となる。「N3クラスの時とはまた違った嬉しさがありますね。特にこのクラスは僕と同じくADVANを履くライバルたちが多いので、いい意味で『負けられない』という気合いが入りました」と柴田選手。
また、今シーズンランキング4位をキープしている藤本選手も3位に入り、ADVAN勢が表彰台の上位を独占する強さを見せた。

一方、N3クラスの小林辰朗選手は、シリーズチャンピオンまであと一歩という状況。次の大会でチャンピオンを確定させるためには、もぜひともここで勝っておきたいところだ。
「前半の本コース部分にかなりきつい勾配があったので、そこにセッティングを合わせ込むのが難しかった」と語る小林選手。「まだセットアップが完全じゃない」と言いながらも、第1ヒートのトップタイムをマーク。結果的にはこのタイムが決勝タイムとなって優勝を決め、次戦のもてぎラウンドで勝てばタイトルが確定することになった。

SA1クラスは、ベテランの斉藤選手が第1ヒートで2番手以降の選手にいきなり1秒以上の大差をつけるトップタイムをマークする。
「第2ヒートはタイムダウンしてしまいましたが、それでも第2ヒートの中ではトッタイムでしたし、今回は予想以上にライバルたちにタイム差をつけることができたので満足しています」と、斉藤選手が両ヒートを制して完全優勝を達成。斉藤選手はこれでシリーズランキングもトップに躍り出ることになった。

そして、小林キュウテン選手がすでに4勝を挙げてシリーズをリードしているDクラスは、シリーズの有効ポイントの関係からその小林選手が今回5勝目を挙げてもシリーズタイトルは今回では決まらないという状況だ。しかし、次戦で決めるためにも、是が非でもここは勝っておきたいところだ。
「コースは面白かったですね。土曜日の公開練習と、日曜日の決勝コースとではパイロンの位置が微妙に変わっていたので、走り方もそれに合わせて変えなければならず、攻め甲斐がありました。ただ、フォーミュラマシンはちょっとしたセッティングの違いで挙動が大きく変わるので、ベストなセッティングを見つけるのが大変でした」と語る小林選手。
しっかりベストセッティングを見つけることができたようで、第1ヒートで2位以下に2秒近い差をつけるトップタイムをマークし、クラス不成立となった第4戦を除き、開幕から見事な5連勝を達成した。
 
Driver's Voice
柴田優作 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
こういうトリッキーなコースは好きです。その意味では自分との相性も良かったのかなと思います。ただ、前半はハイスピード区間で、ホイールベースの短いエキシージにはやや不利な面もありますが、後半のパイロンセクションではミッドシップの高いトラクション性能を活かせました。
タイヤもすごく良くて、今回はADVAN A050のG/Sコンパウンドをチョイスしましたが、路面もグリップするコースだったのでまったく不安なく攻められました。ゴールするまでタイヤの性能もダウンすることなく頑張ってくれて、大きな勝因だったと思います。
チャンピオンは4回目ですが、ことしはウェットコンディションとなった北海道のスナガワがターニングポイントだったかなと思います。急に降ってきた雨に対しても落ち着いて対処できましたし、そこで勝てたことでウェットでのドライビングに自信がつきました。今回タイトルが決まってホッとしています。ありがとうございました。
新井大輔 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 2位】
国産車の中ではトップタイムを取れたので素直に喜びたいです(笑)。
ここを走ったのは金曜日が初めてで、コースに慣れるのが大変でした。今回はファイナルギヤ比を落としてきたのですが、それも正解だったと思います。タイヤはADVAN A050のG/Sコンパウンドをチョイスして新品状態でスタートしました。特に2本目の路面はラバーが乗っていてヌルヌル状態でしたが、そんな中でもしっかりとタイヤがグリップしてくれたのが分かったので、安心して攻めることができました。
次戦は地元のもてぎラウンドですので、今まで以上に頑張りたいですね。
藤本泰則 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 3位】
コース前半区間は縁石の上にパイロンが置かれていたので縁石が使えず、走りを組み立てるのが難しかったですね。2本目も気持ちが入りすぎてうまく走れずタイムダウンしてしまいました。1本目もコースに慣れていないという点でやはりうまく走れなかったので、そこは自分でも残念です。
タイヤはADVAN A050のG/Sコンパウンドを選びました。今回は練習やテストも含み木曜日からコースインしましたが、3日間を通してみても、あらゆる温度域で安定したグリップを発揮してくれました。グリップの高い路面だったので、パイロンセクションは難しかったですが、自分としては82点ぐらいの出来でしょうか。2点ですか? 自分へのご褒美です(笑)。
小林辰朗 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
今回はセッティングを合わせ込むのに苦労しました。1本目もベストタイムはマークしましたが、中間まではベストなのに後半のパイロンセクションではタイムがやや遅れ気味でしたし。
今回はADVAN A050のG/Sコンパウンドを装着しましたが、1本目からしっかりとグリップ力を発揮してくれました。夏場は路面温度が高くタイヤに厳しいと言われている時期ですが、後半の熱ダレによる性能ダウンもありませんでしたし、最後まで僕の走りをサポートしてくれましたね。
特に夏場はアドバンテージがあるので、次のもてぎラウンドでもADVANの強さを見せられたら嬉しいと思います。
斉藤邦夫 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 優勝】
今回は面白いコースでしたね。ハイスピードセクションとテクニカルセクションのバランスがうまく取れているコースだと感じました。
タイヤはADVAN A050のG/Sコンパウンドで、ほかの駆動方式のクルマでは分かりませんが、少なくともシビックとの組み合わせでは路面とのマッチングは良かったですね。特にこの時期のように暑くなるほどG/Sコンパウンドは威力を発揮してくれます。サーキットでも高い性能を発揮するタイヤですし、その点でも今回のコースは相性が良かったですね。
ポイント争いは僅差なので最後までもつれるかもしれませんが、なんとか取りこぼしのないように次も頑張りたいです。
小林キュウテン 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
今回はクルマに対してタイヤがしっかりと追従してくれました。タイヤの性能を発揮するスイートスポットの幅が広いタイヤなので、どこでも高い性能を発揮するオールマイティさがあります。なので、今回のコースでも非常に安定した走りができたと思います。
このコースはそれほど攻撃性の高い路面ではなかったので、タイヤの温度もマックスの100度以上まで上げてスタートしました。路温は60度程度で、ゴール直後も60度程度を保ってくれていましたが、このタイヤは温度で性能が変化することはないのもありがたいですね。
今回はまだチャンピオンは決まりませんでしたが、次もしっかり勝って決めたいと思います。
 
FEATURED DRIVER
■N2クラス : 長谷川 秀樹 選手

ジムカーナ歴はすでに20年以上というベテランドライバーの長谷川秀樹選手は、2006年と2010年に東北地方選手権で二度のN2クラスチャンピオンを獲得した実力の持ち主だ。

「地元は福島県で、ホームコースはSSパークですが、毎年全日本の東北ラウンドはスポットで出ています。仙台ハイランドも、自宅から高速を使わずに移動して1時間半ぐらいなので、比較的来やすい場所ですね」と語る長谷川選手は、元全日本ドライバーの喜古寛之選手に誘われてジムカーナを始めたという。
ジムカーナを始めた頃は、喜古選手のシティで地区戦にダブルエントリーしていたそうだ。

「初めてジムカーナに出た時は、ひとりで走り切ったというのが快感でしたね。成績は出ませんでしたけど、それからはすっかり病みつきになりました(笑)」

喜古選手とは10年以上も一緒にダブルエントリーで出場してきたというが、2001年に喜古選手が引退したことにより、現在のDC2インテグラを購入してN2クラスにステップ。

「実はこのクルマは嫁が持っていて、結婚する時にもらったんです。嫁もクルマが好きでジムカーナにはすごく理解があるので助かっています。
クルマは柴田(優作)選手のサービスメカニックを担当している後藤聡さんのいるタイヤガーデン郡山富田店でメンテナンスしてもらっていますが、いつも後藤さんが面倒を見てくれているので感謝したいですね。
いつも全日本に出てもシングルにも入れないくらいの成績ですが、やっぱりジムカーナは楽しいのでやめられません」

いつかは全日本で上位に入賞するのが目標だと言う長谷川選手。今後の健闘を期待したい。
 
TECHNICAL INFORMATION
今回は1周およそ4qある仙台ハイランドレースウェイの一部を用い、パイロンシケイン、折り返しターン、ストレートパイロンセクションで構成された。ポイントとなるのは縁石に置かれたパイロンで、特徴的なアップダウンコースに加え、旋回Rがよりきつくなったことでロールが大きくなり、タイヤのインリフトも助長された点だろう。

特にハイグリップを誇るADVAN A050や改造車クラス用のスリックタイヤは、こうした横Gをため込むコーナーで、グリップ限界を超えるとシビアな挙動に見舞われる難しさがある。タイヤとしては荷重に依存せず、常にトラクションが得られ、負荷時や抜重時ともにグリップさせ、4輪でのコーナリングパワーを生み出すことが求められるが、高速、高Gでのサーキット的要素を含むこのレイアウトに、サーキットでのノウハウも盛り込んだADVAN A050はベストマッチ。しっかりと強さを発揮することができた。
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