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JGC Round 3
開催日
2012年5月20日
開催場所
名阪スポーツランド (奈良県)
天 候
曇り 時々 晴れ
路 面
ドライ
参加台数
180台 ※Bクラス含む
(ヨコハマタイヤ装着車 52台)
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例年、4月に開催されてきた全日本ジムカーナ選手権の「まほろば決戦」。コースは近畿地区におけるジムカーナのメッカでもある奈良県の名阪スポーツランドだ。ここは標高がおよそ600mの場所にあるため、毎年目まぐるしく変化する天候に翻弄されるコースとしても知られている。

これまで3〜4月に開催されていたころは天候が崩れると雪になることもあり、各選手もタイヤコンパウンドの選択には大いに悩まされてきた。
今年は第3戦での開催で5月開催となり、土曜日の公開練習日では夏を思わせる好天に恵まれたものの、決勝の日曜日は朝から曇り。前日の天候ならADVAN A050のG/Sコンパウンド、曇りのまま気温が上がらなければADVAN A050のG/2Sコンパウンドの選択もあり得るという状況だ。
天気予報では午後から晴れとの情報もあったが、どうなるか分からないのが名阪の天気。今年もタイヤコンパウンドの選択が難しいコンディションとなった。

さらに選手を悩ませたのがコース設定だ。通常はゲートパイロンを通過し、180度ターンを行って再びゲートパイロンから出ていく設定が一般的だが、今回はスタート直後にフリーターンが設けられ、1回転半しなければならない設定となった。

1回転半ということは角度で言えば540度ターンとなる。スタート直後の前半部分に過度にタイヤに負担がかかる540度ターンが設けられたことで、タイヤをゴールまでどう持たせるか、あるいはタイヤを温存させながらどうターンするかなどが問われる戦いともなり、その意味でもタイヤコンパウンドの選択は、大きく勝負を左右するファクターだったと言えるだろう。

そして、とりわけ頭を悩ませたのが後輪駆動勢だった。ターンの旋回中はリアタイヤでパワースライドを行うため、リアタイヤの負担が極端に大きくなってしまうからだ。

ここまでSA2クラスで2連勝し好調の柴田優作選手も、それは同じだった。
「スタート直前まで、ドライ用のG/Sかウェット用のG/2Sかすごく迷いました」と語るように、当日の気温はどちらでも行けそうな雰囲気。だが、やはり前半でのターンを考慮して、最終的にはADVAN A050のG/Sコンパウンドを選択してスタート。
そしてその作戦は見事に当たった。柴田選手らしい冷静かつ気合いのこもった激しい走りを披露し、第1ヒートからベストタイムをマークする。2本目は細かいミスが続いてタイムダウンとなったが、第1ヒートのタイムで見事に3連勝を飾った。

同じく後輪駆動クラスであるN3クラスは、開幕戦を制した小林辰朗選手が「後輪駆動車は、恐らくフリーターンでリアタイヤをホイールスピンさせながら旋回するので、想定以上にタイヤに熱が入ってしてしまうと思います」ということで、柴田選手と同様にADVAN A050のG/Sコンパウンドを選択。
そして、小林選手も第1ヒートをベストタイムで帰ってくる。結果的にはこのタイムが決勝タイムとなり、柴田選手と同じく第1ヒートのタイムで優勝を飾った。
これで小林選手もシリーズリーダーをキープ。まだ序盤戦が終わったばかりだが、タイトル獲得へ向けて今後の活躍に期待だ。

Dクラスで開幕3連勝を達成したのが、小林キュウテン選手だ。Dクラス車両にとって、今回の路面はかなりきつかったと言う。
「今年になって、Dクラスが走るころにはタイヤのラバーが路面に乗っていることが多く、今回もかなり滑りやすかった」と小林選手。だが、その状況でも第1ヒートでベストタイムをマークし、そのタイムは第2ヒートに入っても誰も塗り替えられず、小林選手が第2ヒートを出走する前に第1ヒートのタイムで優勝が決定。開幕戦から無傷の3連勝を飾った。

SA1クラスは今年の開幕戦で2位に入賞し、JAFカップを除けば全日本戦への出場は7年ぶりという志村雅紀選手が、今回も第1ヒートで2番手につける好タイムをマークする。
だが、第2ヒートで大きくタイムダウンしてしまい、代わって昨年のチャンピオンの斉藤邦夫選手が志村選手を逆転。斉藤選手は、優勝タイムにはわずか1000分の8秒届かなかったが、準優勝を獲得した。

PN3クラスでは、開幕戦を制した岡野博史選手の走りが注目された。
岡野選手は第1ヒートからパイロンキングの異名を取る見事なターンを披露してトップタイムをマーク。ところが、第2ヒートではタイムダウンを喫し、まさかの逆転を許して2位に。次戦・北海道ラウンドはパスするとのことで、第5戦・鈴鹿ラウンドにリベンジを期待したい。

PN2クラスでは、2010年までRX-7でN3クラスに出場していた二木達也選手が、Z34型・フェアレディZにADVAN NEOVA AD08装着して参戦。第1ヒートに2番手タイムをマークし、第2ヒートもそのまま2位でフィニッシュ。全日本戦では初の表彰台に立つことに成功した。
 
Driver's Voice
柴田優作 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
540度ターンがコースの前半にあるので、リアタイヤが消耗すると思いADVAN A050のG/Sコンパウンドで勝負をかけました。
ただ、いつも名阪は寒い時期に開催するので、今まで名阪ではG/Sを履いたことはありませんでした。その点では少し不安もありましたけど、事前のテストや練習でもいい感触はつかめていたので、決勝でもスムースに走らせることができました。
3連勝は素直にうれしいですね。いいリズムにも乗れましたし、またヨコハマタイヤの強さを披露できたこともうれしいです。
小林辰朗 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
2本目はタイムダウンしてしまったので、勝ったとは言え、ちょっと格好悪い勝ち方になってしまいましたね(笑)。土曜日のテストでは、第2ヒートのタイムダウンをある程度予想することができたのですが、クルマのセッティングが完全に仕上がっていないこともあり、自分の走りとしては不合格ですね。
タイヤはADVAN A050のG/SとG/2Sコンパウンドのどちらかで迷いましたけれど、ゴールまでの全体の組立を考えて、G/Sを選択しました。ただ、G/2Sでもいけそうな微妙な気温だったので、絶対G/Sが合っていたかと言えばそんなこともないと思います。
とりあえず2勝目を達成できてホッとしています。
小林キュウテン 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
今回は、第2ヒートの路面がスリックタイヤには合わなかったので難しかったですね。ラバーが乗って滑りやすかったので、ウイングを立てる対策をしてスタートしました。攻めすぎて、コースアウトしちゃいましたけれどね(笑)。いつも、リスキーなコーナーは99.8%で走って、いけるコーナーは100%で走るのですが、第2ヒートはリスキーなコーナーを100%以上で攻めてしまいました。
次の北海道ラウンドはパスするので、今のうちにライバルたちをタイム的に突き放してやろうと思って無理をしてしまいました。とりあえず3連勝が達成できてうれしいです。
斉藤邦夫 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 2位】
今日は、自分の走りが少し甘かった。ターンセクションの出来は98点くらいだけれど、いつも自分が得意としている外周のハイスピード区間がないレイアウトだったこともあって、その分スピードが乗り切れなかった。特にコースの後半区間はいつもの自分の走りより遅かったですね。
タイヤはADVAN A050のG/Sコンパウンドを選択しました。温度や路面、天候などとの相性は良かったのですが、タイヤの性能をドライバーが出し切れなかった感があったので悔しいですね。次は頑張ります。
岡野博史 選手
 【今回の成績 : PN3クラス 2位】
自分としては精一杯の努力はしたつもりです。走りも一杯一杯のところまで攻めたのですが、少し届きませんでしたね。本当は第2ヒートでもっとタイムアップを狙っていたのですが、ちょっと無理をしすぎてロスしてしまったかもしれません。
次の北海道はパスしますが、鈴鹿ではなんとか優勝を狙いたいですね。
二木達也 選手
 【今回の成績 : PN2クラス 2位】
今シーズンからフェアレディZ(Z34)でPN2クラスに参戦しています。
開幕戦ではセッティングが決まらずに結果を残せなかったのですが、今回はセッティングも良かったですし、ADVAN NEOVA AD08も良かった。特に自分はダブルエントリーなので、タイヤが暖まった状態で走れるのも良かったのだと思います。
 
FEATURED DRIVER
■SA1クラス : 志村雅紀 選手

全日本ジムカーナ選手権に久しぶりに参戦してきたのが、EK9・シビックを駆る志村雅紀選手だ。ジムカーナ歴が13年という志村選手は、全日本に出場するのは7年ぶりとなる。

全日本には2003年にインプレッサで2戦に出場。成績は今ひとつだったが、2006年にシビック・タイプRに乗り換え地方選手権のSA1クラスに出場するようになってからは、その年のJAFカップでSA1クラス優勝を飾っている。
そして今シーズンは、あらためて全日本のSA1クラスへ挑戦することになった。

「全日本でしか味わえない緊張感は独特ですよね。そういう緊張感のある環境に身を置くのが、逆に楽しいです」と、全日本への参戦理由を語る志村選手だが、今シーズンは開幕戦でクラス2位、今回の第3戦ではクラス3位と、出場したラウンドでは確実に表彰台を獲得している。

「これからも継続して全日本に出場することが目標です。それで成績がついてくれば、それは自分へのご褒美ってことですね(笑)」
ぜひこれからも全日本を転戦し、活躍してほしいドライバーのひとりだ。
 
TECHNICAL INFORMATION
名阪スポーツランドは路面がややバンピーで、島回りの縁石も高いサーキットとして知られている。その意味では他のコースで良好でも、サスペンションセッティングがまったく合わなくなることもある。路面追従性の高いしなやかなサスペンションが要求されるだろう。
また、毎年名阪ラウンドでは気温に左右されることが多い。今年は土曜日が真夏のような暑さだったのに対し、決勝の日曜日は朝から曇天で気温も上がらず、かなり寒い1日となってしまったからだ。

あまりの寒さにADVAN A050のG/Sコンパウンドか、低い路面温度に対応うるG/2Sコンパウンドかで迷う選手も続出。路温は午後になっても23℃程度だったため、どちらかと言えばG/2Sコンパウンド向きの路温だった。

だが、G/Sコンパウンドに最も最適な温度域はやや外しているものの、このコースは常に舵が当たりブロックのヨレを感じるコースのため、レスポンスを追求できるG/Sコンパウンドの方が有利と判断する選手が多く、その点では間違いではない選択だったと言えるだろう。
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