■Nクラスのチャンピオンを獲得して果たした"責任"、
目標は世界に通用するドライバー! - 佐々木大樹 選手
決勝を前に、予選で2戦ともトップとなり、早々とNクラスのチャンピオンを決めた佐々木大樹選手。だが、その喜びをも上回る出来事が起こっていた。なんと総合でも第14戦は2番手、第15戦にいたってはトップに立ってしまったのだ。
「フロントローからスタートするのは3年ぶりですからね。チャンピオンになれた嬉しさよりも、今はそっちの方が楽しみでしょうがないですね!」と語っていた佐々木選手。
だが、第15戦は走路外走行があったということで、ペナルティで4番手に降格。それでもNクラスとしては、本来ドライコンディションではあり得ないポジションではある。
Nクラスのライバルを大幅に圧したのは、「WECが水曜日から走っていて、路面がすごく良かったんで、これに自分もうまく走りこなせているし、クルマもうまくとらえてくれていると思います。もちろんタイヤの性能も引き出せていますから、相乗効果でいい結果に結びついているんだと思います」と佐々木選手は自己分析する。
総合での表彰台に上ることも目標としていた佐々木選手ながら、残念ながら2戦ともオープニングラップで順位を落として達成ならず。とはいえ、Nクラスでは連勝を飾り、また2戦ともベストラップは総合優勝の中山雄一選手に比べても遜色はなかった。
そんな佐々木選手にレースを終えた後に、改めて王座獲得の印象を聞いてみた。
「僕はNクラス3年目で、チームや日産の皆さんが過去2年間、いい成績を残せなかったにもかかわらず起用してもらったんですが、今年は開幕からポイントを重ね続けられてチャンピオンが獲れて……。責任を果たせたという気がします。ものすごく感謝していますし、嬉しいんですけど、それ以上にしっかり責任を果たせたという感じですね」
佐々木選手は将来的な目標を「世界で通用するドライバーであり、もちろんF1です」と語る。
来シーズンのことはまだ決まっていないというが、今年併せて出場しているカートの世界選手権では目下ランキング2位。「カートでもチャンピオンを獲って、日本人ドライバーもこれだけやれるんだということを証明したい」と語っていた。