■18歳6ヶ月の若き全日本チャンピオンが誕生!
"勝つこと"を追い求める挑戦は、まだまだ続く! - 平川 亮 選手
開幕ラウンドでデビューウィンを飾ったばかりか連勝も果たし、このコーナーで取り上げた平川亮選手。だが、最終ラウンドを待たずしてチャンピオンを決めたからには、再び登場してもらわねばなるまい。しかしながら、その決定には産みの苦しみを味わうことになった。
すでにPCCJやF4で経験はしているSUGOながら、F3では初レースとなることもあって、事前にテストを行っていた平川選手。
ところが、その時にターゲットとしていたタイムをライバルが上回っていたことから、プログラムにひずみが生じてしまう。一戦でもポールポジションを獲得し、なおかつもう一戦を野尻選手、中山選手以外のドライバーが奪っていたなら、その時点で決定となっていたが、先にも触れたとおり二戦とも5番手に甘んじてしまう。
あと1ポイントでいい、そんな思いがプレッシャーとなったかは定かではない。しかし、第11戦は5番手を走行しながら、さらに順位を上げようという思いが裏目に出てスピンを喫し、無念のリタイア。第12戦を3位でゴールし、何とかタイトルを決めたものの、その表情に笑顔はなかった。
それだけに「まだ一戦残っていることもあって、実感は沸きませんね」と語っていた平川選手。
ただ、「次のレースは気楽に走りたい」と語っていたもの。最後尾からの追い上げとなった第13戦では早々と順位を上げてきたものの、やはりさらに順位を……という思いが裏目に出て、またもやスピンでリタイアを喫している
。
18歳と6ヶ月で全日本レースで王座獲得は、今後も破られないであろう新記録ながら、そういった記録は平川選手にとって単なる副産物でしかないようだ。勝つことだけが望むこと。それは間違いない。幸い、レースはまだ二戦残されている。ここですっきり勝てれば、必ず笑顔を見せてくれるはずだ。