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HOME / MOTORSPORTS / Japanese F3 2012 / Round 1 & 2 News Index
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Japanese F3 Round 1&2
開催日
2012年4月14日-4月15日
開催場所
鈴鹿サーキット(三重県)
天候/路面
第1戦 : 晴れ/ドライ
第2戦 : 晴れ/ドライ
決勝周回数
第1戦 : 12周
第2戦 : 17周
(1Lap = 5.807km)
参加台数
14台
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今年もヨコハマタイヤがADVANレーシングタイヤをコントロールタイヤとして供給する、全日本F3選手権の第1ラウンド、第1戦と第2戦が鈴鹿サーキットで開催された。
例年どおり、シリーズから卒業を果たしたドライバーもいれば、新たに参戦するドライバーもいて、顔ぶれも一新された。

今年からCクラス、Nクラスという区分は廃され、すべてのドライバー、マシン、チームを対象に全日本選手権タイトルが競われることになった。
その一方で、トヨタ3S-GEエンジンのワンメイクであるNクラスは残され、日本F3協会によって表彰されることに。また、今年は日本のみならず、世界的にF3をワンメイク状態としているダラーラのシャシー代替期とあって、ニューマシンF312が5台投入された。

この開幕戦の前に、公式テストが一度行われているのだが、ほとんどのF312はシェイクダウンとあって、完璧なセットアップはできずじまい。その影響もあって本来なら鈴鹿は西コース部分の路面が補修され、タイムアップが予想されたにも関わらず、昨年の予選タイムを上回ることは許されずにいた。

しかし、金曜日に1時間30分ずつ、2回の専有走行が行われたことで急速にセットアップが進んで、最後はリチャード・ブラッドリー選手が1分54秒321を記して、昨年の予選タイムを上回るまでとなった。これがターゲットタイムとなるはずだったが、予選が行われた土曜日の午前中はあいにくの雨模様。10分間のセッションを、同じく10分間のインターバルでつないで2回行われる予選は、1回目の結果が第1戦の、そして2回目の結果が第2戦の決勝グリッドとなる。

1回目の予選で、最初にコースインしたのは、昨年のランキング3位で、チャンピオン候補の呼び声も高い山内英輝選手。他のマシンの水しぶきを浴びずに済むため、しっかりと自分の走りができた山内選手は周回を重ねるごとタイムを縮めて、最後は2分6秒682をマークしてポールポジションを獲得する。
これに続いたのはFCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン)にも出場する、ルーキーの平川亮選手。Nクラスからステップアップしてきた中山雄一選手と野尻智紀選手がこの後に並び、5番手にはNクラスの佐々木大樹選手がつける。Nクラスの2番手はルーキーの平峰一貴選手で、総合では7番手に。

インターバルの間に雨足が弱まったため、山内選手はセッティングを変更するが、その影響で2回目の予選ではピットエンドに並ぶのが遅れてしまう。結論から言えば、そのことが災いして前走者のしぶきを受けながらの走行となり、タイムアップも果たせず2番手に甘んじる。
逆に先頭でコースインできた平川選手は、その恩恵を最大限に受けることに。コンディションの向上とも合わせ、ただひとり2分6秒を切る、5秒493をマークしてポールポジションを獲得。ルーキーの快挙にスタンドからは拍手が沸いた。

平川選手、山内選手に続いたのは野尻選手で、1回目よりひとつポジションをアップ。逆に中山選手はひとつ落として4番手に。また、Nクラスでは引き続き佐々木選手がトップ。2番手も平峰選手ながら、差をコンマ1秒を切るまでとし、決勝の逆襲を期待させた。

予選を終えた後、急速に天候は回復して青空を見せるようになり、第1戦決勝レースが行われる頃には路面も完全にドライコンディションに。気温は21度、路面温度は27度となって、レースには最適な状況となった。

「ややストール気味だった」という山内選手に、3番手から好スタートを切った中山選手が迫るが、逆転するまでには至らず。また6番手のブラッドリー選手がスタートに失敗し、大きく順位を落とす。1コーナーには山内選手、中山選手、平川選手、野尻選手の順で飛び込み、その後しばらく編隊を組んで周回を重ねていった。

10周目、激しい追い上げを見せるブラッドリー選手が、Nクラストップでもある佐々木選手を抜いて5番手に浮上するものの、その直後にチームメイトの中山選手が突然のエンジンストップでマシンを止める。
波乱はなおも続き、最終ラップにブラッドリー選手のペースが鈍り、佐々木選手に抜き返されてしまう。

そして、「8周目あたりからノッキングが起こり始めていた」という山内選手がバックストレートで失速! そのチャンスを逃さず、トップに躍り出た平川選手がデビューウィンを達成した。3位は野尻選手が獲得。Nクラスでは佐々木選手が優勝を飾り、2位は平峰選手。そして阪口良平選手が15年ぶりのF3で、初めて表彰台に上がっている。

第2戦決勝レースは日曜日の午前中に行われ、スタート直前の気温は15度、路面温度は20度と、第1戦とは異なっていたことが、レース展開に少なからぬ影響を及ぼすこととなった。ポールポジションからスタートするのは、第1戦で優勝の平川選手。勢いづかさぬためにも、脇に並ぶ山内選手としては、絶対にスタートで前に出たいところ。

しかし、そのスタートを決めたのは平川選手の方で、山内選手は出遅れて4番手に後退。野尻選手、そしてブラッドリー選手の先行を許す。
トップの平川選手は1周目のリードこそコンマ5秒だったものの、野尻選手とブラッドリー選手の2番手争いが激しくなるにつれ、どんどん広がっていく。6周目になると3秒を超え安全圏に入るも、平川選手はペースを緩めず。

2番手争いは、15周目に決着がつく。ブラッドリー選手がシケインでインを刺し、接触を避けた野尻選手はショートカット。いったんは堪えた野尻選手ながら、最終コーナーの脱出速度が鈍り、スリップストリームから抜け出したブラッドリー選手が、ついに前に出る。また、その後ろの4番手争いは、終盤に山内選手が中山選手を引き離した。

難なく逃げ切りを果たした平川選手は、開幕2連勝を果たし、表彰台では笑顔を見せた。
Nクラスでも佐々木選手が2連勝。スタートで平峰選手に先行されたが、ぴたりと離れず続いて、5周目の1コーナーでは佐々木選手は早めの仕掛けでトップに立つ。再逆転のチャンスを狙った平峰選手ながら、佐々木選手は一瞬たりとも隙を見せなかった。3位は勝田貴元選手で、第1戦でリタイアの無念を晴らすことに成功した。
 
Driver's Voice
平川亮 選手
 【今回の成績 : 第1戦 優勝 / 第2戦 優勝】
デビュー戦で優勝できたばかりか、2連勝もできてすごく嬉しいです。正直言って、こんな展開になるとは思っていませんでした。それと同時に、F3参戦の機会を与えてくださった皆さんに感謝しています。
まず第1戦は、最後まで諦めずに頑張った結果かな、と。前との差が縮まってきたので、最後にひと踏ん張りして逆転できました!第2戦はスタートが決まったんで、あとは体力次第、ミスのないように走っていました。F3はなかなか抜かれることはないですから。
新車の準備から開幕まで短い時間の中、メカニックさんたちが夜中まで頑張ってくれて、すごく良いクルマに仕上げてくれたのが勝因じゃないでしょうか。
佐々木大樹 選手
 【今回の成績 : 第1戦 5位(Nクラス優勝) / 第2戦 6位(Nクラス優勝)】
昨年はスタートが自分にとって課題となっていたのですが、昨年の最終戦あたりからうまく決められるようになってきて、しっかり練習していった結果、うまくいったのが第1戦の勝因かと思います。長谷見(昌弘)監督から『Nクラスの優勝を獲ってこい』と言われていましたので、あとはしっかりとクルマをゴールまで運ぶことに集中しました。
第2戦では少しスタートを失敗したのですが、すぐにトップの後ろにつけられて。前半で逃げるセットにしていたので、早い段階で勝負することにして、そのうち平峰選手のペースが上がらなくなってきたから、オーバーテイクすることができました。
ただ、後半はオーバ―ステアがきつくなってきて、何とか逃げ切ったという感じだったんですが、2連勝できて良かったです。
 
FEATURED DRIVER
■2年前の衝撃再び!
  18歳1か月の若さでデビューウィンを果たした平川亮選手


記録破りのドライバーが登場した。鈴鹿サーキットが舞台の開幕ラウンドにおいて、連勝を飾っただけでも大きな話題なのに、それがルーキーによって達成されたのだから。言うまでもなくデビューウィンで、F3では1991年の道上龍選手、2004年の中嶋一貴選手に続く3人目の記録である。

その記録を達成した、平川亮選手がしかも18歳のドライバーだと言えば!
誕生日は1994年3月7日だから、正確にはこの週末で18歳1か月。これは間違いなく全日本選手権レースにおける、最年少優勝記録であるはずだ。

それだけではない。平川選手にはもうひとつ記録がある。
今から2年前の、ちょうどいま時分。カートレースで実績を残したドライバーに対しては、16歳以上であれば、限定A級ライセンスが発給され、Super-FJやF4、FCJに参戦することが可能。彼はこれを手にしてSuper-FJ・富士シリーズの開幕戦に出場し、やはりデビューウィンを果たしている。16歳と1か月で獲得した勝利は、おそらく未来永劫やぶられることはないのではないか。

この時、履いていたタイヤも今日のF3同様、ADVANであり、何か浅からぬ縁を感じずにはいられないし、この時から一躍注目のドライバーにもなった。この年から参戦したFCJも、今年で3年目。開幕ラウンドでは連勝を飾って、もちろんのことランキングのトップ。昨年はまた、F4西日本シリーズでチャンピオンを獲得している。少なくとも記録に残るドライバーではある。F3という舞台で結果を残したからは、もう確実に記憶にも残るはず。

第2戦の予選でポールポジションを獲得した後、「得意のウェットでしたから、何とかなりましたけど、ハンドルが重いので、決勝がドライになったら厳しいでしょう。腕が5周で上がってしまうので……」と語っていた平川選手だが、決勝レースは2戦ともドライコンディション。第1戦は上位の脱落にも助けられた格好ではあったが、より周回数の長い第2戦はポール・トゥ・ウィンだ。
「気にしていた体力は?」とたずねると、「そこは気合いで。頑張りました」と。集中していたからこそ、不安など一切吹き飛んでしまったのだろう。

全日本F3選手権に、いや日本のレース界に、またひとり気になるドライバーが現れた!
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