■SC3クラス : 中本吉彦 選手
2003年に全日本ダートトライアル選手権に初出場し、その後は2007年までスポット参戦、2008年以降はレギュラードライバーとしてシリーズを転戦する中本吉彦選手は、GC8型インプレッサを3台乗り継ぐ"GC8使い"として名を馳せたドライバーだ。
デビュー戦はDクラス、その後は一時SA2クラスに転向するが、2008年のレギュラー出場以降はふたたびDクラス、今シーズンはSC3クラスに出場と、改造車クラスの経験が長い。
「改造車、インプレッサという選択は、そこにクルマがあったからという単純な理由です(笑)。軽くて速いっていうのが改造車の一番の魅力ですが、一度味わってしまうとなかなかやめられないというのがホントのところですね」
その中本選手が、今シーズンの第4戦・門前からGDB型インプレッサに乗り換えてきた。
「GC8型インプレッサと比較すると、GDB型インプレッサの方がマシンのバランスが良いです。今年はDクラスからSC3クラスに移りましたが、第1戦の丸和で3位、第3戦のスナガワで2位と、GC8型インプレッサでも調子は良かったのです。
自分では、今年はSC3クラスのチャンピオンを狙っていたので、GDB型インプレッサで一気に勝負に出ようと。結果は裏目に出てしまいましたけどね(笑)。第5戦の切谷内でコースアウトしてしまってから、歯車が狂ってしまいました」
しかし、今回の最終戦は2位入賞と久々に表彰台を奪った。
「今年からヨコハマタイヤを履くようになりましたが、ADVAN A036よりもADVAN
A053の方が自分の走りに合っているなと感じていました。以前から『中本はアクセルを踏みすぎて失敗する』とまわりから言われていましたが、ADVAN
A053は踏んで前に出るフィーリングのタイヤです。今回は、まさにADVAN A053の路面。気持ち良く踏むことができました(笑)」と中本選手。
「今年はヨコハマタイヤを勉強する年だった」とも言う中本選手は、「来年も、もちろんチャンピオンを狙います」と抱負を語る。
百戦錬磨のベテランドライバーが揃うSC3クラスの中ではまだまだ"若手"といえる中本選手。タイヤの使い方を覚えた来シーズンは、台風の目とも言える存在のドライバーだ。