Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / SUPER GT 2012 / Preview News Index
  ひとつ前にもどる  
日程・レポート・結果表 カテゴリー&タイヤ解説 クラス区分
[LINK] 公式ウェブサイト 主なチーム&ドライバー
PREVIEW
2010年に初めて開催され、今年で3回目となる「FUJI SPRINT CUP」。復活したJAFグランプリのタイトルも冠せられ、フォーミュラ・ニッポンとの同時開催によってツーリングカーとフォーミュラカー、それぞれの国内最高峰マシン、そしてトップドライバーの競演を楽しめることから、多くのファンも楽しみにしている一戦である。

この戦いは通常のシリーズ戦とは異なり、大会名称にもあるように100km(22周)のスプリントで競われる。土曜日に第1レース、日曜日に第2レースが行われ、それぞれのレースに登録された一人のドライバーが出走して、各レースでスタートからフィニッシュまでステアリングを握り続ける。

つまり、いつもならコンビネーションプレーやピットワークなどさまざまな要素が勝敗を分ける鍵になるSUPER GTであるが、このFUJI SPRINT CUPについて言えば、ドライバーの腕にかかる要素が圧倒的に大きくなる。逆に言えば個々のドライバーが実力と持ち味を思う存分に発揮できるチャンスでもあり、良い意味での“個人プレー”を楽しめるのがFUJI SPRINT CUPだ。

また、シリーズ戦ではないことから、より“お祭り”ムードが強いのも特徴のひとつ。
ドライバーを出身地でわけて東西対抗戦が行われるといった点が象徴的なところだが、このほかにも例えば15日(木)には小山町総合文化会館の駐車場で「公開車検祭り」が催される。公開車検は公式スケジュールとしてサーキット内で開催されるケースもあるが、今回は町制100周年を迎えた富士スピードウェイの地元・小山町の記念行事としても行われる。

ル・マン24時間レースでは市街地のジャコバン広場で行われる車検が恒例行事となっており、多くの市民がレーシングマシンを間近に楽しんでいる光景が見られる。日本でもこのようなかたちで市民がレーシングマシンと触れ合う機会が増えることは、モータースポーツ文化の発展にとっても大きな意義があると言えるだろう。
 
CIRCUIT
全長4,563mの富士スピードウェイは、なんといっても1.4kmを超える長いストレートが特徴のコース。全体的にはリニューアル前の旧レイアウトのイメージを残しつつも、攻略の難しさという点では国内屈指のレベルにあると言える。
なぜなら、長いストレートゆえに高速型コースと思われがちだが、特に終盤のセクター3は勾配を登りながらタイトコーナーが続くテクニカルな区間。トップスピードが必要とされると同時に、テクニカル区間にも対応出来るセッティングが求められることになる。

観戦ポイントはコースサイドにいくつもあるが、ハイスピードで駆け抜けるマシンの迫力を堪能したいのならグランドスタンドになる。また、第1コーナーでは超高速域からの激しいブレーキング競争、第3セクター入口でもマシンのパッシング合戦を間近に楽しむことが出来る。
 
ENGINEER PREVIEW
ADVAN TIRE ENGINEER
藤代 秀一 =Shuichi Fujishiro=
横浜ゴム タイヤグローバル技術本部
MST開発部 技術開発1グループ

SUPER GTのGT500/GT300両クラスにおける、タイヤ開発全般に携わる。
今回は通常のシリーズ戦とは異なり、予選で使用したタイヤで決勝をl走ることがないので、予選は上位を獲得することだけを目指したタイヤが使われることになるでしょう。スプリントレースなので、予選の順位はいつも以上に重要になってきます。まずはこの週末、シリーズ戦とは一味違った予選から注目していくと面白いでしょう。

そして決勝レースは距離も短く、季節的に気温もあまり上がらないことが考えられますから、ソフト目のコンパウンドを使用することになると思います。レース展開はハイペースなものになると思いますが、タイヤとしてはレース中、性能をしっかり持続させることが大切になります。
ただし、ゴールまでハイペースを維持するためには、ドライバーもプッシュするだけではなく、冷静なタイヤマネージメントをすることが重要になります。ここは「ドライバーの腕の見せ所」といったところでしょうか。

ヨコハマタイヤがシリーズチャンピオンを獲得したGT300クラスですが、このクラスのマシンは昨年以上に車両がパワーアップしていることもあり、ハイペースなスプリントレースではタイヤも過酷な条件の下で戦うことになります。
その点ではシーズン中、ヨコハマタイヤ装着車でタイヤ無交換作戦が多く見られたように、もともとグリップと耐久性が高い次元で両立できていますので、今回準備しているタイヤも同様に、予選・決勝を通じて高いパフォーマンスを示せると考えています。

一方のGT500クラスに関してですが、今回はお寄せいただいた質問にひとつお答えしてみましょう。
GT500のリアタイヤは17インチを装着していますが、対してフロントには18インチを使っているので、なぜリアが17インチなのかという疑問をお持ちの方もいらっしゃるようです。
一般的には扁平率が低くてホイールも大きい方がタイヤのヨレが少なく、モータースポーツには適しているという認識があるかと思います。

では、どうしてリアにあえて17インチを使っているのか?
これは17インチ化によって空気の容量(エアボリューム)が大きくなるため、タイヤの負荷能力が向上するから、単純に言えば耐久性が上がるというのが理由なのです。一般のタイヤで言うところの、ロードインデックスが大きくなるのと同じことなんですね。
さらに、サイドのストロークを持たせることで、しっかりと安定した挙動を得やすくなります。「懐の深いタイヤ」とでも言いましょうか(笑)。

確かに低扁平のほうがモータースポーツのイメージには合うと思います。例えばフロントに求められる「リニアな応答性」などは、低扁平のイメージになるでしょう。しかし、リアについては、まず「しっかりと安定していること」が何より重要となるのです。



■使用するタイヤサイズ
  (GT500) 330/710R18、330/710R17
  (GT300) 280/650R18、280/680R18、280/710R18、300/650R18、300/680R18、330/680R18、330/710R18、330/710R19
ひとつ前にもどる