■ヨコハマタイヤとの強力タッグ活かしてついに表彰台の頂点に立った「S Road
NDDP GT-R」
期待の若手コンビに長谷見昌弘監督も高評価!
日産の若手ドライバー育成プログラムとして、今年から新たにGT300にも挑むこととなったNDDP RACING。
このチームの成り立ちやラインアップは、第2戦のこのコーナーでも紹介し、その時はまだまだ納得のいく成績が収められていないことも伝えた。だが、関口雄飛選手が「期待してください」と語っていた第3戦・セパンラウンドでは4位入賞を果たし、初のポイント獲得に成功。その勢いは衰えることなく、この菅生での4戦目で初優勝が飾られることになった。そこで、指揮を執る長谷見昌弘監督の総評から、今回は紹介することとしよう。
「今回はドライバーがふたりとも計画どおりに走ってくれたし、作戦の方もうまく決まりました。勝てる時って、こんなもんですね(笑)。もともとクルマは素質がありますから、これまでも表彰台に上がれる走りはしてくれていたんです。なのに、なかなかポイントが獲れなくてね。やっとすべてうまくいって勝てたという感じですね」
今年は予選のシステムが若干変更され、今回のようにスーパーラップ方式の場合はQ1とスーパーラップは別々のドライバーが担当せねばならず、なおかつQ1で使用したタイヤをスタート時に用いなくてはならない。スーパーラップを有利に戦うためにはQ1からさらにもう1セット、ニュータイヤを投入するのがセオリーだ。
しかし、スーパーラップを担当する関口選手はあえてそうせず、千代勝正選手が使用したタイヤを引き続き使っている。ということは、6番手というのはある意味、順当な結果なのだ。長谷見監督の言う、うまくいった作戦とはそれがひとつ。
「GT-Rはソフト系のタイヤがあんまり保たないんですよ。ちょっと重いし、ロールも大きいんで。ソフト系でも一発のタイムは出て、土曜日の朝に試したんだけれど、もうコンマ5秒は速く走れる感覚なんですよ。でも、大事なのは決勝だから。それでハード系のタイヤを1セット温存することにしたんです。スタートタイヤも千代がロングいけたでしょう? それでもタイムは安定していたし、2本交換でもその後大丈夫でしたからね」
ドライバーだけでなく、タイヤに関しても高評価を下してくれた長谷見監督。さらなる飛躍が期待される若手の走りも、ヨコハマタイヤが万全の体制で支えていく。