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WTCC 2011
/ Round 9 & 10
News Index
WTCC Round 9&10
開催日
2011年6月18日〜19日
開催場所
ブルノ・サーキット (チェコ)
天 候
第1レース : 曇り
第2レース : 曇り
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 10周
第2レース : 10周
(1周 = 5,403m)
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
ヨーロッパ・ラウンドに入って、二週に一大会のペースでカレンダーを消化している2011年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。第9戦&第10戦の舞台は、ADVANがWTCCのワンメイクタイヤとなった2006年以来、これまで連続で開催地となっているチェコのブルノ・サーキットだ。
このコースは高速コーナーと中・低速コーナーが巧みに織りまぜられたレイアウト。適度なアップダウンもあるが、実はタイヤにとっては比較的シビアリティの高いコースと評されている。特にFF(前輪駆動)車にとっては厳しさが増すと言われており、そのことを裏付けるかのように過去の車種別戦績はBMWの勝率が7割と高いものになっている。
開幕戦からシボレー勢が圧倒的な強さを見せている2011年。ドライバーズランキングでもトップ3を独占しているシボレーが、ここブルノを如何に攻略してくるか。そしてここでも速さを見せつけたとしたら、それはまさに今季のシボレーが“コースを選ばない速さと強さ”を身につけていることの証明にもなるだけに、注目の一戦となった。
果たしてその速さと強さは、土曜日のフリープラクティスから存分に発揮されることとなった。2回行われたフリープラクティスは、ともにシボレーがトップ3を独占。中でもトップタイムはともにイヴァン・ミューラー選手が叩き出し、31点差のランキング2番手で追うトップのロブ・ハフ選手に対してカウンターパンチを繰り出した。
ところが予選に入ると、ここに割って入ったのがボルボのロバート・ダールグレン選手。未だに旧来の排気量2,000ccノンターボガソリンエンジンを搭載するマシンで戦っているが、シボレー勢を押し退けて予選1回目ではトップタイムをマークした。
しかし予選2回目になるとシボレー勢が逆襲。ミューラー選手がトップタイムで第1レース(第9戦)のポールポジションを奪うと、これにハフ選手が続いてシボレー勢がフロントローを独占。そして3番手にはブルノを得意とするBMWを駆るトム・コロネル選手が食い込んできた。
一夜明けて日曜日。残念ながら雲が多めの空模様となったブルノだったが、気温は2レースともに19度と過ごしやすい中での決勝レースとなった。
ローリング方式でスタートする第1レース(第9戦)、お馴染みブルーにペイントされた2台のシボレー・クルーズを先頭に2列縦隊で最終コーナーを立ち上がってくる19台のマシン。
レッドシグナルが消灯して一斉にスタート、セカンドグリッドのハフ選手はアウト側に陣取り、イン側からポールシッターのミューラー選手が1コーナーへとマシンを進めていく。
大きく右に回り込む1コーナーから緩い左の2コーナーを抜けて直線区間、その先で左にまわりこむ3コーナーでイン側をおさえたハフ選手がミューラー選手をかわしてトップを奪う。
その後方ではスタートでのジャンプアップを目論んでいたガブリエレ・タルクィーニ選手(セアト)が、ミシェル・ニュケア選手(セアト)とダリル・オーヤン選手(シボレー)に行く手を阻まれる格好になってしまい、かつ両者は接触をしたためにタイムロスを喫してしまう。
さらにタルクィーニ選手は、今回から新たに排気量1,600ccのガソリンターボエンジンを搭載しているが、このエンジンがいまひとつ完調ではなかったようで、同じガソリンターボを積むセアトのフレディ・バース選手とともにリタイアを喫してしまった。
10周で競われるブルノだが、序盤で完全にシボレーの2台が抜け出したかたちとなってレースは展開していく。後半に入って6周目を終えた時点で2番手のミューラー選手と3番手のコロネル選手には7秒ほどの大きな差が生まれていた。
結局、トップの2台はチェッカードフラッグまでランデブー走行を誰にも邪魔されることなく、ハフ選手が今季5勝目を飾ることに成功、ミューラー選手が2位を獲得した。
さらに終盤に激しさを増した3番手争いでは、メインストレートでコロネル選手の真後ろにつけてスリップストリームをとったアラン・メニュ選手が、1コーナーの進入手前で右にマシンを振ってそのままイン側を奪ってポジションを奪うことに成功。3番手に立ったメニュ選手はそのままフィニッシュ、シボレーは第3戦以来となる今季3回目の表彰台独占に成功した。
またYOKOHAMAトロフィーは、いつも以上に熱い戦いが繰り広げられた。
トロフィー勢で予選トップだったクリスチャン・ポールセン選手(BMW)は、終盤でメニュ選手、コロネル選手と3番手グループを形成。メニュ選手が先行した後は、コロネル選手をプッシュする力走を見せる勢いで、総合5番手でフィニッシュした。
2番手争いはダリル・オーヤン選手(シボレー)、ノルベルト・ミケリス選手(BMW)、ハビエル・ヴィラ選手(BMW)、ニュケア選手、メルディ・ベナニ選手(BMW)といった面々の攻防になった。中でもミケリス選手は予選終了後の車検で重量違反が指摘されて最後尾グリッドへの降格処分を受けているが、怒濤の追い上げを展開してきた。
ラスト2周ではミケリス選手が激しくオーヤン選手を追い立て、9周目の最終コーナーでは横に並びかけるところまで迫ったものの、オーヤン選手が最後まで抑えきってYOKOHAMAトロフィーの2位を守りきった。
今回はサポートレースの決勝をはさんだため、やや長めのインターバルを経て迎えた第2レース(第10戦)。
予選1回目のトップ10台をリバースグリッドに配する第2レース、そのポールポジションにはニュケア選手がおさまり、続く2番手にはフランツ・エングストラー選手、3番手にはトム・コロネル選手と、スタンディングスタートを得意とするBMW勢が並んだ。
果たして全車がグリッドについた状態で赤信号が消え、一斉にスタートダッシュをかけるスタンディング方式では、やはりスタートでトルクが駆動輪にかかりやすいFR(後輪駆動)のBMWに分が有った。
中でもコロネル選手は左列の3番グリッドからマシンをコース中央に振り、ニュケア選手とエングストラー選手の間を縫うかたちで両者をパス、1コーナーにトップでアプローチすることに成功した。
その後ろでは5番グリッドにつけていたオーヤン選手が痛恨のスタートミスを喫したが、同じシボレーでもマニュファクチャラー勢は恐るべきロケットスタートを繰り出していた。
6番手スタートのメニュ選手、8番手スタートのミューラー選手が、2コーナーから3コーナーにかけてタルクィーニ選手をパスして3番手と4番手に浮上。さらにミューラー選手はメニュ選手をかわしてポジションを両者は入れ変えた
しかし、2周目にニュケア選手をパスしようとしたミューラー選手が一瞬の失速、後ろにいたメニュ選手もブレーキングをした隙を突いて、タルクィーニ選手が間に割ってはいる。しかし、デビュー仕立てのエンジンはまだまだ力不足を否めないようで、3周目の終盤にタルクィーニ選手は再びメニュ選手の後塵を浴びることとなってしまった。
4周目、3コーナーで再びニュケア選手に襲いかかるミューラー選手。ニュケア選手も必死に抵抗したもののミューラー選手が先行、この周の13コーナーではメニュ選手もニュケア選手をパスしてポジションを上げた。
そして5周目、1コーナーでトップを行くコロネル選手のマシンに一気に詰め寄ったミューラー選手、そのまま接近戦は2コーナーにかけて続けられ、インを奪ったミューラー選手がトップを奪った。ここからはミューラー選手が一気にペースアップ、コロネル選手との差をどんどん拡げて“ひとり旅”の様相が色濃くなっていく。
一方、トップが入れ替わった5周目にはハフ選手がニュケア選手の前に出て、コロネル選手メニュ選手とともに猛追する展開に。ミューラー選手には先行を許したコロネル選手だったが、2番手を死守すべく激しい攻防戦を展開していく。
9周目には3コーナーで、インにマシンのノーズをねじ込んできたメニュ選手。これを抑えてイン/アウトを入れ替えての5コーナーにかけて巧みにポジションを守りきったコロネル選手、ファイナルインのストレートではチームのサインガードから激励のメッセージも送られた。
結果、第2レース(第10戦)はミューラー選手が後半は独走で優勝を飾り、ハンガリーに続いて2勝目を挙げた。2位はポジションを守りきってチェッカーを受けたコロネル選手、第2戦・クリティバ以来の表彰台獲得となった。そして3位にはメニュ選手が入った。
YOKOHAMAトロフィーはニュケア選手が総合5番手のポジションを優勝。セアトレオンの新しいガソリンターボエンジンとして、これまでの最上位を獲得した。
【今回の成績 : 第9戦 優勝/第10戦 4位】
ミューラー選手を抜くとすれば、それはスタート直後しかないと思っていました。アウト側から1コーナーにアプローチしましたが、ちょうどミューラー選手のマシンが死角に入ってしまって動きが見えなくなってしまいました。しかし彼はフェアな走りで私の分の余裕を空けておいてくれました。これには感謝しています。
昨日、予選が終わった後に多少セッティングの変更をしましたが、これがミューラー選手よりも速く走れる結果につながり、それは充分なマージンを得てレースを制するのに充分な差でした。