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JRC Round 2
開催日
2011年4月30日〜5月1日
開催場所
愛媛県・久万高原町 近郊
天候/路面
DAY1 : 曇り/ドライ
DAY2 : 曇り一時雨/ウェット
総走行距離
202.83km
SS総距離
64.59km (14SS)
得点係数
1.5
(非舗装路 50km-100km)
参加台数
43台 (ADVAN装着車 17台)
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2011年の全日本ラリー選手権、第2戦は四国を舞台にゴールデンウィーク中の開催となった。
愛媛県の久万高原町をホストタウンとする「久万高原ラリー」は、全日本選手権でもお馴染みの一戦だが今シーズンは路面がグラベル(未舗装路)へと大きく変貌を遂げた。

そしてこの大会で、205/65R15サイズのADVAN A035についてアップデート版が全日本ラリーへのデビューを飾った。ライバルも今大会で新しいタイヤを投入してきただけに、タイヤの“ガチンコ対決”も大きな注目ポイントとなった。

松山市内から車で1時間ほどの距離にある久万高原町の美川スキー場を拠点とする今大会、標高が高い山々を貫く林道ステージは道幅が狭く、きついアップダウンとコーナーの連続する箇所もあり、車両特性的にはランサー・エボリューション]よりもWRX STIが得意とするような道だ。
さらに路面には鋭利な砂利も多く、ところどころには拳ほどの大きな見受けられ、タイヤの剛性や耐久性も問われるタフなステージである。

そんな中、開幕戦はまさかのマシントラブルに終わったJN4クラスの奴田原文雄選手/佐藤忠宜選手組(ADVAN-PIAAランサー)にとっては、事実上の開幕戦として巻き返しも期待される。高知県出身の奴田原選手にとっては、故郷の四国から勝利の流れを掴みたいところだ。


DAY1の土曜日は上空の風が強く、午前中は曇り空だったが午後からは時折日差しも降り注いだ。お昼にスキー場の駐車場に設けられたサービスパークをスタート、まずはSS1・イワタケT(3.28km)に臨んだ。
しかし、ここでマイナートラブルが発生してしまい、思ったようにエンジンパワーを得られない。いきなりのピンチとなったが、トップから2.1秒遅れの4番手タイムをマーク、続くSS2・安田T(6.35km)に臨む。トラブルシューティングはまだ出来ていなかったが、そこは奴田原選手がテクニックでカバーしてステージベストを叩き出してトップの座を奪うと、前半セクションの最後となるギャラリーステージのスキー場・T(1.21km)を3番手であがってサービスイン。

45分のサービスでトラブルを修復した奴田原選手組はリピートとなる後半セクションの3ステージで連続ベストを奪い、全くライバルに付け入る隙を与えない走りを見せてラリーリーダーでDAY1を終了。
さらに全日本選手権には久しぶりのフルエントリーとなる柳澤宏至選手/中原祥雅選手組も3番手につけて、アップデートされたADVAN A035の優れたポテンシャルを実証する。


DAY1が行われた土曜日、沖縄方面では梅雨入りを迎えていた。梅雨前線の影響は四国地方にもおよび、夜を迎えると雨が降り始めてしまう。
明けて日曜日のDAY2、雨足はそれほど強くなかったものの、ステージは完全なレインコンディションへと転じた。さらに地形的に天候の移り変わりも激しいことがあるため、タイヤにとっては路面適用幅の広さも求められることになる。

そんな中でADVAN A035に支えられた奴田原選手組の快走は、その勢いが衰えることはなかった。砂利かき役もつとめることになるトップでスタートしたSS7・大谷支線T(7.04km)で、ライバルに2.4秒差をつけてこのラリー5回目のステージベストを奪うと、2番手との差は13.5秒にまで拡大。

SS8からSS11まではベストタイムこそ譲ったものの慎重な走りでノートラブルの快走、SS12のスキー場Wではギャラリーを前にして期待に応える走りを披露、続くSS13・大谷支線V、そしてファイナルのSS14・スキー場Xとチャージして終わってみれば全14SS中、8つのステージでベストを奪取。
奴田原選手組らしい快勝を飾って、チャンピオン奪取に向けた大きな一歩を踏み出した。

また4位には大西康弘選手/市野諮選手組(ADVAN-PIAA大西ランサー)が入賞。ギャラリーステージのSS9・スキー場Vではステージベストもマーク、いくつかのアクシデントもあったがベテランらしい粘り強い戦いぶりで底力を見せつけた。

ADVAN A035にとってはアップデート版のデビュー戦で全14SSのうち、装着車が9つのステージベストをマークする速さを見せた。特に今回はタフな路面に加えて、DAY1とDAY2で天候が変わったこともあり気温や路面状況の変化も大きかったが、ADVAN A035の高いポテンシャルを遺憾なく発揮した結果となった。


この他のクラスでは、JN3で若手の宇田圭佑選手/石川恭啓選手組(BRIGelfCSSPインテ)が3位、藤本鋼二選手/美野友紀選手組(RC大分ファミリー損保CJ4A)が4位で表彰台を獲得。
JN2クラスでは中西昌人選手/北川紗衣選手組(ADVANカヤバitzzマクゼススイフト)が開幕戦リタイアの借りを返す準優勝を飾り、今後の更なる飛躍が期待される結果をおさめた。
 
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : 総合優勝 (JN4クラス : 優勝)】
DAY1の前半ではマイナートラブルがあってヒヤリとしたのですが、最初のサービスで無事にトラブルシューティングを出来たのでホッとしました。
難しい路面で天候も変化したタフなラリーでしたが、DAY1でしっかりマージンを築き上げて、そのリードを上手く使いながら確実に走った結果が優勝につながったのだと思います。危ないところは抑え、いけるところはプッシュしていくというメリハリをつけて走れましたね。
アップデートされたADVAN A035も素晴らしかったですね。コンパウンドは2日間を通じてMコンパウンドを使いましたが何の問題もなし。トラクションとブレーキング時のしっかり感がこれまでにも増して良くなり、これは大きな武器になります。
ここのところアンラッキーな展開も多くて勝ちから遠ざかってしまっていたのですが、本来の“勝ちパターン”を掴んだ大きな一勝になりました。勝てて本当に良かったです。
 
大西康弘 選手
 【今回の成績 : 4位 (JN3クラス : 4位)】
とても難しい道で悪戦苦闘しながら走りましたが、昔の経験を活かしてしぶとく完走して結果を出せました。これもひとつの技術だろうと思っています(笑)。
本当にドライビングの面では忙しいステージで、体力的にも厳しいラリーでした。僕もどちらかというと高速ステージが好きなので、今回のラリーは不得意な感じ。
今の車に乗りながら、それに合わせた乗り方にも慣れてきているという感じですね。昔はサイドブレーキを使ったことは無かったのですが、今は効くようになっているのでそういうものも使いながら、SSの中で少しづつ感覚を掴んでいるという感じですね。
個人的には今日(5月1日)が30回目の結婚記念日なので、良い結果を残せたことが一層嬉しいですね。
  
宇田圭佑 選手
 【今回の成績 : 9位 (JN3クラス : 3位)】
今回はセッティングで悩んだチームが多かったと思うのですが、僕たちも例外ではありませんでした。金曜日にレッキを行った後、夜中までかけてセッティングの修正をして、雨になったDAY2の前でもまた修正して。結果として3位になれましたが、具体的に何が良かったのかはハッキリ分からないんです(笑)。
荒れた路面だったのでタイヤのトラブルが怖かったのですが、全くのノートラブルでした。サイドカットを入れてしまったこともあったのですが、タイヤが壊れてしまうこともなく、しっかり最後まで支えてくれました。
今回のラリーはチーム体制がとてもしっかりした中で戦えて良い結果を出せたので、チーム体制の良さが自分自身のモチベーションやタイムに大きく影響するんだな、ということを実感しました。DAY1は2番手で終えたのですが、監督からはお叱りも受けてそこで僕自身が冷静になれたりもしました。
今年はこの体制で、引き続きさらに上のポジションを狙っていきたいですし、色々と勉強もしていきます。

中西昌人 選手
 【今回の成績 : 17位 (JN2クラス : 準優勝)】
SS1を少し高めの空気圧で走ってしまったので、SS2ではタイヤの空気を少し抜いて調整したら、良い感じに戻せました。
今回のJN2クラスは2台の競り合いになったので、追う側の身だったのですがちょっと焦ってしまい、SS5でプッシュしたら2回もスピンして20秒近いロスを喫してしまいました。SS1でフライングスタートのペナルティも受けてしまったので、勿体なかったですね。
DAY2では車が軽いので、ウェットに転じた路面コンディションを見越してADVAN A031を選択しましたが、これは正解でトップとの差を詰めることが出来ました。しかしその後、ブレーキにトラブルが発生してしまい、詰め寄ることが出来なかったのは残念でした。
開幕戦はエンジントラブルでリタイアしましたが、車のネガティブな部分は着実に潰せてきているので、次の宮崎では「イケル!」という手応えを掴んでいます。
 
Technical Information
ADVAN A035はその高いポテンシャルに定評のあるグラベルタイヤだが、さらにその性能に磨きをかけるアップデートを施されて今回が全日本ラリー選手権へのデビューとなった。
今回の改善は最新の車が持つ特徴、具体的にはエンジンパワーと車両重量増加に対応させたもの。特に車両重量の増加に対して、その走りをしっかり支えるために構造を見直して剛性をアップさせた点が改善の主となる部分だ。
この改善によって、特に車両重量が大きな車の場合であってもコーナーリング時にタイヤが適正にたわんで路面に接地し、高いグリップを発揮することが出来る。その結果、トラクションが向上、さらにコーナーリンググリップもより高いレベルに達することになる。
このアップデートは205/65R15サイズに適用されたものだが、全14SSのうちADVAN A035を装着した2台が9つのSSでステージベストをマークしたことからも、優れた性能が証明されたと言えるだろう。
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