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JGC Round 2
開催日
2011年4月24日(日)
開催場所
名阪スポーツランド・Cコース
(奈良県)
天候/路面
曇り 時々 晴れ / ドライ
気 温
10度 〜 14度
路面温度
12度 〜 17度
参加台数
全日本選手権 : 172台
(ADVAN装着車 49台)
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今シーズンは全8戦が予定されていた全日本ジムカーナ選手権だが、第1戦は東日本大震災の影響で中止となり、今回開催された第2戦が事実上の開幕戦となった。例年よりやや遅れてのシーズンインとなり、いまだ収束しない大震災の影響も懸念されていたが、フタを開けてみると併設クラスをあわせてフルグリッドの180台がエントリー。
被災を受けていない地域でのイベントを盛り上げることが大きな支援になるという選手と主催者の思いが結実した形となり、さらに被災した東北地方からも6人がエントリー。会場では義援金の募金、チャリティ・イベントも行われ、被災地支援の輪が広がる大会となった。

舞台となった名阪スポーツランドCコースは、言わずと知れた近畿地区のジムカーナのメッカ。カートレースにも使われるハイスピードセクションに加え、パイロンターンや島回りといったジムカーナならではのテクニカルセクションも設けることができ、走る側も見る側も楽しめるコースだ。
今回の決勝コースは前半がサイドターンを含むテクニカルセクション、後半が連続S字などを生かしたハイスピードセクションとされ、さらにコース全体もやや長いコース設定となっていた。
前半をムダなくリズミカルにこなし、後半のハイスピードへつなげることで好タイムが期待できるが、上位タイムを刻むには高いスキルが必要となり、全日本戦にふさわしい難易度の高いコースといっていいだろう。

土曜日の公開練習は終日雨のウェットコンディション。翌日の決勝は雨も上がってドライとなったが、この時期にしては気温が低く、風もあって路面温度はかなり低い。さらに路面には細かい砂やホコリが乗っており、ミューの低い路面にいかに対処していくかがポイントとなる。

今年からPN車両クラスは規定の変更により一周するタテ溝のあるタイヤの使用が義務づけられた。その結果、PN1、PN2、PN3の各クラスに参戦するADVANユーザーはADVAN A050ではなくADVAN NEOVA AD08をチョイス。
今シーズンからはADVAN A050に加えてADVAN NEOVA AD08も全日本ジムカーナでそのパフォーマンスを発揮することになる。

温度の上がらない路面への対応がカギとなった決勝では、ADVAN A050のコンパウンドのチョイスも分かれる形となった。
前半のテクニカルセクションで稼ぐ選手は低温に強いソフトコンパウンドのG/2S、前半を上手くこなして後半のハイスピードセクションで稼ぎたい選手は中高温用コンパウンドのG/Sを選ぶ。だが、高いポテンシャルを持つADVAN A050はどちらのコンパウンドも優れたパフォーマンスを発揮し、多くのADVANユーザーが上位に並ぶ結果となった。

N1クラスは、ふくはらようへい選手(ヴィッツ)が歴戦のライバルを下してひさびさの勝利をあげ、N2クラスでは朝山崇選手(インテグラ)が地元の強豪を寄せつけずに優勝。
N3クラスは2年連続で年間チャンピオンを獲得している柴田優作選手(エキシージS)が優勝し、シリーズ3連覇へ向けて好スタートを切る。N3クラスは若杉将司選手(エキシージS)が2位に入り、ADVANユーザーが1-2フィニッシュを飾っている。

SA2クラスは森嶋昭時選手(RX-7)が優勝し、昨年は惜しくも逃した全日本タイトル奪還に向けて上々の滑り出し。続いて2位には藤本泰則選手(RX-7)、3位には昨年のチャンピオンである新井大輔選手(NSX)が入り、ADVAN勢がトップ3を独占して変わらぬ強さを見せる。
SCクラスは谷森雅彦選手(ランサー・エボリューションX)が昨年同様、他を寄せつけない走りで優勝。偉大な記録である全日本タイトル10連覇へ向けて好スタートを切る。

そしてADVAN NEOVAを履くPN3クラスはN4クラスから移行した岡野博史選手(ランサー・エボリューション])が早くも実力を見せつけて優勝。チャンピオン奪取へ向けて幸先の良いスタートを切る。

結果として全12クラス(併設クラスは除く)のうち、半分の6クラスをADVANユーザーが制覇。
一方で優勝こそ逃したものの、N4クラスでは喜勢竜一選手(ランサー・エボリューションIX)が2位表彰台、SA1クラスでは斉藤邦夫選手(シビック)が2位、SA3クラスは今年から新たにランサー・エボリューションXを投入した天満清選手が3位、Dクラスでは小林キュウテン選手(スズキ隼)が2位とほとんどのクラスでADVANユーザーが表彰台に立つ。

今シーズンも全日本ジムカーナではADVANが強さを発揮することは間違いなさそうだ。続く第3戦は6月12日、広島県のTSタカタサーキットで開催される。
 
Driver's Voice
岡野博史 選手
 【今回の成績 : PN3クラス 優勝】
ADVAN NEOVA AD08での実戦は今回が初めてで、スタート前は昨年までのN4クラス以上に緊張しました。その反面、いろいろ試すことや、やってみようと考える部分も多く、面白いと感じています。
この開幕戦はライバルも強くて厳しい戦いとなりましたが、なんとかADVAN NEOVAのポテンシャルを引き出して優勝することができ、ホッとしています。
 
ふくはらようへい 選手
 【今回の成績 : N1クラス 優勝】
「昨年は全日本戦を休み、このヴィッツも1年間眠っていたのですが、2本目には感覚も戻ってきて自分の走りができました。
地元の名阪はもともと得意なコースですが、やっぱり全日本で戦うのは楽しいですね。
  
朝山崇 選手
 【今回の成績 : N2クラス 優勝】
路面温度は低めでしたが、あえてフロントにADVAN A050のG/Sコンパウンドをチョイスしてスタートしました。前半のテクニカルセクションはタイヤを大事に使って走り抜け、G/Sが本領を発揮できる後半のハイスピードセクションに勝負を賭けるという組み立て通りにいきました。
こうした走り方はヴィッツでN1チャンピオンを獲ったときに身につけましたが、N2クラスも4年目となった今回、やっとそのレベルの走りができるようになった感じです。今年はチャンピオンを目指して頑張ります。
 
柴田優作 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
実は名阪での優勝は初めてで、今回は最高に嬉しいですね。ニューマシンのエキシージSは、全体の剛性感が高く、セッティングも順調に仕上げることができました。
タイヤは前後ともにG/2Sコンパウンドでまったく問題なく、フロントの接地感を保って走りきることができました。幸先良いスタートを切ることができましたし、今年は全戦優勝を目標として頑張っていきます。
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森嶋昭時 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
SA2クラスではADVANユーザーの間でもG/SとG/2Sにコンパウンドのチョイスが分かれましたが、僕は1本目からしっかりタイムを出そうと考えてG/2Sを選びました。低温に強いG/2Sの特性を生かして前半で稼ぎ、後半のハイスピードは大事に走る戦略でしたが、それが上手くいったようです。
今年はSA2クラスも新規選手の参入などで戦いは厳しくなりますが、それだけ盛り上がるはずですので、チャンピオン奪還を目指して戦っていきます。
谷森雅彦 選手
 【今回の成績 : SCクラス 優勝】
1本目は納得のいく走りではなかったのですがタイムは出せていて、2本目は1本目に悪かった部分を修正して走りきることができ、満足のいく結果を残せました。
クルマは昨年とほぼ同じ仕様のままですが、ランサー・エボリューション]の大きさにも慣れて、思いどおりの走りができるようになったと感じています。
 
Turning Point
前半のテクニカルセクションは低速コーナーを突っ込み過ぎずに丁寧に抜け、さらにターンを慎重にこなし、後半のストレート&高速コーナリングへとミスなくつなげていく組み立てが重要となる。
名阪特有の高い縁石に乗り過ぎると姿勢が崩れて大きくタイムロスする恐れもあり、ラインをしっかり見極めてムダな姿勢変化を抑え、高い車速を維持できた選手が上位タイムを刻む結果となった。
 
Featured Driver
■N3クラス : 関口 大悟 選手

昨年、N1クラスの全日本チャンピオンとなり、今シーズンはエキシージSでN3クラスへと移行。タイヤも新たにADVAN A050をチョイスして心機一転で全日本戦に臨む関口大悟選手。

「まだシェイクダウンから4回ほどしか走っておらず、完成度も10%程度ですが、タイヤがしっかりしていないと走れないクルマだと感じています。
今年からADVAN A050を履きますが、より寛容で懐の深いタイヤという印象で、フロント荷重の薄いエキシージによくマッチしていると思います」

激戦のN3クラスではまだ上位に顔を出せないが、ドライビングスキルは高く、どこまで上がってくるか期待は大きい。
 
Technical Information
金曜、土曜の降雨の影響でタイヤラバーが付着しにくく、加えて気温も路面温度も上がらず、低い路面ミューでの戦いとなり、走行ラインをやや大きめに取ると同時に縁石を多用せざるを得ない状況となっていました。
こういった条件ではタイヤのコンパウンドだけでなく、タイヤ全体の減衰性が重要となるが、ADVAN A050は優れたパッケージングで選手の走りをアシストした。
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