Your browser does not currently have the
Flash Player version 8
that is required to view this site.
Please
click here
to download the latest Flash Player version.
HOME
/
MOTORSPORTS
/
JAPANESE F3 2011
/ Round 3&4&5
News Index
JAPANESE F3 Round 3&4&5
開催日
2011年6月11日-12日
開催場所
富士スピードウェイ (静岡県)
天候/路面
第3戦 : 曇り/セミウェット
第4戦 : 曇り/ドライ
第5戦 : 曇り/ドライ
決勝周回数
第3戦 : 15周
第4戦 : 21周
第5戦 : 21周
(1周 = 4.563km)
参加台数
14台
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
第2ラウンドを迎えた、全日本F3選手権の舞台は富士スピードウェイ。
今回は2007年以来となる、普段より1レース多い「1大会・3レース」として開催された。予選だけは通常どおり2回行われ、第5戦のグリッドは第3戦のベストタイム順で決められることとなっている。
このレースからCクラスに関口雄飛選手が加わり、エントリーは6台に。また、Nクラスにも野呂立選手が復帰して、総勢14台によるバトルとなった。
金曜日に行われた練習走行では、最初のセッションで関口選手がトップタイムをマーク。急きょ決まった出場ながら、まずは上々の発進に。2回目のセッションでは安田裕信選手、蒲生尚弥選手に上回られたとはいえ、差はごくわずか。同じく僅差で山内英輝選手も続いており、激戦になることが予想された。
だが、土曜日になると天気が一変して、朝からあいにくの雨模様。F3の予選が始まった頃が、最も雨足が強かったといっても過言ではなく、開始からわずか2分で赤旗により走行は中断。300Rで石川資章選手がスピンして、マシンを止めたからだ。残り8分間でアタック合戦は仕切り直された。
最初に1分54秒台に乗せた山内選手は、53秒台への突入もいちばん早く、アタック3周目には53秒319にまで短縮を果たす。これで決まりかと思われたものの、チェッカーが振られた、まさにその周に安田選手が52秒941をマークして逆転に成功。まずは第1戦以来のポールポジションを獲得する。 3番手には蒲生選手、4番手で関口選手が続き、5番手はNクラスの中山雄一選手が獲得。初めてクラストップから決勝に挑むことになった。
Nクラスの2番手は千代勝正選手で、中山選手との差は1000分の7秒という僅差だった。
10分間のインターバルを経て、第4戦の予選が行われた。雨足も若干弱まったこともあって、再び山内選手が最初にトップに立ち、しかもいきなり53秒台に突入。次の周には52秒台にも入れて、やがて52秒537にまで到達する。
だが、山内選手の今度こそ、という思いを安田選手が再び打ち破る。直後に逆転を果たす52秒509をマークしたばかりか、最後の最後に51秒948にまたタイムを刻むことに成功。2戦連続でのポールポジション獲得が決定した。
Nクラスでも終了間際にジャンプアップが。千代選手が52秒938を、そしてギャリー・トンプソン選手が53秒101をマークして、クラスの1〜2番手に躍り出たばかりか、総合でも3〜4番手につけて、Cクラス勢を4台も封じ込めることとなった。
予選終了から約5時間。第3戦・決勝レースが始まる頃には雨もやんで、路面もセミウェットというべき状態になた。サーキット周辺を霧が覆っていたのが不安材料ではあったが、それ以上濃さを増すことはなかったのは何よりの幸いだ。
一方で悩みの種となったのはタイヤ選択。ほとんどのドライバーがスリックタイヤを選ぶ中、Cクラス5番手のリチャード・ブラッドリー選手、6番手の西本直樹選手はレインタイヤを選択。また、トンプソン選手だけがユーズドタイヤを装着した。
誰より鋭いスタートダッシュを決めたのが蒲生選手で、1コーナーには山内選手どころか、ポールの安田選手をも抜いてトップで進入。しかし、オープニングラップの攻防は凄まじく、蒲生選手はトップを守りきれず。安田選手の逆転を許した後、関口選手にもかわされてしまう。
安田選手と関口選手の激しいトップ争いはしばらくの間続いたものの、抜くまでには至らないと判断した関口選手はファステストラップを狙うことに。そのため、終盤は差が開く格好に。そろそろタイムを出しに行こうという時、なんと安田選手が1コーナーでスピン。13周目に発生したギアロックが原因だ。
これで難なくトップに躍り出た関口選手は、最終ラップに狙いどおりファステストラップもマークしてチェッカーを受けることに。ひとつ順位を落とすに留まったとはいえ、安田選手は無念の様子だった。3位は蒲生選手が獲得。
Nクラスでは、中山選手が最後までトップを譲らず。それどころか周を重ねるごと差も広げ、初優勝を独走で飾ることとなった。2位は野尻智紀選手が獲得、10周目の1コーナーでかわした千代選手を振り切っている。
なお、予想以上に路面の乾きが早かったため、レインタイヤを選んだブラッドリー選手、西本選手は、順位のみならずベストタイムでも下位に留まり、第5戦は後方からのスタートを余儀なくされることとなった。
日曜日は再びドライコンディションとなり、午前中に第4戦・決勝レースが行われた。
ここではポールシッターの安田選手がスタートを決めて、トップを守ることに。2番手も山内選手。3番手には蒲生選手が上がって、Nクラスの千代選手を従える。
千代選手は2周目に関口選手、3周目にはブラッドリー選手に抜かれてしまうが、Nクラスのトップは死守。早々とリードを広げて行く一方で、2番手が激しく争われていた。序盤はトンプソン選手、三浦和樹選手の順で続いていたが、8周目に野尻選手が三浦選手をパスし、その勢いでトンプソン選手にも迫っていく。そして、野尻選手は15周目に2番手に浮上する。
その間も、Cクラスはトップの安田選手が安泰。1周ごと着実に山内選手との差を広げていく。中盤からはペースを合わせて走る余裕さえ見せて、第3戦のリベンジを果たすとともに今季2勝目をマークした。3位は15周目に蒲生選手をかわした、関口選手が獲得。
Nクラスでは野尻選手が、千代選手との差を詰めていったが、プレッシャーをかけるまでには至らず。こちらも2勝目をマークすることとなった。3位はトンプソン選手のものに。
第4戦の終了から、約5時間。第5戦・決勝レースが、あたりもだいぶ薄暗くなってきた中で行われた。雲がかなり厚みを増したが、幸い雨の降るような気配はなし。引き続きドライコンディションでのレースとなった。
好スタートを切った蒲生選手は、まずはポジションキープで1コーナーに飛び込んでいくが、前を行く関口選手と安田選手の先陣争いが加熱し過ぎて、ともに姿勢を乱してコースアウトしてしまう。この混乱を冷静に回避し、蒲生選手はするりと前に。1周戻ってくると、関口選手にコンマ7秒の差をつけていた。そして3番手には山内選手が浮上し、安田選手を従える。
Nクラスでは野尻選手と三浦選手がポジションキープに成功したのに対し、3番手につけていた中山選手がスタートに失敗し、大きく順位を落としてしまう。また、三浦選手のペースが上がらず、2周目にはトンプソン選手、千代選手が前に。3周目には中山選手も、三浦選手をかわして4番手に浮上する。
一方、トップの蒲生選手は、序盤こそ関口選手の接近を許したものの、中盤からはじわじわと差を広げることに逆に激しさを増していたのが、山内選手と安田選手による3番手争い。懸命にガードを固めていた山内選手ながら、堪えきれず17周目に逆転を許してしまう。
前に出た安田選手は、その後のプッシュも効いて4戦連続の表彰台獲得を果たす。その結果、ランキングのトップも死守することになった。
最後は4秒半の差をつけてフィニッシュした蒲生選手は、これが初優勝。Cクラスで今季4人目のウィナーとなった。
また、終盤はトンプソン選手のチャージを払いのけて、Nクラスで今季2勝目をマークした野尻選手も、ランキングのトップを守り抜いている。
なお、レース後にスタート直後の混乱に対して抗議が出され、2位でゴールの関口選手に60秒加算のペナルティが科せられることに。そのため、安田選手以下が繰り上がり、関口選手は6位に後退した。
【今回の成績 : Cクラス 第3戦 優勝/第4戦 3位/第5戦 6位】
ウェットの予選でトップとのタイム差もかなりあったので、決勝でもそのままなら辛い展開になるとは思ったんですが、雨がやんで路面が乾いていく感じだったので、スタート前はかなり気が楽になりました。
濡れた路面にスリックタイヤという状況は得意なので、すぐに2番手まで上がれたのですが、安田選手とペースが同じぐらいだったので、第5戦のポールを狙って間合いを置くことにしたんです。そうしたら、安田選手がスピンして。初優勝ということで、ここまで長かったなぁというのが正直な気持ちです。
その後のレースで連勝ならず、残念でしたが、テストなしの初戦ということを思えば、まずまずの内容だったと思います。
【今回の成績 : Cクラス 第3戦 2位/第4戦 優勝/第5戦 3位】
予選は得意の雨ということで、ダブルポールが獲れたので流れは良かったんですが、第3戦は自分のミスで悔しいレースにしてしまいましたから、第4戦で優勝できてホッとしています。富士ラウンドは厳しいだろうな、とチームと話していたんですが、うまく煮詰めていけば、こういう結果が狙えるはずだと思っていましたから、本当に嬉しいです。
第5戦はスタートこそそこそこだったんですが、関口選手を意識し過ぎて1コーナーでオーバーランしてしまったのが痛かったですね。その後はプッシュしてうまく山内選手を抜けたし、レース内容はスタート以外、どのレースも悪くなかったので、これからもプラス思考で頑張ります。
【今回の成績 : Cクラス 第3戦 3位/第4戦 4位/第5戦 優勝】
第3戦はスタートが良くて、うまく順位を上げることができたんですが、その後は前の2台に離されてしまって、いい走りができませんでした。第4戦はアンダーステアがどんどん強くなってきて、それで関口選手にヘアピンの失敗もあって抜かれてしまいました。
でも、第5戦はセッティングも大きく変えてもらったら、すごく乗りやすくなって、僕もミスなく走り抜くことができました。スタートがうまくいったので、前のふたりがアウトにはらんだんで抜くことができ、最後は引き離せたんで、いいレースになりました。
思っていたより、なかなか勝てなかったんで、やっと勝てて嬉しいです。この勢いで残りのレースも勝ち続けたいですね。
【今回の成績 : Nクラス 第3戦 優勝/第4戦 5位/第5戦 4位】
第3戦はスリックタイヤで濡れている路面でのレースだったんですが、以前からこういうコンディションでのスタートには自信があったので、精神的に良い状態でスタートできましたし、安全に走ったつもりですが、後ろからそれほどプッシュされなかったので、安心して走り続けることができましたし、自分の力を出し切れたと思います。ただ、第4戦ではセッティングが合っていなくて、アンダーステアに苦しんだんですが、第5戦では改善してもらったんで実際、ペースは悪くなかったんです。でも、スタートに失敗して、ほとんど最下位にまで落ちてしまったのが痛かった。それがなければ、少なくても2位にはなれていたと思うので、残念です。
【今回の成績 : Nクラス 第3戦 3位/第4戦 優勝/第5戦 3位】
第3戦はコンディションがかなり微妙で、スタート直前までセッティングに悩み、結果的にドライとレインの中間的なセットアップを選んだのですが、ペースが上がらず苦しいレースになってしまいました。
ただ、ドライでのフィーリングは金曜日から良かったんで、第4戦ではスタートでトップに立てて、最後に野尻選手に追い上げられてしまいましたが、集中力を切らさずに走っていけば勝てると信じていました。
第5戦では連勝を狙いましたが、1周目に順位を落としてしまったばかり、前半こそトンプソン選手についていけたんですが、後半はペースを上げられず、苦しいレースにしてしまったので、そのへんを改善しないといけないですね。
【今回の成績 : Nクラス 第3戦 2位/第4戦 2位/第5戦 優勝】
予選がすごく良くなくて、自分の実力のなさを通関して落ち込んでいたのですが、それではいけないと前向きな気持ちで決勝に臨みました。第3戦の決勝は難しいコンディションだったのですが、クルマが良かったので何台もパスすることができて、予選があれだけ悪かったのに2位になれたということはシリーズを考えると大きなことだと思います。
第4戦も2位になれて、第5戦はポールからのスタートだったんで、なんとしても勝ちたいと思っていたんですが、スタートでポジションを守れて、序盤こそトンプソン選手に近づかれましたが、その後はペースをキープし続け、引き離して勝つことができたので、本当に嬉しいです。
今年はいったんF3のシートを失ってしまったものの、年末に行われるマカオ・グランプリの出場を目指し、フォーミュラの感覚を鈍らせないため、SUPER GTと併せ、あえてF4に活路を見出していた関口雄飛選手。
そのF4では所属するB-MAX ENGINEERINGのオリジナルマシンの開発も担当することで、セッティング能力も高めてスキルアップを図る予定となっていた。
しかし、その関口選手の前向きな姿勢にチームが感銘を受け、急きょF3参戦を決定。
「決まったのが1か月ぐらい前、富士のGTの頃でした。クルマが来たのは1週間前(笑)」と関口選手。
まさに慌ただしい状態で挑んだことあって、今回のレースを今後につなげるため、「データ取りに集中する」ことを当初の目的としていた。金曜日の公式練習までテストもできず、まさにぶっつけ本番であった上に、予選がウェットコンディションに。
関口選手の雨の中での速さには定評はあるものの、データ不足はいかんともしがたく、3番手、4番手という結果に。だが、その雨がやがてやんで第3戦をセミウェットというべきコンディションに変えたことで、流れは一変する。
「こういうコンディションをスリックタイヤで走るのは、誰よりも得意」というだけに、素早く2番手まで上がったばかりか、トップを走っていた安田裕信選手のミスにも乗じて逆転優勝を飾る。
F3には2007年から出場、途中海外に活動の舞台を移し、またNクラスに出場していたシーズンもあるためだが、意外なことにF3での総合優勝は初めて。
「長かったというのが、本当のところですね」と苦笑いした関口選手。
「マシンのベースはでき上がっていたけれど、パーツが少ないんで、本当のことを言うと、まだ完全な状態ではないんです。それでもチームがすごく頑張ってくれて・・・。それとエンジニアとして僕がGTで走らせている88号車を担当している方が来てくれて、この人の能力がすごいもんですから(笑)。
苦しい状況の中で、みんな本当に一生懸命やってくれるんで、すごく感謝しています。ですから、初戦からこの結果にはすごく満足しているというか、上出来です。今年最後の目標をマカオに出ることに置いていたから、今F3に出られるか、出られないかで全然違ってきますからね!」と語る関口選手は、再び訪れたチャンスに全力を尽くす。