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JAPANESE F3 2011
/ Round 1 & 2
News Index
JAPANESE F3 Round 1&2
開催日
2011年5月14日-5月15日
開催場所
鈴鹿サーキット (三重県)
天候/路面
第1戦 : 晴れ/ドライ
第2戦 : 晴れ/ドライ
決勝周回数
第1戦 : 12周
第2戦 : 17周
(1周 = 5.807km)
参加台数
12台
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
今年からヨコハマタイヤがオフィシャルサプライヤーとなった、全日本F3選手権。本来ならば、4月に開幕するはずだったものの、東日本大震災の影響で延期となり、約1ヶ月遅れでのスタートとなった。
その舞台である鈴鹿サーキットには、Cクラスに5台、Nクラスに7台のマシンがエントリー。台数は少ないものの、両クラスとも実力あるドライバーが集結し、まさに少数精鋭というに相応しい、例年以上に激しいタイトル争いが繰り広げられそうだ。
今年は合同テストも、先に述べた大震災の影響で延期されたこともあり、このレースウィークに合わせて木曜日に2セッションのテスト走行が実施された。
雨に見舞われこそしたが、全車が着実にメニューをクリア。その結果、F3には2年ぶりの返り咲きとなり、GT500クラスにも参戦する安田裕信選手と、Nクラスからステップアップを遂げた蒲生尚弥選手とでトップを分け合った。
そして金曜日になって、ようやくコンディションに恵まれるようになると、安田選手が経験の差を見せつけるかのように、専有走行の2セッションでトップを独占。ひとり1分54秒台にも乗せて、ライバルたちをけん制する。
なにより本番を前にして、すべてのチーム、ドライバーが今年から使用するADVANのF3用レーシングタイヤを、ドライ、ウェット両コンディションでテストできたことは大きな収穫。より理解を深め、データを得た上で戦いに挑むこととなった。
土曜日に行われた予選もより一層の好天の下、激しいタイムアタック合戦が繰り広げられた。レースごと2セッションで争われるが、計測時間はわずか10分間で、インターバルも10分間のみ。ミスは許されず、トラブルももってのほか。ドライバーにも、メカニックにも緊張感がみなぎる瞬間だ。
1回目は安田選手が専有走行の好調ぶりを維持し、1分54秒559をマークしてポールポジションを獲得。これに山内英輝選手、蒲生尚也選手が続く。
また、Nクラスでは千代勝正選手がトップに立って、総合でも5番手に。ルーキーの野尻智紀選手をコンマ4秒差で従えた。
2回目も安田選手が54秒684でセッションの大半をリードしたが、早めのアタックは結果的に裏目に出てしまう。終了間際になって山内選手が54秒684を叩き出して逆転、タイヤの使い方を1回目とは切り替えたことが功を奏して、安田選手の連続ポールを阻止した。3番手は再び蒲生選手が獲得し、Nクラスでも野尻選手が千代選手を僅差で下し、連続ポールを阻止していた。
予選終了から、わずか4時間あまりで決勝レースの第1戦が行われた。気温は27度、路面温度は33度まで上がって、とても5月中旬とは思えぬ過酷な条件の中、スタートを決めたのは山内選手。ポールの安田選手は、スタート直前にハンドブレーキのワイヤーが外れる不運があり、クルマが動いてしまったため、即座にブレーキを踏んだことによって出遅れてしまったのだ。
そして、後方でのNクラスのスタートバトルでもまた、千代選手を野尻選手が逆転し、トップに躍り出ていた。
オープニングの1周だけで、安田選手に1秒の差をつけた山内選手は、2周目にファステストラップとなる56秒007をマークして、そのままリードを広げ続けていく。逆に安田選手には、無情にも黒旗が。スタート違反のペナルティとしてドライビングスルーが命じられ、5周目にピットに戻った安田選手は最下位で順位を折り返す羽目に。
安田選手の後退で大量のリードを手に入れた山内選手は、まったく危なげない走りで圧勝。昨年の第14戦・SUGO以来の勝利を奪うことになった。2位は蒲生選手が、そして3位はF3デビュー戦のリチャード・ブラッドレー選手が獲得。また、安田選手は総合でこそ8位まで順位を上げたものの、Cクラスでは5位に留まった。
そして、Nクラスでは野尻選手を追いかけた千代選手が、5周目のデグナーコーナーでコースアウトしてリタイア。代わって迫ってきたギャリー・トンプソン選手を、最後のプッシュで振り切った野尻選手は、F3デビューウィンのみならず、四輪レースでの初優勝も飾ることとなった。
トンプソン選手に続く3位は、佐々木大樹選手が獲得。
日曜日の午前中には、決勝レース第2戦が行われた。路面温度こそ33度と第1戦と変わらないが、気温は1度上がって28度に。さらに過酷な条件となるのは明らかだった。
ポールポジションからスタートするのは、Cクラス、Nクラスともに連勝を狙う山内選手と野尻選手。だが、ふたりともにスタートに出遅れてしまい、2番手につけていた安田選手、千代選手にトップを奪われてしまう。
山内選手こそ安田選手にしばらく食らいついていたものの、野尻選手は直線スピードに優るCクラスの車両に割り込まれてしまったのが致命傷に。その間に千代選手は、徐々に差を広げていく。
そして、山内選手も序盤のプッシュが裏目に出て、やがてペースを上げられないように。レース折り返しの頃から差を広げられ、終盤には安田選手が独走態勢に持ち込んだ。
逃げ切った安田選手は2年ぶりの、さらにドライコンディションでは初めての、F3制覇に成功。2位に甘んじた山内選手ながら、ファステストラップとなる46秒881をマークし、貴重な1ポイントを加えて、せめてもの抵抗としていた。
また、2戦連続表彰台を狙ったブラッドリー選手は、エンジンストールによる出遅れで最後尾まで落ちたが、Nクラス勢を着実に攻略。さらに同じクラスの西本直樹選手も、ラスト4周のシケインで攻略したものの、4位につけるのがやっと。表彰台最後の一角となる3位は、蒲生選手が獲得した。
Nクラスでは、千代選手が最後までトップを守り抜いて、昨年の第3戦・もてぎ以来の勝利を挙げた。2位は野尻選手で、3位は佐々木選手が獲得して、ふたり揃って2戦連続で表彰台に上がっている。
【今回の成績 : Cクラス 第1戦 優勝/第2戦 2位】
第1戦はスタートからうまくいって、1周目からかなりプッシュしていきました。そのせいもあって、後ろとのギャップがすぐ開いたのが良かったと思います。安田選手がスタートで動いたのは、スタートで信号しか見ていなかったので気づきませんでした。
でも、第2戦はスタートでホイールスピンがすごく、その間に安田選手に前に出られてしまって。序盤で抜き変えそうと思って、最初にプッシュしたことで、後半辛くなってしまったのかもしれません。
これからも毎戦、大事なレースが続くと思うので、落ち着いて予選で前のグリッドを獲って決勝を戦えるよう、集中していきたいと思います。
【今回の成績 : Cクラス 第1戦 5位/第2戦 優勝】
2年ぶりの優勝というより、ドライでの初優勝が嬉しいですね。
今年、急遽F3に参戦することになり、台数は少ないですが速いドライバーも多く気が抜けない感じで、僕も木曜から緊張感とプレッシャーがありました。そんな状況で第1戦は、ちょっとトラブルがありましたが、チームが頑張ってくれて、第2戦はセットアップもエンジンも、すべてパーフェクトでした。チームに感謝したいですね。
GT500とはまた違ったプレッシャーがありますが、F3には自分より輪介選手も多いし、負けられないのはもちろん、手本になるようなレースをしていきたい。そうすることで、みんなと一緒にシリーズを盛り上げていければ、と思います。
【今回の成績 : Nクラス 第1戦 優勝/第2戦 2位】
第1戦ではスタートが千代選手より良くて、前に出ることができたんです。トップ立った後、レース後半にかなりトンプソン選手も速くて、並びかけられたのですが、何とか優勝という結果を持ちかえることができて嬉しく思います。
最初はペースも良く、このまま行けると思ったんですが、F3初レースということで経験もなく、どう対処すべきか分からないままギャップを詰められてしまったので、第2戦ではそうならないように気を引き締めたつもりだったんですが・・・。スタートが良くなくて千代選手に抜かれ、その後はプレッシャーをかけることもできず、かなり楽にレースさせてしまったと反省しています。
【今回の成績 : Nクラス 第1戦 リタイア/第2戦 優勝】
第1戦は自分のミスで飛び出してしまって、ペース的にも速かったし、クルマの状態も良かったのに、とてももったいないことをしました。
第2戦は長谷見昌弘監督に『クルマは速いんだから落ち着いて走って、しっかりポイントを獲ってこい』と言われたとおり、スタートを決めてトップに立ってからは、自分でもそんな走りができたように思います。ただ、第1戦を完走していなかったから、ペース配分にはちょっとだけ苦労しました。
今年は体制も変わり、僕もF3は3年目ですから、勝つのはもう当たり前。この1勝からどれだけ勝利を重ねてシリーズを獲れるか、長いシリーズを考えて戦っていきたいですね。
カートレースでの活躍を経て、2008年に四輪レースデビュー。FJ1600の鈴鹿シリーズでデビューウィンを飾った後、いきなりチャンピオンに輝いた西本直樹選手。
'09年にはSuper-FJに移行し、鈴鹿シリーズでは全戦優勝の偉業を果たすとともに、日本一決定戦も制覇。昨年もF4西日本シリーズでチャンピオンを獲得し、これまでキラ星のような躍進を遂げてきた。
そんな西本選手が、今年は全日本F3選手権にステップアップ。当初はNクラスからエントリーの予定だったが、旧型シャシーにCクラス用エンジンを搭載することで、Cクラスに出場することがレースウィークに入ってJAFから認められた。
「本当に急な決定、変更だったんで大変だったんですが、無事2戦とも完走できて、まぁまぁ良かったですね。クルマも完全な状態じゃなかったんですが、本当のことを言うとNクラスの全車前でゴールしたかったんですけど」と西本選手。
確かに第1戦は3台の、そして減らしたとはいえ、第2戦も1台のNクラス車両の先行を許し、Cクラスの順位も4位と5位。決して納得のいく結果とは、これまでの成績が成績だけに、言えないだろう。
「クルマのこともさることながら、走らせ方が今までのレースとF3とは違うんで・・・。ただ、2レース戦ってだいぶマシになってきたし、どう修正したらいいのか分かっているつもりです。次の富士で、どこまで詰められるか自分でも楽しみにしています」と西本選手。期待の若手の躍進が、どこまで続くのか注目したいところだ。