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SUPER GT Round 1
開催日
2011年5月21日〜22日
開催場所
岡山国際サーキット (岡山県)
天 候
雨 のち 曇り
路 面
ドライ(決勝レース)
決勝周回数
68周 (1周 = 3.703km)
参加台数
37台
(ADVAN装着車 20台)
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本来は4月第1週に開幕戦として開催される予定だったものの、震災の影響で順延され、5月21〜22日に行われた「OKAYAMA GT 250km RACE」。
例年春先に開催されることの多かった岡山国際でのレースだけに、過去のデータに比べて気温、路面温度ともに高いという未知なるコンディションでの攻防となる中、GT500では「ADVAN KONDO GT-R」が粘り強い戦いを見せて9位入賞。GT300では終盤のアクシデントを乗り越えた「triple a Vantage GT2」が見事優勝を飾るなど、ADVAN装着車が印象的な戦いを展開した。

初戦となった富士同様、金曜には習熟走行セッションが設けられたが、好天に恵まれたこともあり、気温は28度まで上昇。路面温度も45度あたりまで上がる中で、各陣営は土曜からの予選に備えてセットアップを行うこととなった。
しかしながら、今大会の予選は富士とは異なり、Q1、Q2、Q3という3つのセッションからなるノックアウト方式を採用しており、Q2以降のセッションに出走した車両は、そのタイヤのまま決勝をスタートしなければならない。最大でQ2、Q3と2回のアタックを行ったタイヤで、さらに決勝ではドライバーの最低周回数である3分の1以上の距離をこなさなければならないため、タイヤには高いパフォーマンスと耐久性が同時に求められる過酷な状況だ。


こうした要求に加え、決勝が行われる日曜が高い確率で雨になるという予報が出されていたため、各陣営はなお一層タイヤ選択とセットアップに頭を悩ませることとなった。

富士では雨中の好走を見せいきなりの3位表彰台を獲得も、今回がGT500での初の岡山国際となる「WedsSport ADVAN SC430」は、金曜から精力的に走行を行うものの、「チームにとって初めてのSC430での岡山ということもあり、クルマのセットアップを進める上でのベースを探っている状況」と荒聖治選手が語ったように、金曜から試行錯誤を続けるも状況は今ひとつ。残念ながらQ1敗退となってしまう。
一方「ADVAN KONDO GT-R」は安田裕信選手のアタックで1分24秒925をマークしQ1を8番手でクリア。しかし、アタッカーを務めた安田選手が「決勝でも同じタイヤを履くことを考慮してミディアム系のタイヤを選んだ」と語ったように、決勝を見据えた選択をした結果Q2では11番手に留まることとなった。

また、GT300でも同様にノックアウト方式による予選に挑んだADVANユーザーだが、あと一歩のところでポールポジションこそ明け渡したものの、吉本大樹選手のアタックで「triple a Vantage GT2」が2番手を獲得。さらに織戸学選手が「リール ランボルギーニ RG-3」で4番手を獲得するなど、10台が挑んだQ3に合計7台を送り込む健闘を見せた。


明けて日曜の決勝。早朝から激しい雨に見舞われたため、フリー走行がキャンセルされたものの、その後急速に天候は回復。午後2時からの決勝はドライコンディションでの戦いとなった。

ビヨン・ビルドハイム選手がスタートドライバーを務めた「ADVAN KONDO GT-R」は、スタート直後に12番手に後退するも、決勝を見据えたQ2でのタイヤ選択が奏功し、じりじりとポジションを挽回。5番手にまで躍進した31周目にピットインすると、安田選手が再びミディアム系のタイヤを装着してピットアウト。終盤までレクサス勢との接戦を続けた安田は9位でフィニッシュ、貴重な2ポイントを追加することに成功した。
一方、荒選手が最初のスティントを務めた「WedsSport ADVAN SC430」は、序盤集団の中でのレースを展開すると24周目に片岡龍也選手へと交代。片岡は40周を超えるロングスティントをこなし、15位ながら初のドライでのレースで完走を果たした。

GT300では、決勝でも「triple a Vantage GT2」が力強いレースを展開。スタートを担当した星野一樹選手は、トップを行くフェラーリを常に射程距離において周回を重ね、GT500車両と絡むタイミングには、ことごとく差を詰め続けた。上位陣では最も早い22周目にピットに戻り、吉本選手へとバトンタッチ。フェラーリがそれから4周後の26周目、ピットストップを済ませてコースに戻った時、「triple a Vantage GT2」はストレートでその脇を駆け抜けていくことに成功。まずはポジションを入れ替えることとなった。

残すは、まだドライバー交代を行っていないマシンの動向。「triple a Vantage GT2」やフェラーリがピットイン後、トップを走った「リール ランボルギーニ RG-3」の織戸選手は、ADVANタイヤの高い耐久性を活かしてピットインを引っぱり、レースの3分の2に届こうかという40周目にようやく余郷敦選手にバトンを託す。ここから44周目までは、「エヴァンゲリオンRT 初号機アップル紫電」の加藤寛規選手がトップに立つなど、多くのADVANユーザーがレースを盛り上げる。

しかしながら、「エヴァンゲリオンRT 初号機アップル紫電」は、序盤に右側ドアが浮き上がるアクシデントが発生し、予定外のピットストップを強いられていたこともあり、レース終盤に約8秒ものマージンに守られ、トップを快走していたのは吉本選手の駆る「triple a Vantage GT2」。ところが、50周目のヘアピンで追い抜きを仕掛けて来たGT500車両に追突され、スピンを喫した「triple a Vantage GT2」は、ここで再び2番手に後退しフェラーリの後塵を拝することになってしまう。

予期せぬアクシデントに見舞われ、目前の勝利を逃したかに見えた「triple a Vantage GT2」だったが、吉本選手がそこから怒濤の追い上げを開始。1周毎に着実に差を詰めて行くと、ラスト5周となった59周目、バックストレートでスリップストリームに入り、続くヘアピンでインを刺し見事逆転に成功。再びGT300のトップに躍り出たのである。
力尽きたフェラーリに対し、結局13秒もの大差をつけた「triple a Vantage GT2」は、そのまま独走優勝を飾った。

また、3位を獲得したのは「リール ランボルギーニ RG-3」。4位にも「初音ミク グッドスマイル BMW」が入るなど、GT300は終わってみれば、トップ10のうち実に9台までがADVAN装着車。ADVANタイヤの決勝での強さを実証することとなった。
 
ADVANレーシングタイヤ、GTシリーズ戦の通算100勝を達成!
今回の「triple a Vantage GT2」の優勝をもって、ADVANはGTにおけるシリーズ戦での通算100勝を達成した。

1994年に全日本GT選手権としてスタートし、2005年からSUPER GTとなったシリーズは、今年で18年目を迎える。強豪が参加し、 常に白熱したバトルとなったライバルとの争いの中、ADVANは絶えることなく参戦し、タイヤをユーザーに供給。この戦闘力の積み重ねが見事に100勝という金字塔が打ち立てられた。

今シーズンも ライバルとの激戦に挑むヨコ ハマタイヤは、更なる勝利を積上げるべく、これからもなお、その性能と信頼をサーキットに刻んでゆく。

※通算100勝はオールスター戦や特別戦を除いた、全日本GT選手権、SUPER GTのシリーズ戦における勝利数累積記録。
 
Driver's Voice
安田裕信 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 9位】
今週末は金曜の走り始めから調子は今ひとつでしたね。それもあって予選では11番手で終わってしまって。けれど、そこからポイントを獲得し、9位フィニッシュできたことは良かったと思いますし、最大限の力を発揮できたのではないかと思います。
後半の僕のスティントでもビヨン・ビルドハイム選手が履いていたのと同じミディアム系のタイヤを選んで行ったのですが、これほど気温の高い状況の岡山ということで、タイヤ的には厳しい部分もありましたが、それでも自分のスティントでは最後まで6号車を抑えることができましたし、そういった部分をプラスに考えて次戦のセパンに向かいたいと思います。
セパンに関しては、オフシーズンのテストで良いタイヤも見つかっていますから自信を持って臨みたいですね。
 
片岡龍也 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 15位】
ADVANタイヤでの初めてのドライコンディションのレースだったわけですが、予選までの状況からも辛いレースになるだろうことは覚悟していましたが、結果的には想像以上に苦戦することになってしまいましたね。
この岡山はダウンフォースがあまり効かないサーキットですから、富士の際にも感じていたメカニカルな部分でのグリップ不足が、より顕著に出てしまった形でした。ただ、テストができていない中での初めて経験したドライでの長丁場の戦いですから、今回岡山で得られた結果をきちんと受け止めて、今後さらにタイヤの開発を進められればと思います。
苦しい戦いの中、なんとか完走だけは果たそうと頑張りましたが、その結果として実戦の中でのマシンやタイヤの推移などを確認することができたので、その部分は今後につながる収穫だったと言えます。
  
吉本大樹 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 優勝】
途中まで完璧なレース展開だったんですよ。なのにGT500に当てられてスピンしてしまったんです。まさか、あのギャップで抜きに来られるとは思ってもみませんでした。
それでフェラーリに逆転されてしまったのですが、前半でタイヤを労わりつつ、パフォーマンスを落とさないように走っていたので、それが最後に功を奏して全開で追い上げることができました。向こうのタイヤがかなりきつそうでしたからね。
チームも頑張ってくれてピットストップも早かったから、フェラーリがピットから出てくる時、ちょうど1コーナーで前にいられたので、この周で逃げなきゃいけないと、あそこで頑張ったのも効きました。
前回のレースは僕の無駄な頑張りのせいで落としているから、今回早くもリベンジできて本当に良かったです。
 
星野一樹 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 優勝】
フェラーリにもっと離されるのかと思ったのですが、序盤のタイヤの温まりが思いの他早かったのでしっかりついて行くことができました。GT500が絡んだりするとすぐ後ろまで迫ることもできましたね。
ところが、僕のタイヤの摩耗自体は問題なかったのですが、拾ったタイヤかすの影響で辛くなって来てしまって、それで早めのピットインになった。けれど、ヨッシー(吉本選手)がやってくれましたね。
GT500に当てられた時は、なんてついていないんだろうって・・・。ドライバーのミスではないのに、こんなに完璧なレースだったのに、と思っていたんですが、ヨッシーは全然諦めていなくて、すごいペースで追いついてくれました。抜き返してくれた時、唸っていたらしいんですが、テンションが上がり過ぎて覚えていません(笑)。
 
織戸 学 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 3位】
このコースにクルマはすごく合っているし、僕も2戦目でかなり慣れてきた。同じミッドシップでもIS350はレーシングカーで、このクルマはチューニングカー(笑)。でも、乗っていて楽しいんですよね。まだまだ伸びしろがあるように感じるから、もっともっと良く仕上げられたら最高ですね。
決勝では何とか面目を保てました! 周回数を引っ張ったのは最初からの予定ではなく、状況で決めようと。クルマがコースに合っていて乗りやすかったし、僕の調子も良かったから、行けるところまで行かせてもらいました。
表彰台に立てて、本当に良かった!
 
Turning Point
星野一樹選手とともに「triple a Vantage GT2」を駆り、今季初優勝をGT参戦2年目のA speedにプレゼントした吉本大樹選手。これが自身にとって、2009年の第4戦・セパンラウンド以来のGT300クラス通算3勝目となった。

今季の新たなパートナーである星野選手とは初めてコンビを組んだものの、そのキャリアには相通じるところも多く、全日本F3選手権に'02年デビューの同級生。当時接触によってコースサイドでかわした罵声が最初の交流だったというが、星野選手といえば父親譲りのファイタータイプで知られるが、吉本選手もまた似たタイプ。共通点を感じ取って、その後は交流を深めてきた。
コンビを組むようになると、より親密度は増し、なおかつ信頼関係も深まるように。今回も勝因のひとつが、吉本選手がしっかりタイヤを労わって走ったことにあるが、それも星野選手からのインフォメーションが的確だったからだという。

「摩耗の心配はないけれど、このコンディションとコースレイアウトでは右フロントのタイヤを労わって走った方が良いと、一樹君から無線で伝えられていたんです。ちょっと厳しいと言う割にはタイムが落ちていなかったので、彼のアドバイスを信じて走っていたから、一度はアクシデントで抜かれはしたものの、また抜き返すことができたんですよ」と吉本は語る。

そして、さらに「今年は優勝するのはもちろん、年間2勝するというのは最初から目標にありました。これからもセーブは一切なしで、シーズンを戦いたいと思います」と、この勝利だけで満足せぬことを強くアピール。
初戦の富士でも速さを見せるも、雨の中で痛恨のスピンを喫しクラッシュ。ピットで出番を待つ星野選手にステアリングを引き継げず、悔しさに唇を噛み締めた吉本選手だったが、力強いパートナーに恵まれ、早くもそのリベンジを果たすこととなった。
 
Engineer's Voice
荒川 淳
例年より1カ月半ほど遅く、5月下旬の開催ということで、気温と路面温度がこれまでよりも高いことを想定しつつ、3月に岡山で行ったタイヤテストのデータから持込むタイヤの仕様を決定しました。しかし、実際には金曜の習熟走行から、我々の想定よりも気温、路面温度ともに少し高いという状況になり、GT500では用意していたタイヤの温度レンジとのずれが生じていたように思います。

そういう状況の中で、この岡山はコースレイアウトの関係から予選順位が重要視されることもあり、「ADVAN KONDO GT-R」はQ1でノックアウトされることがないよう、手持ちの中でソフトなものを選択しました。
Q2に関しては、そのタイヤで決勝をスタートしなければならないということで、ミディアムを選びましたが、残念ながらQ3進出はなりませんでした。

決勝については朝に降った雨の影響で路面のラバーが流された状態での戦いとなったのですが、それについては結果的に我々の想定していたレンジに近づく方向になるという読みをしていましたが、レース中に予想以上に晴れ間が出て来て路面温度が上がってしまった状況もありました。ドライバーからは、前のマシンに充分ついて行けるペースが保てたというコメントが得られていますが、結果的にはスタートポジションが響いたように思います。

「WedsSport ADVAN SC430」については、初めてのドライでのレースということでしたが、ドライでの走行時間が圧倒的に少ないために我々もレクサス用のドライタイヤの方向性がつかみ切れていないですし、もちろんまだレクサスに合わせたタイヤ開発をスタートできていない状況です。苦しい展開にはなってしまいましたが、それでもレクサスに合わせたタイヤ開発の方向性を見つける手がかりは掴みつつあると考えています。

一方GT300に関しては「triple a Vantage GT2」が見事優勝を勝ち獲ってくれましたし、3番手にも「リール ランボルギーニ RG-3」が入るなど、ADVANユーザーが健闘してくれました。他社ユーザーがどのようなタイヤをQ2以降に投入したのかは分かりませんが、我々としては決勝を想定したタイヤを選んで臨んだ予選ということで、決勝でのレースペースを考えたときに充分勝機はあるとも考えていましたし、結果としてADVANタイヤとしてのパフォーマンスをしっかり発揮できていたと思います。

次戦のセパンでは1月にテストを行っていますし、しっかりとデータが取れていますので、想定しているもので充分戦えると考えています。昨年来開発して来た技術的に新しいものをセパンでしっかり確認できているので、それをしっかり実戦で実証できると期待しています。
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