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HOME / MOTORSPORTS / WTCC 2010 / Round 21 and 22 News Index
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WTCC Round 21&22
開催日程
2010年11月19日(金)
〜21日(日)
開催場所
マカオ (中国)
天 候
第21戦 : 晴れ
第22戦 : 晴れ
路 面
第21戦 : ドライ
第22戦 : ドライ
決勝周回数
第21戦 : 11周
第22戦 : 10周
(コース : 6,117m)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
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激戦が続いてきた2010年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)も、いよいよ最終決戦。一年間を締めくくるのは恒例のマカオグランプリ、エキサイティングでチャレンジングなストリートコースがその舞台となる。

そのコースは手が加えられており、山側のテディ・イップ・ベンドと、山側から海側に繋がるフィッシャーマンズ・ベンドの舗装が改修された。しかし、コーナーを立ち上がっていく途中で新しい舗装が切れ、従来の路面になることでグリップが急変し、マシンの姿勢を乱してクラッシュなどのアクシデント要因となった。
また、昨年は気温が低くエンジンパワー的にも有利だったが、今シーズンは"いつもの"暑いマカオに戻っており、それもレコードタイムの更新には繋がらなかった一因となった。

前戦・日本(岡山国際)ラウンドを終えた段階では、チャンピオン争いは最終戦のマカオに持ち越しとなっていたが、大会を前にして思いも寄らぬニュースが飛び込んできた。
FIA控訴裁判所が、日本ラウンドにおいてホモロゲートされていないシーケンシャルミッションを使ったとして、BMWのマニュファクチャラー勢に失格処分の裁定を下したのである。
これによってアウグスト・ファルファス選手、そしてシリーズチャンピオンの可能性を残していたアンディ・プリオール選手は日本でのポイントが“0点”となってしまい、結果的にこの裁定を受けた段階でドライバーズチャンピオンの座はシボレーのイヴァン・ミューラー選手で確定した。

残念ながらチャンピオンがコース上で決定することは叶わなかったが、それでもマカオグランプリの盛り上がりは例年と何ら変わらない。特にWTCC同様にADVANがワンメイクタイヤサプライヤーとなっているF3インターコンチネンタルカップをはじめ、併催レースも含めてADVAN装着車が大会参加の大半を占めることから、レースウィークのマカオはADVAN/YOKOHAMA一色となった。

マカオのWTCCは変則的なスケジュールとなり、木曜に30分間のテストセッション、金曜日に30分間のフリープラクティスを2回行う。そして金曜午後に公式予選、1回目の結果でトップ10が2回目の予選に進出して最終的にレース1のグリッドが決するのはいつもの通り。
そして土曜日はオフとなり、日曜にウォームアップを経て決勝レースに臨むという流れが予定されていた。

しかし、金曜日の予選は大波乱の展開に。
予定の10分遅れ、現地時間の16時ちょうどに予選がスタートしたが、早々にトム・コロネル選手がクラッシュして赤旗中断。破損したバリアの修復などにも時間を要して再開したのは17時となってしまった。
さらにこの後もアクシデントが続出。都合4回の赤旗中断によって予選1回目終了の頃にはすっかり暗くなってしまったことから、2回目の予選を土曜日の朝に急遽行うこととなった。

土曜日の予選2回目でトップタイムをマークしたのは、シボレーのロブ・ハフ選手。ハフ選手はテストセッションと2回のフリープラクティスでもトップタイムを叩き出しており、好調さが目立つ結果となった。2番手タイムはセアトのノルベルト・ミケリス選手。しかしミケリス選手は予選1回目での赤旗無視によってペナルティを受けて5グリッド降格となり、第1レース(第21戦)の2番グリッドはイヴァン・ミューラー選手、3番手にアラン・メニュ選手と続き、シボレー勢がトップ3を独占することとなった。

決勝第1レースはトップ2が順当にレースをスタートからリードしたが、リスボアコーナーで3番手のメニュ選手がティアゴ・モンテイロ選手(セアト)とのサイド・バイ・サイドからバリアに衝突して後退。さらにアンドレ・クート選手とプリオール選手らがクラッシュ、この影響でレースはスタートから早々にセーフティカーが導入される。

5周目にレース再開、しかし今度はトム・コロネル選手(セアト)がスピン、これにインディペンデントトロフィーの逆転タイトルを狙っていたダリル・オーヤン選手(シボレー・ラセッティ)とフレディ・バース選手(セアト)が巻き込まれるかたちになってウォールにヒット。オーヤン選手はリタイアを無念のリタイアとなってしまった。
2度目のリ・スタートとなった第1レースだが、今度は9周目にヘンリー・ホー選手(BMW)がソリチュード・エセスでマシンをストップ。この回収が捗らず、レースはそのまま終了となった。

混乱の展開となった第1レースだったが、フロントローからスタートした2台のシボレーがアクシデントに巻き込まれることなくレースを終え、ハフ選手が今季3勝目。岡山に続く優勝、そして2位にミューラー選手が入ったことから、シボレーがマニュファクチャラータイトルを確定させ、WTCC発足以来6シーズン目の参戦で悲願の初チャンピオンをダブルタイトルという最高の形で手中におさめた。
なお、ハフ選手はこれで3年連続でマカオでの優勝を獲得。シボレーは前身のラセッティ時代から4年連続でマカオでの決勝で優勝を飾り、得意なコースであることを改めて見せつけた。

日本人ドライバーでは岡山でインディペンデントトロフィー優勝を飾った谷口行規選手(シボレー・ラセッティ)が、最上位となる総合13位/クラス5位でフィニッシュ。今回からマシンをスイッチした谷口信輝選手(BMW)は総合16位/クラス8位、今季初参戦となった加納政樹選手(BMW)が総合20位/クラス12位で、それぞれ完走を果たした。

YOKOHAMAインディペンデントトロフィーはクリスチャン・ポールセン選手(BMW)が優勝。2位にフランツ・エングストラー選手(BMW)が入った一方、ランキングトップのセルジオ・ヘルナンデス選手(BMW)は4位となったため、シリーズトロフィーの行方は続く最終戦に持ち越された。
また今季からWTCCに参戦している選手を対象としたルーキーチャレンジのシリーズチャンピオンは、総合5位でフィニッシュしたノルベルト・ミケリス選手(セアト)が獲得した。

続いて2010年の締めくくりとなる最終戦の第2レース(第22戦)がスタートを迎える。
ポールポジションはポールセン選手。スタートでエンジンストールした2番グリッドのアラン・メニュ選手を尻目に好スタートを切ったポールセン選手がレースをリードしていくが、オープニングラップでリスボアコーナーの先にあるポリスベンドで12台が関係する多重クラッシュが発生。
レースは赤旗が提示されて中断されたが、残念ながらこのクラッシュに日本勢の3選手が全て巻き込まれる結果となってしまった。またインディペンデントトロフィーを争っていたオーヤン選手も含まれ、谷口信輝選手、谷口行規選手、ダリル・オーヤン選手ら5台がリタイアしてしまう。

20分ほどの中断をはさんでリ・スタート、ここでトップに躍り出たのは第1レースでルーキーチャレンジのチャンピオンを確定させたミケリス選手。
ミケリス選手に続いたのは昨年のチャンピオンであるガブリエレ・タルクィーニ選手(セアト)、しかしミケリス選手はタルクィーニ選手を寄せつけない好走を見せる。

一方で第1レースを制したハフ選手が猛追を展開、3周目を終えて約0.5秒離されていたアウグスト・ファルファス選手(BMW)に詰め寄って6周目のマンダリンオリエンタルベンドで先行、ポジションを3番手にアップ。
さらにタルクィーニ選手に仕掛け、この接戦はチェッカードフラッグまで続いた。しかしタルクィーニ選手がポジションを譲らずに2位でフィニッシュ、これで自身のシリーズランキング2番手を守り抜くことに成功。

そしてウィナーとなったのはミケリス選手。デビューイヤーながらWTCC初優勝を飾った。さらにミケリス選手のマシンはセアトのディーゼルターボエンジン車ゆえにインディペンデントトロフィーの対象とはされないが、チームはマニュファクチャラーの流れを汲むSR-SPORTではなく、ハンガリーに拠点を構えるZengo-Dension Team。
マシンもチームで製作したものだが、WTCCにおいて総合優勝をマニュファクチャラー・ファクトリー製以外のマシンが飾ったのは2008年の日本ラウンドで優勝したトム・コロネル選手以来、史上2人目の快挙となった。

YOKOHAMAインディペンデントトロフィーは混戦をヘルナンデス選手が制した。これによりヘルナンデス選手は2008年以来となる2回目のシリーズトロフィー獲得となった。
Driver's Voice
ロブ・ハフ選手
 【今回の成績 : 第21戦 優勝/第22戦 3位】
まずは予選でポールポジションを獲得して、第1レースはそこからひたすらに走って優勝できました。自分の周りにチームメイト達がいたことも大きかったですね。
展開は2008年と同じような感じでした。ミューラー選手がチャンピオンでしたが、その後ろで私とタルクィーニ選手が同点で並んでいたのです。
一年を通じて良い戦いが出来ましたし、締めくくりも最高の結果でした。

ノルベルト・ミケリス選手
 【今回の成績 : 第21戦 5位/第22戦 優勝】
ルーキーシーズンの最後のレースを2位表彰台と優勝で終えることができ、これ以上ないほどハッピーです。チームと、これまで支えてくれた人たちに感謝しています。
レース2で赤旗中断になった時は、正直、どうなるのかとも思いましたが、落ち着いてスタートすればいいんだ、と自分に言い聞かせて、そしてその通りになりました。
本当に素晴らしいシーズンになりました。

クリスチャン・ポールセン選手
 【今回の成績 : YOKOHAMAインディペンデントトロフィー 第21戦 優勝/第22戦 リタイア】
第1レースは完璧でしたね。好スタートを切れましたし、21番手から8位にまでポジションを上げることが出来ました。
第2レースではエングストラー選手の前にいましたが、馬鹿なミスを犯してしまいました。

セルジオ・ヘルナンデス選手
 【今回の成績 : YOKOHAMAインディペンデントトロフィー 第21戦 4位/第22戦 優勝】
今シーズンは限られた予算の中でしたが、本当に良い仕事をしてくれたProteamのみんなに感謝しています。
第1レースでは自分のポジションを守り抜きましたが、第2レースにはちょっと不安がありました。ポールセン選手がリタイアしたのを見てからは、とにかくエングストラー選手の前に出てインディペンデントトロフィーで優勝することだけを考えていました。

谷口信輝選手
 【今回の成績 : YOKOHAMAインディペンデントトロフィー 第21戦 8位/第22戦 リタイア】
悔しいというか残念な週末になりました。マシンに関しては(岡山で使用したものに比べて)随分いいモノを用意してもらいました。だから手応えはあったんです。でも、走り初めから予選まで、満足にアタックできてない。山側では常に遅いマシンに引っかかり、挙句の果てには赤旗の連続で。そして最後は目の前でスピンされて…。
それがマカオ、と言えばそれまでですが、大変残念です。その分、次の週末(スーパー耐久最終戦)では頑張ります。
Engineer's Voice
渡辺 晋
今シーズンは、横浜ゴムの特徴である環境に優しいオレンジオイルを使用したタイヤを供給してきました。ユーザーの各チーム、ドライバーからはタレとかグリップに関してはポジティブなコメントばかりでした。
実際の性能もグリップとともに、耐久性も上がりました。ロングランのテストでもタイム落ちがなく、安定しているタイムをキープしています。コントロールタイヤとして充分なパフォーマンスを発揮できたと自信をもてました。
来年もWTCCにタイヤを供給することは決まっていますが、1600ccのターボエンジンが登場することになり、その対策をしています。トルクアップするエンジンパワーに対処するにはサイズアップするのが手っ取り早いのですが、同じサイズで構造をチューニングするなどで目処も立っています。あとはFIAとの話し合いで決めることになるのですが、技術的には解決できました。
来シーズンも面白いレースを支えたいと考えています。
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