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JRC 2010
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News Index
JRC Round 4
開催日程
2010年6月12日(土)
〜13日(日)
開催場所
愛媛県・久万高原 近郊
天候/路面
DAY1 : 晴/ドライ
DAY2 :
雨のち曇/ウェット→ドライ
※ターマック(舗装路)
SS総距離
221.52km (10SS)
総走行距離
105.76km
参加台数
34台 (ADVAN装着 : 10台)
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
全8戦で戦われる全日本ラリー選手権は、その折り返し地点となる第4戦を迎え、いよいよ中盤戦へと突入する。
開幕戦以来、2戦ぶりのターマックステージで開催される第4戦は、愛媛県・久万高原町の標高1300mに位置する美川スキー場を拠点とし、標高1500m級の山々に囲まれた四国カルスト台地の高原高地を駆けめぐるラリーだ。
高所だけに気温の変動も激しく、平地との温度差が10度近くあり、6月とはいえども陽が落ちる夕方は肌寒さを感じるほど。
ステージも、陽が当たる場所と当たらない場所の路面温度差が激しく、特に今年は開催時期が昨年よりも3ヶ月近く早いということもあり、路面のあちらこちらに滑りやすい苔が残るという難しいコンディションとなっていた。
また、国内ターマックラリーでは最長となる24.38kmの「美川リバース」や、その「美川リバース」を走り終えたあとに5.55kmという短いリエゾン区間を経て連続して行われる14.16kmの「大川嶺」といった、国内屈指のロングステージが今年も用意されている。
ステージは下り主体のため、タイヤにもブレーキにも厳しいコースだ。
さらに今年は、天候がドライバー達を苦しめた。
ロングステージが待ち受けるDAY2の天気予報は雨。今年の久万高原ラリーは、この雨が勝敗の行方の大きな分かれ道となった。
第3戦「Rally Hokkaido」を制し、シリーズランキングトップの勝田範彦選手とのポイント差を19ポイント差まで縮めた奴田原文雄選手は、もちろんこの第4戦も連勝し、シリーズを優位に戦いたいところだ。
その奴田原選手、DAY1はADVAN A050AのG/2Sコンパウンドを装着し、SSが4本用意されているセクション1へと向かう。
DAY1の天候は晴れ。まだ陽がある午後4時にスタートするが、陽が沈みかける夕刻からは、気温とともに路面温度も一気に下がってくる。
その高所特有の路面コンディションを想定したタイヤチョイスが見事に当たり、SS1「神岡1」3.56kmで2番時計の勝田選手に対し1.1秒差のベストタイムをマークする。
さらにSS2「大谷1」5.80km、SS3「神岡2」3.56kmでベストタイムを連発し、DAY1は2番手につける勝田選手に対し5秒のマージンを築き上げ、DAY2を迎える。
そのDAY2。予報通り朝から土砂降りの雨が降り、さらに嵐のような風が吹き荒れている。サービスパークのアスファルト路面は、まるで川のように雨水が流れるというヘビーウエットコンディションだ。
天気予報では、雨は正午まで続くという予報。ここで迷わずヘビーウエット対策として準備していたADVAN NEOVA AD08を装着した奴田原選手は、DAY2オープニングとなるSS5「大谷リバース1」4.98kmで、勝田選手に3.2秒差のベストタイムをマークし、その差を一気に8.2秒差にまで拡大する。
だが、続くSS6「美川リバース1」24.38kmがスタートする頃には、無情にも雨が小康状態となってしまった。
雨は小雨状態となり、それまでたっぷりと雨水を含んだヘビーウエット状態の路面は、一気に路面がしっとりと濡れた程度のウェット状態へと変貌していく。
さらに、ステージはタイトなヘアピンが何カ所も続くというランサー・エボリューション]にとっては決して得意とはいえないレイアウト。SS7「大川嶺1」14.16kmで、ついに勝田選手に逆転を許してしまう。
奴田原選手もサービスでタイヤをADVAN A050AのG/2Sコンパウンドにチェンジし応酬するが、その差を縮めるには至らず。
終盤は「シリーズのためには無理をせず2位をキープ」という作戦に切り替えた奴田原選手は、雨に翻弄された第4戦「久万高原ラリー」でしっかりと2位のポイントを獲得し、中盤戦以降の逆転に望みを繋げた。
続く第5戦「Rally in Shiribeshi」は、新たなステージが用意されたグラベルラリー。奴田原選手が最も得意とするグラベルステージだけに、活躍を期待したい。
【今回の成績 : 総合2位 (JN4クラス 2位)】
DAY2の「大川嶺」は下り主体のSSで、特にタイトなヘアピンの数が多く、エボリューション]には不利なステージでした。
その中で今回の2位という成績は、シリーズを考えると自分の中では決してマイナスには考えてはいません。
シリーズはやっと折り返し地点の4戦を終えたばかり。次の第5戦「Rally in Shiribeshi」はもちろん、残り4戦を全力で戦い、今回の2位のポイントをしっかりと活かしていきたいと思います。
【今回の成績 : 総合4位 (JN4クラス 4位)】
DAY1はADVAN A050のG/Sコンパウンド、DAY2は最初のループでADVAN NEOVA AD08、サービス後の2ループ目にはADVAN A050のG/2Sコンパウンドを装着しました。
全般的にタイヤは良かったのですが、今回はドライバーがダメでした。自分なりにはしっかりと走ったつもりなんですが、その走りのフィーリングと実際のタイムとの差が大きかった。それが最後までずっと続いてしまったというような感じです。
NEOVAはラリーで初めて履いたのですが、ヘビーウエット状態の時は初期からグリップ感が高いし、切り足しが利くようなフィーリングでしたね。
【今回の成績 : 総合6位 (JN4クラス 6位)】
今回は、特にDAY1でサスペンションが全く合わず、苦戦のラリーでした。サスペンションがガチガチで、全然曲がらない状態だったんです。
DAY2は、「これは思い切ったことをやらなきゃダメだ」とサスペンションを柔らかい方向にセッティングしたんですが、それでもまだ固い状態。
今回の6位は、タイヤのおかげで入賞できたと思ってます。次回まで、しっかりとサスペンションをセッティングし、さらなる上位を目指したいですね。
【今回の成績 : 総合12位 (JN3クラス 4位)】
タイヤは良かったのですが、今回は僕がブレーキパッドの選択をミスしてしまい、タイムを落としてしまいました。僕がミスしていなければ、もう少し良いタイムを出せていただけに残念です。
DAY2のウエット路面では、ミッドシップレイアウトだけに荷重が軽いフロントタイヤの発熱がFFやFRより遅いのですが、タイヤの空気圧を調整することでリカバリーする方法を探し出すことができました。
課題のウェットセッティングも、良い方向に向かっています。ドライだけじゃなく、ウエットでももっと上位に入賞できるよう、頑張ります。
真っ赤なヴィッツRSでJN2クラスにエントリーする本名修也選手は、ラリー歴が「ボチボチ30年ぐらいですかね」と笑うベテランドライバーだ。
これまで、EP82スターレット、AE111レビンと乗り継いできたが、2009年シーズンに「当時JN1.5クラス(現JN2クラス)というのが新設され、僕も成立して欲しいクラスだと思ったので、1500ccのヴィッツに乗り換えたんです」と本名選手。
シリーズフル参戦ではないが、「自分の好きなラリー、走ってみたいと思うラリーを中心に、毎年4戦ぐらいにエントリーしています。この久万高原ラリーは、なんといってもターマックのロングステージが魅力ですね。20km以上のターマックステージを走ることができるのは、ここぐらいですからね」と、ラリーをエンジョイしている。
そして今回は、久々の表彰台となるクラス3位に入賞。
「いつも4位が多く、あと一歩で表彰台というラリーが多かったので、やっぱり嬉しいですね。今回はADVAN A050のG/2Sコンパウンドを装着したのですが、ウェット路面でも安心して走ることができました。耐摩耗性も良いので、ロングステージもなんなくこなせましたね。
ADVANを履いて15年ぐらいになりますが、この安心感が、僕がADVANを履く一番の理由なんです。」
今シーズンは、第5戦「Rally in Shiribeshi」、第7戦「ハイランドマスターズ」にも出場する予定という本名選手。ターマック、グラベル問わず、自分のスタイルでラリーを楽しむ選手の一人だ。
DAY2の日曜日は、正午まで雨という天気予報。その予報通り、朝から強い雨が降り注いだが、残念ながらステージ途中の午前9時過ぎには小雨状態となってしまった。
標高が高い地帯で開催されるラリーだけに、正確な天気を予想するのは難しい。
万全を期してのヘビーウエット用タイヤの投入だったが、気まぐれで変わりやすい"山の天気"が、結果的にはまさに大きなターニングポイントとなったラリーだった。
雨が強く降るヘビーウェット路面の場合、ADVAN NEOVA AD08はヘビーウェット対策として非常に有効なタイヤだ。今回のDAY2早朝がまさにそのようなコンディションとなる土砂降りの雨だったため、迷わずADVAN NEOVA AD08を投入した。
残念ながらセクションの途中で雨が小降りとなり苦戦を強いられたが、それでもDAY2最初のSS5ではベストタイムを奪い、ADVAN NEOVA AD08のポテンシャルを充分に発揮することができた。