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JAF-CUP Dirt-Trial
開催日程
2010年11月 7日(日)
開催場所
オートパーク今庄 (福井県)
天 候
晴れ
路 面
ウェット&ドライ
参加台数
146台
(ADVAN装着 : 19台)
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全日本ダートトライアル選手権の最終戦が終了して1ヶ月、今年もJAF CUPの季節がやってきた。
JAF CUPオールジャパンダートトライアルは、全日本選手権各クラスの上位ランカーと全国8地区から選出された選手だけが出場できるイベント。各地区持ち回りで開催されるお祭り的なイベントだ。

今回主幹となったのはJMRC中部。その目玉として上げられたのは、福井県今庄市に作られたダートラ場『オートパーク今庄』だ。福井県で唯一のダートコースとなるオートパーク今庄で、初のビッグイベントとなるのが今回のJAF CUPだ。

コース設計を担当したのは、全日本ダートトライアル選手権・SA2クラスに参戦している北村和浩選手。選手の目線から作らたこのコースには、走る醍醐味がみっちりと詰まっている。
路面もフカフカの砂利の部分が少なく、すぐに硬い部分が顔を出す。競技スタート直後こそ散水の影響が残っていたが、太陽が上り始めると路面はドライへ。大半の選手が2本目でタイムアップを果たしていた。

選手の中からも初めて走るという声が聞かれるなど、イコールコンディションでの戦いは面白さも増す。そんなイベントに合わせ、ダートトライアルに新たなパターンのタイヤが投入された。
それが海外ラリー用のADVAN A053だ。A053は2006年の「Rally Hokkaido」から実戦投入。従来から高い戦闘力を誇る「ADVAN A035e」のポテンシャルを更に高めたのがADVAN A053だ。

2008年にはクスコ・ワールドラリーチームのディーン・ヘリッジ選手組によるパシフィックカップ制覇などの実績がある。海外ラリー用タイヤということで、ハンドカットにも対応したもの。これまでのノウハウで溝の刻み方によっては、ウェットから超硬質路面まで対応できる。

今回はSC1クラスの選手たちがADVAN A053を使用。今シーズン4勝を挙げ全日本最終戦で2年連続チャンピオンを決めた太田雅文選手が2位、FTOで参戦する中島孝恭選手が4位に入賞するなど来年に向けての活躍を期待させた。

SA2クラスで三菱ランサーエボリューション]を駆る鈴木浩樹選手は、このコースを最も熟知する北村選手に肉薄する2位。同じくSA2クラスの上村智樹選手も4位に入賞。N3クラスでは2位矢本裕之選手が2位に入ってADVANユーザーが活躍した。

SC3クラスチャンピオンの谷田川敏幸選手もここを走るのは初めて。
「オートパーク今庄を走ったのは今回が全く初めて。中速から高速までいろんなコーナーがあって面白いね。あとはギャラリーコーナーだね。ちょっととっ散らかっても踏み切って行けるようなコース作りをしてもらったら、観てる方もドライバーももっと面白いと思うんだよね」と谷田川選手。
2本ともに2位以下に1秒以上の差をつける圧倒的な強さを見せて優勝。チャンピオンの貫禄を示した。
Driver's Voice
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 優勝】
昨日の練習走行からADVAN A035を使ったのは1回だけ。今日は2本ともADVAN A036で行ったよ。1本目にはウェットな部分もあったけれど結果的にはベストも取れた。ADVAN A036は幅広い路面をカバーしてくれてたよね。
まだ細かいところを詰められる余地はあるけど、全然走ったこと無いんだからもっとコース慣れしないとね。


山下貴史 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 2位】
1本目はADVAN A035、2本目にADVAN A036を使いました。1本目はクルマが故障してリタイアしてしまいました。
でもその後の慣熟歩行で、もうADVAN A036で行けるなと思いました。メカニックが一生懸命直してくれたので、クルマが直ったら目一杯行こうと思っていました。
今回も事前に北村選手が主催するオートパーク今庄の練習会に来て教わりました。前まで2秒とか3秒離されていたのが今回は1.5秒。コンマ5秒は詰められたのかなと。
今年全日本には近場の3戦に出場しました。来年は6戦出ようかなと思っています。
TURNING POINT
2本目に入ると表面の砂利が吹き飛ばされ、超硬質路面が顔を出す。そうなるとアベレージスピードはどんどん上がる。しかし、コースのところどころに現れたギャップで大きく姿勢を乱し何台ものクルマが転倒。
走行を終えた谷田川選手に話を聞くと、
「ブレーキングポイントにギャップができてたよね。でもコースができて1年でしょ? 上等だと思うよ。1年でここまで転圧できているコースは、なかなかないと思う。コース整備をすごく頑張っていると思うよ。
攻略のポイントとしては、コース全体が狭いんで次から次へとコーナーが現れてくる。ポンポン来ちゃうんで、リズムに乗れない人には厳しいかもしれない。立ち上がりで次のコーナーへの姿勢変化が作れないとどんどん遅れていっちゃう。ストレートで息を抜くところが2箇所くらいしか無いからね」 とのこと。
抑えるべきところは抑え、次々と現れるコーナーに向けてリズミカルにクルマを動かす。タイムアップの秘訣はそこにありそうだ。
Technical Information
コース全般に砂利が少なく、硬質路面用のタイヤがフィットするオートパーク今庄。降雨や散水直後でなければADVAN A036を使う状況は多いかもしれない。だが硬い路面を外してコース外側の砂利に乗ってしまうと挙動は乱れてしまう。
谷田川選手の言葉にもあったとおり、オートパーク今庄の内周部分は次から次へとコーナーが現れてくる。慣熟歩行の際ここで立ち上がって次の姿勢変化をと予定していても、実際に走ったらGが残ってしまうこともある。前もって次のコーナーを認識してリズミカルにクルマを動かすことがコース攻略のポイントだ。
それが出来ずに慌ててしまうとステアリングが遅れ遅れになって、コーナー入口でアンダー立ち上がりでオーバーの挙動につながってしまう。
慣熟でしっかりとプランを立てたら、タイヤのグリップとともに走行する時のことをしっかりとイメージしてみよう。
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