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JDC Round 8
開催日程
2010年10月10日(日)
開催場所
テクニックステージ タカタ
(広島県)
天 候
曇り のち 晴れ
路 面
セミウェット → ドライ
参加台数
155台
(ADVAN装着 : 27台)
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2010年の全日本ダートトライアル選手権は、この広島のラウンドが最終戦。
会場となるテクニックステージタカタは毎年のように進化を遂げ、今では日本最高峰のダートトライアル場として選手からの人気も高い。

その人気の最大の要因は、フラットな路面と様々な速度域のコーナーが混在するテクニカルコースであること、そして目前で豪快な走りを堪能できるギャラリーステージがあり観客が多数訪れることなどで、今年も多くの観客がステージに足を運んだ。

注目されるADVAN勢の活躍だが、この大会では5人の選手が表彰台に上る健闘を見せた。

まずは今年からシリーズ化されたPNクラスだが、前戦のレポート中「FEATURED DRIVER」のコーナーで取り上げた三菱コルトの太田延昭選手が、前日の公開練習、本戦の1トライ目でトップタイムをマーク。2トライ目でデミオの鳥居選手に惜しくも僅差で逆転を喫したものの、かつてシリーズチャンピオンを獲得した実力を見せつけ、パワー的に有利と言われるスイフトを腕でねじ伏せる大健闘を見せて2位に輝いた。

N2クラスは、ブーンやストーリアが主力になっているが、今では希少な存在となったアルトで全日本ダートトライアルに参戦する小川静夫選手がトップからコンマ差の2位。

SC2クラスでも、前戦に続いて永田誠選手が2位に食い込んだ。

そして、SA2クラスの荒井信介選手が待望の今季初勝利を獲得。
足回りのなどのセッティングを見直した荒井選手は、1トライ目で3位に付ける。さらに路面状況が好転した2トライ目に、自己のタイムを4秒も短縮する激走を見せ、最後の最後で逆転して優勝。
今季開幕戦からニューマシンのランサー・エボリューション]を投入した荒井選手。昨年までのエボリューションIXから乗り換えたことでセットアップやデータ不足などに苦しんだシーズンとなったが、地道にマシンの熟成を進めてきた成果が実を結んで、エボリューション]でADVAN A036の高いパフォーマンスを最大限に引き出す走りを披露。
シーズンを締めくくる最終戦で貫祿勝ちをおさめて一気にシリーズ順位をジャンプアップし、シード権も奪い取ることに成功。来シーズンにつながる大きな一勝を手中におさめた。

そしてSC3クラスの谷田川敏幸選手だが、シリーズチャンピオンは確定しているため、ここではファンサービスを兼ねた豪快な走りを披露する。
しかし、「要所要所はタイムの出る走りに徹した」という言葉通り、全参加者の中で唯一の1分49秒台でフィニッシュ。谷田川選手が常に目標としているオーバーオールベストタイムの獲得について第2戦・丸和、そして第5戦・切谷内に続いて今季3回目の獲得を実現させた。
この優勝でシリーズポイントも有効6戦全てを優勝の"20点"として、トータル"120点"の満点チャンピオンを達成。
今季からADVANとともに戦う谷田川選手、前人未到のシリーズ6連覇に華を添えて一年の戦いを締めくくった。
Driver's Voice
太田延昭 選手
 【今回の成績 : PNクラス 2位】
このクラスでは唯一のADVANユーザーですが、今日の路面はADVAN A035にマッチしていたと思います。
ボクの走行の時はホコリ防止の散水の影響が残っている部分と砂利が捌けた硬い路面が混在する難しい状況でしたが、終始安心して攻めることができました。
高速テクニカルコースでパワー的に有利なスイフト勢が優位と言われていた中での好成績で、とても嬉しいです。


小川静夫 選手
 【今回の成績 : N2クラス 2位】
アルトは路面が荒れていると跳ね飛ばされてとても不安定になるのですが、今日は路面がフラットでかなり攻めた走りができましたね。
アルトは軽さが最大の武器ですが、他のマシンがブレーキングしてターンする部分を、そのまま飛び込める感じでした。


荒井信介 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
事前にセッティングを行って、ようやく方向性が見えてきたかな。
路面も完全な超硬質ではなく、部分的に砂利が残っていたりしたんだけれど、そういう所でADVAN A036が良かった。
今日は、タイヤを巧く使えて走れたと思う。この勢いで来期も戦いたい。


谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 優勝】
ギャラリーが多かったこともあって、ファンサービスの意味で豪快な走りをしようとは思っていたんだ。でも、満点チャンプも狙っていたからね。抑えるところはきっちり抑えて、タイムロスにならないようにしたつもり。
結果的にオーバーオールのタイムで、しかも満点チャンプも取れて、最高の出来だった。
TURNING POINT
今回のコースレイアウトは、180度ターンから超高速コーナーまで、様々なコーナーが取り込まれていた。
タイトターンはロスなく丁寧に、中高速コーナーはトラクションを活かしながらパワーを最大限に掛けるというように、繊細さと豪快さの両方が必要になる。
コーナーによって走り方やリズムを切り替える巧みさ。それが今回の勝敗を左右したと言えそうだ。
Technical Information
このテクニックステージタカタは、全日本戦に向けて1週間以上掛けて路面を作ったが、降雨が多く砂利の下が湿った状態になってしまい、さらに公開練習も雨に見舞われてかなり路面が荒れてしまった。だが、公開練習後に徹底した路面整備が行われ、フラットで絶好のコンディションに修復された。
コース管理者によれば大会の養生に当てられた週の天候によって、路面に違いが生じるという。
路面の変化を読むのは走行順や当日の天候を参考にするのだが、その直前の天候なども調べておくと、より詳細なデータとなる。谷田川選手などはタイヤの内圧を標高に合わせて微調整したり、ウォーマーも使用していたが、こうしたデータの蓄積や、直前のコースの情報収集も重要になる。
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