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JDC 2010
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News Index
JDC Round 3
開催日程
2010年6月20日(日)
開催場所
輪島市門前モータースポーツ公園 (栃木県)
天 候
曇り
路 面
セミウェット 〜 ドライ
参加台数
125台
(ADVAN装着 : 21台)
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
2010年の全日本ダートトライアル第3戦は、北陸へと舞台を移し開催された。会場は石川県の「輪島市門前モータースポーツ公園」。
1992年にオープンしたこのコースは、地方自治体が管理するという全国でも珍しいダートコースだ。森に囲まれた大自然の中で起伏に富んだコースは、レイアウトのバリエーションも豊富。今年は通称・ギャラリーコーナーの他にパドック横の門前名物300mストレートの一部区間もギャラリーに解放され、全日本ダートトライアルが開催される時には、地元の商工会がメニュー豊富な出店を多数出店するなど付帯施設も充実していることから、ドライバーだけではなく、ギャラリーからの人気も高いコースの一つだ。
そのコースレイアウトだが、今年は内周区間をほとんど使用せず、外周区間の300mストレートとギャラリーコーナー、ジェットコースターコーナー、北陸コーナー、ガードレールコーナー以外は、第2ストレートを使うだけというシンプルなレイアウトだ。
主催者によると、 「雨が降ってもコンディションが良い状態で走行できるよう、路面が硬い部分を使用した」とのこと。梅雨入り時期の開催ということも重なり、雨が降ることを前提としたコースレイアウトとなっていた。
その予想通り、大会当日は午後から70%の確率で雨という予報。場合によっては、まだ雨が降らない1本目の走りが勝負となることも予想される。
さらにドライバーの頭を悩ませたのが、路面状況だ。例年、雨が多いために走行ラインがクロスする箇所やコーナーの立ち上がりなどに深いわだちが出来やすい門前だが、今年は準備段階の春から雨が少なかったこともあり、わだちが出来にくい固く引き締まった状態に路面整備されていた。だが、実際にはその固く引き締まった路面の上に、ボールベアリング状の浮き砂利が乗っているという状態。1本目の路面は見た目はフラットでタイヤが効きそうなのだが、実は予想以上に滑りやすいという難しい路面コンディションとなっていた。
そのため、多くのドライバーが浮き砂利対策用にウエットタイヤを装着する中、SA2クラスの荒井信介選手は、「路面的にはわだちもなく、ADVAN A031に合うようなザクザクした部分もない。コース全体的には平らなわけだから、ADVAN A035でも行けるはず」と、1本目はADVAN A035で挑んだ。しかし、予想に反して路面はフラットながらもルーズな状態。1本目はウエット用タイヤを装着するライバル勢に対しクラス9番手と出遅れてしまう。
その荒井選手にチャンスが訪れた。「一日中晴れの天気予報でも雨が降る」とさえ言われる門前の天候だが、この日は午後から雨の予報が大はずれ。2本目が始まる頃には一時日差しが降り注ぐまで天気が回復し、路面は完全なドライコンディションとなった。
だが、路面状況は相変わらず固く引き締まりながらもルーズな状態だ。ADVAN A035か、それともADVAN A036がマッチするのか、判断が非常に難しい路面状況だ。
そんな中、荒井選手は「A035の方が安定しているのかもしれない。でも、一発逆転を狙うのなら」とADVAN A036を選択。だが、SA2クラスが走る時間帯の路面は、まだADVAN A036の性能をフルに発揮するまでには至らなかった。結果はクラス8位。
苦しい展開が続くが、荒井選手自身は「テストではなかなか今日のような路面状況にならなかったこともあって、実際にこういった路面でエボXの場合はどうなるのか!?ということを知りたかった。まだ3戦目。そういった意味では貴重なデータを得ることが出来た」と、次の戦いへ意欲をみせてくれた。
一方、SC3クラスの谷田川敏幸選手は、全く違う問題を抱えていた。実は、大会2週間前に膝の靱帯を痛めてしまい、そのギブスが外れたのが大会当日の朝という状況だったのだ。
「左足をずっと固定していて、ギブスを外しても自分の足じゃないような感覚だった。果たしてこれでまともにクラッチが踏めるのか、それが一番不安だった」と谷田川選手。
その状態で挑んだ1本目は、自ら「チグハグな走り」と評する走りとなりながらも、トップから約コンマ1秒遅れの2番手タイムを叩き出す。
そしてドライとなった2本目。タイヤは「迷った時はA036と決めている」という谷田川選手は、その言葉通りADVAN A036をチョイス。
「2本目も『勝ちたい!』という意識が強く出てしまったが、途中でうまく修正することができた」と、見事逆転優勝。まだ痛む膝をかばいながらも、今季2勝目を奪う結果となった。
【今回の成績 : SA2クラス 8位】
タイヤ選択が非常に難しい路面だった。2本目はA035という選択肢もあったし、ADVAN A035の方が安定性が高かったのかもしれない。ただ、今回は一発勝負のタイムに賭けてみたかったということと、ルーズな路面でエボリューション]とのマッチングも知りたかったので、ADVAN A036に賭けてみた。
感触的には、タイヤというよりも、自分の思ったところに行けない状況の時に、リズムに乗りきれなくてタイムが伸びなかったという気持ちが強い。次回はしっかりとリベンジしたい。
【今回の成績 : SC3クラス 優勝】
2本目は、スタートした直後の1コーナー先のストレートで予想以上にホイールスピンが多く、砂利が掃けた路面にタイヤが乗った時にガッ!とトラクションが来てくれた。コースの場所によって効く路面と効かない路面との差があったが、そこはタイヤの特性というよりもドライバーがタイヤの良いところを引き出すことも重要となってくる。今回はまさにそういう路面だった。
トラクションがかかる路面にタイヤをしっかり乗せようと、目の前の路面ばかり見ていたね。
ブーン、ストーリアといったマシンがひしめき合うN2クラスの中では少数派のアルトで奮闘する小川静夫選手は、競技歴25年になるベテランドライバーだ。
今回は両ヒートともADVAN A031をチョイス。
「実は勝負所となった2本目にラインが膨らんでしまい、アウト側の砂利の上に乗ってしまったんだけど、そこはA031に助けられました」と、N2クラス3位に入賞。小川選手自身にとっては、08年の門前以来の表彰台だ。
「アルトの魅力は軽量コンパクトであり、なによりも低予算で走ることができるところですね。コーナーは常にスリル満点だし。ADVAN A031とも良いマッチングだと思います。これからもブーン、ストーリアの牙城を少しでも崩していきたいですね」
第3戦も第2戦同様、タイヤ選択が明暗を分けた。荒井選手、谷田川選手ともADVAN A036をチョイスしたが、結果は全く違うものとなった。
谷田川選手は、 「今までテストをやってきた中で、それぞれのデータをチームで取っている。その結果、『路面を見て迷った時にはA036』という結論となった。路面は毎年変化してきている。その中でいろいろ試すことが必要かな。例えばA035の路面の時にA036を履くとどうなるとか。そういったテストを繰り返す中で、A036のキャパがわかってきた」という。
まさにデータ量が勝敗を分けた1戦となった。
タイヤ選択が非常に難しい大会だった。硬質路面であることは間違いないのだが、コーナーによっては硬質用ではマッチしない砂利が多い路面もあった。こういった場合、タイヤの特性だけではなく、ドライバーがタイヤの良い部分を引き出すようなドライビングがタイムに大きく影響してくる場面もある。
ADVAN A036のような硬質路面用のタイヤは、特に2速から3速にシフトアップしていくような立ち上がりラインのトラクションが強い。また、ストレートのトラクションも強い。
わずか1本のラインに対し、そういった特性を巧く使い切るドライビングとテストの情報量が、今回のSC3クラス優勝に繋がった。