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SUPER GT
JDC Round 2
開催日程
2010年5月30日(日)
開催場所
丸和オートランド那須
(栃木県)
天 候
曇り
路 面
セミウェット&ドライ
参加台数
141台
(ADVAN装着 : 21台)
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2010年の全日本ダートトライアル選手権第2戦は、関東のダートトライアルの聖地と言われる丸和オートランド那須に舞台を移して開催された。
この丸和オートランド那須は、多くの選手がセッティングの基準値を割り出すためのホームコースとし、またタイヤメーカーも開発テストの場として捉えるなど、ダートトライアルにとっては重要な存在だ。特に、全国を転戦する全日本選手にとっては、最も走行の機会が多いコースで、中部や関西の選手でさえ、地元のコースよりも馴染みが深いほどである。

言い替えれば、皆がコースのより詳細なデータを持っているということでもあり、荒井信介選手や谷田川敏幸選手などの関東勢にとってはホームコースだが、その優位性はほぼ無いに等しい。
逆に言えばイコールコンディションでもあるわけで、シリーズを占う上で重要なラウンドとして捉えられる一戦だ。

今年からADVANとと共に全日本戦を戦うことになった谷田川選手、そしてニューマシンのランサー・エボリューション]に乗り換えた荒井選手ともに、この丸和でテストを重ねてきており、慣れ親しんでいる丸和でどんな走りを見せてくれるのか期待が高まる。

ところが、今年の丸和は例年とは少し状況が異なっていた。

その一つは、コースレイアウトが異例だったこと。「こんな入り方で回らせるコースは初めてだよ。丸和じゃない所を走っているような感じ。かなり特殊なレイアウトだ。」と荒井選手。
仕事の都合で本番の当日にしか参加できなかった荒井選手は、本番の当日に発表されたコースを見てこう呟く。

そしてもう一つ、選手を苦しめたのが路面整備の違いだった。
丸和に限ったことではないが、全日本戦の場合は10日ほど前から入念な整備が始められる。砂利を撒いて圧を掛けながら踏み固め、一方で適度に水分を含ませてから時間を掛けて乾燥させていく。それを繰り返すことで、いつもの全日本の路面に仕上げるのである。
しかし、大会の前の週の降雨量が多く、コース内の水捌けが悪かったため、ケミコンと呼ばれる硬化剤が多めに投入された。
ケミコンやホコリ防止の塩化カルシウムの量が多いと、見た目と実際のグリップ感に差が生じるという。路面は走行前に実際に歩いて確認できるのだが、硬そう、あるいはグリップが高そうに見えても、実際はスリッピーなフィーリングになる。

天候に左右されてしまったいつもと違う路面整備。その影響で、タイヤ選択が非常に難しい状況になっていたのだ。
さらに、当日は厚い雲にに覆われ、路面が乾いていかない。完全なドライのいつもの路面なら迷わずADVAN A036がマッチする路面なのだが、そういう展開にならなかったのだ。

タイヤチョイスに悩んだSA2の荒井選手は、午後の2トライ目をいつものADVAN A036ではなく、ADVAN A035で挑んだ。
「見た目よりグリップが悪そうだった。しかも、乾ききっていない路面も残っている。A036の路面になってくれれば、と思っていたが、確信が持てなかった。」という。

しかし、その荒井選手の読みは失策だった。今回から荒井選手と同じエボリューション]を投入してきた最大のライバルの北村選手に対し、実に2.5秒も引き離されてしまう。
まだ巻き返しが可能なシリーズ序盤戦とはいえ、北村選手に連勝を与えてしまい、苦しい展開を強いられることになった。

SC3の谷田川選手は、荒井選手とは全く逆の選択を行っていた。まだ砂利が残る午前の1本目からADVAN A036をチョイス。それは、2本目に的を絞った挑戦でもあった。
だが、この策が見事に的中。まだADVAN A035の路面と言われた1トライ目もトップタイムをマーク。2トライ目は、全参加者の中で最もタイムの速いオーバーオールタイムを叩き出した。

谷田川選手のタイムは、改造範囲が無制限のDクラスのトップタイムをコンマ6秒ほど引き離す圧勝。
「よし、オーバーオール復活! 狙い通りだよ」とその快勝ぶりに谷田川選手から笑みが溢れる。

コースレイアウトと路面の変化、天候に振り回された第2戦は、タイヤへチョイスが明暗を分けてしまうことになった。
Driver's Voice
荒井信介 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 7位】
今回は完全にタイヤチョイスのミスだ。直前まで悩んでいたが、超硬質がベストとは思えなかった。
でも、結果から言えばADVAN A035の路面じゃなかった。全日本の選手ならみんな地元みたいなものだけど、それでもオレにとっては本当の地元だから残念。
次は北村選手の地元の中部だから、今度は逆に勝ちに行くよ。
 
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 優勝】
確かに難しい路面だったのかな。結果から言うと、レギュラーのドライタイヤで優勝しているクラスも多いしね。
でも、オレはタイヤチョイスのことでは全く悩まなかった。ADVAN A036のトラクションの良さを活かせば勝てると信じていた。そのために僅かな内圧の違いや足のセットなどもテストしていたしね。
オレも、クルマを前に出す走り方をしたしね。それでオーバーオールも取れて本当に嬉しいよ。
FEATURED DRIVER
SC1の福山選手がこの大会からニューマシンに乗り換えた。
完成して間もないインテグラ(DC5)だが、事前のテストでは好感触を得ているという。

「まるで違うレベルですよ。
ただ、今の時点では、パワーを余らせてしまっている。セッティングと走り方でパワーが活かせるようになれば、優勝争いできるポテンシャルがある。
今はもっと走り込むことが必要な次期だけど、かなりの手応えは感じてます。」

と意気揚々の言葉が聞かれた。
TURNING POINT
結果から言えば、今回はタイヤチョイスが明暗を分けた。
だが、谷田川選手は
「実はタイヤの特性を活かす走りに徹していればどちらでも勝てたのかも知れない。重要なのは、自分の選択、やってきたことを信じること。
オレの場合は、ADVANA036が好タイムを出せるというデータを持っていて、それを信じたことが勝因だろうね。荒井さんだって分かっているハズなのに、回りに惑わされちゃったんだろうね。」という。
いつもとは違うコースレイアウトと路面に翻弄されてしまった荒井選手と、自分を信じ切った谷田川選手、と言えるだろうか。
Technical Information
谷田川選手が言うように、最終出走のDクラスでさえレギュラーのドライタイヤで走る選手が多いほど、少しルーズな路面だった。だが、谷田川選手は走行前にタイヤをウォーマーで温め、さらにダンパーのガス圧を微調整するなど、最善の策を講じている。
丸和に関してはすでに様々なデータを持っているという自信。
それが走りに集中できた要因であり、最良の結果を引き寄せることになった。迷いを排除すること。それが一瞬のミスが致命傷になるダートトライアルの真髄なのかも知れない。
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