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News Index
SUPER GT Round 8
開催日程
2010年10月23日(土)
〜24日(日)
開催場所
ツインリンクもてぎ (栃木県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
周回数
53周 (コース : 4,801m)
参加台数
37台 (ADVAN装着 : 20台)
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>> Detail (カテゴリー紹介)
>> Release (pdf)
朝夕は肌寒ささえ感じられるようになった10月23〜24日、栃木県茂木町にあるツインリンクもてぎでSUPER GTシリーズのシーズン最終戦が開催された。今シーズンのSUPER GTは当初、全8戦で争われる予定だったが、第7戦の富士ラウンドが台風の影響でキャンセルされたこともあり、GT500/GT300の両クラスともに、多くのマシンがチャンピオン獲得の可能性を残したまま、今回の最終戦に臨むことになった。
GT500クラスで開幕戦を制した24号車「HIS ADVAN KONDO GT-R (ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手/安田裕信選手)」は、残念ながら逆転タイトルの可能性を失っていたが、有終の美を飾るべくこの戦いに挑む。
GT300クラスでは、7号車「M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC-7 (谷口信輝選手/折目遼選手)」を筆頭に、3号車「HASEMI SPORT TOMICA Z (星野一樹選手/柳田真孝選手)」、46号車「アップスタート MOLA Z (横溝直輝選手/阿部翼選手)」、そして2号車「アップル・K−ONE・紫電 (加藤寛規選手/濱口弘選手)」の4組が逆転タイトルの可能性を持っており、最終戦の勝敗とともに、シリーズタイトルの行方にも注目が集まっていた。
シーズンが開幕して以降のテストが厳しく制限されているSUPER GTだが、今回のもてぎラウンドに向け、約2週間前にタイヤメーカー合同テストが実施されており、24号車はもちろんのこと、GT300クラスでも3号車や2号車が参加、本番に向けてのデータ収集に精を出していた。
そのテストの成果もあり、今回の走り初めとなった土曜日午前の公式練習から、24号車は快調に走行、1分44秒台半ばの好タイムでコンスタントに周回を重ねていった。
午後の公式予選はノックダウン方式が採用されていたが、24号車はまずオリベイラ選手がアタック、続いて安田が走ってトップ7グリッドを決するS3に進出。
S1、S2ではともに、日産GT-R勢の中ではトップタイムをマークし、S2では安田選手が、これまでのコースレコードタイムを更新するなど、好調ぶりをアピールしていた。S3では、そこで使用したタイヤで決勝レースをスタートする必要があり、チームは、よりハード目なミディアムソフトを選択した。しかし走り始めたオリベイラ選手は、このセッションではベストフィットしてないことを悟ると、決勝レースに向けてタイヤを温存するために、あえてタイムアタックを回避。7番手でセッションを終えた。
一方、GT300クラスでは3号車が、S1、S2を1分54秒9の速いタイムで勝ち抜くと、S3では柳田選手が渾身のアタック。1分54秒186まで削って見事ポールポジションを獲得した。トップから11ポイント差のランキング4位につける彼らにとって、逆転タイトルを狙うには2位入賞以上が必須だったが、まずはポール獲得で第一関門を突破することになった。
他のADVANユーザーでは、公式練習から好調だった86号車「JLOC ランボルギーニ RG-3 (山西康司選手/関口雄飛選手)」が3番手、ランキング2位につける7号車が6番手、同じくランキング6位につける2号車が8番手のグリッドを獲得。最終戦の優勝と、シリーズでの逆転タイトルを狙うことになった。
日曜日の午後2時、決勝レースが始まった。
24号車はいつものようにオリベイラ選手がスタートを担当したが、順位を上げることは叶わずポジションキープのままオープニングラップを終え、その後、スタートポジションと同じ7番手をキープしたまま序盤戦を終えることになった。
だが8周目に追突されたオリベイラ選手は、コースから押し出され、10番手までポジションダウンしてしまう。その後はトップと同等のハイペースで追い上げ、ロングラップを引っ張りながら、上位陣がピットインするたびにポジションアップ。レースも折り返しを過ぎた28周目にはついにトップに立つことになった。
35周を終えてオリベイラ選手はピットインし安田選手に交代する。 チームではガソリンを補給したのみで、タイヤ無交換のまま安田選手をレースに送り出したが、ドライバー交代やガソリン補給で思った以上にタイムロスがあり、安田選手は6番手でピットアウトし、その周は結局7番手で戻ってくる。
その後ペースが上がらず10番手までポジションダウンした安田選手は1分50〜51秒台のペースに戻し、前車を追走するが、結局10位でチェッカー。1ポイントを加えランキング10位でシーズンを終えることになった。
一方、GT300クラスでは、ポールポジションからスタートした3号車が、ルーティンのピットインのタイミングで一時的にトップの座を譲ったものの、事実上のポール・トゥ・ウィン。今季初勝利を飾るとともに20ポイントを得て見事な逆転チャンピオンを獲得し、これ以上はない有終の美を飾ることになった。
スタートを担当した星野選手が好ダッシュを見せてトップをキープ。後方には3番手グリッドからポジションアップした86号車の関口選手が続くが、2周目以降は星野選手が関口選手をじわじわと引き離していく。
反対に、なかなかタイムの伸びない関口選手の後方には多くのマシンが数珠繋ぎとなっていくが、それでも関口選手を抜くには至らず、トップを逃げる3号車との間隔は着実に拡がっていった。
均衡した走行が続く2位グループの中には、混雑を嫌ってルーティンのピットインを早めるチームも出てきたが、快調にトップを逃げていた3号車は、予定通りに29周を終えたところでピットイン。そして早目にピットインしていたマシンの前でピットアウトすると、後は柳田選手が速いペースでかつ着実に周回。
まさに危なげのない展開で今季初勝利、そして見事な逆転タイトルにむかって快走し、そのままトップチェッカーを受けた。
その後方、2位グループのレース後半のオーダーは2号車を挟んで86号車が11号車のフェラーリとドッグファイトを繰り広げる展開となった。少し早目にルーティンのピットインを行った11号車に対して86号車は前半を担当した関口選手が、レースも折り返しを過ぎた30周終了時点までロングラップを引っ張り、しかもフロントタイヤ2本交換のみでピットインのタイムロスを最小限に抑える作戦を取った。
そして後半を担当した山西選手が見事なドライビングで11号車の猛チャージを封じ込める。このドッグファイトはチェッカーまで続けられたが、山西選手が完璧に押さえ込んで3位でチェッカー。
ADVANユーザーがチャンピオンを獲得した星野選手/柳田選手組を筆頭にGT300クラスの表彰台を独占して、ライバルを圧倒する総合力の高さを見せつけてシーズンを締めくくった。
【今回の成績 : GT300クラス 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
予選ではマー(柳田選手の愛称)が神がかりのようなすばらしい走りでポールを獲ってくれました。スタートを担当する僕にとっては最高のプレゼントでした。だから、今日は僕がどれだけマージンを取ってこれるかを考えていました。
最初から毎周、毎コーナーでプッシュしながらも集中して、状況によっては無交換もあり得たので、タイヤもいたわって走りました。なんとかマージンを作って渡せたので良かったと思いました。
レースの最後は1年の出来事がこみ上げて、ちょっと涙ぐんでしまいましたね。
【今回の成績 : GT300クラス 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
フェアレディZはもてぎのようなコースが苦手だから、正直なところ、まさかポールが獲れるとは思いませんでした。でも、クルマもタイヤもとても良くて、すべてがうまくいったから獲れたポールです。チームも、最終戦のもてぎに向けて頑張ってくれました。
当初は10月上旬にもてぎであったタイヤテストには参加しない予定だったのですが、長谷見監督が資金を工面してくれてテストに参加できました。
そして、ヨコハマタイヤもテストでいろいろなタイヤを用意してくれ、もてぎへのタイヤ選択やセッティングが進められました。
それが結果につながって、良かったと思います。
3号車のポール・トゥ・ウィンと、見事な逆転タイトルが印象的だったシリーズ最終戦だが、もちろん話題はそれだけではなかった。その走りが注目されていた2号車の活躍も、多くのファンの記憶に残ったはずだ。
このレースが始まる前、ランキング6位につけていた彼らは、トップとは20ポイント差。だから逆転チャンピオンを獲得するには、例え今回優勝しても、ポイントリーダーがノーポイントで、他の上位ランカーも下位に沈む必要があった。
だからこそ彼らの目標は『最終戦で勝つ』と単純明快だった。
いつものようにエースの加藤寛規選手が予選のS2で走り、ルーキーの濱口弘選手がS1とS3を担当する。これはトップ10のグリッドは最低限でも確保する、というもの。そして実際には濱口選手が頑張って8番手グリッドを奪った。
決勝でも、いつものように加藤選手がスタートと前半のスティントを担当。ロングラップを引っ張って上位に進出し、それを濱口選手がキープして優勝、あるいは上位入賞を狙う作戦だった。
だが、2位グループが混戦となる展開で、なかなかマージンを稼げない。そこでチームはタイヤ無交換作戦を執る。これはピットインのタイムロスを抑えるだけでなく、アウトラップの(温まっていないタイヤによる)タイムロスを防ぐ意味合いもあった。濱口選手は2分6秒台で回ると、次の周からは1分59秒台にいれ、以後も1分59秒〜2分00秒でコンスタントに周回した。
3号車の韋駄天走りもあって、逆移転タイトルはならなかったが、内容的には完璧なレース。濱口選手の成長振りもアピールする、見事なフィナーレだった。
今回は事前テストが出来たので、この時期のもてぎに相応しいゴム(コンパウンド)を採用しただけでなく、構造的にもファインチューニングを加えたタイヤを用意してきました。気温や路面温度は、テストの段階で想定した範囲内で、結果的にベストなタイヤを持ち込むことが出来ました。
GT500はソフトとミディアムソフトを用意していて、ノックダウン予選のS1とS2はソフトで、S3は(そこで走ったタイヤで)決勝をスタートすることを考えてミディアムソフトを選んでいます。決勝に向けて温存した方が得策、というJP(オリベイラ選手の愛称)の判断でアタックもそこそこだったので、(S3は)タイムとしては平凡ですが内容的には悪くなかったと思います。
決勝では8号車に追突されてリズムが狂ってしまいましたね。それにタイヤ無交換作戦を選んだのですが、ガソリン補給やドライバー交代で手間取ったのか、意外にタイムロスも大きかった。今回の状況では無交換作戦もタイヤが一杯一杯でしたね。
GT300は、3号車がポール・トゥ・ウィンで逆転チャンピオン、そして表彰台も独占でき、最高のフィナーレになりました。3号車にとっては、事前テストの効果が大きかったと思います。ソフトとスーパーソフトを用意していましたが、多くのチームがスーパーソフトを選んでいて、レースではロングラップでも安定した性能を発揮していました。
これでレギュラーシーズンは終わりましたが、特別戦の富士スプリントカップに向け、もう一頑張りです。