Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / SUPER GT 2010 / Round 4 News Index
ひとつ前に戻る
SUPER GT SUPER GT SUPER GT SUPER GT
SUPER GT
SUPER GT Round 4
開催日程
2010年6月19日(土)〜20日(日)
開催場所
セパンサーキット (マレーシア)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
周回数
54周 (コース : 5,543m)
参加台数
32台 (ADVAN装着 : 15台)
SUPER GT SUPER GT
SUPER GT SUPER GT SUPER GT SUPER GT
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)  >> Release (pdf)
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
国内主要サーキットを転戦するSUPER GTで唯一の海外ラウンド、セパン戦も2000年にオールスター戦として初開催されてからちょうど区切りの10回目(2003年はSARSにより未開催)。
記念すべき大会となった今回の『SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA』もここ数年と同様、シリーズ序盤から中盤へと移る第4戦として開催された。人気が定着したこと、入場券の価格設定が70リンギット(約2,100円)とリーズナブルなことも手伝ってか、週末を通じて3万人を超えるファンが詰めかけた。

年に一度のセパン戦だが、他のラウンドと同様に走り始めは土曜日の公式練習から。ちなみに、以前はレース直前にレンタカーでコースを習熟するセッションが設けられていたこともあったが、今はそれも禁止されており、今回が初のセパン参戦となるドライバーは、シミュレーターで覚えたコースを、金曜日のコースウォークで確認するのがやっと。これまで以上にコース習熟の素早さも求められるようになっている。

それはさておき土曜日の公式練習。開幕の鈴鹿ラウンドで通算4勝目を飾った24号車、KONDO Racingの「HIS ADVAN KONDO GT-R」は、この走り始めのセッションから好調さを見せた。何と言っても'07年〜'08年と2年連続してセパンを制しているし、今年もシーズン開幕前にテストを行っており、路面とマシンセットに関するデータは充分だった。

ただ同じGT-R勢のライバルが、今回から新スペックのエンジンを投入しているのに対して、「HIS ADVAN KONDO GT-R」は従来スペックのまま。タイヤとシャシーのマッチングは上々でも、思っていた以上にパワー差があるようで、新スペックのエンジンに載せ替えたライバルとのタイム差は、なかなか縮めることが出来なかった。それでも予選タイムはともかく、決勝本番を想定したロングラップでは負けてないとの手応えはあった。

公式予選は前回と同じくスーパーラップ(SL)方式が採用されていたが、アタックを担当したジョワオ・パオロ・デ・オリベイラ選手は1回目の公式予選で1分58秒台までタイムを詰めてスーパーラップへと進出したが、アタック中、駆動系にトラブルが発生。結局ノータイムで8番手からスタートすることになった。今シーズンは、予選でトラブルやハプニングが続出しているが「その分レースではトラブルもハプニングもないから…」とチームではあくまでもポジティブシンキングのようだ。

GT300クラスは、ここセパンを得意とする7号車、「M7 RE雨宮レーシング」の「M7 MUTIARA MOTORS AMEMIYA SGC 7」に注目が集まっていた。記念すべき2000年の第1回大会(=オールスター戦)で勝って以来8戦4勝('01年は不参加)と圧倒的な勝率を誇っており、今回も優勝候補筆頭に挙げられている。
アタッカーを務める谷口信輝選手が、公式練習からトップタイムを争っていたが、1回目の公式予選ではトップにつけ楽々SLに進出した。そのSLでは気負いすぎたかアタックラップに、最終コーナーへのブレーキングでタイヤスモークを上げてしまいタイムロス。それでも2番手タイムをマーク、フロントローから決勝レースに臨むことになった。
予選トップは11号車のフェラーリ、3番手は33号車のポルシェ、とFIA-GT仕様のマシンが並んでいたが、タイヤに優しい仕様の「M7 MUTIARA MOTORS AMEMIYA SGC 7」だけに、序盤をいかにしのいで中盤の勝負に持ち込めるか、に関心が集まった。ちなみに「M7 MUTIARA MOTORS AMEMIYA SGC 7」が並ぶ2番手グリッドの後方、4番手と6番手のグリッドには88号車、「JLOC」の「RIRE Lamborghini RG-3」と19号車、「RACING PROJECT BANDOH」の「Weds Sport IS350」が並び、上位グリッドのアウト側をADVANユーザーが、イン側をライバルが分け合う格好となった。

決勝は日曜日。セパンでは、猛暑酷暑の時間帯を避けて夕方に行われるのが常で、今回も16時にフォーメーションラップがスタートするスケジュールだった。それでもスタート時点では気温35度/路面温度44度と、タフなレースとなることが予想された。

「HIS ADVAN KONDO GT-R」はオリベイラ選手がスタートと前半スティントを担当する。いつもは、スタート直後の混乱を巧みにかわしてポジションアップするデ・オリベイラ選手だが、今回は大きな順位変動なく、上位のマシンがスピンで遅れたのに乗じて1ポジションアップしたのみでオープニングラップを終えている。
その後も大きな順位変動なく序盤戦は消化されていったがタフな接近戦が展開される中、12周目にオリベイラ選手はオーバーランして10番手まで後退。その後着実な走行を続け、半分近い25周まで走り6番手までポジションを上げて安田裕信選手に交代した。

12番手でピットアウトしていった安田選手も着実な走行を続けていったが、新スペックのエンジンに載せ替えたライバルに比べると、パフォーマンスの差は明らか。それでもタフなコンディションでのレースとあって、終盤にペースダウンするマシンをかわしながら、何とかポイント圏内にたどり着き、9位でチェッカー。ドライバー/チームの両部門でランキング7位に踏み止まることになった。

GT500でも各所で接近戦のバトルが展開されていたが、GT300では、それ以上の激しいバトルが繰り広げられることになった。その主役は「M7 MUTIARA MOTORS AMEMIYA SGC 7」と11号車のフェラーリ、33号車のポルシェ。
オープニングラップをトップで終えたのは11号車だったが、すぐに33号車が逆転する。オープニングラップに33号車の先行を許した「M7 MUTIARA MOTORS AMEMIYA SGC 7」は、9周目に11号車をかわして2番手に復帰すると15周目には33号車をもかわしてトップに立った。
ストレートスピードの速いFIA-GT仕様は、なかなか簡単には抜けないが、チームが予想していたとおりタイヤには少し厳しかったようで、タイヤに優しいセットの7号車が作戦通り、序盤には何とか食らいついて走行し、タイヤが厳しくなったのを見て取ると谷口選手は猛プッシュ。そして作戦通りの展開でトップを奪うことになった。

その谷口選手の「M7 MUTIARA MOTORS AMEMIYA SGC 7」以上に、注目を集めていたのが2号車、Cars Tokai Dream28の「I.M.JIHAN CO.LTD・APPLE・SHIDEN」だった。
公式練習では5番手とまずまずの走り出しを見せたものの1回目の公式予選ではマシントラブルからアタック出来ずノータイム。結局、グリッド最後尾からレースに臨むことになったが、スタート直後から猛チャージ。オープニングラップだけで7台をゴボウ抜きすると、その後もパッシングを続け8周目には8位、13周目には6位と大きくポジションアップしていたのだ。
残念ながら19周目の最終コーナーで、後続マシンに押し出される格好でスピン。再スタートを切ってまたも猛追し、クラス2番手まで進出したものの、ドライバー交代のルーティンピットに入った際にスターターのトラブルからリタイアに終わったが、レース前半のヒーローとなったのは間違いなかった。

トップを快走していた谷口選手は、27周を走り終えたところで作戦通りルーティンのピットイン。代わった折目遼選手も6番手でピットアウトしていくとライバルがピットインする度にポジションを上げ36周目には再びトップに返り咲くことになった。
その後も安定したペースで周回を重ねた折目選手だったが、実は残り10周余りとなったところでステアリングロッドが曲がるトラブルに見舞われてしまった。第2戦の岡山でトップを快走中に、やはりステアリングロッドが折れてコースアウトした、悪夢が頭を過ぎったようだが、後続との差もあったから、それまでのラップから2秒ほどペースダウン。
しかもドライビングを一層慎重に周回を続け、何とかトップチェッカーを受けることが出来た。
Driver's Voice
谷口信輝 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 優勝】
メインスポンサーのMUTIARA MOTORSさんはマレーシアの企業だから、どうしてもセパンで勝ちたかった。土曜日に走り始めてすぐに手応えも感じることができたのですが、それだけに勝たなきゃいけないプレッシャーも大きかったです。
ボクのスティントは、楽じゃなかったけど何とかトップで折目(遼選手)に繋ぐことが出来たんですが、彼が走っている終盤に、ステアリングロッドが曲がるトラブルが出て、やはり楽勝という訳にはいきませんでしたね。だからこそ、勝てたことが嬉しいです。
セパンに来る前、鈴鹿でテストをして、河野エンジニアが選んでくれたタイヤがピタリとはまりました。彼のファインプレーですね。
開幕戦で勝って以来『今回もタイヤ無交換ですか』とよく聞かれますが、今回は4本交換しました。作戦としては最初から、8割方は替えるつもりでした。それでもし、FIA-GTのマシンに先行されて、抜けなかったら無交換で行こう、と。だから僕は、トップを抜いてマージンを作って、タイヤ交換をして折目が走る、という絵を描いてました。そこまでは順調にいきましたね。
トラブルは心臓によくなかったですが、勝ててよかったです。
FEATURED DRIVER
今シーズンから3台が勢揃いしたJLOCのランボルギーニ・ガイヤルド。前回までは86号車の頑張りが目立っていたが、今回は新たなヒーローが誕生した。
それが今年からチームに加入し、88号車でベテランの余郷敦選手とコンビを組む細川慎弥選手だ。

昨年までGT500クラスで活躍していた細川選手は今年、そのGT500クラスのワークスマシンのシートを失ってしまい、本人曰く「あいつはもう終わった、って思われてるかも知れないけど、絶対に踏み止まってみせます!」と、再起を期してのGT300クラス参戦だ。
残念ながらここまでは目立った活躍を見せることは出来なかったが、クルマのバランスは決して悪くなかったという。それが証拠にレースラップはまずまずだったから、課題は予選での一発のタイム。それは「シリーズ第2戦の岡山までは、ニュータイヤの使い方が巧くなかった。」と本人も振り返っている。

ところが他のドライバーとの会話の中にヒントがあった。
「最初は、その会話の中で出てきたドライビングには納得出来なかったけど、富士ではトラブルがあって1周しか走れなくて、ダメで元々と思って試したら、意外に良いタイムが出た」と細川選手。
そして今回、公式練習での17位から1回目の公式予選で5番手にジャンプアップ。今季初めて臨んだスーパーラップではさらに1ポジションアップして4番手=セカンドローを確保している。
決勝では7番手と少しポジションダウンしてしまったが、それでも今季初ポイントを稼いで、次回のSUGOラウンドに繋げる流れはキープした。以
前からドライビングセンスには定評があったがコンビを組む余郷選手も「速さだけでなくクルマに対する知識もあり、ドライビングも安定していて信頼出来ます」と高く評価。今後に注目だ。
TURNING POINT
今シーズンのレギュレーションでは、GT500に関しては1シーズンを3基のエンジンで走り切ることが課せられていて、4基目以降は、エンジンを載せ替えるたびに10グリッド降格となってしまう。今回、「KONDO Racing」のHIS ADVAN KONDO GT-Rが、新スペックのエンジンに交換しなかったのは、このレギュレーションに対応するためだった。
前回の富士でエンジンを載せ替えていたから、ここで新スペックに交換すると、残り5戦を1基のエンジンで走り抜くか、さもなくば10グリッド降格を覚悟して4基目に載せ替えるか、いずれにしてもタイトル獲得の目標から遠ざかってしまう。
シャシーとタイヤ、そしてコースコンディションとのマッチングは上々で、予選タイムはともかく、決勝のロングラップではむしろ分があるはず、との読みもあっての作戦だったが、予想していた以上に、新スペックエンジンのパフォーマンスは素晴らしかった。
当然、次回は「HIS ADVAN KONDO GT-R」も、この新スペックに載せ替えることが考えられる。そうした場合、ライバル2車の1レースを戦ったエンジンと、フレッシュエンジンではパフォーマンスでもアドバンテージがあるはずだし、今回、ライバルが活躍したことでパフォーマンスだけでなく信頼性も証明されている。
「KONDO Racing」の1戦我慢する作戦が、果たして正解となるか。次回のSUGOラウンド(7月25日決勝)では24号車の動向から目が放せない。
Engineer's Voice
荒川 淳
今回のタイヤは、構造的には前戦(富士の第3戦)までと同じです。ゴム(コンパウンド)はセパン用で、オフのテストで良いデータがとれています。
ミディアムとミディアムソフトを用意していて、テストとは違ってこの時期には路面の温度も上がるので、ミディアムソフトでは厳しいかな、とも思っていたのですが土曜日の走行で充分保つことが分かったので、スタートではミディアムソフトを使いました。
同じマシンで違うタイヤを履く2台のGT-Rが(タイヤのパフォーマンスを確認する)物差しになるのですが、今回はその2台が新スペックのエンジンに載せ替えていて、予選から厳しかったですね。これはまあ想定内で、決勝ではその2台のGT-Rがどのくらいのペースでコンスタントに行けるのか、少し期待しながら注目していたのですが、思っていた以上に新スペックのエンジンのパフォーマンスが上がっていて、結局決勝でも厳しかったですね。
でも、タイヤ的には充分手応えを掴むことが出来ました。それに今回ライバルである2台のGT-Rがテストしてくれたと思えば、パフォーマンスも信頼性も充分であることが分かった訳ですから。もっとも「HIS ADVAN KONDO GT-R」は前回の富士で2基目のエンジンに載せ替えているので"年間3基まで"のレギュレーションから考えると、果たしてSUGOで新スペックに載せ替えるのが得策かどうか…。これはチームの方で決断してくれると思います。
GT300は「M7 MUTIARA MOTORS AMEMIYA SGC 7」が作戦通りの展開で優勝してくれました。FIA-GTの速さは分かっていましたが、タイヤに厳しいことと、ここではストレートだけでなくコーナリングも重要で富士ほどじゃないと思っていましたから、まぁ予定通り、と言っていいと思います。
ただ、後方から追い上げていた2号車が追突されてスピンし、結局トラブルでリタイアしたり、「HASEMI SPORT TOMICA Z」や「ウェッズスポーツIS350」などが思わぬ展開で上位に来れなかったことを考えれば、もう1台くらいは表彰台に上がれたんじゃないかな、と。それが少し悔しいですね。
ひとつ前に戻る