1966年の誕生から既に40年以上の歴史を重ねているカローラ。世界的にその名を知られたポピュラーカーであるが、モータースポーツでの華々しい活躍も忘れることは出来ない。
スポーツモデルである「レビン」は初代のTE27型からサーキットでのツーリングカーレースはもとより、ラリー界でも活躍。それぞれの分野で圧倒的な多数派を占め、高い戦闘力に人気が集まった。
また名車の呼び声が高い4代目のAE86型は、当時の最高峰ツーリングカーレースだったグループA(全日本ツーリングカー選手権)において、1985年の発足緒戦で総合優勝。翌'86年からは2BOXタイプボディの「FX」も登場して、激戦の主役となった。
その後もAE92型やAE101型がグループAで活躍したが、同カテゴリーは1993年で消滅。代わって発足したJTCCは排気量2,000cc以下の自然給気エンジンを搭載する4ドアセダンボディのマシンで競われたシリーズだが、カローラはセダンボディに加えて4ドアハードトップの「セレス」も参戦してシリーズを大いに盛り上げた。
このような歴史を受け継ぎ、新たに2009年から発足したのが「カローラアクシオGTクラス」。伝統の富士チャンピオンレースに設けられた新しいクラスは、カローラアクシオをベースにN2規定に準拠したマシンで競われるワンメイクレース。
比較的改造範囲が広いN2規定準拠ということで、エクステリアは専用のエアロパーツやオーバーフェンダーをまとい精悍さをアップ。エンジンは排気量1,500ccで、TRD製のターボキットを組み合わせている。
ドライバーにとってはカローラの特徴である素直なドライビングフィールがスキルアップに効果的であり、さらにN2規格ということでメンテナンスガレージも腕を奮えるというカローラアクシオGTクラス。
2009年は少数精鋭の戦いとなったが、チェッカーまで激しいデッドヒートが何度も展開されて見応えあるレースが実現している。
【ADVAN TIRE INFORMATION】
往年のグループAを走ったADVANカラーのカローラをご記憶の方も多いように、ADVANレーシングタイヤとカローラの関係は深い。
この「カローラアクシオGTクラス」においても、発足と同時にADVANレーシングタイヤがコントロールタイヤの指定を受けている。
同一車種が競い合うワンメイクレースは、門戸の広いカテゴリーということあってタイヤに求められるものが多く、その開発は一筋縄ではいかないものだ。
その点、ADVANはこれまで積み重ねてきた国内外でのモータースポーツ活動を通じて、多くのノウハウと技術を持ち合わせている。
例えばレーシングタイヤには欠かせない高いグリップ性能と、幅広い層のドライバーが扱いやすいコントロール性能、さらに参戦経費抑制の面からは優れたタイヤライフ性能と、中には相反する項目で高いバランスが求められる。
この要求を高い次元でバランスさせたカローラアクシオGTクラス用のADVANレーシングタイヤ。
2009年シリーズは発足初年度ながら、毎回のようにコンマ単位の秒差となる接戦が繰り広げられたことからも、ドライバーがタイヤに寄せる信頼の高さと、その信頼に応えるポテンシャルの高さがお分かりいただけるのではないだろうか。